『破邪の秘法』(2021.4.30) |
《粗筋》 ダイ「せ……先生が弱いだって……? 突然、なに言い出すんだよ、ヒュンケル?」 目を伏せ、ヒュンケルは言葉通りの意味だと言い切った。アバンの弱さを指摘し、最後の戦いに参加しても無駄に命を落とすだけだとまで言う。 だが、ヒュンケルはポップに対して冷静に、アバンの力がバーン達に通じると問う。 ポップ「つ……っ、通じるに決まってるじゃねえか!」 しかし、ヒュンケルはアバンがかつてのハドラーに敗北したことを例に挙げ、戦況の進み具合から見てアバンの力が不足している事実を淡々と語る。 ヒュンケルはアバンに顔を向け、今のハドラーに勝てそうに見えたかと問う。そして、答えを待たずにダイに目を移し、ハドラーに勝った現勇者のダイを引き合いに出し、先代勇者と現勇者の戦力差を問いただした。 白く光る眼鏡の奥に感情を隠し込んだアバンは、単純な戦闘力ではダイの半分以下だと自分の戦力を冷静に分析する。 ヒュンケル「さすが元勇者……正確な分析だ」 目を伏せ、露悪的な笑みを浮かべるヒュンケルに、ポップがつかみかかる。マァムがポップの名を呼ぶが、彼はそれさえ耳に入っていない様子だ。 ポップ「やめろぉっ! てめぇ……っ、何を意地を張ってんだよ!? 本当は誰よりも一番、先生に泣きつきたかった癖にッ!!」 ヒュンケルの両腕を掴み、相手を揺さぶりながら感情のままに怒鳴りつけるポップ。それに対し、ヒュンケルは目を伏せたままで抵抗一つしない。 ヒュンケル「気持ちだけでは勝てん……」 どこまでも淡々と、ヒュンケルは事実を口にしただけだと言う。今のアバンはダイや自分どころか、ポップ以下だと評するヒュンケル。 ポップ「マァム……!? おまえ……」 心配そうなマァムの顔を見て、ポップは少しは冷静さを取り戻したのか、振り上げた拳を収める。 憮然とヒュンケルを睨むポップに、心配そうに彼を見るマァム。 マァム「ヒュンケル……アバン先生に対して素直になれないのは分かるわ。でも……!」 マァムの呼びかけさえ拒むように、ヒュンケルの背中は微動だにしない。ポップはヒュンケルの言葉を駄々っ子と決めつけ、不機嫌にほっとけと言い放つ。 アバンは穏やかな口調で、ヒュンケルの言い分を認め、その上で説得しようと話しかけようとする。 何かを悟り、真顔になって小さく頷くアバン。 アバン(ヒュンケル……あなたは……) マントを翻し、アバンは勢いよく振り返った。そして、みんなに先に進むように促し、ヒュンケルから離れて歩き出す。 アバンの後を、静かに追うレオナ。 ダイは心配そうなゴメちゃんをなだめるように、ヒュンケルは大丈夫だと声をかける。 一方、先に歩き出したマァムは足を止め、気がかりなようにヒュンケルを振り返る。そんな彼女に、ヒュンケルもすぐ追ってくるからとダイは励ました。 マァム「う……うん……」 納得し切れていない表情ながらも頷くマァム。ダイとマァムは、先に進んだ三人に追いつくべく、駆け足で追いかける。
即座に、ミストバーンからの返答が戻ってくる。 地上でロン・ベルクと戦っていたミストバーンは、一旦離れてロン・ベルクと対峙する姿勢を取る。 バーンは、アバン復活という驚くべきニュースをミストバーンに伝える。 だが、そんなミストバーンをバーンは一喝する。 バーン「たわけ!」 バーンの怒りと同時に、サイドテーブルに載せられていたワインが砕け散った。それに驚き、目を一瞬光らせるミストバーン。 その中に、バーンの目が映り込んでいた。 自分の信じる強さとは異質の強さを感じさせるアバンを生かしておけば、アバンの使徒の力が異常に増幅されることを懸念するバーン。 キルバーンはどうしたのかと問うミストバーンに、バーンは軽く目を伏せる。
