H.8.7.1 (月)No31  『渾身!!』

 

 シャハルの鏡を見て、マァムは思い出す。
 シグマを倒した後、彼はポップにシャハルの鏡を持って行ってくれと頼んだのだ。
 シャハルの鏡はものの見事に魔法をはね返し、バーンを直撃する。その代償の様にひびの入る鏡……爆破の余波で吹き飛ばされながら、ポップもまた、シグマを思い出していた。


 シャハルの鏡は重すぎてポップの腕には合わなかったのだが、防具替わりに胸にでも仕込んでおく様にとアドバイスしたのはシグマだった。
 自分の代わりに、その鏡にポップの行く末を見届けてもらいたいと、シグマは言った……。

 カイザーフェニックスの反射に堪えきれず、シャハルの鏡は砕け散ってしまったが、ポップは最後の決め手となってくれた鏡に、ひいてはシグマに感謝していた。
 一方、自分自身の最強火炎魔法にまかれたバーンはさすがに苦しみながらも、身構えているダイを見出だす。

 両の拳に紋章を光らせ、ダイはこの一瞬こそが大魔王を倒す唯一のチャンスを悟っていた。この一瞬を作り出してくれたみんな――彼らへの思いをこめて、ダイは自分の全てをこめてアバンストラッシュを放った!!

 しかし、驚くべきは大魔王バーン……なんと、彼は硬直しているはずの身体で、無理やり炎を振り払う。
 信じられないバーンの底力に、その場にいる全員が目を見張る。
 まさに、魔神…!!

 だが、そのバーンの前にいる勇者もまた、小さな魔神だった。
 ストラッシュさえ迎撃すれば終わりと考えたバーンの目前に、剣を振りかぶったダイの姿が迫ってきた――!!


《タイムスリップな感想》

 おっっ、引くぜっ。
 多分、これはハドラーを倒したストラッシュXだなっ♪ これでバーンが倒れれば、万々歳なんだけど。

 ところであんなに近くにいるポップは、巻き添えでダメージを食わないか、ちょっち心配。
 とにかく回復手も尽きた今、これで倒れなければダイ達には勝ち目はないんだから、倒れてくれいっ。
 
 

次へ続く
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