『ムダムダ団東9周年企画アンケート結果発表 行き倒れ編 後編』 |
問3 まだまだ質問です! 倒れた場所は、どこだと思いますか? 1位 森 19票 選外 廃鉱、ランカークス、泉 2票 ポップ「おー、圧倒的に森が多いんだな」 レオナ「まあ、妥当と言ったところでしょうね。森の中のシーンは作中でも多かったし、道も入り組んでいていかにも遭難しやすそうですもの」 ポップ「それはおれも賛成するし、二位の山ってのも分かるけどさ。でもよ、同率二位の人家の近くってのは、ありえなくねえか?」 ラーハルト「(大真面目に)いや、人家の近くこそが危険だろう」 ポップ「なんでだよっ!?」 ラーハルト「なぜもなにも人がいる場所だ。何かの弾みで、戦いにでもなったら厄介だ」 ポップ「いやまて、何、当たり前のような面して物騒なこと言ってんだっ!? どんな事態を想定してるんだよっ!?」 ラーハルト「だから、自分が行き倒れた場合のことに決まっているだろう。考えても見ろ、一目で魔族と分かる奴が倒れていたら、それを見つけた人間が騒がないと思うのか?」 ポップ「う……っ」 クロコダイン「はは、その気持ちは、分からんでもないな。その意味では、一番倒れたくない場所かもしれないな」 ヒュンケル「まあ、確かに気を張る場所だ」 ポップ「――人家の近くまできたなら、もう一息で助けてもらえるんだから、もうちょっと人間を信用して頑張れよ、てめえら……」 レオナ「そうよ! それに、人間が魔族や怪物を絶対に助けないなんて、決めつけられちゃ困るわ。ソアラ姫のことを忘れたとは言わせませんからね!」 今度、グッと詰まったのはラーハルトの方でしたが、ダイはそれを聞いてパッと目を輝かせます。 ダイ「あ、そっか、そうだったよね! そっかぁ、それなら安心だよね」 ポップ「いや、安心するのはどっか違うだろっ!」 ダイ「そうかなぁ? 助けてくれる人間がいるなら、心強いもん。考えてみれば、ジャンクさん達みたいな人もいるし。もしかしたらロン・ベルクさんも、そうだったのかな?」 ポップ「へ、親父が? いや、ロン・ベルクは行き倒れてたってわけじゃねえ……と、思うけどな?」 マァム「なんで、そんなに自信なげなのよ?」 ポップ「だって、そもそもおれ、ロン・ベルクがどうやってランカークスに住み着いたかなんて、知らねーし。でも、いくらなんでも行き倒れはねえだろ?」 レオナ「どうかしらね。かなーり風変わりな御仁だったもの、どんな突飛な事情でポップ君の故郷に住み着いてもおかしくなさそうだけど。 マァム「それ、私も思っていたわ。荒野で行き倒れるのはいかにもだけど、街道なら通行人と会えそうなものなのにね」 ポップ「そーだよな、人と会えばなんとかなるよな(皮肉っぽくラーハルト達を見やって) ラーハルト「世捨て人も行き倒れも大差あるまい」 ポップ「いや、大違いだっつーの! だいたい、普段っからしょっちゅう行くような場所で行き倒れてたまるかよ!」 レオナ「あ、その意見には賛成ね。6位に王宮が入っているなんて、あたしにはどうしても納得できないわ!」 ダイ「あはは、王宮って言えばレオナんちもそうだもんね」 レオナ「笑い事じゃないわよ、ダイ君。だいたい失礼しちゃうわ、うちだけでなくどこの王宮だって人が行き倒れる作りになんか、なってないわよ。安全対策には気を遣っているのに。しかも、門の前とか王宮図書室とか、なぜかピンポイントなのよね」 ポップ「けどよー、この意見はおれ、ちょっと分かるなー」 レオナ「ポップ君!?」 ポップ「おっと、そう睨まないでくれよ、姫さん。でもよー、王宮って一般市民にはちょっとばかり敷居が高すぎすんだよ。やたら豪華で、おまけにすっごく広くって、廊下や部屋がありすぎて迷子になりそうだしさ」 ダイ「それ、おれも分かるよ、ポップ! それに、お城ってなんか壊れやすいし」 エイミ「いえいえ、決して壊れやすくはないですから! そこは気をつけて下さい、ダイ君……っ」 ヒュンケル「(ぼそっと)オレとしては、ポップにも気をつけてもらいたいが」 ポップ「なんでだよ? おれはダイと違って、床板をぶっ壊したり扉を壊したりなんかしたことないぜ?」 