『いざ決戦の地へ』(2021.9.4) |
《粗筋》 パプニカ城。 レオナ「いよいよ……出発ね」 それに答えるように鳴くのは、ゴメちゃんだった。 レオナ「明日にはカール王国に、全世界の戦士達が集まるわ。私達の反撃を開始する時が来たのよ」 三賢者「「「はいっ」」」 毅然とした表情を見せていたレオナだが、不意に困ったような顔になり、仲間達の集合の遅さを心配する。特訓がうまくいかなかったのではと案じるレオナだが、その時、空から怪鳥音が聞こえた。 バダック「おっ、来たぞ!」 飛んできたガルーダから、危なげなく飛び降りるクロコダイン。その背には、チウも乗っていた。 チウ「いちち……っ」 クロコダインの姿を見て、レオナは嬉しそうに駆け寄る。バダックも特訓の成果を訪ねたが、クロコダインとチウはそれに答えずに互いの目を見交わし合う。 メルルは空を指さし、ポップが来たと告げる。 チウ「ンフフッ、甘い、甘い!」 クロコダインの肩に乗っているだけなのに、チウの態度は相変わらず大きい。 マトリフは参加しないのかと問うレオナに対し、ポップは師匠からの伝言を伝える。 『つかれたから、寝る。後はおまえらに任せる』 いい加減な言葉のようでいて、その言葉には若者達に全てを任せる意志が込められている。 ポップが辺りを見回し、まだ来ていないのはダイとヒュンケル、マァムの三人かと呟く。 マァム「いいえ、二人よ!」 と、それに答えたのはマァムの声。 ポーズを決め、軽くVサインを送るマァムに、ポップ、メルル、レオナも応じ、バダックも手を振る。 光の軌跡と共に、ルーラで着地したのはダイとヒュンケル、それにロン・ベルク。 エイミはヒュンケルに見とれているのか頬を赤く染めているし、マリンはそんな妹を含み笑いをしつつ眺めている。 賑やかに騒ぐ仲間達から少し離れた場所にいたヒュンケルは、ロン・ベルクに律儀に挨拶し、みんなの所へ行こうとした。 槍は素人であり、剣を使えばロン・ベルクにも劣らぬ腕を持つヒュンケルが、なぜ槍を使うのか――その質問に、ヒュンケルは静かに、だが力強く答える。 ヒュンケル「この槍が、友の形見だからだ」 その答えにロン・ベルクは満足し、その心をダイにも伝えてくれるようにと頼む。それに、無言で頷くヒュンケル。 これで全員そろったと言うレオナに、ダイとポップは力強く頷く。 ポップ「ちょっと待ってくれ……!」 ダイ「うん……! そうだ」 あと一人、と言って、二人はそろって城の中へと駆け込んだ。あっけにとられる仲間達だが、待つほどもなくダイとポップは戻ってくる。 マァム「これが……アバン先生の本? 初めて見るわ」 見るのが初めてのマァムは、興味深げに本を見つめる。ヒュンケルも、本を見つめて深く頷いた。 彼こそが、全ての始まり。
バラン「死神か」 声をかけられた途端、キルバーンは足音を立ててバランへと近づく。気配を殺して近づいたのに発見されたことを、大仰に怖がって見せるも、彼の態度には余裕が溢れていた。 わざわざ辺境の地にまで竜の騎士を探しにきたキルバーンに対し、バランは恐れる様子もなく、自分の命を奪いに来たのかと問う。 それが大魔王バーンの意志かと問うバランは、すでに彼への敬語を捨てていた。 それを聞きながら、キルバーンは手にした大鎌を回し始める。見事な手さばきで大鎌を回すキルバーンから、ピロロは離れ、岩陰に隠れつつも顔だけ出して様子を伺う。 キルバーンは、語る。 かつて冥竜王ヴェルザーと戦ったバランも知っているはずだ、と。地上のはるかに下に存在するもう一つの世界……魔界。 それをきっかけにしたように、キルバーンが大鎌を回すのを止め、鎌を高く振り上げて構える。 