バーンはキルバーンを、誰かの命を奪うことしかしないと評した。 その頃、キルバーンはとある扉の前に立っていた。 バーン「それは……半端に奴を傷つけたことだ……!」 かすかに笑いを含んだ声で、そう言ってのけるバーン。
それを、顔にはめるキルバーン。 バーンは、キルバーンは今後、放っておいてもアバンだけを狙うと予測している。
ミストバーン(だ、だが……) 同じ頃、ダイ達はアバンを先頭にしてバーンパレスを走っていた。レオナはダイに寄り添い、彼を支えるようにしている。 ヒュンケルが悪いと憎まれ口を叩くポップだが、マァムはヒュンケルが自分の都合だけであんなことを言うとは思えないと、憂い顔だ。 足を止め、アバンがそれを肯定する。 それに驚く一同。 レオナ「バカね、ポップ君!! まだわからないの、彼の気持ちが!」 竜騎衆との戦いの時にあなたもやったことだと、非難を含ませて声を張り上げるレオナ。 ポップ「まさか……っ」 ハッとして、振り向くポップ。 驚きに、目を見開くダイとレオナ。 ずっと背を向けたままだったヒュンケルは、ゆっくりを片手を上げる。その手は、確かに親指を立てていた。 ヒュンケルの元へ駆け戻ろうとするポップ。だが、その肩に手を置き、止めたのはアバンだった。 ヒュンケルはアバンの真の力を見抜き、この先のバーンパレス攻略に彼が必要だと思ったからこそ、自分が追撃を抑える役を買って出た。 アバンはそれを最初から知っていたのか、と問うマァム。アバンはそれに力強く頷く。 心にもない言動を取って師を困らせる時は、昔ならあんな目をしていたと、一番弟子の過去を懐かしむようにアバンは語る。
ヒュンケル「さあ、こい……この場は一歩も通さない……!」 ヒュンケルを残し、残りのメンバーは目的である城めがけて走って行く。 激しい罵倒とは裏腹に、ポップはひどく辛そうな表情で後ろを気にしながら走っていた。
ヒュンケル「現れたな。魔界のモンスターども……!」 モンスター達はたった一人で立ち向かうヒュンケルを嘲笑い、ダイ達が向かった外壁に入ることが出来ないとも言った。 だが、ヒュンケルはそんなことは心配ないと、さらりと言い切る。 ヒュンケルの言葉に、怒り狂う怪物達。 血飛沫が飛び散り、怪物達がバタバタと倒れる。
アバンは振り返らないまま、ヒュンケルに対しての修行が彼の血肉になっていることを語る。 敵の本拠地に侵入する時は、後続の追い打ちを断つのが大事だとアバンは教えた。先陣が消耗した際、後ろから挟み撃ちになった時こそが一番危険……それを防ぐために、最後尾にも強力な仲間を配置しなければならない。 先程まではアバンが殿を務め、キルバーンの追い打ちを食い止めていたと聞き、ダイやポップは初めてそれを知って驚く。 マァム「じゃあ、さっきはやっぱり……!」 先程は呪文で追いついたことを白状するアバン。 何かに思い至り、アバンが今までどこに居たのか悟った様子のレオナの質問を、アバンは振り返り、軽く頷くことで封じる。 目の前には、巨大な門が立ちはだかっていた。 ポップ「でっけえ……!」 門を見上げるダイは、この門がバーンパレスの入り口にあった魔宮の門にそっくりだと言う。ダイとバランで壊した門の事かと、確認するポップ。 ダイ「もしかしたら、あの門より強力かもしれない」 ダイの発言に、ここまで来て立ち往生かと大仰に嘆くポップ。 あれからずっと修行をしていたと語るアバン。 驚く三人と違い、レオナは察していたのか「やっぱり」と呟く。 みんなに背を向け、門の方を向いたまま、アバンはあの日、起きたことを語り始める。
振り返り、ダイとポップに呼びかけるアバン。
そこには、小舟で船出しようとするダイと、それを追いかけるポップの姿があった。 ダイが帆を操り、ポップがオールを手に船出する姿。 その時、名乗り出て、冒険を共にすることは簡単だった。だが、それはアバンには出来なかった。 この時、アバンはダイの潜在能力が自分以上だと気づいていた。 舞台は、現実のバーンパレスへと戻る。