ヒュンケル「いや、行き倒れの方だ。今まで上がった場所なら、おまえはほぼ全部で行き倒れた経験があるだろう」 ダイ&マァム「「ええーっ!?」」 と、驚いたのはこの二人だけで、その他のメンバーの目にはなにやら納得するような色合いが浮かびます。 ダイ「ポップ、そんなにいっぱい行き倒れてたのっ!? おれ、聞いてなかったけど!?」 マァム「私もよ! どうして言ってくれなかったの!?」 一気に二人に詰め寄られ、ポップもたじたじです。 ポップ「い、いや、言うほどのこっちゃないって! だいたい行き倒れなんて大袈裟なんだよ、ただちょっとばかり不調になったかなーってぐらいで……」 レオナ「(含み笑いつつ)あら、ばったり倒れて人事不省に陥るのは『ちょっと』とは呼ばないと思うけど?」 ポップ「ひ、姫さ〜ん……っ(世にも情けない顔で)」 ダイ「レオナ、全部知ってるの? おれ、ポップが行き倒れたのって、森と山と洞窟と城の中の話しか知らないんだっ、教えてよ」 ポップ「それだけでもじゅーぶん多いだろうがッ、別にもういいだろっ!? つーか、山や洞窟で行き倒れた話なんて、おまえにした覚えはねえぞっ!」 ダイ「あ、それはラーハルトとヒュンケルから聞いたんだ」 ポップ「てめえらぁ〜っ、なにくだらないことダイにチクってやがんだっ!?」 と、ポップは二人を睨み付けますが、もちろん彼等は動じもしません。 ラーハルト「心外だな。主君の問いに、答えぬオレだとでも思っていたのか?」 ヒュンケル「……知ってしまった後なら、むしろ詳細を聞いた方が安心できるだろう」 ポップ「てんめえら……ッ、何を勝手なことを――」 憤慨して無謀にも戦士二人に突っかかりかけたポップですが、その肩にがっしりと掛かった手が――。 マァム「(妙に静かな声で)……ポップ。私は、山や洞窟どころか、森と王宮での話も聞いてないんだけど? どうして、私にだけ教えてくれなかったの?」 ポップ「えっ、あっ、いやっ、ソのっ、別におまえにだけ黙ってたわけじゃ……っ」 マァム「でも、他の皆は知っているじゃないっ! そんな、下手したら命に関わるような大事な話を、私だけ何にも知らなかったなんて……!」 怒りまくるマァムとは対照的に、愁いを帯びた目でじっとポップを見つめる少女も――。 メルル「…………」 キルバーン「おやおやおや〜、なかなか楽しそうな騒動が勃発しているようだね。ボクとしてはこのまま見物しちゃうのもいいと思うけど、司会としてここはやっぱり、本題に戻るのをオススメするよ♪ ポップ「ぐ……っ!」 キルバーン「あれぇ? おかしいな、ボクは耳がいいのが自慢だったのだけど、少しばかり耳が遠くなったのかなぁ? 返事が聞こえないのだけどね、魔法使いクン。賛成してくれるのかな、それとも反対なのかな?」 ポップ「う、うぅ、この野郎……ッ」 仮面の奥からニヤニヤ笑うキルバーンに、歯噛みせんばかりのポップですが、そこに救いの女神が登場しました! レオナ「この陰険死神に賛同するのってなんだか癪なんだけど、アンケートを続けることには私も賛成よ。マァムやメルルも、そう思うでしょ? 第一、ポップの話なら後でもゆーっくりできるじゃない。二人が付き合ってくれるなら、ガールズトークのついでにたっぷり教えちゃうわよ♪」 ポップ「げっ!?」 ……どうやら、救いの女神はあくまでもあったようです(笑) マァム「まあ、レオナがそう言うのなら……ねえ?(ちらっとメルルを見て)」 メルル「え……、ええ、そうですね」 レオナ「ありがとう、二人とも。じゃあ、今夜はパジャマパーティでもしつつ思いっきり楽しむとして、続きにしましょ♪ ポップ君も異議はないでしょ?」 ポップ「そりゃ、異議はないけど、 レオナ「(話を遮りつつにっこりと笑って)と、言うわけなので続きをどうぞ、司会さん」 キルバーン「……ククッ、さすがにやるねえ。まあ、ここはキミに花を持たせておくよ、お姫サマ。 