H.8.9.14(月)No42 『心をひとつに…!!』

 

 ダイが巡り合った全ての人に、ダイの心は伝わった。
 アポロがバジル島へ、マリンがベルナの森へ、偽勇者一行はオーザムへ。
 実際に行動できなくとも、みんなの心は一つだった。

 ダイ達が最初に訪れた国、ロモス。マァムの母、レイラがいるネイル村。ベンガーナ王国、ポップの故郷ランカークス、そしてテラン――ノヴァのように柱を凍らせようとしている者にも、そうでない者にも、世界中の人々の想いが祈りとなり、一つになっているのが感じられる。

 それは、当然ポップやレオナの耳にも届いた。
 バーンには聞こえない言葉だが、メルルと心が繋がっているポップには彼女を通して、それが自分達だけの幻聴ではないと確かめられた。
 小さな、でも確かな希望に、ポップの表情が明るくなる。

 それでも、それが世迷い言だと言うバーン。
 だが、かけらとなったゴメちゃんの身体が光を奏でだした。ダイには分かっていた――それが、ゴメちゃんが最後の最後で叶えてくれた、自分の願いだと。

 そんなダイの言葉に、ポップもレオナも力強く頷く。
 彼らの前で、ゴメちゃんのかけらはきらめきながら宙に上っていく――。

 一方、オーザムの柱へ向かった偽勇者一行は、黒の核晶を守る番人の怪物と出会ってしまった。到底勝てそうもない相手に震え上がる一行……が、ルーラで飛んで来たマトリフが、メドローアであっさりとそいつをやっつけてしまった。

 苦しげなマトリフに、偽勇者一行の魔法使いまぞっほは『兄者』と呼び掛ける。
 二人はかつて同じ師匠についていた兄弟弟子であり、まぞっほはそこを夜逃げしたのだ。 メドローアの反動で血を吐いたマトリフには、ヒャドを放つ力は無い。自分の代わりにまぞっほにやれというマトリフだが、弱気になった彼は踏ん切りがつかない。

 そんな彼を励ますマトリフや仲間達の言葉に、まぞっほは別人の様に引き締まった顔をして、爆弾に向かう。
 爆発の瞬間と、まぞっほ達が魔力を放つのは、ほぼ同時だった――。


《タイムスリップな感想》

 おおっ、引くぜっ。
 これで世界は(たぶん)救われるとは思うんだけど、気を持たせるなぁ。
 しかし、今回は懐かしい人々が次々に出てきて、楽しいのなんの♪ ダイが夜逃げした日に出会った男のことか。

 また、まぞっほとマトリフが兄弟弟子だったっつーのは、嬉しい驚きだ。いずれ、落ち着いたら兄弟弟子同士で、ポップの話とか師匠の話とかをしてもらいたいもんである♪
 

次へ続く
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