『ひとりの騎士と勇者』

 

1話『仲間にならない理由』(イベント)

 ダイたちとの激闘で予定外の傷を負った竜(ドラゴン)の騎士・バラン。
 ダイたちの前から去ろうとした瞬間、不思議な光に包まれ、まぶしさに目を閉じた。
 目を開くと、もうひとつの世界である『ミラドシア』に彼は降り立っていた――。

 背後に高い山の見え、針葉樹に囲まれた素朴な村。ただし、道はしっかりとした石畳で整備されている。
 ダイはバランと初めて戦った時のベンガーナ装備、ポップはロモス装備。

ピラ「あなたが竜(ドラゴン)の騎士バランね!」

バラン「ディーノ……いやダイ、そして新たな勇者とそのお供か」

主人公「え! 知ってるの?」
主人公「なんでもう知ってるの?」

バラン「モンスターどもがお前達のことをはなしていた」

ピラ「知ってるなら話が早いわ!!」(♪マーク)

 ピラ、満面の笑顔から一転して真顔になる。

ピラ「お願い、バラン! ゼバロを倒すために一緒に戦ってほしいの!」

バラン「………………」

主人公「お、お願いします!」
主人公「仲間になってください!!」

バラン「世界の均衡を保つのが竜(ドラゴン)の騎士の努め……そのためにゼバロとは戦うつもりだ」

ピラ「じゃあ……!!」

バラン「だが、これはあくまで竜(ドラゴン)の騎士の使命。絆の勇者の出る幕はない」

ピラ「ええっ!?」(!!マーク)

ダイ「……っ!」(!マーク)

 ダイ、驚きの表情。

バラン「たまたま同じ世界で同じ敵が目標なだけであり……すべてはこの竜(ドラゴン)の騎士の手で片づける……ゆえに仲間にはならぬ」

ピラ「ちょっと待って! ねぇ……っ!!」(汗マーク)

 
 


2話『あの力ならば』

ポップ「おい、ダイ! 主人公! ボーッとしてねぇで追いかけるぞ!!』

ダイ「あ、うん!!」

ポップ「ダイ、どうしたんだよ?」

ダイ「あ、うん……バランはきっと……竜(ドラゴン)の騎士の力があれば、勝てると信じてるのだと思う……。
 竜(ドラゴン)の騎士の力はすごい。もしかしたらっておれも思うし……」

ポップ「おまえ……そんな風に考えてたのか」

ダイ「……うん」


3話『孤立はとても危険』

ピラ「ちょっとダイ!? ダイはどんな強者でもあやつられるのを見ているでしょ?」

ダイ「ごめん……でも、竜(ドラゴン)の騎士がなるとは思えなくて……」

 ダイ、目を閉じて考えている表情。

ピラ「ゼバロの力をあなどらないで! いくらバランでも危ないわ!! バランがいくら強くても……絆の力が強くなってなければ、ほんの少しのスキを見せるだけであやられてしまうと思って間違いない。
 絆の力を高めずに孤立することは、ゼバロにとって有利でしかないわ」

ポップ「ピンクの言う通りだよ、ダイ。いくら竜(ドラゴン)の騎士でもどうなるかわかんねぇよ」

ピラ「ポップ……! でも、色で呼ばないでよ!」

ダイ「わかったよ、ポップ、ピラちゃん。みんな、主人公と一緒に戦わなきゃなんだね!」

ピラ「そう、そうなのよ、ダイ!!」

 ピラ、満面の笑顔。


4話『クロコダインの説得』(イベント)

夜の森。茂る木々の葉が空まで覆い隠し、ほとんど空も見えず、月明かりさえ及ばない深い森の中。

クロコダイン「……聞こえているんだろう、バラン」

バラン「クロコダインか……」

クロコダイン「隠れて見守るぐらいなら、ともに戦えばよいではないか」

バラン「………………」

クロコダイン「なぜ、そこまで竜(ドラゴン)の騎士の役目にこだわるのだ。オレたちの居た世界は確かに竜(ドラゴン)の騎士によって均衡を保たれていたかもしれない。

 しかし、ここはあくまで別世界だ。表裏一体として繋がっているかもしれぬが世界の理(ことわり)は違う。ピラが言う通り、絆の勇者の力……いや、絆を強くすることが勝利への近道であろう。
 それを竜(ドラゴン)の騎士であるお前が、わからぬわけではなかろう?」