暗い洞窟の中、手から魔法の光を出して松明代わりにして進むアバン。一人、階段を降りていく。 再び、現実のバーンパレス。 マァムは必死の努力をしていたアバンに、揺る素を通り越して尊敬の念を抱いている様子だ。
ある時は、襲いかかるサイクロプスを返り討ちにもした。 地下50階を超えるとさしたる呪文も無くなり、迷路の複雑さだけが増していったという。
要約すると、地下に行くほど知恵が試される洞窟だと言う。 あれは何階だったのかと問うアバンに、レオナは25階だと答え、アバンのその時の居場所を聞く。 人間では新記録だとおどけながら自慢するアバンに、一同はそろって目を伏せ、ため息を漏らした。ゴメちゃんすら、その場で下に落下する。 そんな弟子達の気も知ってか知らずか、門へと向かうアバン。ふざけた調子から気迫を一変させ、本気になる。 アバン「さぁ〜て……じゃあ、一発行ってみましょうか!」 門を見上げたアバンは光る羽を取り出し、空中に円を描くように配置する。 これがアバン先生の破邪呪文と、息をのんで注目するレオナ。ダイはそれを見て、小さく頷いた。
ヒュンケル(やはり、思った通り……! アバンは破邪の力を……!) その光に、怪物達も驚きを見せる。
それに対し、ポップは軽い調子で地下150階で得た呪文なら、地下25階のざっと6倍はすごいと計算する。 アバン「そんな単純な計算では、答えは出ませんよ」 思わずずっこけたポップに、アバンはミナカトールより強力な呪文はないという。もっと深い階ならともかく、自分が降りた階まではないと断定するアバン。 レオナ「じゃあ、その呪文は……?」 アバン「これは、呪文ではありません。破邪の秘法です」 指を立て、真顔でそう言うアバンに、レオナはオウム返しに聞きかえす。が、アバンは論より証拠とばかりに陣の前に立ち、見ていなさいと弟子達に言った。 両手を握りしめてから組み合わせたアバンは、気合いを共にその手を前に伸ばした。 その輝きに、ダイとレオナは驚くばかりだった。ポップはマァムも、目を見張る。 身がまえたアバンの前で、円を繋ぐ羽が魔法陣を描き出す。 ダイ「ミナカトールみたいだ……!」 ダイの言葉をきっかけに、レオナはハッと気がつく。 レオナ「そうか……そうだったのね、破邪の秘法って!」 レオナの言葉を聞いて、そちらに顔を向けるポップとレオナ。 呪文そのものではなく、呪文の破邪力を増幅させる秘術だと看破するレオナ。レオナは答え合わせを求めるように、アバンに目をやる。 それに対し、アバンは軽い口調で肯定した。 ハドラーと共に救われた時のことを思い出し、あの威力がトラマナだったと驚くポップ。 アバン「そして無論……これから扉めがけて放つ呪文は……」 気合いを入れるアバンの身体から、白い靄じみた光が立ち上る。 ダイ「わかった! 扉を開く呪文……」 アバン「アバカム!」 魔法陣の羽が光と鳴って飛び出し、門へと向かう。小気味よい音を立てて、羽は5つとも扉に突き刺さった。 その目の前で、扉にささった羽から放たれる光が繋がって円となり、目も眩まんばかりの光を放つ。 アバン「開け! いにしえより閉ざされし、魔の扉よ」 アバンの呪文と同時に、門に魔法陣がくっきりと浮かび上がる。 光はやがて薄れ、魔法陣は色を失っていく。光る羽だけが取り残されるが、その光も余韻を残して消えていく。 誰も触れていないのに、自動的に開いていくとビラを見て、ダイは2、3歩足を進めた。 ダイ「ああぁ……」 レオナ「開いていく……」 驚くダイ達の目の前で、扉はゆっくりと開いていった。
ヒュンケル(さすが……我が師アバン!) 後ろの方を見ていた目が、真正面の敵へと向けられる。 ヒュンケル「さっき言った通りだ! アバン達はッ、誰にも止められない!」 バーンパレスに、大きなどよめきが響き渡った――!
