『ダイとヒュンケルとマァムのフィギュア』 写真提供者:Rena様

 こちらの写真は、ダイとヒュンケル、それにマァムの三つ巴のフィギュアです♪ 送ってくださってRena様には、心からの感謝を!

 実は、こちらの写真の方を先に送ってもらいました。
 こちらの写真でも、マァムの後ろ姿がメインです。ヒュンケルの剣を紙一重で躱し、相手の懐に飛び込もうとするダイのカッコいいこと♪ そして、魔法が利かないと分かっていながらも、健気にもフォローしようとするマァム!

 憎しみに目が眩み、真実を知らぬまま鬼気迫る勢いで襲いかかってくるヒュンケルとの対峙が、まるで物語のようで実に良かったです。

 特に、ダイの頭を掠める形で突き出されたヒュンケルの剣がいい感じです。ついでに、マァムのミニスカから見える健康的な脚線美にもご注目ください(笑)
 こちらも、ごくごく短いミニドラマが浮かんだのでおまけにつけてみました。

  
 

『マァムの奇策』

「死ねえぇッ!!」

 込められた殺気は、本物だった。
 突き出された剣は、明らかにダイの眉間を狙っていた。信じがたい速度で突き出された強烈無比な突きは、思わず相手を怯ませる威力を秘めている。もし、一瞬でも臆して立ちすくめば、ダイの頭は後頭部まで貫かれていただろう。

 が、ダイは全く怯まなかった。
 足を一瞬も緩めずに走りながら、ただ、わずかに姿勢を低くする。そのダイの髪を掠め、白刃が走った。

「……ッ!!」

 瞬間、鉄仮面の奥でヒュンケルが舌打ちする。
 今の回避は、まさに紙一重だった。実際にダイの髪の毛が幾ばくか切られ、宙を舞うのが見えた。後、ほんのわずかでも頭を低くするのが遅れていたら、あの剣は致命傷を与えていたに違いない。

 一瞬の迷いもなくヒュンケルの懐に飛び込んだ小さな勇者は、その勢いのまま、敵の剣を跳ね上げる。

 カァアアンと、高い金属音を立てて剣と剣がぶつかり合う。
 ヒュンケル本人ではなく剣だけを狙った一撃は予想外だったのか、勢いに流されてヒュンケルも姿勢を崩す。それでも、剣を弾き飛ばされないのはさすがだったが、その一瞬の隙だけで充分だった。

 身がまえる剣という邪魔物がなくなり、ヒュンケルの顔がはっきりと見えたのだから。兜を被っているせいで顔の大半が隠れてはいるが、視覚を確保するために最低限の隙間は空けられている。

 マァムは訓練を重ねた者だけが持つ確かな動きで、慎重に、だが素早くその目元に狙いを定めた。
 あの鎧は、確かに魔法を跳ね返す。

 だが、隙間が存在する以上、完璧とは言えないはずだ。たとえ呪文そのものの効果が無効化されるにせよ、人間である以上目を炎で焼かれたのならば、一瞬とは言え戸惑うはずだ。
 ポップが詰めてくれたメラミの入った弾を、マァムは射出した。

「うぐっ!?」

 ヒュンケルの仮面を、炎の塊が襲う。
 炎の大半は鎧に弾かれ霧散したが、目元にまともに攻撃を食らったせいで視界を遮られたのか、ヒュンケルがたたらを踏む。
 今こそ、待ち望んだ好機だった。

「今よっ、ダイ!」

 マァムが叫ぶよりも早く、ダイは動いていた。
 そんな彼を援護すべく、マァムも魔弾銃をハンマースピアに持ち替えて駆けだした――。
  《続かない》 

  
 


《後書き》
 対ヒュンケル戦で、ダイがヒュンケルの兜の隙間にメラを打ち込んでいますが、その役割をマァムに任せる形でダイと一緒に力を合わせていたのなら……という妄想の元、もう一つの対決のイメージでざざっと書かせていただきました。

 ダイのサポートに徹する、僧侶戦士マァムの活躍の巻です。
 え? フィギュアのないポップは、またまた画面外のどっかで倒れて転がっている想定です。ええ、多分、自分の呪文の反射をくらった上、ヒュンケルにやられて絶賛気絶中(笑)

 ダイがヒュンケルとの初戦で本気で戦わなかった一番の原因って、ヒュンケルがダイを狙っていてポップやマァムに対しては本気の敵意を向けなかったからだと思うんですよね。

 ポップやマァムを徹底して傷つけていたのなら、クロコダインに対してそうした方に本気で戦ったと思い、妄想してみました。

 そう考えると、ポップはただ自滅してやられたってわけじゃなく、自らの身を犠牲にして勇者の覇気を取り戻させるという重要な役目を負っていたわけですよ、ええ。物は言い様ですね(笑)

 なお、この話のタイトルの『マァムの奇策』もRena様に命名していただきました。写真掲載のご許可も快くしてくださいましたし、重ね重ね感謝いたします♪

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