『忠誠を誓う陸戦鬼』

 

1話『ラーハルトの視界』(イベントシーン)

 ヒュンケルとの決戦を終え、戦場で安らかに目を閉じたラーハルト。安堵の中に身を委ねていると不思議な光に包まれ、まぶしさに目を開くと、もう一つの世界である『ミラドシア』に彼は降り立っていた――。

 明るい森の中の小道。
 ダイ、ベンガーナ衣装。ポップ、マァム、ロモス衣装。ヒュンケル、魔剣衣装。

ダイ「ミラドシアの町でドラゴンが暴れてるって!?」

 ダイ、驚きの表情。戦いのBGM。

ピラ「ええ、みんな行きましょう!」

 ピラちゃん、ポップ真剣な表情。

ポップ「任せとけって!!」

 場面転換。暗黒ガストな敵が登場する。

ダイ「やあーッ!」
 
 ダイ、戦いの表情。攻撃のエフェクト。

ポップ「これでも食らえッ!」

 ポップ、戦いの表情。ギラっぽい魔法のエフェクト。

マァム(……なんだかモンスターが強くなってる?)

 マァム、魔弾銃を手にした真剣な表情。再び、モンスター登場。

ヒュンケル「……ッ!! 主人公、下がれ!」(!マーク)

 ヒュンケルに攻撃のエフェクトと、苦痛の表情。主人公を庇って攻撃を受けたっぽい。敵に攻撃エフェクトが発生し、消滅する。

主人公「……えっ、誰?」
主人公「……助かったぁ」

???「フン、相変わらず動きが遅い……」

 シルエットしか見えないが、ラーハルト登場。

ヒュンケル「お前はッ!?」

 BGM変化。和やかな雰囲気の曲。

ダイ「ラーハルト!!」

 ダイ、驚きの表情。

ヒュンケル「……来てたんだな、ミラドシアに」

ラーハルト「ミラドシア……というのか、ここは。死後の世界にしちゃおかしいと思った」

ヒュンケル「………………」

ラーハルト「ディーノ様、バラン様はいずこに?」

ダイ「ええーと……」(汗マーク)

 ダイ、驚きの表情。困っている風。

ピラ「ピラリ〜ン! あなたが陸戦鬼・ラーハルトね!! ミラドシアのことなら、このあたしピラになんでも聞いてちょうだい!」

ラーハルト「………………」

ラーハルト「ディーノ様」

ピラ「ちょっと無視ぃ!?」

 ピラちゃん、白目。

ピラ「あなたは絆の勇者に導かれてここに居るのよ?」

ラーハルト「……だからなんだ? オレはバラン様とディーノ様にならばつかえるが絆の勇者とやらは関係ない」

ピラ「そんな!」

 ピラ、驚きの表情。

ラーハルト「ディーノ様、またモンスターの気配が……」(!!マーク)

ダイ「っ! みんな行こう!」

 ダイ、戦いの表情。

 
 


2話『意味不明な力』

ヒュンケル「ラーハルト、ピラの話を聞いてやってくれ。この世界で主人公との絆は大事なものなんだ」

ラーハルト「フン……戦闘中に喋っている余裕があるのか」

ピラ「ラーハルト、お願いよ。主人公と絆を……」

 ピラちゃん、困った表情。

ピラ「ゼバロと言う敵に対抗するのが、絆の力なのよ」

 ピラちゃん、目を閉じた後でいつもの表情に。

ピラ「主人公と絆を結んで、力を貸して!」

ラーハルト「フン……」

 ラーハルト、目を閉じる。

ラーハルト「絆の力などと言う意味不明なものを言われても、オレの気持ちは変わらぬ」


3話『見知らぬ世界』

ラーハルト「人間とモンスター、あちらの世界とこちらの世界……わけがわからぬ」

ラーハルト「ミラドシア……とか言ったか、見覚えのある場所もあり不可思議だ」

ヒュンケル「その説明も後でゆっくりしよう。いまはともに戦ってくれればいい」

ラーハルト「……どこまでも甘い男よ」

ラーハルト「わけがわからないからこそ、オレは自分の信じる道をゆく。バラン様とディーノ様につかえる……それだけだ!」

 怒りの表情。真剣さの現れ。


4話『ディーノ様のためならば』(イベントシーン)

