『真竜の闘い』(2021.2.26) |
《粗筋》 バーンパレスの先端部分から中央部に続く、桟橋に当たる場所に渦巻く熱風。 渦の中側の床に降り立った青い影は、ダイだった。 一方、ハドラーは同じ条件下で悠然と佇んでいた。 両者の対峙を見て、戸惑うポップ。 ヒュンケル「熱風なんてものじゃない……! 高密度のエネルギーだ」 完全に二人だけの別世界になってしまったので、巻き添えになる前に避難したとレオナも説明を沿える。
キルバーン「ほう」 ピロロ「なになにー?」 バーン「知らぬか? あれはまさに魔界に名高い真竜の闘いの再来だ」 キルバーン「興味深い話ですね」 バーンははるか古代の話を、語り始める。 そこは死の大地にどこか似た、だがもっと暗く、陰鬱で、マグマの煮えたぎる暗黒の世界――魔界。 溶岩の流れ、今、まさに噴火している噴火口に浮かぶ竜のシルエット。 炎と、雷を纏った竜達が対峙する。 二人の闘いは、熱風の渦巻く塊を生み出した。立っているだけで生命力を奪い、近づく者を消滅させるバトルフィールドのせいで、周辺にいた竜族達は一瞬で消滅した。 死闘の結果、勝利したのはヴェルザーだった。 上機嫌のバーンは、キルバーンに刮目して見よと命じる。 ダイとハドラーがこれほどの闘いを見せていることを、バーンは心から喜び、見物していた。 だが、ポップ達には闘いを喜ぶ気持ちなど微塵もない。 ヒュンケル「二人とも死力を尽くして戦っている……! そのエネルギーが周囲に溢れ、フィールドを作っているのだろう」 ポップ「なにのんきなこと言ってんだ、ダイがあんなになってるのに、なんで加勢しねぇんだっ!?」 憤るポップに対して、ヒュンケルは無言のまま鎧からブーメランを取り外す。 後ろ姿を見せているハドラーに向かって投げられたブーメランは、彼に当たる前に熱風の檻に阻まれ、炎となって消滅してしまう。 驚くポップに、ヒュンケルはあの二人の周囲には誰も近づけないと説明した。あの二人の意志が、そうしているのだろうと考えているヒュンケル。 ダイはなぜ剣を使わないかと、切迫した声で尋ねるマァム。 その疑問に答えたのは、やはりヒュンケルだった。
驚くべきスピードで飛び出したハドラーは、両者の間合いを一瞬でゼロにした。 足を踏ん張ってその場に踏みとどまると同時に、裏拳のような動きでハドラーに蹴りを食らわせる。 足を止めた二人は、猛烈な勢いで殴り合いはじめた。 ダイを心配し、思わずポップが叫ぶ。 止められて、不満そうに怒鳴るポップ。 同じ場所にいても、体格の差からダイの方が格段に不利だと必死になって訴えるポップ。 卑怯と言われてもダイを救うと宣言するポップ。 だが、ポップはメドローアのための氷と炎の魔法を手に生み出す。ダイの考えが甘いと言い、ハドラーの言い分なんか無視すればいいと言い放つ。 レオナ「それが出来ないから、ダイ君は『私たちのダイ君』なんじゃないの?」 ポップ「おれたちの……」 レオナは両手の中にいるゴメちゃんと目を合わせながら、レオナは独り言のようにダイ君の魂の力についてずっと考えていたと語り出す。 レオナ「ダイ君は勇気だと思っていたけど、勇気はポップ君の魂の力だった」 腕を組んで考え出したポップに、レオナはダイの魂の力はポップの言う『甘さ』なんじゃないかと言う。 ポップ「え? そんなものが……?」 優しさ、純情……表現は色々あるが、レオナは純粋な心と考えた。 自分達がここに集まっているのは、ダイの魂の力のおかげだと考えるレオナは、そのダイが望むのなら尊重してあげるべきだと語る。 俯いていたポップは顔を上げ、ダイの方を振り返る。悔しいような、今にも泣き出してしまいそうな顔で、じっと親友の闘いを見つめていた。
