『魔法使いの少年の修行』 |
1話『修行で悩みを吹き飛ばせ!?』(イベントシーン) 場所は、町中。おそらくはロモス城下町。悩んでいるのか、目を閉じたポップにぐるぐるマークが浮かんでいる。 ポップ「………………」 主人公「どうしたの、ポップ?」 ポップ「うわッ! ビックリしたぁ、なんだぁ、主人公か」(!?マーク) アバン「私もおりますよ?」 クロコダイン「難しい顔してどうしたんだ?」 ポップ「先生、おっさんまで……いや、なんでもないっす」 アバン「ムムム……なにか悩み事ですね?」 ポップ「え?」(!マーク) アバン「そういうときは身体をうごかしてみるのはどうでしょう? 主人公もクロコダインもいることだし。スペシャルハードコースの修行なんていかがですか?」(音符マーク付き) ポップ「…………修行かぁ」 ポップ、目を閉じて考えた後、目を開ける。 ポップ「それも悪くねぇかもな」 主人公「えっ! ポップが……」 主人公「やった! 一緒に修行しよう!」 アバン「コホン……では、さっそく参りましょう!」
アバン「では、元気よく参りましょう。ポップ、みなさん、いつもより声を出して。連携をしっかり取り合いましょうね!」 ポップ(声をだす、か……ちょっとはスッキリするのかなぁ……) ポップ「うぉおおおっ、主人公、行くぞぞっ!」 クロコダイン「ポップ、やけに気合いが入ってるじゃないか」
ポップ「おりゃぁああああ!」 クロコダイン「ポップ!! 間合いを詰めるぞ!」 ポップ「分かった、おれは後ろから援護する。おっさんこそ火傷すんなよ!」 アバン(ポップ、声は出ているものの、まだ迷いがありそうですね) ポップ「あれ先生、後ろに?」 アバン「ポップ、何か思うことがあるのなら、声に出してしまえばいいんですよ」
ポップ「……なんつーか、さ。ミラドシアのロモスそっくりな町を見てたら。あの時、おれがダイを置いて逃げ出さなかったら……もうちょっと強かったら……ロモスの町は破壊されなかったのかなって。 ダイひとりで、頑張っておっさんと戦ってロモスは町も城もボロボロになったのに、王様はおれにまで褒美をくれてさ……。 主人公「ポップ……」 主人公「情けなくなんかないよ」 クロコダイン「ロモスを潰したのは百獣魔団。……すなわち、オレだ。お前が気に病むことではない。 それに、ダイひとりで頑張ったわけでもない。マァム、それにポップ、お前がブラスを必死で助けたのではないか。 ポップ「……おっさん」 アバン「思いを吐き出してくれたのは嬉しいですが、すこーししんみりしてしまいましたね。 そこまで真顔で話したアバンは、満面の笑顔になる。 アバン「そんなあなたたちと戦えて、私はベリーベリーハッピーですよ!」(ハートマーク付き) ポップ「………………」 納得しきっていないような表情で、目を閉じているポップ。そこに、足音の効果音。 クロコダイン「おい、モンスターの足音が近づいてるぞ!」(!マーク付き) ポップ「こっちのロモスは……破壊させねえ!!」
アバン「それにしても絆の力の記憶で知ることが出来ましたが……ポップは本当に心身共に強くなったようですね」 ポップ「へえっ!? なに言ってんだよ、先生。強くなんかなってねぇよ……」 アバン「そうですか?」 目が見えない眼鏡の顔から、一転して真顔になるアバン。 アバン「スペシャルハードコースにも十分応えるほどじゃないですか」 ポップ「それは……そうかもだけど」 目を閉じていたポップ、その目を開けて怒ったような顔で本音をぶちまける。 ポップ「けど……なんかスッキリしないんだよ。今のおれは強くなっているのか……本当にこっちのロモスを守る力があるのかって、おれにはまだわかんねぇんだよ!」
クロコダイン「アバンどの、これはポップの自己評価の低さの問題だ。こいつらを倒したら……修行の仕上げにオレが相手になろう」 ポップ「はぁッ!?」 クロコダイン「あの時のポップとどれだけ違うのか、ポップ自身が実感せねばならん。あの日、オレの咆哮で逃げ出したお前とどう違うのか、見せてみろ!」 アバン「いい考えです!! しかし、この先にかなり強い親玉がいると思われます!」
アバン「ポップ、このモンスターたちの親玉は下手すると……クロコダインよりも強いかもしれないですよ。 ポップ「……先生、ここで逃げたらおれは変わってないってことになる。ミラドシアのロモスは今度こそ、おれが守る!」 ボス敵出現。 ポップ「……これが親玉か。おれがちゃんと強くなってるか、確認させてもらうぜ!」
ボロボロに荒れた城の中。 ポップ「……勝てた」 アバン「よくやりましたね、ポップ」 クロコダイン「ああ、冷静によく戦った」 主人公「ポップ、すごかったよ!」 ポップ「城の中はちょっと壊れちゃったけど……おれ……ロモスの町を守れたんだな」 クロコダイン「ああ、お前の力だ」 ポップ「……主人公と絆を結び、先生とおっさんの助言でこんな強ぇモンスターに勝てるなんて、おれ……自分自身に驚いてるよ」 アバン「そんなポップにいいものを見つけましたよ」 ポップ「へ? ……いいもの?」 アバン「こちらです」 ポップのロモス装備。 ポップ「あ! これって!」(!!マーク付き) 驚いた後、ポップは照れたように笑う。 ポップ「王様にだけじゃなくて、先生にまでご褒美もらったみてぇだな」(照れマーク付き) クロコダイン「ポップ、お前は強い。それはきっと強くなった証だ。これからもどんどん強くなり、世界を救う魔法使いになるのがお前だ」 クロコダインの言葉に、目を閉じるポップ。 ポップ「そっか、おれ、ちゃんと強くなれてたんだ……。 クロコダイン「どうした、ポップ?」(?マーク付き) ポップ「いやー、これで絆の勇者パーティの魔法使いって感じだなぁ! はは! ミラドシアでも勇者御一行でございって大手を振って歩けるってもんよ! あっははははは!!」(音符マーク付き) クロコダイン「……アバンどの、これはあれか。照れ隠し……というやつか?」 アバン「……そのようですね」 《感想》 ポップのイベントと言うだけでも嬉しいのに、夢にまで見たアバンとクロコダインの絡みイベントなのには感激しました♪ |