《感想》 冒頭のスポンサー提供時の映像で、並んで立つアバン先生とヒュンケルに感動! ヒュンケルの身長が、アバン先生よりも少し低いと初めて知りました! 原作ではなかなか並ぶことのない二人でしたからねー。 ヒュンケルの台詞が原作では『あんたの力の底が見えた』と、ちょっとひねった貶し文句だったのに対し、アニメではストレートに弱いと言っちゃっていますが、それを受け手のダイの台詞の変更されています。 戸惑うダイのすぐ横に、浮かんでいるゴメちゃんが可愛い! ダイ達の反応は、声優さんの演技もあって動揺具合や個性がはっきりと見えたのも面白かったです。 ダイは驚いてはいますが、特に感情を見せずに疑問を口にしている印象。 マァムはヒュンケルの発言にただ動揺しています。この中で、一番動揺しているかもしれません。彼女にしてみれば、ヒュンケルとアバンの対立は想定外だったんでしょう。 ポップは明らかにアバンの味方側に立ち、ヒュンケルを非難気味です。 アバンの実力について、ポップが言い返すのはアニメの改変ですね♪ が、アニメでは踏ん張って、アバン先生の援護をしていますね。 対して、ヒュンケルの語りは淡々としていましたね。 ヒュンケルの長台詞の最中、彼の頭部のヘッドギア辺りをアップにした画像に妙に感心しました。たまに原作にはない角度からのカットが混じっているのって、レアガチャゲット感覚にワクワクします。 ヒュンケルがアバンに、今のハドラーに勝てたかと問うシーン、原作ではアバン先生は首を振って否定していましたが、アニメではカットされていましたね。 感情的に怒り、アバン先生を無条件に擁護するポップと、心にもない演技でアバンを貶すヒュンケルとのやり取りが実に良かったです♪ 感情から物事を見るポップは、ヒュンケルの奥底の気持ちを見抜いているせいで、怒りと彼に対する擁護がごっちゃになっている感覚があったのですが、アニメだと声の演技でそれをさらに強く感じました。 ただ怒っているのではなく、感情に反した行動を取る兄弟子への憤りや戸惑いも混じっている感じがいいですね。 しかし、原作ではこのシーン、ポップはヒュンケルにしがみついていると受け止めていたのですが、アニメではめっちゃ揺さぶっていました。でも、揺らぎがたいしたことなくて、ヒュンケルは気にしていなさそうなのに笑っちゃいましたが(笑) 殴ろうとしたポップをマァムが止めるシーンで、心配そうなマァムのアップと、それを見てポップが表情を緩めるシーンは、アニメの改変です。 ポップが自分からヒュンケルの腕を放したのも、その後でマァムがポップの腕を放すのも、ホッとする改変です。 原作では次のコマではマァムがポップの腕を抱きかかえたまま、ヒュンケルが身を翻しつつ少し離れた場所にいるので、彼がポップの手を振り払ったのかとも思えるシーンでした。 ついでに、ヒュンケルは目を閉じるまま全く避ける素振りも見せませんでしたが、このままポップが殴りかかっていたら、ダメージを受けるのはヒュンケルじゃなくてポップだった気がしてなりません(笑) マァムのヒュンケルへの説得シーン、原作寄りもセリフが削られていました。原作では『ど……どうして、急にそんなことをいうのッ!?』と、彼の気持ちを全く理解しないまま説得しようとしているので、正直、アニメのようにこの部分が削られていた方がマシな気がしますね。 ヒュンケルがアバン先生を振り返るシーン、アバン先生の眼鏡に一瞬、赤い光がサッと走る演出はアニメの改変ですね。 アバン先生とヒュンケルが並び立つシーン、原作よりも距離が近く、また、ほぼ横並びなのが嬉しかったです。 