ハドラー「どうしたぁあ!?」 このままでは敵わないと悟ったダイは、だらりと垂らした右手に力を込める。 ダイが剣を抜こうとしていると気づき、驚くマァムやポップ。 が、ハドラーは決意を秘めたダイの顔を見て、愉快そうに笑う。 ダイの背中で鞘の封印が解け、剣を引き抜いたダイは一度高く掲げたそれを、なぎ払うように振り下ろした。 ダイの本気を見て取ったハドラーは、右手を前に伸ばした。その手の甲から、覇者の剣が金属音と共に出現する。 それを見たヒュンケルは、最後の激突が始まると言った。次の一撃で勝負が決まるというヒュンケルに、勝手な予想をするなと怒るポップ。
真竜の闘いのバトルフィールドは、勝者に味方をする特徴がある。 それこそが真竜の闘いのもっとも恐ろしい点だ。 ピロロ「こわい、こわーい♪」 バーンは冷静に、ダイの不利を見切っていた。 しかし、最強呪文がライデインでは魔法剣の威力はたかがしれていると貶すキルバーン。 ダイが明らかな不利だが、それをダイが見抜けぬわけがないと考えるバーンは、何を仕掛けるのかと面白そうに水晶玉に目をやる。
ダイの構えは、アバンストラッシュ――だが、いつもよりもやや前傾気味というか、低く身がまえられている。 ハドラー「アバンストラッシュ……!」
だが、その歓喜の後、ハドラーは冷静な戦士としての判断から、その技ではダイに勝ち目はないと宣言する。 が、それを『分かっている』と遮るダイ。 ダイの意志に呼応して、ダイの剣が青い闘気に包まれる。 レオナ「ダイ君が特訓で編み出した必殺技のことだわ!」 本来ならバーンの闘いまで温存してきたかったが、ここで全力を尽くすと決めたダイは勝負を賭ける覚悟だった。 ハッタリでその場逃れをするようなダイではないと確信するからこそ、ハドラーはその言葉を信じ、新必殺技を歓迎するかのように身がまえた。 熱風の余波は、見物しているポップ達にも及ぶ。 風に抵抗してもがきながらも、こんな時に離れられないと文句を言うポップ。ならば、せめて伏せるように指示するレオナ。 熱風の檻の外の騒ぎも気づかないのか、ダイとハドラーは気迫を高めながら互いに機を窺っていた。 ハドラーは冷静に、ダイの構えが前と同じだが、やや前傾姿勢だと見ていた。
ハドラーもまた、一目でダイの放った技がこれまでのアバンストラッシュと何ら変わりが無いことを見切っていた。期待が裏切られたことに憤り、超魔爆炎覇で打ち払おうとするハドラー。 だが、ダイはもう一度アバンストラッシュの構えを取り、アバンストラッシュ・ブレイクを放つ。 見物していたポップやマァムも目を見張る。 信じられない光景に、これ以上無いほど目を見張るハドラー。 それを見たハドラーの目に険しさが戻り、彼は雄叫びを上げながら闘気の篭もった剣を高く掲げる。 アバンストラッシュ・クロス――ダイの新必殺技をまともに食らい、絶叫を上げるハドラー。
地上にいた人間達からも、その交差した光は見えていた。ことに、ノヴァは嬉しそうな顔をして、剣を掲げて叫ぶ。 ノヴァ「ダイだ! ダイが新しい必殺技を使ったんだ!」 周囲にいた人間達も、希望に満ちあふれた顔でそれを見ていた。
立ち上る土煙が消え、大の字に倒れ込むハドラーと、荒い息をついて蹲るダイの姿が露わになる。 その光景を、水晶玉越しに見ているバーン。 バーン「フム……真竜の闘い……決着がついたな」 這いずって階段に近寄り、ダイの勝利を喜ぶポップ。 最後に立ち上がったヒュンケルは、ストラッシュ・クロスの全容を悟っていた。 ヒュンケルはアローを放った後、ブレイクで追いついて同時に炸裂することで威力を高める技だと説明する。 二つの技を全く同じにするには、天才的なセンスが必要だとヒュンケルは語る。ヒュンケルにも出来ない、ダイだからこそ出来る超必殺技だと認めるヒュンケル。 ヒュンケル「だが、ダイにしても、闘気を使い果たしたようだな」 ポップ「えっへへ……ッ」 ポップは笑顔のまま、真っ先に階段を降り始める。
ポップ「ダイッ、まだだっ!!」 ポップの忠告も一歩遅く、ダイの足を巨大な手が掴む。雄叫びを上げながら、ダイを逆さ吊りに持ち上げるハドラー。 それを見て、レオナとマァムは息をのむ。 ダイの名を叫ぶポップ。 その拍子にダイの剣を背負う鞘のベルトが外れ、鞘が空中へと投げ出される。 目の前で起こった突然の惨劇に、恐れ戸惑うポップ。