バラン「………………」

クロコダイン「オレと話す気にはならんか……」

 BGM急変。戦いの予兆。

バラン「ッ!」(!マーク)

クロコダイン「敵かッ!?」(!マーク)


5話「子供たちのために」

バラン「クロコダインよ、お前の言うことは百も承知だ」

クロコダイン「ではなぜ!?」

バラン「私は親でもあるからだ……」

 バラン、瞑目してから目を開ける。

バラン「ディーノ……いや、ダイはまだ子供だ。主人公たちもそうだ」

クロコダイン「……っ!!」

バラン「子供たちに『世界の破滅』なる重責を負わせるわけにはいかぬん。親として、誇りある竜(ドラゴン)の騎士として、それは恥ずべきことだ! 
 この私がすべて背負うべきこと……ただそれだけだ!!」


6話『竜(ドラゴン)の騎士の絆』

クロコダイン「そうか、絆の力が本当に必要ならば、最後の敵を倒す時のために力を残す。その時が来るまで危険から遠ざけ、絆が途絶えることを避ければいい。
 そう考えてバラン……お前は……ひとりで行動しているのだな!」

クロコダイン「クッ……まだ幼く若い彼らを、身を挺して守ろうと……」

 クロコダイン、目を閉じて耐えるが、その後、落涙する。

クロコダイン「これもピラ殿の言う絆なのだな……!!」

バラン「フン……長々と講釈をたれおって……。この雑魚共をとっとと片付けるぞ、クロコダイン!」


7話『ピラちゃんの鍵』

ダイ「……バラン!!」

 ダイ、真剣な表情。ポップも同じ。

ポップ「話を聞いてくれ、バラン!」

バラン「話すことはない……」

 バラン、瞑目する。

ピラ「あら? アタシの鍵が……」

ピラ(これって……バランと既に絆が……?)

ダイ「竜(ドラゴン)の騎士の力はすごいよ! でも絆の力がこの世界には必要なんだ!」

ポップ「みんなで力を合わせることが大事だっつってるんだよ、おっさん!!」

ダイ「バランッッ!」

バラン「そこまで言うなら、口ではなく力で証明してみせるがいい。竜(ドラゴン)の騎士であるこの私に……その絆の力……見せてみよッ!!」


8話『前向きな共闘』(イベント)

 湖に面した、壊れ果てた神殿跡。


バラン「……うむ、わかった」

ダイ「バラン!!」(!マーク)

 ダイ、満面の笑顔。

バラン「主人公、ダイ……。お前たちの成長という力を見誤っていた。まだ未熟なお前たちを無闇に危険にさらすのはどうかと思っていたが、ダイもまた竜(ドラゴン)の騎士であり……主人公も絆の勇者としてこの世界で戦い続けている……。
 で、あるならば……子どもとしてあつかうのではなく、ひとりの騎士、ひとりの勇者として認め、戦うのがよいのであろう」

 バラン、目を伏せたまま淡々と語る。

ポップ「バラン……」

ピラ「さすが竜(ドラゴン)の騎士ね」(♪マーク)

バラン「この世界と私達の世界のため……今は……共闘を約束しよう」

ダイ「……ありがとう!!」

 ダイ、目を閉じている。


《感想》

 まさかのバラン参入イベントです(笑)
 話としては、ダイとバランが戦った後の話になっていて、アニメでダイとバランの別れを見た後で見ると、もう一つのストーリーという感じで感激もひとしおでしたね♪

 しかし、やっぱりあの頑固親父は素直に仲間になってくれませんでした。
 クロコダインが必死に頑張って説得してくれていますが、マァムはともかくレオナはどこに……?(笑)

 ところでこの話は6話のイベントを書き起こすのに苦労しました。長文が長く続くと、読み取って書くのがさすがに辛いです。

 また、バラン編には後日、特別イベント『竜(ドラゴン)の騎士への挑戦』が加わりましたが……推奨戦闘力18000なんて、勝てっこないですッ、無理すぎっ! 上級イベントでさえ、最後まで勝ち残れないのにー。

 腹が立つのが、バランの後ろにいる魔道士やドラゴンキッズ。バランの後ろのずっとちゃっかりと下がって、遠くからバンバン魔法だの炎を撃ってくるんですよー。

 主人格を盾に使うなよと言いたいです。
 特に台詞イベントなどがないっぽいのが、唯一の救いです。

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