『瞳の宝玉』(2021.9.3) |
《粗筋》 肩から多量の出血をし、倒れたまま動かないダイ。それを見ながら、バーンは言った。 バーン「これからジワジワと、余の溜飲を下げていくとしよう」 レオナに目をやり、余興を思いついたと言って自分の配下になるよう宣告するバーン。 身を縮め、自分を庇うかのように手を胸の前で抱え込むレオナ。そんなレオナに、バーンは地上破滅後もレオナだけは生かしておくと言った。 ただダイ達を皆殺しにするよりもその方が何倍も楽しめると、悪魔的な提案をレオナはただ目を見張って聞いていた。 誰がそんなことを、と強い口調で否定するレオナ。 それを聞きながら、ダイは必死に起き上がろうとしていた。うつ伏せのままの手や身体が、小刻みに震えている。 バーン「健気な……その若さで、そこまで強い精神力を持った者には今まで出会ったことがないわ……ますます気に入ったぞ」 ゆっくりと手を伸ばしたバーンは、レオナの肩を掴み、強引に振り向かせた。苦痛の表情を浮かべながらも、抗えずにバーンと共に振り向かされるレオナ。 バーン「だが、見よ! あのダイの姿を」 レオナに倒れたダイの姿を見せつけ、今の時点でも半死半生のダイは『もし』などではなく確実に死ぬと宣告した。 怒りの表情でバーンを見上げようとしたレオナの頭を、バーンは乱暴に鷲掴んだ。そのまま前に突き出されてしまう。 同じ殺すのなら、バーンはダイが完膚なきまでに打ちのめされることを望んでいる。自分の限界を知り、バーンの偉大さを知り、愛する人間の本性を見て、真の絶望を味わった後に死ぬべきだ、と。 バーン「さあ、姫よ、目を開けてよく見ろ! 勇者ののたうち、くたばる所をな!」 バーンの手に、魔法の光が生まれる。 全身から黄色味を帯びた魔法力を迸らせ、手の上に球体の魔法を作り出すバーン。 ハッとして、ダイはようやく完全に身を起こした。が、座った姿勢のまま魔法の直撃を受け、投げ出される。 なんとか一箇所に停止していたダイは、その魔法を止めるために今度は自分の意思で右に大きく転がり、魔法を避けた。 魔法の連発で、周囲が煙に覆われ視界が塞がれる。 バーンは笑いながら、魔法を放ち続けた。 ダイには、答えるだけの余裕すらない。 バーン(やはり、カラミティエンドが強力すぎたか?) 倒れ、動けなくなったダイに、またも魔法が直撃する。 ダイ(ダメだ、身体が言うことを利かない! 動けっ、反撃を!) だが、どんなに強くそう考えても、心と身体は別物だった。 レオナ(ダメよ、目をそらしちゃ……ダイ君の苦痛から目をそらしたりしちゃいけない。あたしも、戦っているんだから!) 目を見開き、なんとかしなければと必死に思いを巡らせるレオナ。大魔王に対して、何かを……それだけで、ダイの痛みがわずかでも軽くなる。 バーン「今度はこれだ」 うつ伏せに倒れ込んだダイに向かって、バーンの手から巨大な炎の鳥が生み出される。 バーン「カイザーフェニックス!」 その瞬間、レオナは険しい目をバーンに向ける。 驚愕に見開かれたダイの目の中に、炎の鳥の姿が映り込み、踊る。 炎の鳥は背後の壁に当たり、虚しく四散した。 信じられないものをみるように、しばし、それを見やるバーン。 見れば、パプニカのナイフから『何か』がしたたり落ちていた。そのナイフを身がまえているのは、ほっそりとした少女の手だった。 レオナの姿を見てから、驚いたように自分の左手を確かめるバーン。 レオナ「どう? 女の子に傷をつけられた心境は……大魔王さん」 ナイフを構えたまま、不敵な笑みを浮かべてレオナは強気に言い放った。 レオナ「ダイ君も見たでしょ!? ギガストラッシュでも斬れなかったバーンの身体だって、全神経を注いでいなければ無敵の強度を保っていられない!」 自分にだって傷をつけられたのだから、この世に絶対に無敵の存在なんてないと強く主張するレオナ。 レオナの言葉に、ダイは力を振り絞って顔を持ち上げる。 レオナ「これでもあたしを生かしておけるものなら、勝手にしなさいよ。でも、お望み通り終生言いふらしてやるから! このあたしは天下の大魔王バーンに傷を負わせた、世界最強の女の子よっ、てね!」 