『小さな勇者ダイ』(2020.10.3) |
《粗筋》 それを影から見つめている黒ずくめに白ずくめという対照的な格好をした二人の男。そして、その二人よりも一段上の存在と思われる、シルエットのみで登場する怪しげな存在。勇者の勝利の影に、なにやら不穏な巨悪が隠れていることが示唆されている。 そして、場面はとんで、倒れている女性を抱きしめている男の光景。力なく倒れている女性を抱きしめる男が、ひどく悲しんでいるのが分かる。 女性を抱きしめていた男、不意に怒りを爆発させて飛び上がり、周囲は光に包まれる。 場面は変わって、海。 《オープニング》 小舟で島に向かう勇者一行の様子。だが、どことなく目つきが悪く、言動も何か企んでいるような雰囲気。そんな中、突然、怪物に乗ってやってきたダイを見て驚いているが、いち早く対応したのが女僧侶のずるぽん。 一方、船の上ではロモス王が偽勇者でろりんの報告を聞き、ゴメちゃんを献上されているところだった。ロモス王は偽勇者を褒め称え、褒美を与えようとする。 ことの成り行きをずっと見ていたロモス王に説明した結果、王は偽勇者では無くダイこそが勇者の冠が相応しいと、褒美を与えてくれる。 それから三ヶ月後……賢者のみが乗ることが許された船に乗って、パプニカ王国からの客人が訪れた。 《感想》 15年前からスタートし、12年前のバランとソアラの悲恋、ダイの遭難までを一気に流していますが、名前が出てきたのがハドラーのみで初見だとなにがなんだか分からないままなんじゃ……? オープニングは、曲が割とエンディングっぽいストーリー性を歌い上げる感じなのに、登場人物を一気に出しまくったせいで一人一人の個性を見る時間が短すぎて物足りない気が。 なんというか、曲に合わせてもう少し落ち着いてキャラをしっかりと見せるオープニングにするか、でなければ一気にキャラを紹介する画像に合わせたアップテンポな勢いのある曲にするか、どちらかにして欲しいなーと思ってしまいましたよ。 よく動いてくれるのは嬉しいのですが、それがこんな所で徒になるとは。 そして、物語が始まり、ダイの配色や南の島の色鮮やかさや怪物のカラフルさに感心しつつ……ゴメちゃんの気合いの入りまくった艶の出し方にびっくりしました。 え? なんでゴメちゃんの塗り、ここまで凝っているの? そりゃピカピカして綺麗という説得力が湧きますが、まさかここまでツヤツヤさせるとは思いもしませんでしたよ! アニメスタッフさん、どこに力を入れているんですかーっ? ついでにデルムリン島のメンバーがさりげなく変化しているのにも、注目! キラーパンサーが一番目立ちますが、本来いなかったメンバーがいたり、さりげなく降板になってるメンバーがいますね。個人的に好きだったアニマルゾンビ、いなくなっちゃってますよっ! んでもって、マーマン! おまえ、しゃべれたんかいとめっちゃ驚きましたっ。デルムリン島ってダイとブラス以外しゃべれる怪物がいないというイメージだったのに〜。 そして、アニメで一番変化が大きかったのが、ゴメちゃんがロモス王国に連れて行かれるのではなく、沖の船だったってところ。 まあ、一応、泳げそうになくて重量級のメンバーを連れて行くにはいい手だとは思いますが、ブラスじーちゃんなどはダイが背負っていけよと思いましたが(笑) っていうか、ブラスじいちゃんを連れて行くなんて思いもしませんでした! ダイの選択肢にびっくりです。 原作のストーリーを忠実になぞっているように見せかけて、なんかポロポロ違いが発生しとりますよっ!? で、その時点で気がついたのですが……うわぁあっ、ずるぽんを捕まえて緊縛したり、禁断のレロレロ攻撃をしたり、囚われのずるぽんがお色気で怪物をたぶらかして逃げるシーンなどが一切なしとはっ。 ずるぽん最大の見せ場がオールカットとわ……ッ、くっ、朝の健全お子様タイムでなく大人も楽しめる深夜アニメだったらと思った瞬間でした(←ダイ大アニメに何を期待しとるやら(笑)) まあ、そんな半分冗談は置いておいて、アニメのダイは旧アニメのダイや原作のダイとは違うんだなと思った瞬間でもありましたね。 場所が違ったせいもあり、ダイの立てる作戦も原作と違っていました。 ブラスじいちゃんの話をろくに聞かず、入れたり出したりを繰り返す当たり、人の言うことを聞かない、ちょっとおバカでやんちゃな男の子な雰囲気が強かったです(笑) 前アニメのダイが声のイメージ的に、真面目で優等生的なイメージが強かったのとは対照的な感じで、この先に期待大です♪ しかし、ずるぽんが人質に取ったのが原作では網に入れたスライム達だったのに、ゴメちゃんに変わっていましたね。そして、僧侶なのに持っていたのが毒針っぽかったような……? そして、王様へ事情に説明したのってブラスじいちゃんだったし、景気よく暴れていたのもメインは怪物だったし、よくよく考えるとダイってあんまり活躍していないような気が(笑) 後、ロモス王がこれからパプニカに向かうと言っていた当たり伏線になっているなと感心しました。 そう言えば次週予告の『ダイとレオナ姫』を見て思いましたが、アニメのタイトルは原作重視でも前作アニメリスペクトでも無く、あっさり風味を目指す感じですかね? ところで、エンディングは旧アニメのエンディングを思い出させるような感覚で、ダイ、ポップ、マァムの三人旅の光景なのがなごみました〜。 《おまけ・コミックスダイの大冒険》 やった、聞いてくださいっ、新装再録版ダイの大冒険、1〜3巻まで買いました〜っ。なんといってもお楽しみは、原作者描き下ろしイラスト! そして二巻では、ポップとマァムが! こちらも初期のアバンの紋章入りの旅人の服姿のポップに、魔の森時代のゴーグルスタイルのマァム。 三巻の表紙はヒュンケル……って、これまでの誰よりもどアップなのはどうしてなんでしょうかね(笑) ダイやポップの全身図以上のアップなのですが! これでもかと言わんばかりに美形っぷりを主張しているかのようです。 バックに雷鳴が見える当たり、ダイとの血統を示唆しているっぽいですね。 中身も当時のカラーページがしっかり再現されているのが、嬉しくて鳴りませんよ! 二色カラーがひどく懐かしいですね、そして旧コミックスのおまけだった呪文大全も復活しています♪ |