マァム「ええっ? (不思議そうに)でも、あの森はそこまで危険ってわけじゃないんだけど。なのに、なんで魔界と並んでいるのかしら?」 ポップ「いや、ライオンヘッドやらリカントがうろついている時点で、じゅーぶん危険だっつうの!」 ラーハルト「(心底呆れた様に)……その程度でか?」 ポップ「その程度って、それだけでも人間には危険過ぎるんだよっ!! だいたい、ライオンヘッドなんて化け物になんか、おれは魔の森で初めて見たぞっ」 クロコダイン「そうか? 有り触れているから、どこにでもいると思っていたがな」 ポップ「いや、魔王軍にいたおっさんのところと、一緒にすんなって! フツーはその辺にゃいねえよ、フツーはっ。あんな危険でおっかねえ怪物が出てきたら、大騒ぎになるっつーの!」 とのポップの説明に、ラーハルトはどうにも納得できない様子でヒュンケルに尋ねます。 ラーハルト「……おまえ達には、それが常識なのか?」 ヒュンケル「……いや、オレはそうは思わないが。ダイはどうだ?」 ダイ「んー、おれの島にはライオンヘッドはいなかったけど……でも、あんまり怖い怪物だとは思わなかったな」 ポップ「ダイッ、てめえまでそんなことをいうのかよっ。おまえだって、魔の森でライオンヘッドに会った時は、ビビってただろーが!!」 ダイ「そりゃあ、あの頃はハドラーのせいで怪物達が狂暴化してたし。でも、あの時のライオンヘッドは根っからの怒りんぼのは見えなかったよ? 気持ちよく寝てたのに、ポップが驚かせたからびっくりして怒っちゃったんじゃないかなぁ?」 クロコダイン「ああ、それはあるだろうな。寝起きにはどんな獣も気性が荒くなる物だ」 などと、何やら和気藹々と語り合っている脳味噌筋肉隊プラス勇者様をながめやり、ポップはまたもぼやきます。 ポップ「……なんでおまえらって、人家の近くをあれだけ警戒しといて、魔の森や魔界にはそんな普通な感じなんだよ〜?」 キルバーン「その辺が、人間と魔族の考えの差って奴かもねえ。両者の思考の間には、かくも深い溝がある……フフフ、キミやパプニカのお姫サマの理想である『人間と怪物の共存できる世界』ってのは、まだまだ道のりが通そうだねえ」 レオナ「あら、だからこそやり甲斐があるってものじゃないかしら? ダイ「えーと……ええと? よく分かんないとこと、らんかーくす、と、後はえっと、あっ……いずみだっ」 レオナ「ええ、そうよ、ダイ君! よく読めたじゃない!!」 ポップ「いや、読めてねーだろっ、最初の一個がっ!! 甘やかすなよ、姫さんっ!?」 マァム「でも、ここまで読めるようになっただけでもすごいわ。ダイ、頑張ってるのね」 ダイ「(照れて)えへへへー。で、この最初のとこって、どこなの? ここもポップんちの近く?」 ポップ「うちの近所を勝手に魔境にすんなよっ! それに、ここはランカークスとは全然関係ないっつーの、廃坑って書いてあるんだからよ!」 ダイ「はいこう?」 ヒュンケル「もう、使われなくなった鉱山のことだ。本来は人間が鉱物を集めるための大きな洞窟みたいなものだが、使われなくなると廃坑と呼ばれる。廃坑になった場合は怪物が勝手に住み着くことも多いし、ダンジョンと大差はないな」 ダイ「へー、そんなとこあるんだ。なんか、面白そうなところだね」 ポップ「そんなわけあるかよ、廃坑なんてろくなところじゃねえぜ。無計画に坑道ばっかり増やしているからしょっちゅう迷うし、坑道だって中途半端でやめてほったらかしているから、行き止まってばっかりだし。 ヒュンケル「……詳しいな」 ラーハルト「と言うより、詳しすぎるな。おまえ、廃坑探索もしていたのか?」 ポップ「あっ!?」 しまったとばかりに口を押さえるポップですが、もう完全に手遅れってものです。 レオナ「ちょっとちょっと、それはあたしも聞いてないんだけど!?」 ダイ「ポップ、はいこうでも行き倒れてたの!?」 ポップ「人聞きが悪いこというなよっ、そうそうしょっちゅう行き倒れてたまるかよっ」 マァム「でも、一人だけで危険なところに行ったのには変わりないじゃないのっ!」 