どこまでも強気にそう言い切るレオナには声をかけないまま、バーンは静かに自分の腕を下ろす。 その目を見て、ハッとするダイ。 ダイ(いけない……! 立てっ、立つんだ……っ! おれが立たないとレオナが……っ) 焦り、歯を食いしばりながら立とうともがくダイ。 痛そうに肩を押さえながらも、ダイはよろめく足で一歩踏み出した。バーンを睨みつけ、そのまま走り出すダイ。 ダイ「レオナーーッ!」 ダイに注目していたレオナだが、バーンの方から光を感じてそちらに目をやる。 その光景に、目を見開くダイ。 力なく倒れるレオナに向かって、手を伸ばしながら走るダイ。だが、その動きはもどかしいほどに遅かった。 バーン「後悔しろ……もう抵抗も……喋ることもできん」 必死にレオナの名を叫ぶダイ。 固い音を立てて転がった宝玉を、呆然と見つめるダイ。レオナが玉になったと戸惑うダイと違い、バーンは落ち着き払った声で語りかけた。 バーン「気分はどうかな、レオナ姫」 驚き、改めて玉を覗き込むダイ。 仰向けに倒れ込んだダイを無視して、玉を拾い上げるバーン。玉を覗き込んだバーンは、ニヤリと笑う。
バーン「殺しはせん。余の身体を傷つけたのだからな」 死ぬ以上の苦しみを味わわせなければ気が済まないと、バーンは説明する。 呻きながら、立ち上がろうとするダイ。 バーンはレオナの宝玉を握りしめながら、ダイに向き直って再び第三の目を光らせた。 ダイの身体にも雷光がまとわりついていたが、それ以上の変化は無かった。戸惑うダイに、バーンは『よかったな』と声をかける。 それを驚きの視線で見るダイ。 玉の内部では、レオナは必死になってダイに呼びかけていた。だが、その声はダイには届かない。 ダイ「レオナ、待ってて!」 周囲を見回したダイは、自分の後方にダイの剣が落ちているのに気づき、それを拾って立ち上がる。 共に戦うことも、自ら命を絶つことも許さないとバーンは告げる。 玉の中で、悔しそうにそれを聞いているレオナ。
高笑うバーンに、ダイは今すぐ戻せと怒鳴りつける。 そこまで考え、ハッと何かに気づくダイ。 ダイ(そうだ……全く隙がないなら、いっそ……) 武器を構え直すダイを見て、何かを思いついたのかと注目を強めるバーン。 ダイ(だけど……おれ一人じゃ……) らしくもない弱気な表情を浮かべるダイに、バーンは反撃を思いついたのでは無かったのかと、余裕たっぷりに問いかける。 バーン「まあ、どちらでもいいがな」 そう言いながら、バーンは手刀を顔の前に構えた。手が、刃物のように光り輝く。 バーン「なぶり殺されることに変わりは無い……!」 バーンの手刀が、カラミティエンドだと気づくダイ。 バーン「戦闘意欲を失った相手にもはや奥義は必要あるまい」 危機を察知し、後ろへと後ずさるダイ。が、バーンは手刀で攻撃を仕掛けてきた。 とっさに後ろに逃げようとするダイを、バーンはさらに追い詰める。二撃、三撃と連発する手刀を、ダイは剣でなんとか防御するだけで手一杯で、反撃も出来ない。 完全に押されているダイを、レオナは瞳の中から見ていた。
バーン「よしよし、感じるぞ、姫!! そなたの苦悩を! それが一分でも、一秒でも長い方が……面白い!!」 動きの要を失ったダイに、バーンは歩いて近寄ってくる。 バーン「二発目……耐えられるか!?」 喜々として、腕を振り上げるバーン。
だが、攻撃を終えたバーンは立ち上がり、何も見当たらないクレーターを無表情に見つめる。 ???「……ご面倒だがよ、大魔王さん」 バーン「貴様……」 殺気だった目を、声の方に向けるバーン。 ポップ「おれ達全員を倒さなきゃ……ヘッ、ゲームオーバーにはならないぜ」 ポップやみんなが来たことに安堵してか、ダイも、瞳の中のレオナも笑顔を見せる。 バーン「雑魚どもめが……うざったい!」 不機嫌に叫んだバーンの第三の目が、輝いた。 ダイ「ダメだ、みんな! あの目は……っ」 ダイの忠告に、ポップ、マァム、チウは反応しようとするが、遅かった。黄金の光が、勇者一行を飲み込むように輝く。その光が通り過ぎた後には、五つの赤い『瞳』がコロンと床に散らばっていた。 