H.8.9.30(月)No44 『ダイの決断』 |
沈黙するバーンに、ポップは虚勢混じりに声をかける。 バーンは言葉が聞こえていなかったわけではない。考え事をしていたのだ。 人間はなぜ、これほどの力を持ちながらそれを無益なことに使うのか? いや、無益なことに力を費やすからこそ、これほどの力なのか――後から後から、そんな疑問がわいてきたからだ。 「おまえにならその答えが判るのかな……ポップ……。……教えておいてくれないか……? 全員を皆殺しにする前に………!!」 バーンには永遠の命がある。 いくら人間達が生命を賭け、奇跡を起こしたところでしょせんは一時凌ぎ……ただの自己満足だと言い切る。 だが、バーンにはその答えを判らずともよい。 「余は初めて、人間に感服しているぞ、ポップ!! ポップの言葉の揚げ足を取り、高笑うバーンに、ポップは返す言葉もなく唇を噛み締める。 バーンも弱っているとはいえ、ダイ達のダメージはそれ以上だ。ここまでの奇跡を思えばこそ、ポップにはそれが悔しくてたまらない。 バランに記憶を消された時のこと、初めて双竜紋に目覚めた時のこと――だが、それは覚悟を決めたダイさえにも、冷や汗をかかせるような考えだった……。 だが、ダイはそれを止め、二人に『瞳』を集めてくれと頼む。なぜと聞きかけたポップだが、ダイの真剣さに押されてそれにしたがった。 集める最中、ポップがレオナのむき出しの胸に気が付いて、彼女にひっぱたかれるというハプニングもあったが、二人は無事に8つの『瞳』を集め、レオナのマントでしっかりと包む。 それをしっかりと持ち、みんなを守ってもらうことがダイの望みだ。 何が起こるか分からないからみんなを守り……スキがあったらここから脱出してほしいというダイに、ポップはバーンパレスにはバーンの結界があると反論する。 「……心配いらない。もし、おれの狙い通りになったら結界は消える……!! ポップ、レオナ、バーン――その三人が、その言葉を聞いた。 ダイに竜の紋章が二つあることに気付いていなかったポップに、レオナは双竜紋の説明をする。 バーンの勝利は揺るがないようにみえる――が、ダイはまだ諦めてはいない。 「……まだ……手はある……。最後の手が……!!」
《タイムスリップな感想》 この期に及んで逃げるどころか、開き直るとは……バーンってどこまで自信家?! いや、実際にそれぐらいできそうだけど。 今回楽しかったのは、レオナの胸プルッなシーン♪ 今回ばかりはポップがスケベとは言えない気がするけど、ひっぱたかれたなぁ。 それにしても、気になるのはダイの作戦。 |
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