『ダイ大アニメ2年目 エンディング2』(2021.4.30〜)

 アニメでのエンディングの素晴らしさにも感動して、細かく書いてみたくなりました!
 カギ括弧内は歌詞であり、その歌詞内の範囲内での動きをあれこれと書いています。でも見逃しや間違い、解釈違いがあるかもしれませんので、そこはあしからず。

《エンディングの概要》

 白と青が混じり合った青空。
 右上に金色の光の波紋が広がり、右下に紫色の波紋、左下に赤の波紋。左上に緑色の波紋がそれぞれ一瞬ずつ広がり、消えていく。

 代わりに、中央に浮かび上がるのは金色の球。それが空に向かって落下する。

 落下する金色の球を、横から眺める構図に視点が移動する。横向きからは、それは球では無く涙型の滴だと分かる。水面に滴が落ちた途端、弾けるように自ら飛び出した来たのは勇者のシルエット。

 青い影を、水色の輝く縁取りで輪郭を取った横向きの人影には顔は描かれておらず、表情は見えない。が、その背中には金色の大きな翼が。
 身長を超える巨大な翼を背負った小さな勇者だが、翼は空気に溶けるように消えてしまう。
 
 翼を失った勇者は、まるで地面の上に立つように、水面に落り立った。
 海の上を歩き始める勇者。彼が歩く度に、小さな波紋が水の上に広がる。
 画面の左端を歩く幻の様な勇者は、どこか寂しそうにも見える。

 その背後には、デルムリン島が浮かび上がる。そして色鮮やかな思い出として、船の上でニコニコ笑うロモス王から覇者の冠をつけて貰うダイの姿が映る。その肩に乗っているゴメちゃんの姿も、鮮明だ。 

『ねえ一人だけで、どこへ行くの?」

 デルムリン島に、別の思い出が浮かび上がる。 
 ジャングルの中、レオナの手を引いて楽しそうに歩くダイと、ゴメちゃんの姿。

 もう一つ浮かぶ思い出。
 三つの思い出が同時に浮かんだため、デルムリン島を覆い尽くしている。

 今度の思い出には、木の枝を手にしてアバンの修行を受けているダイの姿が浮かぶ。
 彼らを見守る、ブラス、ポップ、ゴメちゃんの姿も奥の方に見える。

 思い出の光景に何かが落ちて波紋が広がり、薄れて消えていく。代わりに浮かび上がったのは、丘の上に建った城を中心とした森の王国……ロモスの全景。
 
 場所は変わっても、水面を歩く幻の勇者の足取りは変わらず、やはりどこか寂しげな雰囲気。

『歩き出すきみの 後ろ姿を眺める』

 浮かぶ多いでは、夜の森の中でキャンプ用の小さなかまどを作って鍋で何かを沸かすダイとポップの姿。ちょっと離れたところにゴメちゃんもいる。
 ポンチョを被った姿は、魔の森をさまよっていた時のもの。

 指を立て、得意げに鍋をかき回しているポップに、それを嬉しそうに眺めているダイ。

 次に浮かぶ思い出も、魔の森。
 ネイルの村を旅立った直後のダイとポップに、追いついてきたマァム。両手を広げて二人に駆け寄るマァムを、ダイもポップも手放しの笑顔で迎えている。嬉しそうに飛んでいるゴメちゃんもいる。

 次は、ロモス王から貰った衣装を身につけ、城のテラスから手を振って国民に答えるダイ、ポップ、マァムの三人の思い出。もちろん、ゴメちゃんも一緒に居る。

 最後に割り込むように浮かぶ、ダイとゴメちゃんの姿。テラスで手を振る際の二人の部分だけ大きく切り取ったように見える。
 嬉しそうに互いを見ている、ダイとゴメちゃん。

 また、波紋が広がって思い出が塗り替えられる。

 今度は一枚絵に変わり、ベンガーナの町並みが映る。
 粗末な馬車を嬉しそうに走らせるレオナと、荷台に焦ったようにしがみついているダイとポップの思い出。ゴメちゃんもダイの頭の上にいる。

 水面を歩いている幻の勇者の場所が変わり、右下へと移動。
 今度は、顔を前に向けて、正面に向かって歩いている。俯き狩りで、両手を後ろに組んで歩く姿は輪郭のみで、顔は全く分からない。
 ゆっくり、ゆっくりと歩く度に、足元で水面がかすかに揺れる。

 新しい一枚絵に入れ替わる。
 森の中で、パプニカのナイフを手に、槍を手にしたヒュンケルと鍔迫り合いをしているダイの姿。

 それを少し離れたところで見ているのは、ロン・ベルクと、寄り添い合うジャンクとスティーヌ。スティーヌはパンなどの入った籠を手にしていて、二人の稽古に驚いている様子だ。
 ダイとヒュンケルの衣装からも、鬼岩城戦後だと推察できる。