それを見て、面白がっているように笑うバーン。 バーンを睨みつけているダイ以外は、床に転がった玉を驚いたように見つめていた。 ダイ「さっき、レオナも……」 ダイの目が、離れた場所に一つだけ転がっている玉に向けられる。驚き、仲間達がこの中にと玉を見るポップ。 玉の中で、ヒュンケルはバーンの魔力の恐ろしさを実感していた。 五つの玉を見つめながら、ポップは思う。 ヒム「中でちゃんと生きているのか!?」 ダイ「うん……何も出来ないけど……」 心配そうなヒムに対して、答えを返すダイ。 ポップ「……ありがてえ、むしろ好都合だぜ」 ラーハルト「見下げ果てた奴だ……」 ラーハルトも、侮蔑の感情を隠さない。が、ポップは二人には構わず、呆然としているダイに問いかける。 ポップ「元には戻るんだろ?」 ポップ「相手は大魔王……傷ついた仲間を庇っている余裕はねえ!」 ダイ「ポップ……」 不安げにポップを見上げるダイ。 ポップ「見たところ、あの玉はそうそう簡単に壊れるシロモノじゃねえようだ。マァムや姫はむしろ安全、目の前でバタバタ死なれてこっちが動揺を誘われる心配もねえ。 断固たる決意を込め、ポップは言い切る。だが、どんなに強く決意していても、その目にはわずかな揺らぎがあった。 しかし、確かな説得力を持つその言葉に、ヒムは一瞬驚いた後で納得の表情を浮かべる。ラーハルトもまた、小さな微笑みを浮かべていた。 ヒム「いつも人一倍喧しいから、もっと人情家かと思っていたが……結構クールじゃねえか」 振り返り、時と場合によると言い返すポップ。 ポップ「どのみち、大魔王に負ければ地上に明日はねぇ! 玉にされた仲間だって、戻りゃしねえんだ……!」 敵を睨みながらそう言うポップの横顔を見て、ハッとするアバン。 アバン(マトリフ……!?) ポップ「奴に勝つためなら……みんなを救うためなら、おれはどんな手でも打つぜ!」 その言葉を聞いて、アバンは悟る。 ポップの姿に、マトリフの姿が重なって見える。 マトリフが傍らにいるのと同じような存在感を感じるアバン。 アバン(知らぬ間に……大きくなるものだ、どの子も……) 穏やかに弟子を見つめるアバンの目は、どこまでも優しい。 一方、ポップは身がまえ直して、自分で自分に『クールになれ』と言い聞かせていた。 ポップ(敵がメドローアを弾ける今、おれが自慢できるものといったら……何度もみんなと死線を越えてきた、この小賢しい頭ん中しかねぇ!) 揺れていたポップの目に、強い光が宿る。 バーン「だが、それは誇るべきこと」 バーンが軽く手を上げただけで、周囲に大きな音が響き渡った。異変を感じ、あちこちに目をやる一同。 ただでさえ壊れていたバーンパレスが、さらに激しく壊れ始めた。瓦礫が音を立てて落下していく。それから身を守り合うかのように、『瞳』がわずかに寄り集まった。 バーン「うぬらは、歴史の証人となるのだ」 手を上へと振り上げるバーン。 バーン「天よ、叫べ!」 その言葉と共に、文字通り天が動いた。
が、鋭い雷がその闇を引き裂いた。
バーン「地よ、唸れ!」 巨鳥に似たバーンパレスが揺れ動く。 同じ頃、ロモス。
パプニカの町にも、波が激しく押し寄せていた。 どこともしれぬ場所で、海が激しく荒れ狂う。
手を上と下に構える、独特の構え……天地魔闘の構えを決めたバーンは叫ぶ。 バーン「さあ、刮目せよ!」 ダイ「あれは……っ」 その構えの意味を知っているダイは目を見張るが、ラーハルトは籠手から剣1を取り出し、ポップに言った。 ラーハルト「ダイ様を回復しろ!」 ポップ「お、おう!」 即座にダイの怪我した肩に手を伸ばし、魔法力を光らせるポップ。 アバン「その間は私たちが!」 ヒム「抑えといてやらぁ!」 身がまえるアバン達を見て、ダイはあの天地魔闘の構えに飛び込んじゃいけないと声をかける。 ダイ「あれは大魔王の最強奥義なんだ。たとえ三人がかりでも……」 必死に訴えるダイは見やったラーハルト、アバン、ヒムは、その言葉を最後まで聞かずに前に向き直る。 ダイ「待って!」 が、一歩踏み出したところを、ポップが首に手を回して止めた。