そして、彼は見た。 身体のあちこちからあがりはじめた黒煙は、超魔生物である彼の消滅の近さを物語っている。 それが、生命そのものをエネルギーに転化した生命の剣だと察するヒュンケル。マァム達は驚くが、ヒュンケルは自身が燃え尽きるのを覚悟の上で戦いを選ぶハドラーの気持ちを理解していた。 階段途中にいたポップは、振り仰ぐようにしてヒュンケルの説明を聞いていたが、ダイの名を呼びながら弾かれたように走り出す。 レオナ「ダイ君!」 ダイの元に駆け寄ってくるアバンの使徒達を、ハドラーはじっと見やる。 己の親衛騎団らに、よくやってくれたと心の中で労いの言葉を投げかけるハドラー。すぐに、自分も彼らの元へ行く覚悟だ。 しかし、六団長は櫛の歯が欠けるように一人ずつ消えていった。指揮官であるハドラーに、野心と保身以外の感情しか無かったからだ。 場所は変わり、バーンパレスを思わせる石の床のある場所。 五人勢揃いした親衛騎団達は、その銀色の身体に光を受けて誇らしげに輝いていた。 初顔あわせの際、ダイと戦うヒムの姿。 最後の最後で、自分は部下達に恵まれたとしみじみと思い返したハドラーは、かけ声と共に目を開ける。
ハドラーの執念、そして親衛騎団の思いを表すかのように、覇者の剣よりも大きく、光り輝く生命の剣。 ポップ「ダイッ、おれも……っ」 それを最後まで言わせもせず、ダイが強い口調で拒絶する。 ダイ「だめだっ、ポップ!」 ダイらしからぬ強い拒否に、ポップは戸惑い、立ちすくむ。 ダイ「……今、おれに手を貸したら……いくらポップでも許さないぞ……っ!」 本気の怒りを滲ませ、そう宣言するダイ。 あっけにとられてから、ポップはダイを心配して止めにかかる。ダイにはもう戦う力が残されていないことを指摘し、ハドラーを指さす。 身体のあちこちから黒煙を上げながらも、ハドラーはとても死にかけているとは思えない覇気を漂わせ、輝く剣を手に立っていた。 ハドラーが残り少ない生命力を振り絞った一撃を仕掛けようとしていること、親衛騎団の思いを背負った渾身の攻撃でもあることを説明するポップ。 ダイの元に駆けより、もう新必殺技が打てないダイを案じ、後は自分達に任せるようにと説得するポップ。 ダイ「……まだ一つだけ、試してみたい技が残っている……!」 驚くポップ。ハドラーも警戒を見せる。 ダイが思い出すのは、アバンにブラス、バラン……負けられないと、強く言い切るダイ。 ダイの主張に驚き、ポップはよろけるように数歩後ずさる。 ダイ「これだぁ!」 叫ぶなり、ダイは剣を空にかざす。剣先が光を受け、きらめいた。 その光景を、歯を食いしばるようにしてじっと見ているハドラー。
《感想》 ダイとハドラーのガチバトル、カッコいいです! ダイが苦しそうに膝をついているシーン、原作でもありますが、原作では最初から気合いの入った表情を見せているのに対し、アニメでは苦しげな表情での着地シーンを加えてくれたのが嬉しい改変です♪ マァムの疑問に答える形で、ヒュンケルの熱風についての説明が追加されていました。 バーン様の説明にも、キルバーンやピロロの合いの手がちょいちょい混じっていますね(笑) 原作ではバーン様の独壇場の説明でしたが、アニメではより分かりやすくするために質問を挟んでいるのが面白かったです。 教育テレビ系の、説明役のお姉さんにお間抜けな質問をするお子様役な感じがいいですねえ(笑) しかし、キルバーンがヴェルザーからの刺客だと考えれば、自分の主の昔話を全く知らないとも思えないので、説明するバーン様に気持ちよく話させるための合いの手と考えると、なかなかに意味深長な態度でさらに興味深いです。 バーン様も原作では「……そう……これはまさに〜」と話していたのが、キルバーンらが知らないと言う前提でわざとらしく語っていますね。