 また、一枚絵が変わる。
 こんどは、カール城跡の砦の中。
 
 決まりが悪そうにそっぽを向き、頭を掻きながらも左手をダイに差し出すノヴァ。ダイは気にした様子も無く、嬉しそうにノヴァの左手を掴んでいる。

 それを、少し離れたところからニヤニヤしてからかうように指さすポップ。
 マァムはそんなポップをたしなめる様に、困った顔をしているが、レオナは笑顔だし、メルルも苦笑ながら笑顔を浮かべていて、和やかな光景。

 そんな子供達の様子を、階段の上からバウスン将軍とアキーム将軍が控え目に見守っている。

 また、一枚絵が入れ替わる。
 同時に、歩いている幻の勇者の姿の角度と大きさにも変化が。右向きの横顔が、大きく映し出されるが、やはり表情はまったく見えない。

『まっすぐで強がりな、そんな僕らが』

 今度浮かび上がるのは、崖の上に見える城や海を背景とした、パプニカの城。
 それを遠くに見る岩場で、クロコダインの肩の上に乗るダイ達。
 左右に分かれ、ダイはチウを背負ってクロコダインの肩にしがみつき、何か話しかけている。

 それを優しく見返すクロコダイン。
 ダイと反対側の肩には、頬杖をついたポップが、ゴメちゃんを頭の上に乗せて乗っている。彼も、楽しそうに笑っている。
 少し離れた空には、旋回するガルーダの姿が。

 幻の勇者が右端へ歩いて消えると閉じに、新しい一枚絵が浮かぶ。
 パプニカ城の前、アバンの書を両手に持って空に掲げたダイの嬉しそうな笑顔。

 彼を見守るように少し離れた場所に、クロコダイン、チウ、バダック、ポップ、ゴメちゃん、メルル、レオナ、三賢者、マァム、ロン・ベルク、ヒュンケルと、勇者一行が一列となってずらりと並ぶ。

 最後の戦いに出発する寸前の思い出。
 嬉しそうにアバンの書を掲げ直すダイ。

 と、城の上にちょこんと座る王女の幻が浮かぶ。金色に光り輝く縁取りの姿は、表情は見えない。
 だが、それでもなお、膝を揃えて座る姿に品が見て取れる。

『始めた物語』

 姫から少し離れた場所に、紫色の縁取りで覆われた鎧姿の戦士が立った姿で現れる。
 そして、レオナのすぐ後ろに浮かぶのは、鎧化の武装姿の武闘家の姿だ。桃色の縁取りの姿。

 最後に浮かぶのは、緑の縁取りの魔法使い。
 王女に寄り添うように、もしくは戦士の足元に蹲るように、片膝を立てて胡座をかいたリラックスした格好で座っている。

 一枚絵がフッと消え、場所は壊れた石が転がる廃墟じみた場所に。
 だが、光が差し込み、床の石畳は整っていて人工的な場所。バーンパレスを想起させる。

 光が差し込む中、幻の勇者が画面中央に立っている。
 大きく描かれた姿はこれまでに無く立体的。彼は、光がキラキラと渦を巻いているところを眺めている。

『地平線の向こうで煌めいている』

 渦巻いた光は、一瞬でダイをすり抜けるように天に跳び上がっていく。
 光を目で追うように、振り返る青い縁取りの勇者。しかし、鼻や口、頬の傷まで見えるのに、目は描かれない。

 煌めく光は、壊れた天井から抜け出すように空高く飛び、太陽と重なって消えてしまう。

 その時、初めて幻の勇者の目が描かれる。
 大きく描かれた目もまた、青い縁取りのみで描かれている。太陽の光を、その瞳に映している。

『たしかなもの 探し続けているの』

 顰められていた目が、大きく見開かれる。

 一面、真っ白に発光した画面に。
 そこに、瞬間的に浮かぶシルエットは、ヒュンケル。マァム。勇ましく握りこぶしを上げたレオナ。ポップ。

 一瞬ずつのシルエットは、次の瞬間、光の中に並び立つ4人の人影に変わる。
 次の瞬間、影はもっと増える
 チウ、ブラスが前に並び、クロコダインが後ろに立つ。ヒュンケルの隣に並ぶのは、ラーハルトとノヴァ。

 次の瞬間には、さらに数が増える。
 マァムの隣にメルル、アバン、フローラ、マトリフが影と鳴って浮かび上がる。ノヴァの背後にはロン・ベルク、横には三賢者とバダックが現れる。

 シルエットの中央に金色の滴が落下し、波紋が浮かんでまたも光景が切り替わる。明るくなった瞬間、かすかにみんなの色合いが垣間見える。

『はるか空に 風に乗り舞って』

 今度の背景は、黄色やピンクの花が咲き乱れる明るい花畑。
 画面左に、若き日のバランと、眠る赤ん坊を抱いたソアラの色鮮やかな思い出。子供を大切そうに抱くソアラを、この上なく大切そうに抱くバラン。