片手でダイの傷の治療を続けながら、ダイを抑え込むポップ。 ダイ「なにするんだ、ポップ、止めないと!」 が、ポップは無理に押し殺したような声で叫ぶ。 ポップ「……ジッとしてろ!」 歯を食いしばり、ダイを抱え込む腕に力を込めるポップ。ハッとして、ポップを見上げるダイ。 アバン達は、一斉にバーンへと襲いかかった。 一つでさえ必殺のそれらの技を、バーンはゆとりの感じられる表情で待ち受けていた。 視界が、真っ白に染まる。 ラーハルトが、アバンが、ヒムが、苦痛の呻きを上げる。 ダイを抱きしめながらポップは、しっかりとそれを見定める。 ダイはポップを見上げ、どうしてみんなを見捨てるような真似をしたのかと、強く非難する。 ダイ「バーンのあの構えは無敵なんだ!! それが分かってるからおれは……!」 ダイがそこまで行った時、物音が聞こえる。そちらへ目を向けるダイとポップ。 ダイ「よかった、まだ生きている! もうやめさせ……うっ」 ダイを強く抱きしめることで、言葉を遮るポップ。 三人ともボロボロで極大呪文の一つも放てば、全滅も可能……なのに、バーンはそうしようとしない。 ポップ(遊んでやがるのか……いや、違う! 隙なんか見せてない) 真剣に考え込んでいたポップは、何かに気づいたように目を見開いた。 ポップ(もしかしたら……) ダメージを負いながら、なんとか身を起こしたラーハルトとヒムに、バーンは天地魔闘の構えのままで話しかける。 ラーハルト「その選択ならば……答えは一つ!」 ヒム「当たって砕けてやらぁ!」 片腕のまま、勢いよく立ち上がるヒム。 バーン「そう来なくてはな。だが……もう一人はそうはいかぬようだぞ」 バーンがわずかに視線を動かす。ラーハルトもヒムも、ハッとして後ろを振り返った。 そこには、まだ這いつくばったままのアバンの姿があった。立とうとはしているが、それだけの力が無いのは一目瞭然だった。 ダイとポップも、それを見て目を見張る。 その時、バーンの第三の瞳が光った。 ダイ・ポップ「先生ッ!!」 切迫した声で師を呼ぶ二人。 バーン「安心したぞ、アバン。おまえが早々いなくなってくれて」 戦闘力はさておき、アバンの頭脳は油断ならないと考えているバーン。 バーン「なにをしでかすか分からない、地上一の切れ者だからな」 アバンにまとわりつく雷光は、すでに全身に及んでいた。だが、アバンは苦しそうな中、不敵な笑みを浮かべて言い返す。 アバン「あいにくと……切れ者なら私以上が、もういる……」 バーン「……!?」 わずかに身を起こしたアバンが視線を向けた先は、バーンではなく、弟子達の方向だった。 それを見たポップは、泣き出しそうに顔を歪める。 ポップ「せ……先生ーっ!」 ダイの首を巻き込んで掴んだかと思うと、ポップはルーラで師の所へ飛ぶ。 ポップ「すいませんっ、おれは……っ、おれはっ!」 アバン「わかっていましたとも……なぜ、心を鬼にしてダイを引き留めたのか」 その言葉にダイは驚きの、ポップは悲しみの表情を浮かべる。 アバン「大魔王を倒せるのは勇者の一太刀のみ……レオナ姫に伝えたアドバイスを、あなたは忠実に守ったんですよね……」 その言葉を聞き、バーンを睨むヒムとラーハルト。 アバンは苦しい中で、なおも言葉を続ける。 アバン「大魔王を倒せるのが勇者ダイであるように……ダイの強さを最大限に引き出せるのは、この戦いを最初からずっと共に生き抜いてきた……ポップ、あなただけです」 アバンの言葉に、ポップはわずかに驚いた表情を見せる。 アバン「力を合わせて……勝利を!」 その言葉を最後に、アバンの身体が発光した。 ヒュンケルが、レオナが、マァムが、玉の中で声にならない声で先生を呼ぶ。
