H.8.7.15(月)No33『最大最後の逆転』

 

 捨て身のダイのラィディン攻撃が、幾度となく繰り返される。
 3つある心臓の一つを貫かれ少しずつ弱るバーンだが、まだまだ死なない。このままではバーンよりも先にダイがもたないのでは……と心配する仲間達。

 誰取よりもすぐ側で見ているポップは、辛い思いで見つめつつも止めることはできない。どんなに無茶でも、ダイが勝つにはこの手しかないのだから。
 そして、それは確実に効いている。
 ポップに言えるのはただ一つ……バーンより先に、死なないでくれ、と――。

 無謀な戦いをするダイは、バーンには理解できないでいた。
 しかし、ダイに取っては今の方が気楽だ。自分一人が傷つくだけで、バーンにダメージを与えられるのだから。

 仲間の与えてくれた最後のチャンスに、仲間達がそうしたように、ダイも身体を張って戦う――それこそが、ダイ達の魂の絆だ。
 だが、バーンは引き離そうとした手を放し、穏やかに言う。
 もう、諦めろ、と。

 この攻撃は無益だし、『魂の絆』とやらはまったく無意味、だと。おまえのためだと言うバーンの言葉が、まったくの嘘とも思えないダイだが、それでも聞き捨てならない言葉に、無意味なはずがないと反論する。

 だが、バーンは余を追い詰めること自体が無意味だと言い放ち、腕を振り下ろした。その途端、床が振動を始めた。
 戸惑うダイ達に、バーンはバーンパレスの切り札、ピラァ・オブ・バーンを見せつける。
 

 世界を焼き尽くした爆撃弾の最後の一本……それが今落とされたら、真下にいるフローラ達が――恐ろしい事実に一時的にほうけてしまったダイを、ポップが呼ぶ。
 余裕の笑みを浮かべ、今にも合図を送ろうとするバーンに、ダイは狂った様にやめろと叫びながらラィディンを落とす。

 動けないはずのポップも、思わず手を伸ばしていた。
 だが、それらの抵抗は一切無駄だった。
 バーンの合図に、ついに大爆発が広がった……!!

 


《タイムスリップな感想》

 こ、こらっ、バーンっ、やることがセコいぜっ。ダイを引き離せないからって、地上の連中に八つ当たるだなんて……ろくなことしないなっ。
 ああっ、フローラ様〜っ、ルーラでもミナカトールでもなんでもいいから、逃げてくださ〜い――っ!

 フローラ様だけじゃなく、メルルに、エイミに、バダックさんに、チウの部下達に、ロモスの連中に……ああっ、死んでほしくない人が結構いる――っ!!

 


《時を超えたツッコみ》

 過去日記は、自分的にはあまりにもツッコミ要素が多すぎるのであえてツッコまないようにしているのですが、これは読み返してついどうしてもツッコみたくなることがあったので、一言。

「ロン・ベルクやノヴァは死んでもいいのか、過去の自分っ?!(笑)」

 いやー、ものの見事にロン・ベルクやノヴァをぬかっている自分に、びっくりしました。2人とも、好きなキャラクターなんですけどね〜。
 
 

次へ続く
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