人も怪物も竜も、全てが魔界に堕ちていく……そして、力の強い者、破壊や殺戮を喜びとする者だけが生き残る世界――それこそが、バーンの望む理想郷。 突如、殺気を露わにしてバランに襲いかかるキルバーン。 バラン「……愚か者め!」 振り返ったバランは、真魔剛竜剣を一閃させる。刹那、驚いたように目を見開くキルバーン。 血とは違う、真っ赤な溶液を撒き散らしながらキルバーンの身体が腰から真っ二つに両断される。 バラン「人はそれを……地獄と呼ぶのだ!」 切断されたキルバーンの上半身が地に落ち、一歩遅れて下半身も力を失って倒れ込む。 倒れたキルバーンは目の前に転がる自分の大鎌を目にし、なおも思う。 キルバーン(全身の感覚を奪うはずのボクの死神の笛が全く通じないとは、やはりこの男、並みの化け物じゃ……な……い) 途切れかけたオルゴールのように間延びしてそう思ったキルバーンの目から、光が完全に消失する。 それを確信しているかのように、キルバーンを振り向きもしないまま剣を鞘に収めるバラン。 バラン「大魔王バーン……そういうつもりなら……私にも考えがある!」 一瞬だけキルバーンを見て、バランは洞穴から出るために歩を進めていく。彼がある程度離れたのを確認してから、ピロロが大慌てで懐から小袋を取り出し、中身の粉をキルバーンに振りかけた。 煙が立ちこめ、その煙が身体に吸い込まれると同時に、キルバーンの手がピクリと動く。そして、彼の手は自分の下半身を掴んで引き上げ、身体が合体すると同時にキルバーンの目に光が戻った。
そんな台詞を言ったら、逃げた時にかっこ悪いわよとからかい返すレオナ。それは最初の頃だけだとむくれるポップだが、ダイもポップをからかう。 ダイ「最初の頃、かなりの間ね」 レオナ「そうそう!」 笑いに包まれる彼らは和やかで、とてもこれから戦いに向かう戦士達には見えない。 仕返しとばかりにダイを小突いた後、ポップは敵を感知する力のあるメルルが来るのは納得しつつ、いつもならパプニカで留守番しているエイミが一緒に来たことを疑問に思い、なぜかと尋ねる。 と、それを見ていたポップは、ニマニマ笑いながらマァムにエイミさんが怪しいと耳打ちする。 そして、それを見ているメルルは、他人の恋路には敏感なポップに対して、少しばかり恨めしげに見つめるのだった。 世界中の強豪と聞き、期待に胸を膨らませながら、ダイとポップ、それにゴメちゃんは拳を打ち合わせる。
ヒュンケル「強豪達……か」 ヒュンケルに何か不安なことでもあるのか、と尋ねるクロコダイン。彼に対しては、ヒュンケルも本音を打ち明ける。 レオナの言う通り、人々が協力し合うことが大事とは理解しているが、大魔王バーンの恐ろしさをわずかなりとも知っている彼は、総攻撃に余計な人間を含めたくないと考えている。 その頃、死の大地では鋭い岩が有り得ない速さで隆起していた。雷鳴が轟く中、死の大地は不気味な変貌を遂げている最中だった。
ここが待ち合わせ場所で間違いが無いか、レオナに確認するダイ。 初めてカール王国を見て、先生の故郷だと感慨深げなマァム。だが、ヒュンケルは感傷に浸っている場合ではないとたしなめる。 あれが魔王軍のアジトならば、とんでもない大きさだと言うポップ。魔王軍の余裕を目の当たりにして、不安そうな表情を見せるポップやマァム。 その時、チウはこそこそとその場から離れて森へと向かっていく。ゴメちゃんだけがそれを見つけて、不思議そうに鳴いた。 だが、ダイ達の注意は、突然やってきた人の気配に向けられていた。抜き身の剣を持った男に対して、ダイとヒュンケルは真っ先に反応し、誰何の声をあげる。 それに慌てふためきながらも近寄ってきた男は、ベンガーナ王国戦車隊長のアキームと名乗る。 