ダイ・ポップ「アバン先生ーーッ!」 赤い玉は、ただ、静かに輝いていた――。 《感想》 オープニングが最期の戦いに合わせて一部変わっていましたよッ! フェザーから放たれるその光に押されるように、瓦礫がバラバラに崩れていく。 そして、レオナの号令に応えるかのように、瓦礫の中をアバンを中心にヒム、ラーハルトが疾走する。 手前側に大見得を切って立つバーンの背後に、ダメージを受けて飛ばされたアバン達の姿が見える。 と、その黒煙を切り裂いたのはブラックロッドを剣のように降り下ろすポップ。切ると同時に、斜め上に飛び上がって場所を空ける。 その後、パプニカやランカークスの風景が流れるのは変わりませんが、以前ラーハルトが登場していたシーンが、並びあってメドローアを放つマトリフとポップの図に差し替えられていましたっ! 一瞬で消えてしまうなんて勿体ない、もっとゆっくりと見せてぇ〜っっっ! それにしても今回はバーンの攻撃のド迫力っぷりに、惚れ惚れ。悪を貫くなら、このぐらい突き抜けてほしいものです。 バーン様、大事なことは二回言うスタイルからスタート。 原作では普通に立っているだけですが、アニメだとレオナの怯えや心細さを強く感じます。こんな風に胸の前に手を組む仕草を見せるのは、メルルの十八番なのですが、無意識に自分を庇おうとする仕草をレオナがとるというのが珍しいですね。 倒れているダイ、下半身が奇妙にねじれた格好で倒れているのが不安感を煽る感じです。原作でも同じく足を折り曲げる姿勢で倒れていますが、見る角度をちょっと変えるだけで、ここまで不安定なポーズになるのかと感心しました。 レオナが怯えから、勝ち気な表情に変化するシーン、いいですね♪ 原作バーン「健気な……女性の身でありながら、そこまで強い精神力を持った者には今まで出会ったことがないわ……ますます気に入ったぞ」 女性はダメで、若いのはいいみたいです(笑) バーンがレオナの頭を掴むシーン、レオナが一瞬、反抗的にバーンを振り仰ぐ動きはアニメの改変ですね、すっごくいい感じです。 しかし、バーン様、自分の歌姫になれと言いながら、レオナのことを大事にする気は全くなさそうですね……女性差別っぽい発言はNGでDV全開行動はOKな基準がよく分かりません(笑) バーンに頭を押さえつけれて、ダイの姿を見せつけられる際の怯えたレオナの目のアップ、すごく綺麗で気に入りました♪ バーンが魔法を生み出すのを見て、一瞬目を閉じてからハッとしたように横を見る目の動きもいいですね。 バーンの魔法連弾を受ける際、原作のダイはうな垂れて座り込み、信じられないものを見るかのように呆然としているのですが、アニメのダイは当たる直前にハッとして身を起こしているのがいい感じです。 ダイの転がって避ける動き、思っていた以上に元気に跳ねていました。あんなに跳ねる芋虫なんて、見たことないですよ! むしろノミかバッタかと思いました(笑) カラミティが強力すぎたかと思うバーン様の台詞、後半部分の「もうすこし粘って欲しいところなのだがな……」の部分がカットされていました。 原作レオナ(ダメよ、目をそらしちゃ……あたしも、戦っているんだから! ダイ君の苦痛から目をそらしたりしちゃいけない……!) 言葉自体は変わっていませんが、順番が前後しています。 ダイのためにと、毅然とした表情を見せるアニメのレオナの表情がすっごく好きです♪ バーン様のカイザーフェニックス、やっぱりカッコいいですね♪ 原作ではダイはギュッと目を閉じて、その上をフェニックスが通り過ぎていますが、アニメの動きの方が好みです。 露出気味の写真のように、発光して血の色が飛んでいる光景がものすごくいいですね。それに、レオナの姿が逆光で背後から光を浴びて輝いているように見えるのが、素晴らしかったです。 余談ですが、柄の後ろに手を添えて突進力を高めているレオナの持ち方をみていると、ナイフの攻撃方法の訓練を受けているように見えますが、これが肉弾戦での彼女の初攻撃だと思えば、緊張感や高揚感は半端なさそうです。 魔法で攻撃しているシーンはありましたが、レオナの場合、敵に止めを刺すほどの威力も無かったですし、護身術としての習得だったんじゃないかと思うんですよね。 原作とアニメでは、レオナのポーズは基本的に同じなのですが、アニメのレオナの方が肩が上がっていて、ナイフに沿えた方の手も柄から離れている姿勢で、余計な力が入った入れ込み状態に見えます。慣れていない感がいい感じです♪ 無表情で驚いているバーン様の演出が、好きです。 