H.8.1.29(月)No9 『直撃!! 極大消滅呪文』 |
老師がアバンの仲間だった――そのことを知ったみんなは、驚きを隠せなかった。アバンの凍れる時間の秘法を知る老師は、ミストバーンはその力を応用して戦っていると見抜いた。 いわば、アストロンがかかったまま戦っているようなもの……そんな相手には勝てっこないと弱気になるポップに、老師はメドローアなら大丈夫だと保証する。アバンの犠牲を悔やみ、大魔道士マトリフが最終決戦用に編み出した魔法こそが、メドローアなのだ。 業を煮やしたミストバーンがついに本気を出してきた――が、今まで躱す一方だった老師は驚くべき強さでミストバーンに激しい攻撃を浴びせだす。時間の止まっているミストバーンには全くダメージにならないのは承知の上で、ポップがメドローアを撃つスキを作るために。 次なる世代を救うために力を振り絞る老師を見て、ポップはプレッシャーを撥ね除けた。 アバンの仲間……偉大な先輩のおかげで、自分達が生まれてきた。それに報いるためにも、必ずメドローアを当てて見せると決心したポップは、光の弓を引き絞る。 失敗も多いが立ち直りも早い――そのしぶとさこそが、アバンの使徒であるポップの強みだ。 マァムのアドバイスを聞いてそれに備えたポップだが、ミストバーンは微動だにしない。不発に終わった攻撃が仇となり、老師はミストバーンにつかまってしまう。武術の達人とはいえ、高齢の老師にはフルパワーの戦闘は1分弱ほどが限界なのだ。 メドローアに賭けた作戦を見抜いたミストバーンは、挑発的に老師をポップの方へと突き出して見せる。 一瞬、歯を食いしばったポップは、それに同意してさらに弓を引き絞る。ポップらしくもない反応にマァムは動揺するが、ミストバーンは動じる気配も見せない。正義の使徒にそんな真似ができるはずがないと、ハッタリと決め付けている。 「できるさ…! 今のおれにならできる!! そして今度は…っ、おれ達の勝ち取った平和を、老師や先生に味わってもらうんだっ!!」 ポップのその言葉にミストバーンがわずかに眉を潜めた瞬間、メドローアが放たれた! そして、間髪入れずその場に跪いて身構えたポップは、ルーラを唱える。 自ら放った光の矢を追い抜き、一瞬でミストバーンの眼前に移動したポップは老師を助けだし、同時に彼の態勢を崩した。 《タイムスリップな感想》 おぉおおーっ、ポップがかっこいいぞっ♪ でも、ちゃんとメドローアが当たるかどうか、ちょっと不安……。キルバーンもまだ出てこないし。 |
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