こちらも、キルバーンがヴェルザーの過去を知っていてもおかしくないと承知の上で話している可能性があると考えると、狸と狐の化かし合いを見ているようです。 バーン様を玉座の下から見上げる構図で、真上のステンドグラスが美しく輝く画面には感心しました。 原作では二頭の竜が線画風に描かれていただけだったヴェルザーとボリクスの対決が、アニメでは背景もついてきました♪ 噴火口でお相撲さんのごとく踏ん張ったような姿勢を取っていたので、思ったよりも荒々しい性格の竜なのかなと思いました。 アニメでは、竜族が真竜の闘いの熱風のせいで周囲にいた竜族らが燃え尽きるシーンが描かれていますね。思っていたより、被害甚大でした……っ! ヴェルザーがボリクスの首を噛んで勝利を収めるシーン、原作とはやや角度を変えていました。炎と雷の余波に隠されて、噛みついている残虐シーンが分かりにくい印象です。 まあ、原作ではやたらと生々しく噛んでいるので、原作に忠実だと問題アリな気もしますが。 魔界回想が終わってポップ達がダイの決闘を見るシーン、よく見たらポップのバンダナとレオナのマントや髪が正反対の向きに靡いています(笑) しかし、ヒュンケルが原作にない説明を語りまくっていますね。 ポップの台詞も、一部改変されています。 原作ポップ「バッ……バカ野郎っ! ダイがあんなになってるのに、なんで加勢しねぇんだっ!?」 マァムがポップをバカと言うのはそのままですが、こちらは改変されとりますね。まあ、口癖のようにこの台詞をいうポップもいいですが、大魔王バーンに向かってバカヤローと叫ぶ台詞を際立たせるために、控えているのかと推察! 最終回で、ダイに向かって叫ぶシーンにも期待大です。 ヒュンケルの説明台詞で「……オレとて、割って入れるものならば入っている」がカットされていました。 ヒュンケルはレオナと同じく、ダイとハドラーの決闘には肯定する台詞や行動を後でとっているので、矛盾感を無くすためにここは省略してもいいと思いましたが……ちょっと古風なこの言い回しを、声優さんの声で聞いてみたかったと思うと、少しばかり未練があります(笑) ストーリー的にはこの方が流れがいいと分かっていても、原作の台詞を全て聞いてみたいと思ってしまうファン心理がつい働いてしまうとは。ああ、ファン心理こそ、矛盾だらけかも(笑) 原作では、ゴクッと息をのんでいたポップのアップシーン、アニメでは口元辺りを腕で拭うシーンに改変されていました。 その代わりのように、ダイとハドラーが姿勢を低くして身がまえ合うカットが追加されていますね♪ ハドラーの肩からぶち当たるタックルが、アメフト風で実にいいなと思いました。原作でもやっている肩からのぶち当たりですが、やっぱり動きがあると迫力が違いますね〜。 対抗するダイの蹴りシーンが、ちょっと面白かったです。 相手の腕ブロックを外させて、顎を狙うなんて手法はすっごくボクシングっぽいですね、蹴っていますが(笑) ポップなどは、攻撃されそうな時って思わず目を閉じることが多いのですが、さすがにダイはその辺は闘い慣れしているなと思います。 ポップが魔法を消してしまうシーンで、『おれたちの……』と呟くシーンはアニメの改変です。 けど、この台詞はバラン戦の際、ダイが連れ去られそうになった時、ポップが言っていた『おれたちのダイを渡してたまるもんか』と叫んでいたことを思い出させてくれて、バラン戦を一緒に乗り切ったポップとレオナだからこそ通じる言葉という感じがします♪ 説得シーンで、レオナがゴメちゃんを手にしてるのも、原作とはちょっと違っていていいですね。 アニメでは、ちょこんと手の中に収まっているゴメちゃんと見つめ合っているのが、ものごっつ可愛いですっ! 途中から原作通りに肩に乗せていましたが、原作では左肩だったのが、右肩になっているのも拘りを感じます。 原作ではレオナの長台詞だった説明シーンが、ポップがところどころに合いの手を交える形での説明に改編されているのは、魔王軍と一緒ですね。 