バーンに対して強気に言い放つ、レオナの声に惚れ惚れしました♪ 声優さんの熱演が光ります。 レオナの台詞、一部改変されていますね。 レオナの最強宣言、殺されるのを覚悟の上で強がっているような演技がいいです! バーンの瞳攻撃、攻撃の前に光り出すとは思いませんでした。めっちゃ派手になっている〜(笑) 原作ではバーンは目を閉じ、レオナも横顔が見える構図で撃たれていましたが、アニメではバーンは目を開けたまま、レオナは後ろ姿しか見えない構図で撃たれていました。 レオナの倒れるシーン、スローモーションな動きが良かったです。ダイが必死で駆け、手を伸ばしているのに全然間に合わない感がいいですね。 赤い色と黒い影が引き立て合って、ものすごく禍々しい色合いになっているのには驚きました。また、閉じ込められたレオナの色にも赤いフィルターがかかっていて、ホラーっぽさが増しています。 バーンがレオナの玉を覗き込むシーン、左右逆転しています。原作では冷淡に見ているだけですが、アニメではニヤッと、めっちゃ悪い顔で笑っていますよっ。『フッ』と鼻で笑ってましたよっ。 瞳の中だと完全停止世界かと思っていましたが、アニメだとレオナの髪やマントが揺れていたので本人は動けないけれど、背景通りに風が渦巻いているような感じなのかも。 そう言えば原作では『声も届かない』としか言ってなかった部分を『声も外へは届かない』と、微妙に改変されていました。わかりやすく説明してくださるバーン様に、ちょっと萌えます(笑) ダイがレオナに呼びかけるシーン、『待ってて』と付け加えられた改変が嬉しかったです。ダイは本気でレオナを助けるつもりで、まだ心が折れていないと分かるいい台詞ですね。 ダイがバーンを倒さなければと思索するシーン、左右逆転しています。全体に紺色っぽいフィルターがかかり、ダイの輪郭が青いオーラに覆われているのが綺麗な演出でした。 ダイは闘気が一貫して青で描かれていて、ハドラーやバランなどは赤の闘気で描かれることが多かったですが、真バーン様は黄色……もしくは黄金の闘気になっています。 アニメのバーン様が腰に手を当てて問いかけるポーズ、原作にはないポーズですがちょっと相手を小馬鹿にした雰囲気が合って気に入りました♪ 主塔を構えたバーン様の目のアップ、カッコいいです……! ダイを手刀で追い詰めるアクション、動きが素晴らしくシャープ! 避けるダイの動きも、いつもの彼らしさのない苦しそうな逃げ方に感心しました。個人的には、バーンの足元をゴロゴロ転がる動きが気に入っています。 バーン様のサディスティックプレイに目を見張りました。ア、アニメだとなんてハードモード……ッ! バーンがダイの足を着るシーン、ネジポジを逆にしたような黒い画面に線画で描かれたダイの表情のアップ、印象的な演出でした。 バーンの二発目のカラミティエンド、技の前に息吹でのためを入れたのは、アニメの追加ですね。バーンの表情と、ダイの苦痛の表情を交互に映し出す演出に、ハラハラしました。 それにしても、バーンの手刀ってすごい威力です。ロン・ベルクにしてみたら、自分が全力を注いだ武器を圧倒するのがただの手刀なんて、どうしたって許せるわけがないでしょうねえ。バーンから離れるわけです。 バーンの攻撃が当たらなかったシーン、原作ではたった一コマだったのが、アニメでは威力大爆発な攻撃の後、バーンがクレーターを見つめるシーンが追加されていた演出がいいですね。 煙越しに見えるポップとダイの足に、ポップの声が聞こえてくる登場にはシビれました! アニメのダイ大では原作以上に煙が登場しますが、その使い方の巧さにはいつも惚れ惚れします。 ただ、少しばかり残念なのが、「ポップ、みんな」とダイが呼びかけるシーンがダイのアップだけで、原作であったポップがダイにウインクをし、仲間達がダイを優しく見つめるシーンがカットされたこと。 玉に封じ込められたヒュンケル達を見ていて今更気づきましたが、原作ではブロキーナ老師の出番がなかったんですね(笑) ポップが玉を見ながら考え込むシーン、ネガポジ画像に変化した演出がかっこよかったです! 