『弱さと強さと連携と』

  


1話『連携する相手』(イベントシーン)

 暗い洞窟。光る苔の生えた石畳みの道。のどかなBGM
 ヒュンケル、アバンの使徒衣装。

クロコダイン(ダイたちとの連携もいいが……ここはやはりヤツと連携を高めねば)

 クロコダイン、目を閉じている。

???「呼び出しとは珍しいな」

 シルエットのみだが、ヒュンケル。

クロコダイン「すまない、ヒュンケル。相談があってな……」

ヒュンケル「相談……?」

クロコダイン「元・魔王軍であるオレたちは、個々の強さと部下の統率が武器であったな
 しかし、それではダイや主人公の力になれぬ
 オレとお前の連携を高め、ダイたちの力になろうと思ったのだ
 ……そこで、お前の力を借りたいのだが」

ヒュンケル「フッ……なにかと思えば」

 ヒュンケル、微妙に微笑んでる?

クロコダイン「………………」

ヒュンケル「いいだろう」

クロコダイン「っ! いいのか、ヒュンケル!?」(!!マーク付き)

 クロコダイン、驚きの表情。

ヒュンケル「なんだ……断られるつもりだったのか?」

クロコダイン「あ、いや……」(汗マーク付き)

主人公「抜け駆けはずるいよ!」
主人公「一緒に修行させてよ!」

クロコダイン「主人公!!」(!マーク付き)

 クロコダイン、驚きの表情。

クロコダイン「いや、これは……」

 クロコダイン、驚きの表情。

ヒュンケル「いいじゃないか、クロコダイン
 お前のパワーとオレのスピード、そして主人公との絆
 うまく連携を取れれば……強力な武器になるだろうな」

クロコダイン「孤高の騎士にそう言ってもらえるのはありがたいな」

ヒュンケル「クロコダイン、主人公。時間が惜しい、とっとと行くぞ!」

 ヒュンケル、真剣な表情。真正面顔。

クロコダイン「おう!!」

 クロコダイン、戦いの表情。


2話『連携の極意』

 同じ洞窟。

クロコダイン「ヒュンケル、まずはオレが前に行く。それでいいか?」

ヒュンケル「ああ、かまわん
 戦いながら、最適解を見つけよう」

 ☆ ☆ ☆

クロコダイン(魔王軍の弱点は、こういった連携がないことであった
 我々が気づいたように魔王軍やゼバロの配下に気づかれる前に)

 クロコダイン、目を閉じている。

クロコダイン(さらに上に行く連携を身に着けねばな……)

 クロコダイン、戦いの表情。

 ☆ ☆ ☆

ヒュンケル「クロコダイン! 主人公を信じろ!」

 ヒュンケル、戦いの表情。

クロコダイン「信じる? いや、信じているが……」

 クロコダイン、驚きの表情。

ヒュンケル「考え込んでいるようでは素早い連携は取れんぞ!」

 ヒュンケル、真剣な表情。真正面顔。


3話『信じるということ』

ヒュンケル「次はオレが先陣を切る。お前たちはサポートを頼む」

クロコダイン「おう!! 任せろ!」

ヒュンケル(ずいぶんと熱心じゃないか……)

 ☆ ☆ ☆

クロコダイン(ダイたちはまだ少年なのに、強さ、速さ、判断……)

クロコダイン(すべてにおいてしっかり連携が取れている)

 クロコダイン、目を閉じている。

クロコダイン(末恐ろしいものだ……いや、オレたちが劣るわけにはいかん!)

 ☆ ☆ ☆

クロコダイン(そうか……信じる……なるほどな)

クロコダイン「一から修行し直すと言ったのに、オレはまたおごっていたのか」

 クロコダイン、目を閉じている。

クロコダイン「オレは劣っている、だからこそ仲間の力を信じて戦えばいい!」

 クロコダイン、戦いの表情。


4話『修行から出た言葉』

ヒュンケル「だいぶ戦いやすくなったぞ、クロコダイン」

クロコダイン「そうか……
 主人公やダイたちには、いろいろと学ばされることが多いな」

 ☆ ☆ ☆

クロコダイン「オレがなぜ負けたのか、今になってまざまざと理解した
 負けを認めることで強くなるとは言ったものだな」

クロコダイン「……感謝するぞ、主人公!」

 クロコダイン、戦いの表情。

 ☆ ☆ ☆

クロコダイン「だが、ただ強くなるだけではダメだ」

クロコダイン「我々がしっかりと連携を取り、彼らを守ってやらなければ!」

 クロコダイン、戦いの表情。

ヒュンケル「フッ……守る……か」


5話『守りたいもの』(イベントシーン)

 同じく暗い洞窟。のどかなBGM

クロコダイン「連携をとる戦い方……だいぶ理解できてきたぞ」

ヒュンケル「………………」

クロコダイン「なんだ、ヒュンケル?」(?マーク付き)

ヒュンケル「獣王・クロコダインの口から『守る』なんて言葉が出るとはな」

主人公「お父さんみたいだね!」
主人公「家族の大黒柱だ!!」

クロコダイン「……!!」(!!マーク付き)

 クロコダイン、驚きの表情。

クロコダイン「父親……家族……か」

クロコダイン「………………」

 クロコダイン、目を閉じている。

クロコダイン「なあ、ヒュンケル。家族というものはいいものか?」

ヒュンケル「フッ……ああ、いいものだ
 きっとこの戦いが終わる頃には、クロコダインにもわかるはずだ
 主人公やダイたちを守ろうと思うお前ならな……」

クロコダイン「……そうか」

 クロコダイン、目を閉じている。

クロコダイン「このオレにもわかる日が来るんだな……楽しみだ」

 クロコダイン、満面の笑顔。


《感想》

 クロコダインとヒュンケルの、元魔王軍コンビの保護者なお話。
 クロコダインにとってはダイとポップ達と連携を取るよりも、ヒュンケルと連携を取る方が楽そうに見えますね。

 家族に対して思い入れを感じていて、いつか自分にも分かると嬉しそうにしているクロコダインが実にいい感じです。
 家族の存在を知っているヒュンケルが、少しだけ先輩ぶっているのもなんだか可愛いですね。


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