アキーム「気球が見えたので、お迎えに上がりました」 知己の相手と知り、安堵するクロコダイン。 アキーム「それより……みなさんはご存じですかあの死の大地の異変を」 アキームの問いに、頷くダイ。 アキーム「では、話が早い。作戦基地で、バウスン将軍がお待ちです。ご案内いたしますので、こちらについてきてください」 各国の戦士達は、サババの造船基地にいると言う。そろって作戦基地に移動する間、ダイはサババについてレオナに尋ねる。 話の最中、マァムはふと足を止め、振り返る。 マァム「そういえばチウ達……どこに行ったのかしら?」 その頃、森の中ではチウが周囲の様子を伺いつつ、茂みから飛び出すところだった。またも周囲を確かめ、胴着の中をごそごそと探し出すチウ。 一瞬、笑顔でVサインを見せるも、ゴメちゃんは一方向を翼で指しながら叱りつけるように鳴く。みんなの所に早く帰れ、と言わんばかりだ。 どうやって海の向こうに行くのかと、不思議そうに鳴くゴメちゃんに、チウは自信たっぷりに自分が『獣王』と呼ばれても言い存在になったと言ってのける。 その自信の根拠は、クロコダインから特訓に付き合った礼としてもらった、獣王の笛。 いずれ、この笛で正義のモンスター大軍団を結成してみせると、チウの夢は広がるばかり。 待つことしばし……後ろから聞こえる羽ばたきに振り返ったチウとゴメちゃんは、三匹のハピラスがこちらに飛んでくるのを発見する。 チウ「ふ、複数でやってくる時もあるのね……」 青ざめるチウの頭上を、パプラスが旋回する。思った以上に強そうな彼らを見て、勝てるかなと不安に目を血走らせるチウ。ゴメちゃんも、不安そうに鳴くのだった――。
ゴメス「おお! もうすぐ完成だな!」 ラーバ「これに乗って、死の大地に赴くのだな」 ゴメス「お?」 気配を感じて空を見上げると、金属音と共に光の速さで突っ込んできたのは巨大なチェスの駒だった。それはものすごいスピードで港の端に着地し、その勢いに押されたように武術大会メンバーは後ろに吹き飛ばされる。 ゴメス「なんだ、あれは?」 金属製の巨大なチェスの駒は、見る間に人間型へと変形する。後ろを見せる形で立っていた彼が振り向くと、その顔はのっぺりとしたまま……が、シャッターを開けるように隠されていた顔が露わになる。 ゴメス「魔王軍なのか!?」 ヒム「貴様ら雑魚が対岸でウロウロして、目障りで仕方ねえんだ」 身体の向きを変えて、ヒムが武術大会メンバーと向き合う。 ゴメス「ふざけるなっ!」 ラーバ「たった一人で乗り込んでくるとは、いい度胸だな!」 ヒム「フッ……俺は一人でも良かったんだが……」 いきり立つ武術大会メンバーを鼻で笑い、ヒムは高々と右腕を高く掲げ、天を指さす。 そして、変形が始まった。 お次は僧正(ビショップ)。剣を模した攻撃的なフォルムの人型へと変形する。城兵(ルック)は盾を両手に持ち、一際巨体の人型へと変わる。 ヒム「相手をするのは、オレ達ハドラー親衛騎団の五人だ」 勢揃いした五人の親衛騎団が、そこには立ち並んでいた――。
が、その時、部屋全体が揺れる衝撃があった。攻撃かとマァムは警戒するが、ポップはルーラの着地音だと断言する。 ポップ「あんた、確か……魔法使いのフォブスター!」 フォブスター「た、大変だ……サババが襲われた……!」 サババのドックに敵が攻めてきたとの説明から、それがハドラー親衛騎団の仕業だと察するダイ達。 バウスンはみんなの無事を心配するが、フォブスターは無言で首を横に振る。彼らの強さを実感した彼には、無責任にあの場に残った者達の無事は保証できない。 即座に助けに行こうと言うダイ。 