半裸のヒュンケル、苦しそうに目を閉じて叫ぶマァムとブロキーナ、クロコダインとチウのカットと三パターンの絵も楽しかったです。 ヒムの「生きてるのか」という心配そうな台詞とダイのやり取りはアニメの改変ですね♪ ヒムちゃんの人情味が染み入ります。 ポップが玉にされた仲間達を放置する決断をする際の台詞は、大幅に省略されています。 ポップの決断に、ダイが不安そうに彼の名を呼びながら見上げる顔が可愛いです♪ 自分ではどう考えていいか分からないだけに、ポップに頼っている感じがしてすごくいいですね。 仲間を切り捨てる発言をしながらも、無理をしているように揺れるポップの目の表現がとても気に入りました。 ヒムやラーハルトが満足そうに笑っているのも、アニメの改変ですね。 ポップの背後にマトリフ師匠の幻が見えるシーン、かっこよかったです〜っっっ! やっていることは同じでも、感情を抑えきれるかどうかという点においては差がある感じが素晴らしいです♪ また、アバンがポップにマトリフの面影を見いだすシーンは、原作では『奴に勝つためなら〜』の台詞の後ですが、アニメでは少し早く始まっています。 アバン先生が暗い背景の中で、ほのかな朱色の光に覆われてポップがマトリフに師事を受けたと悟るシーン、いい雰囲気でした。 ポップとアバンだけが朱色の光に覆われた画像も、綺麗でした♪ 周囲のダイやヒムなどは紺色のフィルターがかかる中、アバンがポップにだけ注目している構図が印象的でした。 アバン先生が昔を思い出すシーンが、もう、実に感動的でした! ポップの左隣にいるダイが、ポップの方をじっと見ているのも萌えポイントだったりします♪ 心配しなくても、君の隣は、君の魔法使いはちゃんとポップなんだよ、と言ってあげたくなります。 アバンとマトリフが並んだかと思うと、世界が仄白い光に包まれ、若い頃のアバンとマトリフが並んでいました! 原作では並んでいるポップとアバンの前方に、マトリフと若き日のアバンが幻のように浮かぶという演出でしたが、顔を見せずに背中で語るアニメ演出がなんとも素晴らしいです! そして、最後に若いアバンの顔を映し、今のアバンと重ねて変化させる演出も感動ものでした! アバンが目を向けた先には、真っ直ぐに前を見ているマトリフの横顔が……! マトリフの背後にうっすらとダイの姿が見えるのですが、その一瞬後にマトリフの幻が消えてポップに取って代わるのを見て、凄く納得しました。 弟子の成長を喜ぶアバンの顔が、また、たまりません! クールになれと繰り返すポップ、斜めな画面がゆっくりと水平になっていく後ろ姿の演出からの、目のアップなのがかっこよかったです。 バーン様が手を上げるシーン、左右逆転しています。 瓦礫が落ちる中、『瞳』が震動のせいか自然と集まるシーンはアニメオリジナルシーンですが、まるで動けないながらも身を寄せ合っているように見えて、ちょっとジーンとしちゃいました。 動けないのは変わらなくても、少しでも近づけた方が心強いんじゃないかと思えます。 バーン様の台詞、少し改変されています。 原作バーン「まさにうぬらこそ歴史の証人!!」 原作バーンの台詞は、老バーン様の声で聞いてみたい言い回しですよね♪ 上からの俯瞰図で、ミナカトールの魔法陣を見られたのがちょっと嬉しかったです。 雷に驚くバダックさんが再現されていたのも嬉しかったですが、ロン・ベルクが隅っこにいたのも驚きでした。ノヴァの側じゃなく、なんでそんな端っこにいるのかが不思議でしたが、雷に全然驚いた様子がないのはさすがです。でも、もうちょっと異変に関心を持ってほしいのですが。せめて、上ぐらい向きましょうよ(笑) 原作の白黒のはっきりとした影の付け方が好きだったので、色合いが普通だったのは少しばかり残念ですが。 それにしても、テラン王をカナルさんが介助しているのがなんとなく安心できます。 ロモス王、原作では窓の外を見ながら驚いていましたが、アニメでは窓のない室内でした。 それにしてもロモス王の側にいるオールバックの大臣風の男、オープニングにも登場していますが、未だに名前が分かりません(笑) ベンガーナ王、原作ではワイングラスが落ち、不安そうな顔のアップがあったのですが、アニメではグラスも割れませんでしたし、泰然と目を閉じていました。 