ポップ「一人でじゃねえよ、あの時はノヴァと一緒だったし!」 レオナ「――なぁるほどねー、ノヴァ君を問い詰めれば真相は分かるってわけね」 ポップ「え……ああっ、ひ、姫さんッ、今のはっ!?」 ようやく己の失言(二度目)に気づくポップですが、すでに時遅し。 レオナ「その辺の追究は後のお楽しみとして、最後は各1票ずつを獲得した場所よね」 キルバーン「所謂、少数意見って奴だね。少数派なだけに、なかなか個性的な場所が混ざっているのが面白いねえ。 マァム「なんだか、変な場所も混じっているのね。花街?」 ダイ「なんだろ、お花がいっぱい咲いてるところかな、ポップ?」 ポップ「え? えっと、そこは、そーじゃなくて……あたっ!?」 無言でポップを軽く小突いた後、ラーハルトはいたって真面目に言います。 ラーハルト「ダイ様がお気になさるような場所ではありません。ダイ様にはまだ、早すぎます」 キルバーン「おやおや、これは驚いたよ。竜騎衆の一員ともあろう者が、またずいぶんと過保護なことで♪」 ピロロ「キャハハッ、ボク、知ってるよ〜、あーゆーのをモンペって言うんだよね☆」 ポップ「おい、まてや、こらっ! 喧嘩売ってるのか、テメエはっ!?」 ラーハルト「(さらに無視)聞くのなら成人してから、そうですね、ヒュンケルにでも聞けばいいでしょう。奴なら適任というものです」 ダイ「? そーなの?」 どこまでも分かっていなさそうな、天然勇者に慈愛の女神に比べると、耳年増なお姫様は笑いを噛み殺すに必死なご様子。恥じらっている占い師娘も、密かに耳年増なようです。が、一人うろたえまくっている方が――。 エイミ:心の声『えぇっ!? 適任って、そ、そんなっ、ヒュンケルがっ!? それってやっぱり、そういうことっ!? ……そんなッ、ショックもいいところだわ、まさか、ヒュンケルが……。 ……なにやら、心の葛藤に悩んだ末、ラーハルトを睨み付けているエイミさんですが、もちろんこの唯我独尊半魔族は気にする様子もありません。 ヒュンケル「しかし、突飛な場所が多いな。辺境や崖下は分かりやすいが、雪山や海賊アジトまであるぞ」 クロコダイン「ベンガーナデパートなど、人通りの多さでは世界一と聞いたが」 ダイ「デルムリン島もあるね。でも、あそこでなら、絶対怪物達が助けてくれるよ!」 ポップ「……一応聞いておいてやるけど、助けてくれるっぽい怪物ってどんなやつなんだよ?」 ダイ「んー、みんな手を貸してくれると思うけど、やっぱスライム達が一番多いから、スライムとかバブルスライム達じゃないかな?」 ポップ「よし、おれ、デルムリン島だけには遭難しねえぞ!」 ダイ「ええっ、そんなぁ!」 ポップ「そんなぁじゃねえっ! だいたい、これ以上行き倒れてたまっかよ。あ、でもこの中にお風呂ってあるな……(なにやら考え込んで)」 レオナ「ふっふっふ、ポップくぅ〜ん、あなたが考えていることを当てて見せましょうか? 『どうせ行き倒れるなら、女湯がいいな』なんて、とこでしょ♪」 ポップ「(あからさまにギクッとして)なっ、ナにを根拠ニそんなコトっ!?」 マァム「(ジト目で睨みつつ)ポップ……!」 ポップ「いやまてマァム落ち着けっ、誤解って言うかちょっと思っただけで……」 マァム「何が誤解よっ、やっぱり考えているんじゃないのっ!?」
3位 ダイ 9票 4位 ポップ 8票 6位 ラーハルト 7票 7位 マァム 4票 8位 レイラ 3票 9位 ソアラ 2票 10位 クロコダイン、バラン、偽勇者一行、海賊、ブラス、ポップの幼なじみ、マトリフ、バダック、ジャンク 1票 ポップ「……なんなんだっ、この野生動物への圧倒的な信頼感はっ!?」 キルバーン「いやぁ、何と言われても、これが公正なるアンケートの結果だからねえ(笑)」 ポップ「ありえねーだろっ、こんなのっ!! だいたい行き倒れ中に野生動物にでっくわしたりしたら、せいぜい食い殺されるだけだろっ!?」 ラーハルト「いや、そうとも限らん。