少年「その必要はないよ」 振り返ったダイ達の前には、一人の少年が立っていた。 少年「ボクが行けばすむことだ」 誰だとけんか腰に尋ねるポップに対して、生意気そうな少年は落ち着き払って答える。 少年「ボクの名前は、ノヴァ。人呼んで、北の勇者」 《感想》 海を見つめて髪をなびかせるレオナ、びゅーてぃほーっ! 違うカットなのですが、どことなく『竜騎将再び……!』の表紙イラストを連想させてくれますね。 原作ではナレーションだった説明が、レオナの言葉として語られている改変はいい感じです。 メルルがポップが来たことに真っ先に気づいています。やっぱり、彼女はポップにばかり気をつけていたんでしょうね、健気♪ ポップはその二人の前に降り立っていますが、彼女らを無視してクロコダインに話しかけていますよッ、罰当たりなっ。 でも、ポップとクロコダインのやり取りはいい感じで気に入りました。 ところで仲間達の並び順、原作とはちょいちょい違っていますね。まあ、原作を見返してみても、原作自体この場面では並び順がちょいちょい変更されているし、あまり意味がなさそうですが。 マァムのタンブリングシーンも、原作よりも派手になってますね。 マァムのピースにみんなが応じるシーン、いいですね〜。でも、クロコダインとチウ、ゴメちゃんぬきなのは変わりませんでした、がっかり。 ダイ達の再会シーン、原作ではジャンプしてみんなの中に飛び込んでいたダイが、ただ走っているだけで終わってしまったのが残念! ヒュンケルが『友の形見』と答えるシーン、槍を強く握りしめる描写がいいですね。原作と持ち方が違いますが、槍への拘りが感じられます。 ダイとポップがアバンの書を思い出す直前のカット、両手を握りしめる二人の後ろにゴメちゃんを頭に乗せたメルルがいましたっ。原作ではフルメンバーがそろっている図だったので、なぜここでメルルだけに焦点を当てたのか疑問ですが、可愛いので全然オーケーです♪♪♪ ダイとポップがアバンの書を思い出すシーン、息がぴったりでいいですねえ。本を二人がかりで持って走るのって、よく考えりゃ難しそうなのに軽々こなしていますし。 アバンの書を見て、初めてだというマァムの台詞はアニメの改変ですね。原作では前半部分だけなので、マァムは初見だと言う印象はありますが確定ではありませんでした。 でも、前の戦いの間から少しとは言え時間があったんだから、読んでおくべきだったとは思うんですが〜。 ダイが勉強嫌いを前面に出していたので目立ちませんでしたが、マァムも大概勉強嫌いで動く方が性に合っているっぽいですね。 ヒュンケルが頷くシーン、背後にさりげなくエイミさんがいるのがナイス!(笑) ポップが『連れて行ってやらなきゃ』の台詞を言う時、少し寂しそうな顔に変化するのがいい感じ♪ 回想シーン、本にだぶらせるようにアバンの顔が浮かぶのを皮切りに、 1 後ろ姿のダイとブラスに向かって、正面向きのアバンが挨拶する図。アバン先生が初めてデルムリン島来た時の図で、後ろに小舟に乗ったポップが見える。 2 アバンが弟子のポップを紹介しているシーン。 3 夕日の中、木の枝を持ったアバンとダイが打ち合うシーン。少し離れた所で、ポップ、ブラス、ゴメちゃんが見守っている。 4 ハドラーの攻撃を背中で受け、ダイとポップを庇うシーン。 5 ダイとポップにアバンのしるしを与えるシーン。 6 メガンテ寸前の、笑顔で別れを告げるシーン。 と、アバンを中心にしたシーンがたっぷりでした。 ダイがみんなと戦うと宣言した際、各自のアップのカットが入ったのも嬉しかったです。 原作とはちょっと順番が違っていて、白光をバックに、ポップ、マァム、レオナ、ヒュンケル、クロコダイン&チウ、メルル&バダック、三賢者(なぜか、エイミさんが一番目立つ場所(笑))、最後に気合いの入りまくったゴメちゃんが唯一、動きと共にアップに。 