原作ではすぐにアバンが離れてしまったので、見ることが出来なかったシーンだったんですよ〜。ダイとバランが背中合わせに立っているシーンも良かったですが、アバンとヒュンケルの背中合わせも見てみたかっただけに、アニメで見られて良かったです〜っ。 ヒュンケルを置いてアバンが立ち去るシーン、アニメではレオナが振り向きもせずにそれを追う改変がされていますね。原作ではレオナはちらっと後ろを気にする素振りを見せているのですが、アニメではきっぱりしているようです。 面白いのが、マァムの変化。 が、アニメではマァムはヒュンケルを気にしつつも、ポップが動き出したらすぐにその後を追いかけ、それでいて途中で足を止めてヒュンケルを振り返っています。 ダイの励ましに、マァムが頷くのもアニメの改変ですね。 ヒュンケルとダイ達が分かれた段階で、場面転換を持ってきたのは驚きました。原作では、ヒュンケルの活躍シーンが一通り終わってから発生するバーン様シーンがこんなにも早く登場するとは! バーン様が普通にミストバーンに話しかけていたのに、ビックリです。 バーンに話しかける際、背景が暗くなるなどの演出は入りましたが、声音はそのままですし、周囲の光景も普通っぽ過ぎてミストバーンが動きを止めている間、ロン・ベルクはどうしたのかとツッコみたくなります(笑) バーン様が怒った瞬間、ワインの瓶が割れるのはアニメの改変です。 近くに半壊した瓶があればどこからこぼれたのかと納得もしますが、周囲には完全に砕け散った欠片しか散っていませんでしたし。床からにじみ出る仕様なのかと、悩む一瞬でした。 それはさておき、バーン様の台詞の改変を発見。 原作バーン「ダイたちアバンの使徒の力が異常に増幅されそうな……そんな気がする……」 アニメバーン「アバンの使徒の力が異常に増幅されるだろう」 原作ではあやふやなのに、アニメではきっぱりと言い切っていますね、バーン様(笑) バーンがキルバーンに対して語るシーン、キルバーンが廊下を歩いたり、ウォークインクローゼット(?)を開くシーンと重ねていた改変はいいですね。 アバンがキルバーンを傷つけたと言うシーン、含み笑うような声が印象的でした。さりげにアバンをディスっていますね。 キルバーンの素顔、見えそうで見えない……っ! 原作では仮面は並びから見て36種類登場しているのですが、キルバーンの身体が邪魔になるので形をしっかり確認できるのは20程。後は、一部が見えていればいい方ですね。 なんか、思った以上に派手な色合い……っ。 キルバーンが仮面を手にするシーン、壁側からの視点から手が伸ばされてくるシーンが印象的でした。 バーンからの命令が終わり、夢から覚めたように現実に戻ったミストバーンの前に立ちはだかるロン・ベルク、カッコいいです! ヒュンケルが敵に襲われるという話をする際、アニメではアバンもダイ達も足を止める改変がされていました。 まるで、これ以上進むのを恐れているような印象で、アバンのヒュンケルへの思いやりを感じます♪ レオナのポップへの糾弾は、前にポップに騙されたことへの怒りも含まれている印象で、すごく良かったです。 ヒュンケルが片手を上げるシーン、原作ではVサインだったのが、アニメでは親指を立てたサインに改変されていました。 Vサインは勝利を意味するサインですが、原作の手の上げ方はかなり控え目で、個人的な解釈ですがヒュンケルが自分は勝つと意思表示しているのでは無く、おまえ達の勝利を祈っていると言う意味かと思っていました。 