回想シーンで、懐かしのデルムリン島がやけに明るくポップな色合いで出てきたのが嬉しかったです。本来の色よりも、一段と明るくした感じですね。 ポップを説得するのではなく、不明だった真実を語ることでポップの気を変えさせたレオナは、やはり聡明だと感心します。 原作ではポップは悔しそうに俯いていて、マァムがそんなポップを心配して心の中で呼びかけるシーンがあるのですが、アニメでは悔しそうな顔のまま、ダイの闘いの方に目を向けています。 そして、マァムが叫んだシーンで気づいちゃいましたが……マァムの黒ストッキング、穴が広がっていますね(笑) ストッキングって、一度穴が開くとどんどん伝線して広がるから〜。いっそ、脱いだ方がいいのではないかと余計な心配をしたくなります。 ダイが剣を引き抜き、一度、高く掲げてから振り下ろすシーンがカッコいいですね。こんなシーンを見ていると、某玩具会社から発売されているダイの剣(約60センチ)が欲しくなります。 余談ながら、原寸大を謡っているパプニカのナイフは旧アニメ版とリメイクアニメ版、両方持っています(爆笑) ダイの剣を抜くシーンもかっこよかったですが、ハドラーの拳を前に突き出してからの抜刀アクションも負けず劣らずの魅力がありました。 原作ではシャキシャキッとスピードよく流れていた部分が、アニメではじっくり溜めながら表現している感じですね。 CM後、ダイにバトルフィールドの説明をする際、ハドラーが闘いの構えを解くのはアニメの改変ですが、いいですね。 アバンストラッシュにポップが驚くシーン、原作では驚いたような表情のレオナとポップが目を見交わしながらこの台詞が書かれていましたが、アニメではレオナがダイが必殺技を編み出したことを知っている台詞が追加されていますね。 熱風に煽られるポップのシーン、前髪が全部後ろに靡き、バンダナを巻いただけの額が全開になっていたのは珍しいだけに貴重ですな。 実はこのシーンもアニメの改変で、原作ではレオナはゴメちゃんを庇っていません。ゴメちゃんは自力で飛んでいます。 レオナ、マァム、ヒュンケルが膝を揃えてついた姿勢でしゃがみ込んでいるのに、ポップだけが風に無闇に抵抗して飛ばされかかっている動きには笑いました。 ダイがアローを放つシーン、ポップは階段のへりにへばりついて伏せているのに笑いました。いや、原作通りなんですが。 ヒュンケルやマァムは膝立ちの姿勢で、風に飛ばされにくくしつつも視界を少しでも高く保つ工夫をしているし、レオナもそれをそっくり真似しているのですが、ポップには周囲を見る余裕も自力で踏ん張る体力もないようですね。 ヒュンケルがただのストラッシュだと思うシーン、原作では失望を感じられる表情だったのに対し、アニメでは怒りが感じられる表情だったのが新鮮でした。 ダイの新必殺技、ド迫力でした♪ ポップが吹き飛ぶシーンでは、他のメンバーが見えなかったのが残念。マァムが支えてくれるかと思ったのですが(笑) 地上でノヴァが喜ぶシーン、いい改変ですね♪ ザボエラゾンビの活躍によるノヴァの最後のひと踏ん張りとザボエラの死に花シーン、期待しているのですが。 ハドラーが倒れて、ダイが彼の脚の間に蹲るシーン、『大の字』と言うよりも、『太の字』を連想します(笑) 決着がついた時のバーンのシーンと台詞、アニメの改変ですね。重々しく、目を影で隠して表情を読ませないバーン様が、この結末を喜んでいるのか不快に思っているのか、どちらともとれる曖昧さが素敵です。 それに引き換え、ポップの這いずり方、なんとも言えない小物臭ただようドタバタした動きに笑いました。でも、そこがポップっぽくていいですね。 ヒュンケルの説明シーン、回想シーンを加えるだけでなく、棒人間風の簡単画像でストラッシュを解説しているのが妙に可愛くて萌えました♪ この脳内イメージがヒュンケルのものだと考えると、アバン先生がこんな風に図にして授業していたんじゃないかと妄想してしまいます(笑) 先生なら、なにげに絵にも拘りそうだし。 