『イース 戦慄の魔塔 おまけ話』 |
イースはコンシューマーゲーム黎明期の名作として非常に有名ではあるが、実は筆者は一度もやったことがない作品だったりする。まあ、筆者は双葉社のゲームブックは原作を知っているかどうかを基準に買わずに、表紙のイラストが気に入るかどうかを大きな判断基準にしていたので、珍しいことではないのだが。 余談だが、この表紙買いは何度となく痛い目に遭わされたものである。なにせ、このゲームブックシリーズは表紙イラストレーターと挿絵イラストレーターが別人だという作品も、あったりしたのだから! そんなわけで、筆者は原作のゲーム版イースを知らなかったせいで、ゲームブック版の挿絵を見て主人公アドルを『黒髪の少年』と判断し、そう描写した。 後で原作のアドルが第一特徴として『赤毛の少年』となっていることを知り、愕然とした覚えがある(笑) ど、道理で、イース2、3のイラストでは赤毛だったはずだよっ! なにやら激しく騙された気分が、ひしひしとっ。 しかし、真相を知ったのが作品を仕上げてからずいぶん経ってからだったので、修正する気にもならずにそのまま放置したりする。 と、そんな前提からの間違いはさておき、ゲームブック版を元に書いたこの話も大幅な捏造が加えられている。 例えば、ヒロユキが剣道部という設定。 そして、もう一つ大幅に改稿を加えたのが、アドルとヒロユキの友情について。 アドルがヒロユキを思いやって、自分が徐々に消滅してしまうのを黙っていた設定やら、ヒロユキがアドルの消失に気がついてショックを受けるシーンや、ヒロユキがアドルを助けに心の中に潜るシーンなどは完全捏造。 ついでに言えば、ゴーバンの設定なども大幅に捏造を入れたような気が。 でも、個人的には脇役にドラマを持たせたい主義なので、ゲームブック版では意味不明の山賊キャラ(笑)だったゴーバンに深みを持たせて活躍させている。
|