 丘の上に城を望む町。しかし、所々壊れた屋根や壁が見える。城や町に黒い煙がたなびいており、何かが起こったと察せられる。

ダイ「この町だね……だいぶひどいみたいだ。……ラーハルト、手助けしてくれて、ありがとう」

 ダイ、戦いの表情。

ラーハルト「いえ、当然ですディーノ様」

ダイ「その……ディーノ様っていうのはちょっと勘弁してほしいなぁ」(汗マーク)

 ダイ、驚きの表情。困っている風。

ラーハルト「そう言われましても……」

ラーハルト(まてよ……ディーノ様はこの人間達に騙されているのかも?) (!マーク)

 ラーハルト、目を閉じて考え込んでいる。

ラーハルト(バラン様もここにはいらっしゃられないし、やはりオレがディーノ様をお守りせねば)

ダイ「……ラーハルト?」(?マーク)

ラーハルト「あ、いえ……なんでもありません。ディーノ様はオレがお守りします。この知らぬ土地、知らぬ世界ではオレはバラン様とディーノ様を信じるのみ」

ヒュンケル「ラーハルト……お前が信念に基づき行動するのはいい。しかし、この場だけでも力を貸してもらえないか?」

ダイ「ラーハルト、おれたちに力を貸してほしいんだ」

ラーハルト「ディーノ様がおっしゃるなら」

ダイ「よかった!」

 ダイ、満面の笑顔。

ダイ「主人公! ドラゴンを倒しにいこう!」

主人公「ラーハルト、よろしくね」
 →ラーハルト「……お前によろしくされる覚えはない」

主人公「ラーハルト、ありがとう」
 →「……お前に礼を言われる筋合いはない」

ポップ「大丈夫なんかなぁ、あれ」

 ポップ、驚きの表情。戸惑っている風。

マァム「まぁまぁ……とにかくドラゴンを見つけましょう」


5話『モンスターの罠』

ラーハルト「ディーノ様を守るために先に行くぞ」

ヒュンケル「ああ……構わない」

ラーハルト(この世界のモンスター……やはり元の世界とは少し違う。見た目は同じ魔族でも、意思疎通が難しいのか……? 確か、ゼバロとかいう敵にあやつられている者もいるとか……)

 目を閉じて考え込んでいるラーハルト。

ラーハルト「……なにッ!? 罠だと!」

 ラーハルト、驚きの表情。

ヒュンケル「ラーハルト!」

ダイ「ラーハルト、大丈夫!?」

 ダイ、驚きの表情。


6話『人間たちの援護』

ダイ「みんな、ラーハルトを!」

 ダイ、戦いの表情。

ポップ「おう、援護するぜ!!」

 ポップ、戦いの表情。

マァム「回復するわ!」

 マァム、戦いの表情。

ラーハルト「……なぜ人間のお前らがオレを」

ポップ「は? なに言ってんだ」

 ポップ、驚きの表情。きょとんとしている風。

マァム「魔族とかそういうのじゃなくて、一時的でも一緒に戦う仲間でしょ?」
 
ヒュンケル「ラーハルト……主人公は、人間もモンスターも魔族も偏見なく接しているんだ。皆が絆で結ばれれば、いつかこうした争いもなくなると考えている」

ラーハルト「どういうことだ……?」

 ラーハルト、驚きの表情。

ヒュンケル「それはあとで本人に聞くといい」


7話『ゼバロを倒すということ』

ダイ「みんな! ドラゴンはこの奥だ!!
 ラーハルト、詳しいことはあとでピラちゃんに聞いて欲しいけど、この世界とおれたちの世界は表裏一体なんだよ。
 ゼバロを倒すために、みんなの絆がひとつになれば……」

