H.8.7.8 (月)No32 『一瞬!!』

 

 ストラッシュX――!!
 ダイとバーンが交差した余波ではね飛ばされたポップは、必死で起き上がろうとして目を見張った。

 宙を舞う血……驚愕するバーンの頬に、血が滴る。
 高々と宙を舞うのは、いかなる武器にも勝るはずのバーンの腕――切り落とされた自分の左腕を、信じられないように見つめるバーン。

 同じように呆然としながらも、ポップはいち早く自分達が天地魔闘のかまえを破ったことを悟った。
 ドラゴニックオーラで受けた傷は、すぐには回復しない。ついに、勇者は魔王に会心の一撃を食らわせたのだ。

 『瞳』と化したヒムは、散らばったシャハルの鏡を見、今は亡きシグマへと語り掛ける。 自分達がライバルと認めた奴等は、やはりただものではなかったと……。
 これからが本当の勝負だと、みんなが期待を込めてダイとポップを見守る。それを知っているポップは、力を使い果たしていながらもなんとか立ち上がろうとする。

 これらは、一瞬の出来事だった。
 バーンが片腕を失い、信じられない状況に呆然としていたのは、時間にして一秒にも満たない間――だが、その間にダイは次の行動を起こしていた!!

 バーンに飛び掛かり、左胸に深々と剣を突き刺したダイは、ライディンを呼んで自分もろとも電撃を浴びせる。
 その捨て身のダイの攻撃に、ポップさえも目を見張る。

 もうギガストラッシュを打つ体力が亡いため、100%呪文を命中させるためにダイはバーンと心中覚悟で我慢比べを挑んだのだ。
 ダイを振りほどこうとするバーン。だが、ダイは剣や角にしがみついて、もう一発ラィディンを呼んだ――!!

 


《タイムスリップな感想》

 どぉおお〜、しっぶてぇ〜。
 バーンって化け物とは思っていたけど、心臓を貫かれてもまだ死なないのか……。ラィディンの連発で殺せるようならいいのだが、本当にこれで死ぬのかな?

 ポップは武器も盾も無くなった上、もとから頼りなかった(笑)防具も破けてるし、魔法力も使い果たしている。……後は、実戦力にはなりそうもないなぁ。
 出番が無くならなきゃいいのだけど。
 
 

次へ続く
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