その後、青空と青い海に向かって本を掲げるダイの後ろ姿からフェードアウトして次の場面へと繋がるのは美しかったのですが……原作の全員集合図が好きだったので、賑やか画面がなかったのは寂しい限りです。 そして、希望に満ちた光景から暗い洞穴内の落差が激しすぎっ。 バランとキルバーンの対決、かっこいいの一言! キルバーン、大鎌をいつもよりも余計に回しています状態。死神の笛をたっぷり聞かせて、バランを念を入れて麻痺させる予定だったんでしょうね。 ダイの場合は、笛自体にヒビが入っていてまともに音が聞こえていなかった状態だったと解釈していたけれど、竜の騎士自体に音からの状態異常を無効化する能力が備わっているのか、あるいはバランが音からの異変に気づき、高周波だけ除外するように鼓膜付近にのみ竜闘気を張っていたのか。 キルバーンが魔界について説明する際、画面が魔界へと切り替わりました! 甘く染まった、死の大地のように殺風景な荒野が映っていましたが……あれが魔界……! 回想シーンでは、キルバーンが湖の畔に立つ感覚で、マグマの煮えたぎる場所にいましたし。屈んで、手で溶岩をすくったりしていましたが、あれが魔界のスタンダート光景だとしたら……嫌すぎです(笑) 回想シーンから現実の洞穴に戻った時、天井の石柱からしたたり落ちそうな水滴がアップになっているのが、妙に緊迫感があっていい図だと感じました。 キルバーンがバーンの理想郷について語っている際、ピロロがうんうんと頷いているカットが加えられていたのには、感心しました。これもアニメの改変ですね。やっぱり、ピロロはかなり贔屓されてる感じです。。 キルバーンが襲いかかるシーン、またも水滴がしたたり落ちているカットがありました。緊迫感のある戦闘に、敢えて水滴の音を交えるのは時代劇などでよく使われた演出ですが、渋くていいですね。 後、振り下ろされる刃にバランの顔が映り込む演出が素晴らしいです! アニメになってから、刃に顔が映る演出があちこちにありますが、かっこよくて雰囲気があって好きです。 バランの『人はそれを〜』の台詞が、めちゃくちゃにかっこいい……ッ! 寸前までの迫力のある動きとは一転して、まるで時が止まったかのようなスローモーションでの切断シーンと言い、バランが剣についた血を払うかのごとく振り下ろしたアクションの後、先にキルバーンの胴体が地面に落ち、一歩遅れてから立っていたはずの下半身が倒れる演出もたまらなくいいです! しかし、こんな残虐シーンをやらかしちゃった割には、真っ二つキルバーンの倒れ方が妙に綺麗ですね。アニメでは少し胴が離れているだけで、きちんと身体がそろった感じに倒れています。 原作での上半身がひっくり返った形で血がその辺に散らばっている、惨殺現場とは比較になりません。……まあ、原作で見てでさえギョッとするあのシーンを、朝のアニメで出来るわけないとは思いますが(笑) でも、そのせいで、キルバーン復活の際、下半身を掴んでクルッと向きを変えるアクションがなくなってしまい、単にズボンを上げただけのような地味な復活になったのは残念! 気球船の見送りシーン、みんなが歓迎している雰囲気が好きです。 原作では、割と堂々と見送りをしていたロン・ベルクが、アニメでは物陰に身を潜めている風だったのが衝撃でした。えっ、この人、空気読めたんだ……っ(笑) 気球船でのダイ達の無邪気なやり取りが、すっごくいいですっ! 原作のダイは素直にレオナに暴露しちゃった風に見えましたが、アニメのダイがポップを明らかにからかっているのも、また楽しいです。 