そいつが腹を減らしてなければ、ただ殺されるだけだ」 ヒュンケル「そうだな。血の臭いに興奮して、狂暴化する獣は割といるからな。一度、あらぶってしまえば、食欲がなくても本能的に獲物を狩ろうとするだろう」 ポップ「何淡々と怖いことぬかしやがるんだっ、そんなの何のフォローにもなってねえんだよっ!! もっと平和的に考えらんねえのか、てめえらわっ!?」 ダイ「そうだよ、人懐っこい怪物だっているよ! なめくじとかリップスとかだったら、怪我した時ペロペロして助けようとしてくれるよ」 ポップ「……いや、それはそれでヤだけどな」 ダイ「(きょとんとして)え、なんで? 怪物はたいてい、舐めて怪我を治すから大丈夫だよ」 ポップ「いや、それ、どこも大丈夫じゃねえよっ! どうせなら人間に助けられてえよっ! キルバーン「だから、そう言われても。少なくとも、このサイトに来て下さっている方々はそう思っているってことなんだろうさ、ククッ。なにせ勇者様をはるかにぶっちぎっているものねえ(笑)」 ダイ「(指を折って確かめながら)ひのふの……あ、ホントだ、いっぱい離れてるや」 ポップ「おいっ、ダイ、あそこまで言われて怒らねえのかよっ!?」 ダイ「んー、でも、おれ、まだポップ以外の行き倒れたに会ったことないし」 ポップ「こらっ、ナチュラルにおれを行き倒れに含めてんじゃねえっ!!」 レオナ「まあまあ、事実だから仕方がないじゃなーい(笑) それより、4位を見た?」 キルバーン「魔法使いクンとヒュンケル君が仲良く並んでいるねえ。さすがは兄弟弟子と言うべきかな、クククッ」 ポップ「(嫌そうに)げっ、こいつとかよ〜?」 ヒュンケル「…………」 キルバーン「でも、順位は並んでいても、実績的にはヒュンケル君の方が上な気もするけどねえ。魔王軍時代でもヒュンケル君はリンガイアであった兵士など倒れている人を助けていたようけど、魔法使いクンは行き倒れるばっかりだったようだし」 ポップ「行き倒れるばっかりってのは、なんなんだよっ、言いがかりばっかり言ってるんじゃねえっ!」 ラーハルト「言いがかりではなく、事実だろうに」 ポップ「事実じゃねえよっ、だいたいだなぁ、魔王軍との戦いの時にはおれは別に行き倒れてなんかねーよっ、魔法力が空になって動けなくなっただけだっつーのっ!」 ラーハルト「……その方がよほど厄介だと思うがな」 キルバーン「クックック、ボクも同感だねえ。それはそうと、ラーハルト君は6位に入っているよ。意外と人望があると言うべきかねえ」 レオナ「それでいったら、マァムとレイラさんがこの順位って言うのが不思議だわ。この二人の方が、よっぽど人助けをしそうなイメージなのに」 マァム「私はともかくとして、母さんは実際によく旅人に手を貸していたわよ。魔の森で迷う人は、今も昔も多いから」 レオナ「それは、すっごくらしいわね。でも……あたし的には9位がすっごく不思議だわ。なんで、ダイ君のお母様とネズミ君が同率なの?」 ダイ「そうだね、不思議だね。母さんは父さん一人を拾っただけど、チウも自分の部下達をいっぱいいっぱい助けているのにね」 レオナ「(がっかりしたように眉間を押さえて)……違うわ、そこじゃないの……」 キルバーン「ククっ、まあ、それはさておいて選外はお馴染み、各1票ずつだね。クロコダイン、バラン、偽勇者一行、海賊、ブラス、ポップの幼なじみ、マトリフ、バダック、ジャンクとまあ、これまたバラエティーに富んだメンバーがご登場だよ」 マァム「クロコダインって問い1と違ってこちらの票は低いのね。私には、その方が意外だわ」 クロコダイン「そうか? オレの場合だとこの図体では細かな看病などは不得手だから、1票もらった方が驚きだがな」 ダイ「あっ、じいちゃんも! 父さんや、でろりん達もいるんだね」 ポップ「(どこか嫌そうに)うちの親父や師匠もいるよ……って、ジンやラミーまでちゃっかり混じってやがるっ。それに、海賊って誰だよっ!?」 レオナ「どうも、海賊好きな方がいたみたいね。