自分はここで死んだとしても、先に進むダイ達の勝利を信じ、祈るという意味かと思い、ヒュンケルが死ぬつもりなのかと感じたんですよね。 ヒュンケルの身体を紫色の靄が覆っているようなぼやかした表現が、すごく綺麗でした♪ アバンがヒュンケルの真意を説明している間、レオナが辛そうな表情をしているのが良かったです。 アバンがヒュンケルのことを語るシーンで、アバンが涙を堪えるように空を仰ぐシーン、良かったです! 原作では普通に涙をこぼしているのですが、アニメではアバンはヒュンケルのために、いろいろと堪えているんだなと思えるシーンでした。 アバンがヒュンケルを『あの子』と呼ぶ声音が優しくて、別れた時がヒュンケルが幼い頃だっただけに、アバンの無意識下の中での彼は、その頃のままな印象でいいですね。 敵を防ぐと決めた、ヒュンケルの決意を秘めた表情がかっこいいです♪ ポップがヒュンケルを心の中で罵るシーン、台詞が少しだけカットされていましたが、ほぼ全部しゃべってくれたのが嬉しいです。 それにしても、アニメだと怪物達がめっちゃカラフル(笑) ゲーム準拠のカラーに拘るのもいいですが、もう少し、もう少しでいいから色合いを暗めにして迫力アップして欲しかったですよ〜。 そう言えば、ヒュンケルの台詞が原作では「魔界のバケモノども」だったのに、改変されていますね。 ヒュンケルを「このガキめ」と罵る台詞、原作ではヘルバトラーのものだったのに、アニメではよりによってヒュンケルよりも幼い外見に見える炎の戦士の台詞に変わっていたのには爆笑しました♪ アバン先生の戦術説明はほぼそのままだったのに、ポップのリリルーラへの感想がまるっとカットされたのが残念です! 原作ポップ「……そうか!! よく魔王軍のヤツらがフッと消えちまう事があるけど、その呪文だったのか……!」 ポップが密かに魔王軍の使用魔法に興味を抱いていることが分かる台詞で、地味に好きだったのに欠片もなくなっていましたよー(泣) 門を見てポップが驚く台詞が追加されていましたが、それぐらいじゃ代わりになった気がしないです。 CM後、ダイの門に対する発言が短くなっているのを発見。原作ではアニメの台詞の後に『今度はなにしろ、バーンパレスへの本拠への入り口なんだし……』という台詞が続きます。 これから察するに、原作ダイは推理により門の強度が増していると考えているようですが、説明のないアニメのダイは直感的、もしくは本能的に感じているだけのような気が(笑) 力を見せるとマントを翻すアバン先生の正面からの姿、かっこよかったですが、原作の後ろ姿でマントを翻すカットも好きだっただけに、ちょっと残念。 アバンの説明にあわせ、カール王国の光景が写ったのはいいですね。 破邪の洞窟について語るダイとポップが、マァムの方を見るのはアニメの改変ですね。原作では少なくともダイは、レオナの方を見ています。 アバン先生の洞窟探索について、細かく説明があったのも嬉しいところ。アバン先生が、ダイ達の旅立ちを見送っていたシーンがカットされなかったのに、すごくホッとしました。 回想として、ダイとポップが手を繋ぎ合うところまでを流した後、原作にあった船出の二人の姿が映し出されたのは嬉しくてたまりませんでした。 ダイ達を見送るアバン先生の表情、いいですね。穏やかな表情から、自分の力不足を悔しく思う表情が、実に良かったです。 ブラスじいちゃんがアバン先生の復活を知らなかった風だったし、アバン先生がブラスと出会わなかったんじゃないかとずっと解釈していたので、アニメも同解釈だと思うと心強いですね。 