パプニカの演出が加わったのも、嬉しい限り♪ パプニカには気球船があるし、外にいた方が気球船が来るのを見つけやすいという理由もあるのかもしれません。 ラーハルトが籠手から剣を取り出すシーン、もう少し詳しく見せて欲しかったです! 鎧の魔槍って、いったいどこをどう改造してあれだけの武器を用意してるんでしょう? 残念なのが、ラーハルトがアバン先生に剣を渡すシーンが省略されていたこと。 アニメだと、ヒムとアバン先生しか映っていない画面で、画面外から剣を受けとっていましたし(笑) でも、ダイとポップの台詞が追加されたのは嬉しかったです。ラーハルトに言われて、即回復し始めるポップの姿もいいですね。 原作では三人が飛びだしていってしまってから、ダイが制止の声を上げますが、アニメではダイの言葉に一旦足を止めるよう改変されています。 ラーハルトさえ、ダイのあの制止を聞く気がない……それだけ、ここで自分達が戦う意味を理解しているのだと思えます。 ポップがダイを抑え込むシーン、いいですねえ。 原作では、ポップは両手を使ってダイを抱きかかえていましたが、アニメでは肩の傷に当てた手はそのままで、片腕を首に回して動きを止めています。 ダイがポップを見上げるようにして、止めるように頼むシーン、顔が影になったポップの姿がかっこいいです。原作にはない構図ですね♪ アバン先生らの必殺技三連コンボ、豪華だなぁとみていてため息が出ちゃいました。 ただ、バランの時と違って、背景を暗くして白文字になっていました。原作では見開きドアップでしたが、アニメではかっぴらいた目のアップに文字が重なる演出でしたよ。こ、これは予想外っ。 バーン様の大見得シーン、迫力満点! バーン様がみんなを嘲笑しながら、下ろしていた左手を再び高く上げる仕草は、アニメの改変ですね。 ポップが「見た」、というシーンは左右逆転しています。 バーンが三人をあしらった方法を、コマ落とし風に演出しているのに感心しました。しかし、腕を切り落とされたヒムちゃんが一番ダメージが大きい気が……まあ、回復魔法であっさり治るからいいといえばいいのかも。 ダイを抱きしめながらバーンの奥義を見切っているポップ、緑色オーラな演出がやっぱり綺麗です。 抱きしめられたダイがポップを非難するシーン、上から見下ろすような構図で描かれているせいか、ダイがいつもより幼く見えますね♪ ポップの思考シーン、緑の靄がかかっていて、バーンの黄色の靄といい対比になっています。これに、ダイの青も加わったらさぞや綺麗な色合いでしょうね。 バーン様の台詞、一部改変されています。 原作バーン「ふっ、頼もしい……! だが、もう一人はそうはいかぬようだぞ」 こちらも言い回しも好きですが、アニメの方がより好戦的に聞こえる気がします。 アバン先生を見てダイとポップが振り返るシーン、よかったです! ひどくショックを受けたような驚きの表情が、すごくいいです。特に、ポップの衝撃度が強いように見えますね。 アバン先生を打ち抜くシーン、原作ではバーンが手前でアバン先生が奥の構図でしたが、アニメでは配置が逆になっています。 ポップの泣きそうな顔からの、ダイと一緒にルーラ、動きがいいです。無意識なのか、ダイを巻き込むポップの行動が見ていて楽しいです。 アバン先生に分かっていると言われ、驚くダイと悲しむポップの表情の変化シーンに感動しました。原作にはない追加シーンです。 アバン先生の遺言とも言える言葉に、ポップの方を見ていたダイがちゃんとアバン先生に向き直る動きが加えられているのが嬉しかったです。 アバン先生の遺言的なアドバイス、思わず聞き入っちゃいました。 アバン先生が玉になる際、ヒュンケル、レオナ、マァムの三人が嘆いてだけ部追加シーンが入ったのも嬉しいポイントです。 あ、チウはアバン先生のことをよく知らないでしょうし、諦めの悪いヤツだから、まだ「出せ」と騒いでいると見ました♪ アバンを失ったダイとポップの絶叫、胸に響く演技でした。 |