まあ、この辺はイメージと言うよりは、個人の好みが強くでている感じね」 ラーハルト「(どこか不満そうに)……好みではなく、実績で評価されていれば……っ」 ポップ「ん? なんだよ、おまえ、なんか文句でもあるのかよ? 6位じゃなくて、もっと上がよかったってか?」 ラーハルト「オレの順位など、どうでもいい。オレは、バラン様が選外なのが心外だと言っているんだ。あの方は、一度は死んだオレや竜騎衆達も見捨てずにチャンスをくれたのに」 キルバーン「ほほぉ〜、そう言われてみれば、バラン君は行き倒れならぬ死に倒れを助けた回数はナンバーワンかもしれないねえ。竜騎衆はもちろんとして、魔法使いクンが死に倒れた時も手助けしていたんだし」 ポップ「死に倒れはやめいっ!」
1位 悪人 13票 ダイ「わー、なんかこれ、悪人ってのは分かりやすいね!」 ポップ「分かりやすいっつーか、かえってイメージが掴めないっていうか、悩むところだけどなー。要するに、これ、悪けりゃどんな奴もアリってことだろ?」 レオナ「まあ、確かに悪い人間も悪い魔族も、一括りにしてしまえば『悪い人』ですものね。実際、二位は村人ですし」 ポップ「……村人A、どんなイメージなんだよ? いい奴なのか悪い奴なのか、さっぱり分からねえよっ」 レオナ「3位のザボエラやキルバーンがいるのは、すっっっごおおおく納得できるんですけどね。いえ、むしろ低すぎぐらいじゃないかしら」 キルバーン「ククッ、これはこれは、キツいねえ。でも、ボク達魔王軍幹部とアバンの使徒たる慈愛の使徒も同率だということを、お忘れなく♪」 マァム「……っ(なんとなく落ち込んで)私って……そんなに冷たく見えるのかしら? それとも、やっぱり偽善者に見えるとか……」 メルル「そんなっ、マァムさん、そんなことありませんわ! 違うんです、そうじゃなくて……っ」 レオナ:心の声『あー……そうよね、マァムみたいに純粋培養天然系だと、無意識な一言が聞く人によってはとどめになっちゃうとか、分からないわよね。特にポップ君とか、ポップ君とか、ポップ君とか(笑)』 ポップ「ま、まあ、マァム元気出せよ、おれだってラーハルトとか偽勇者達と並んで6位なんだしさ!」 ダイ「おれとレオナもおそろいだね」 レオナ「そうね、ダイ君っ」 ダイ「先生やマトリフさんや、動物とか怪物とか、自然とかも一緒だし!」 キルバーン「まあ、このとどめ編は字義通りの意味と言うよりは、本人に悪気はないのに結果的にそうなってしまった、と言う意味合いで票を投じた人も多かったみたいだね。残念ながら、この得票結果が即悪人度を示すわけじゃないってわけだよ」 ポップ「悪人度って、ヤな言葉だな〜」 クロコダイン「つまり、この結果を気に病むことはないって話だろう。純粋な善意が、折悪しく働くこともあるのだからな」 キルバーン「まっ、そういうことだね。で、選外に出てくるのは魔女、フローラ、バラン、紋章、ヒュンケル、女性、ムッシュ、チウ、ブロキーナ、ガルダンディー、レイラってところかな」 ポップ「女性って誰だっ!? それに魔女って!? ってか、まあ、これもめちゃくちゃな感じだよなー」 ダイ「紋章も入ってるー。ええ〜、紋章がとどめを刺すの? 父さんは……やりそうな気がするけど」 ラーハルト「…………(何か言いたそうだが、黙り込んでいる)」 マァム「母さんや老師っ!? え、チウやフローラ様も?」 レオナ「ヒュンケルやガルダンディーはともかくとして、まさかムッシュの名をここで見るとは思わなかったわ。ここら辺りは、ポップ君向きかしら?」 ポップ「ちょっと待て、姫さんっ!? なんか、勝手におっとろしい担当を決めないでくれよっ!?」 キルバーン「クックック、いやぁ、ここまで楽しんでもらえれば、司会を引き受けた甲斐があるというものだよ」 ポップ「楽しんでねえよっ。って言うか、勝手にしゃしゃり出ておいて、図々しいにも程があるっ!」 《人狼編》に続く! |
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