ヒュンケルの説明シーンでレオナは全く台詞を口にしていませんが、ゴメちゃんを肩に乗せ、真剣に話を聞いている画面が出たのは嬉しいです。特に、説明の最中、ダイの方へ目を向ける時の表情がまた、いい感じ。ダイに対する信頼や愛おしさを感じます。 しかし、ヒュンケルの説明シーンはちょいちょい端折られていました。長い解説だから無理もないですが、気に入っていた部分が削られたのが非常に残念。 原作ヒュンケル「動物的な勘と言い変えてもいいが……(中略)もはや人間業ではない……!」 あれ? ちょいちょいディスりが混じってませんか?(笑) いや、もう少し素直に褒めてあげて! アニメでは、ヒュンケルがダイが力を使い果たしたという気遣い台詞を口にしていますが、当然、これも改変です。 嬉しそうにはしゃいで階段を降りるポップはいいのですが、ハドラーを悼むマァムの台詞のシーン……映っているのが倒れているハドラーなんですが!? ハドラーが復活するシーン、原作ではポップの視点からで描いていますが、アニメでは手前にハドラーの足を描き、そこから階段から降りてくるポップを見やる視点で描いています。 ハドラーがダイを逆さ吊りするシーン、原作ではダイが持ち上げられ戸惑う全身図のカットと、逆さまになって目を見開くアップのカットがあったので、アニメではここがどう表現されるか楽しみにしていたのですが、削られていてガッカリです〜。 ダイが階段に叩きつけられるシーン、原作では叩きつけられた瞬間のカットでしたが、アニメではぶつかって跳ね返った瞬間のようなカットでした。 ハドラーの闘気が無くなったと驚くヒュンケルの長台詞のシーンで、台詞は無い物の驚き顔のレオナとマァムが並んでいるカットがなんとなく好きです。 でも、生命の剣と煙は動いているのに、逆立つ髪が全然靡かないのは残念でした。熱風が無くなったら、髪が固定化されたように靡きがなくなったみたいです。ここからはハドラーの髪の毛が靡くアニメーションがほぼ消えているのが非常に残念! ハドラーが過去の六団長を思う時、暗い背景の中で団長達が次々と消えて一人っきりになる演出は、実に良かったです。 にしても、六団長を並べると、ヒュンケルが意外なぐらい背が低く小柄に感じられます。比較対象って、大切ですね。まあ、規格外に小さいザボちゃんもいるし、ヒュンケルは人間としては長身の方ですが。 それに対して、親衛騎団に対しては明るく、輝かしいイメージを抱いているのが印象的でした。ハドラーが仲間達の幻を背負って戦おうとするシーン、かっこよすぎです! ダイが、初めてポップに対して拒絶の意志を見せるシーン、いいですね♪ ポップの判断を優先しがちの上、ポップが何をしても、しょうがないなあって感じにおおらかに受け止めるダイが、これだけは譲れないとばかりに主張するこのシーンが削られなかったのが、すっごく嬉しいです。 ところで、原作では階段を駆け下りるポップは「ダイ」と呼びかけるだけなので、アニメでの台詞はちょびっとだけ改変されています。 ポップがハドラーの説明をするシーン、ハドラー側からの視点の遠景のおかげで、ヒュンケル、マァム、レオナが階段途中で止まっている図を見ることが出来ました♪ ダイの回想シーン、構図は原作と同じですがセピア色な配色が落ち着いていていい感じ。 ダイの言葉にショックを受け、ポップがよろめくシーンもアニメの改変ですね。原作では動いている様子はないです。 ラストはここで切るか!? と言いたくなるタイミングで持ってきましたね。 次週予告、二人の決着への盛り上がり、そんな二人を見守る仲間達との対決に焦点を絞っていて、迫力満点の予告でしたが……いきなりギガブレイクの文字でネタバレしちゃっとりますが(笑) いや、ここはライデインでどう勝つつもりかと、次週までワクワクハラハラするところなのでは? |