逆に少し意外だったのが、ポップが最初の頃だけだと言っている時、すぐ後ろにいるマァムは反応を示さなかったこと。 すぐ後ろにいたチウも台詞も無かったし、ノーリアクションだったのも残念。レオナが「そうそう」と言っている時、もっともらしく頷いて欲しかったもの。ピロロに頷きをさせておいて、なぜチウの頷きシーンを削るのやら。 さらに贅沢を言うなら、メルルの反応も見たかった……! ついでに、原作では気球船にいるであろうフルメンバーが笑い合っている図だったのに、全員は描かれなかったことが残念。まあ、アニメで狭い場所に大勢一気に書くのは地獄なので、削りたい気持ちは分かりますが。 でも戦いを前に気を抜いて、お祭り前のような高揚感を味わっている感じが大いに気に入りました。ただ、その中に混じりきれていないヒュンケル、なんて不幸(笑) もう少し、はしゃいでもいいのよ? 後、原作ではこの時ほぼ出番の無かったゴメちゃんが、ダイの頭に乗っているのに感動! ゴメちゃんは基本的に、弱いと思われる仲間の側にいるときが多いですが、穏やかな時間の時には親友であるダイの頭に乗っていて欲しいです。 ポップがメルルが来てくれたのはありがたいと言うシーンで、メルルが照れている姿がものすごく可愛らしいですっ。原作では横顔なのが、アニメではやや上から見下ろす角度になっていて、可憐さと可愛さがアップしていますよ! ポップからエイミさんへの質問、本心から不思議に思っているようなキョトンとした顔なのが妙に可愛かったです。原作では、分かっていてカマをかけたのかなとも予想していたんですが、アニメの反応だと聞いた後の反応で気がついたっぽいですね。 エイミさんがキョドって、一瞬目を泳がせるシーンもいいです。でも、レオナを守ろうという言葉も彼女には本音で、一生懸命話している時にレオナが彼女を見守るカットが入っているのもよかったです。 ポップ、マァム、メルルの三者三様のやりとりも楽しかったですが、ヒュンケルが背中を向けた時のエイミさんも、なんだか切なげで良かったですよ。 後、ちょっと拗ねているメルルが実に可愛くて♪ メルルが膨れるシーンは珍しいので、目の保養ですよ。 そして、レオナのフォローもいい感じ。 原作ではダイが強豪達の話をしている相手はレオナでしたが、アニメではポップと話していて、気があったタイミングで拳を打ち合わせているのがいい雰囲気でした。 ヒュンケルが『強豪達』と呟くシーンはアニメの改変ですね。 が! 気球船から外に出るシーン、ダイ、ヒュンケル、マァム、チウ、クロコダインの動きに文句はないですし、エイミさんも割と行けそうな気がしますが、レオナやメルルは外に飛び出すのではなく、他者の補助か梯子などで乗り越えて外に出て欲しかったです。 死の大地の様子を聞いて、ポップやマァムが不安そうな表情になり、ダイの言葉で気を取り直すシーンは良かったです♪ 原作でもあるシーンですが、あまり目立たなかったのではっきりと見せてくれて嬉しいですよ。 でも、信号弾を打ち上げる準備が省略されたのは悲しいです〜。 ダイがパプニカのナイフを、ヒュンケルが槍を構えるシーン、かっこいいです! でも、アキームさんの台詞は結構な改変がかけられています。原作ではアキームは仲間達の所在を告げていますが、どこに向かうか決めたのはレオナだったのですが、アニメでは行き先はすでに決まっていましたね。 後、サババについての雑談で、大型船の出資者がベンガーナ王だという台詞が削られていました。それにともない、ポップの「さすが金持ち国」の下りもカット。ベンガーナ王の金銭的な見せ場が台無しになっちゃっていますね、お気の毒に。 