ルーラで飛ぶアバンの真下で、並んで海を見ているダイとポップの笑顔のカットがあったのも、うれしいです。ダイは手に望遠鏡を持っていましたが、二人ともこの時、何を見ていたのか興味が湧きます。 まだデルムリン島を出たばかりだから、大陸などが見えるには早過ぎますし……イルカなど、珍しい魚(いや、哺乳類なのは重々承知していますが)を見たのに一票です! アバン先生、デルムリン島からどこかへルーラし、荷物を一式揃えてから破邪の洞窟に行ったみたいですね。朝出発したダイ達と同時に動き出して、回復して装備を調え、夕方には破邪の洞窟に入ったのなら、ものすごい速さです。 原作でお気に入りだった、白黒のメリハリの利いたカットが普通のカラーになっていたのは残念です。 それにしても、アバン先生の衣装ってさりげに三パターンありますね。過去編も入れると、もっと服装パターンが増えますし……レギュラーの中で、ポップの服が一番パターンが少ないことを改めて実感しました。 破邪の洞窟、色彩がセピアがかった暗めな色合いで、ダークな迫力があって好きです。 複雑な迷路化した洞窟、右の穴に入ったアバン先生が、左側の穴から出現していますよ!? え、ワープ床!? 150階まで行ったと答えるアバンのおとぼけ顔、超シンプル♪ しかし、ダイ、レオナ、マァムの驚き顔っていつも目がキョトンとして可愛らしいのに、ポップだけは顔芸をしたり、目が点になってたりと、一人だけいつも外れていますね(笑) 新記録だと威張るアバン先生のギャグ顔……背後がクレヨンで幼稚園児が描いた太陽みたいになっとります、先生っ。 アバンに呆れてそろってため息をつくシーン、原作にはないアニメの改変ですが、ものすごーーーーーく気持ちは分かりますっ。 一同『先生っ……』 と、嘆くアバンの使徒らの心の声が聞こえてきそうです(笑) ふんわり落下するゴメちゃん、付き合いがいいですね。 アバン先生がいってみましょうかと気合いを入れるシーン、アニメでは門を見上げる姿をほぼ真上から見下ろす構図でしたが、原作でやっていた、手袋をピシッとはめ直す仕草がかっこよかったので、ぜひ、やって欲しかったのに……っ(泣) 閃華裂光拳を使う時のマァムと違い、全く意味が無いかっこつけだけの作業だとは思っていましたが、その無意味さがいいのに〜。 ポップが6倍はすごいと調子のいい発言をするシーン……、指を折って計算する動きが可愛いですが、手をヒラヒラ動かしているポップの手前に居るマァムが、顔を見せずに胸のアップとはどういう了見!?(笑) 台詞を聞かなかったら、ポップがセクハラしまくってマァムの胸を触ろうとしているように見えちゃうんですけど! アバン先生の注意の台詞が、改変されています。 原作アバン「……そんな調子のいい計算がありますか、ポップ……!」 破邪の秘法を見て、原作ではダイは「五芒星だっ」と発言していますが、アニメでは五芒星も六芒星も使っていない分、ミナカトールみたいだという感想に改変されていますね。 アバン先生が「Yes」と調子よく答えるシーン、軽さがいいですね。でも、その軽さとは裏腹に、声が途切れがちなのが大呪文に集中して消耗している感があって、実に良かったです。 扉が開くシーン、アバン先生の真剣な表情に扉の形の影が広がっていく表現が、よかったです。ここもアニメの改変ですね。 ヒュンケルの最後の二つの台詞はいい改変ですね♪ 新エンディングに感動! 予告、いろいろと心配な展開にっ。 ヒュンケルはヒュンケルで、思いっきりグランドクルス撃っちゃっていますし。 |