 幸せそうに目を閉じ、わずかに目を閉じて身を寄せ合うバランとソアラ。
 幸せそうな二人の背後に、何度も何度も波紋が広がっては消えていく。だが、今回は光景は消えない。
 走るような速さで移動していく波紋。

『飛ぶ鳥はないていた。未来を照らすように』

 画面が切り替わり、花畑を右方向に走る幻の勇者の姿。
 夕闇の染まる空に浮かぶ、白亜の城はバーンパレス。誰も居ない花畑を走る幻の勇者の背には、大きな金色の翼が羽ばたく。

 その翼は、まるで天使のよう。
 だが、走る勇者の足元に浮かぶ影は、ドラゴンの姿を象っていた。
 翼を広げきって走り出す勇者。完全に翼が開ききった瞬間、縁取りは花火のように散り、色鮮やかないつもの勇者姿のダイになる。

 翼を引きずるように背に靡かせ、実体を持って走るダイ。それを追うように、ドラゴンの影がついてくる。
 走る姿が、広い光に包まれる。

『僕らを繋ぐ約束と、僕らで紡ぐ冒険を』

 現実的な光景に変化。木の根元に取りかかり、眠っているダイ。安らかな寝顔だが、心なしか寂しそう。
 それをゴメちゃんがニコニコしながら見ている。
 ダイの肩に飛び降り、頬をすり寄せるゴメちゃん。ちょっと眉をしかめるダイの肩から、飛び上がるゴメちゃん。

 目を開けたダイは、瞬きしながら飛びたつゴメちゃんを見ている。
 ちょっと気の抜けたような寝起き顔のダイ。

 飛んでいくゴメちゃんは、仲間達のところへ向かう。ヒュンケル、レオナ、ポップ、マァムがダイを振り返る。

 満足に微笑むヒュンケル。
 レオナは胸をはるように腰に手を当て、ポップは来いよとばかりに手を振る。

『まだこの世界で』

 光の差し込む中、一塊になって走るアバンの使徒達。柔らかみのある、水彩画のような色彩。

 ダイと肩を組む距離で笑うポップは、ひどく楽しそうに片目を瞑っている。ダイの目も股、ポップに向けられている。
 そんな二人を、微笑んで見つめるマァム、レオナ。
 ヒュンケルもまた、彼らを横目で見ている。
 ゴメちゃんも嬉しそうにみんなと並んで飛んでいる。

  
 

《感想》

 新エンディング、ストーリー性の感じられる展開がたまらなく好きです!
 絵に見入ってばかりで、曲が耳に入らないという罠がありますが(笑)
 縁取りのみで表情の見えない青いシルエット、思わず『○まいたちの夜』かと思っちゃいましたが、表情が見えないのになんとなく寂しそうに見えてしまうのが不思議ですね。

 これまで辿った思い出を振り返る感じで、すっごくいいです。
 ダイとポップが魔の森で野宿光景、楽しそう♪ ポップが自慢たらたらに料理していますが、あれが失敗していたりしたら笑えるかなとか、つい思っちゃいましたよ。

 ダイとヒュンケルがロン・ベルクと修行していた時、ジャンクとスティーヌがこっそりと食事などの援助をしていたと思える光景、いいですねえ。

 ノヴァと仲直りイベント、本編では見ることが出来なかっただけに感動しました! ノヴァが最初に右手の握手を断ったから、左手で握手しようとダイが言い出したのかなとか、妄想が膨らみます。

 クロコダインにW肩車して貰っているダイとポップも、平和なイメージですごくいいです。こんな光景が、あって欲しかったですよ〜。
 
 アバンの書を元にみんなが集まるシーン、仲間達も思い出を一緒に辿っている感じはしみじみ感動しました。

 廃墟で光が天の上るシーンは、やっぱりゴメちゃんが天に還る暗示なのか……。
 
 バランとソアラの思い出には幻の勇者は映り込んではいないのですが、これまでの幻の勇者の足元に破門が出来たことを思えば、あれは地面を見ながら走っている幻の勇者の光景なのかなと思いました。

 走るダイの影がドラゴンなのにビックリしつつ、なんとなく納得。
 これがダイの本性だというなら、前のエンディングに出てきた飛ぶドラゴンは、ダイとバランの化身だった説が正解なのかなぁと思い返しました♪

 結局はダイの夢だった、という終わりでしたが、最後の水彩画風の止め絵が、旧アニメのラストシーンの一枚絵を思い出させてくれました♪
 あの時も、やっぱりダイとポップが楽しそうにじゃれ合っていて、それがすごく嬉しかった記憶があります。

 最後の戦いは地上に戻る時間が無かったため、有り得ない光景だと分かっていますが、もう一度地上に戻ってこんな風にみんなで幸せに過ごす未来がダイ達を待っていると、信じたくなるエンディングでした♪


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