H.7.7.3 (月)No31 『アバン抹殺完了』

 

 アバンを襲った巨大な鎌――驚きながらも、4人はそれがキルバーンの仕業だと察した。 しかし、巨大な鎌はアバンの胸元を捕らえてはいるものの、その身体は切れてはいなかった。

 釣針にかかった魚の様に、ジワジワと謎の空間へ引き込まれていくアバンを見て、4人は師の名を叫びながらアバンのもとに駆け寄った。
 だが、アバンの一番近くにいたレオナだけは、自分を見つめるアバンの目を見て、感情を抑え、伸ばしかけた手を握り締める。

 一方、アバンの元まで駆け寄ったダイ達だったが、彼らの目の前でアバンは鎌と共に消えてしまった……。
 二度までも、眼前で師を失ったダイを、ミストバーンは揶揄する。

 ミストバーンだけは、知っていた。
 アバンは暗殺されたのではない。これから死ぬのだ、と――。

 不思議な空間に引きずり込まれたアバンは、その時、まだ生きていた。
 鎌を構えた不気味なロボットがいるが、それはアバンには無関心であり、敵意を見せない。
 その代わり、復讐の仮面をまとったキルバーンが現れる。

「かつて、キミほど激しくボクの自尊心を傷つけ、怒りに震わせた男はいなかったよ……。強いて言うのならキミの弟子の魔法使いクンだが……、師匠の方がムカつき加減はそれ以上だ! 約束通り、この手でいたぶり殺してやるっ……!!」

 トランプのジョーカーを左手の手袋替わりに投げ付け、決闘を申し込むキルバーン。
 ここは誰の邪魔も入らない、異空間。ジャッジというロボットは、敵をここに引きずり込み、戦いの成り行きを見届けて敗者の首を撥ねる役割を持つ。

 断る余地のない挑戦に、アバンは剣を抜いた!! それに合わせて、キルバーンも剣を構える。
 戦いの構えをとった二人を見て、ジャッジは額にある第三の目を開け、機械的な声でバトルスタートを告げる。

 その途端、キルバーンは猛然と鋭い突きを放ち、アバンにダメージを与えた。
 一方、取り残されたダイ達は、ミストバーンからそれらのことを聞かされていた。

「賭けてみるか、ダイよ。どちらがこの場に生きて戻ってくるか……。私はもちろん……死神に賭けるがね」


《タイムスリップな感想》


 おお〜っと、アバンvsキルバーン戦が始まってしまった!! まったく、世界の運命が掛かった一戦を前にして、なんだってどいつもこいつも個人的感情で私闘に走るんだか(笑)

 しかし、キルバーンの新しい仮面って……趣味、悪い気が(笑)
 それにしても、キルバーンがまさか、エストック使いとは思わなんだ。鎌を振り回すだけかと思ったら、意外にもお洒落な剣捌きだ。
 まずはアバン不利からスタートした感じだけど、どっちが勝つかな〜?

 もちろん先生を応援したいし勝って欲しいんだけど、キルバーンvsポップ戦も見てみたいから、キルバーンにも死んで欲しくないよー(<-贅沢な)
 
 

次へ続く
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