H.6.8.1 (月)No35 『その人の名は…!!』 |
ザボエラの光弾に、メルルが倒れた――! だが、メルルはせっかく申し出たマァムの助け手を断った。もう自分は助からないから、魔法円を崩さないで、と……。 誰よりもポップを信じ、ポップを助けるために身を投げ出したメルル。だが、彼女の気持ちが分からないポップは、ただメルルを抱きしめながら嘆くばかりだ。 メルルの本心 彼女がポップを好きだと告げるレオナ。その事実に、ポップもマァムも驚きを隠せなかった。そして、他人の口から自分の本心を打ち明けられたメルルは、レオナを恨むような軽口を叩く。 「……ひどい……姫様……いつか、自分で言うつもりだったのに……」 だが、死を目前とした彼女は、すぐに自分で自分の言葉を打ち消す。きっと、一生言えなかったと。
猛毒に犯されながらも、メルルは初めてポップの役に立てたと満足そうだった。もはや瀕死のメルルの側に、やっとエイミが駆けつけるが、一目で怪我の深さが分かるだけに治療をためらってしまう。 無駄でもいいから回復魔法を懸け続けてくれと、必死に頼み込むポップ。 それが誰かは知っている……だが、自分の気持ちを諦めるために聞きたいのだと願うメルル。ためらうポップだが、メルルの断末魔の苦しみを見て、ついに告白する。 「…ご…ごめんよ……、メルル、…お、……おれは…、マァムが好きなんだよぉおっ!!」 そう叫んだ瞬間、ポップのアバンのしるしが光りだした。強烈な光を見つめながら、ポップ、そしてレオナは悟る。 光るしるしをメルルに見せようとしたポップだったが、メルルはすでに目を瞑っていた。 さっきまでの苦痛も感じさせぬ、安らいだ表情のメルルを見て、ポップは叫ぶ。 その途端、爆発的な光の柱と、凄まじい魔法力がポップから溢れでた。その力はメルルに刺さった毒の光弾を音もなく崩れさせる程の、圧倒的なパワーがあった。しかも、その魔法力は回復系の力だ。この土壇場にきて、ポップは賢者へとレベルアップしたのか――?
《タイムスリップな感想》
立て役者メルルには、思いっきり泣かされた! 自分でも言っていたように、それは自分のためでもあっただろうけど、いつでもポップの側に居ながら、全然ポップの気持ちに気づいてないマァムに聞かせたかったと思えてならない。それはきっと、ポップのためになるだろうから……。 死の間際なら、たとえ嘘でも構わないから自分を好きだと言ってもらっても良かったし、そうして欲しかっただろうに。ううっ、泣かせるなぁ。 しかし、ポップが賢者とは驚いた。 こうなってくると気になるのが、ダイの力。ポップの魂の力が勇気なら、ダイのっていったい何なんだろ? ……そう言えばダイ、最近、主人公なのに影が薄いなあ(笑) ポップならそれぐらいできても当たり前と思っていたせいか、それとも身に染みついたクール仮面のせいか?(笑) |
◇次へ続く→
◇26巻に戻る
◇タイムスリップ日記部屋に戻る
◇トップに戻る