 ダイ、戦いの表情。 

ダイ「きっとおれたちの世界でも、魔族も人間も争わず……」

 ダイ、真剣な表情で目を閉じる。

ダイ「一緒に暮らせる世界になると思うんだ!」

 ダイ、戦いの表情。

ラーハルト「ディーノ様……」

 ラーハルト、驚きの表情。

ダイ「ゼバロを倒さないと、その夢も世界ごと消えちゃう……だからおれは……主人公と戦う!」

 ダイ、戦いの表情。

ポップ「ドラゴンのおでましだぜ!」

 ポップ、戦いの表情。

ダイ「うん、行こう!!」

 ダイ、戦いの表情。

ラーハルト「……いまは戦闘優先……だな」


8話『信じるもののために戦う』(イベントシーン)

 戦いの痕跡の残る町中。暗闇ガストが攻撃エフェクトと共に、消滅。

マァム「無事に倒せたわね!」

ポップ「あったりまえだろ!! 絆の力が強まってるもんな!」

 ポップ、満面の笑顔。

ダイ「ラーハルトもありがとう!」

 ダイ、満面の笑顔。

ラーハルト「いえ、ディーノ様に助けられたのはこっちです。ディーノ様はやはりバラン様のお血をひく素晴らしい戦士です……」

ラーハルト「このラーハルト、改めてディーノ様に忠誠を誓います」

 ラーハルト、目を瞑る。

ダイ「ちょ、ちょっとそんな大げさな!」(黒渦巻きマーク)

 ダイ、驚いた表情。困っている風。

ダイ「それに、ディーノ様はやめてってば!」 

 相変わらず、困っている風。

ラーハルト「ディーノ様はディーノ様ですから」

 ラーハルト、目を閉じている。

ピラ「……コホン、お取り込み中失礼するけどこっちの離しも聞いてもらえるかしら?」

 ピラちゃん、半目。

ピラ(あら……尻尾の鍵が……!)

 鍵のエフェクトが中央に光る。

ダイ「そうだよ、ラーハルト! このミラドシアのこと知ったほうがいいよ」

ラーハルト「ディーノ様がおっしゃるなら……」

ポップ「よぉよぉ……これって結果的に仲間になったってことでいいのか?」

 ポップ、ジト目。

ヒュンケル「……まあ、そうだろうな。ダイに忠誠という形ではあるが」

ポップ「いいのかよ、主人公」

 ポップ、ジト目。

主人公「形なんてどうでもいいよ」
主人公「結果がすべてだよ」

ポップ「ま、お前がそういうなら……それでいっか!」

ラーハルト(偏見と差別のない心……絆の勇者は器が大きいのかもしれぬ。
 バラン様とディーノ様のためになるなら、絆の力というもの……利用してやってもいいかもしれんな)


《感想》

 ラーハルト参入イベントです♪
 アニメの展開を考えれば少し早い気もしますが、まあ、ハドラーが仲間入りするよりはよっぽど自然でしょう。
 しかし、ヒュンケルとラーハルトって似たり寄ったりの傲岸不遜同士かと思っていましたが、こうして比べてみるとラーハルトの方がはるかに偏屈ですね(笑)
 どこまでもバランとダイ優先な融通の利かなさが、逆におかしかったです。

 ラーハルト、おまえ、見知らぬ世界云々とか言ってたけど、生まれ育った世界でもバランとダイしか信じていなかったでしょうに、とツッコみたくなりました(笑)
 そして、ポップやマァムに援護されて「なぜ、人間のお前らが」と言ったところを見ると……それまでさんざんアドバイスしてきたヒュンケルは、人間ではなく魔族寄りにカウントされていた気がしてなりません(笑)
 なぜでしょう、ある意味でハドラーよりも厄介な仲間が増えた気が。

 最後の一言、いい感じに終わらせるのなら、せめて「利用」ではなく「信用」してやってください、青い半魔の人!(笑)

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