チウ君の探索シーン、原作よりも動きが派手になっていて楽しー♪ ゴメちゃんの翼でVサイン、可愛かったですが時間が短すぎっ。もう少し、ゆっくりやって欲しかったですよ〜。 獣王の笛、赤いとは思いませんでした。それに音も、DQ2と3でよく使われていた笛の音っぽい音を想像していたので、予想外でしたよ。 チウがビビって空を見上げる時、旋回するパピラスの影が地面に映っているのが見えたのは感心しました。 サババ港で大型船が設置されているカットで、海に浮かんでいるのではなく、よく見たら木で組まれた台の上に置かれていました。 船を作る際は、ザックリ別けてドックと呼ばれる専用作業場を使う方式と、臨時に作った足場の上に作る方法がありますが、アニメではどうやら後者を選択した模様。 すでに完成している感じですが、進水式をしないと船は完成したと見なさないのが通例です。 酒瓶をぶつけて酒をかけ、船をこの足場から水に落とした所で命名式を行うのが進水式の一般的な手順なので、全員が集まってから進水式を行うつもりだったんでしょう、多分。 武術大会メンバー、ほぼゴメスとラーバしか喋っていない感じでしたが、正直遠景場面だと声の区別がつかなかったので、名前の表記は適当です(笑) ヒムの変身前、顔の前のマスクがしまったままの状態だとのっぺりとしたマ メンバーらの気取った立ち姿に、ああ、ハドラーの虚栄心が消えきっていないなと実感(笑) しかし、アルビナスの幅、思ったようも大きい! フランスのロココ調最盛期、貴婦人の髪型が盛りまくりで装飾を施しまくってすごいことになっていた時代、ドアをくぐるのに苦労した記録が残っていましたね、そう言えば。 横幅を取るスカートもそれなりの苦労があったみたいですが、あれは中身は骨組みだけの針金で出来ている場合がほとんどだったので、スカートごと引っ張れば意外と融通が利く代物ですが、髪型は少しでも引っかかると悲惨なことになるので、崩さないように細心の注意を払っていたみたいですね。 余談はさておき、アルビナスのアップから画面を真っ赤に染めての場面転換、惨劇の予感を感じさせてナイスです! バウスン将軍による歓迎の場面、原作とは円卓を囲む並び順が違っていました! 原作では、バウスンを起点に時計回りに、ポップ、マァム、メルル(一歩後ろに離れている)エイミ、ヒュンケル、クロコダイン、レオナ、ダイという順番でした。 アニメでは、バウスンを起点に時計回りに、マァム、ポップ(一歩後ろに離れている)、ダイ、メルル、エイミ、ヒュンケル、クロコダイン、レオナという順序になっています。 ところで両パターンとも、エイミさんとヒュンケルがしっかりとお隣です(笑) ポップ、ルーラの着地音に関してはプロ(笑) バウスン将軍の台詞から「船は?」の一言が抜けていました。この場合、船の無事を確かめるのも大事な気がしますが、冷たく聞こえるせいかカットされていますね。 フォブスターの回想での赤黒く燃える炎の中に見えるハドラー親衛隊の図、色合いのせいで迫力はありましたが、絵的には大分抑えられていました。 原作では、シグマのランスに人が刺さっているとか、フェンブレンの手で突かれている人とか、黒い影となっている人影が後ろに見えていましたが、それが無くなっていました。これ、リアルに描いたらグロ画面になりそうですね。 代わりに、手前に後ろ姿で呆然としている人影が追加されていました。多分、鞭使いのスタングルだと思いますが。 やたらと勿体ぶって、ノヴァ登場! 次週予告、ポップが最終装備にっ。でも、オープニングは変わるかなぁ? 他のメンバーが衣装が替わるのに合わせてチェンジしている中、未だにポップは輝きの杖を持った装備のままなのに(笑) |