『竜の騎士』(2021.3.13)

《粗筋》

 カッと見開かれるヒドラの目。
 唸り声を上げたヒドラは、その怒りのままに大きく口を開けて威嚇する。だが、メルル達を庇って前に立ったダイは臆することなく、自分が引きつけるから逃げるように、と言う。

 戸惑いながらも、素直に頷くメルル。
 ダイはヒドラに向かって、叫びながら駆けだした。そのダイを追う、ヒドラの首。

 ダイはそれを剣で受け止め、わずかに軌道を反らす。剣とヒドラの首の鱗が擦れ合い、激しく火花が飛んだ。
 地面に突っ込んだ首が動きを止めた瞬間、ダイは大きくジャンプしてヒドラに首に斬りかかった。

 だが、鋼鉄並みの堅さを持つ竜の鱗は、まるで金属でも叩いたかのようにダイの剣を弾き返してしまう。
 空中で、驚きに目を見張るダイ。






 一方、デパートの被害は拡大していた。
 屋上のアドバルーンにさえ火がついた中、レオナは客達の避難誘導を務めていた。逃げ惑う人の中には、ドラゴンキラーを大事そうに抱えたゴッポルもいた。

 誰もが焦り、怯える中、レオナは落ち着き払った態度で避難の行方を見守り、自分自身をも救うために身を翻す。
 そこに、焦ったような声で呼びかけたのは、ゴメちゃんだった。
 ゴメちゃんが指さすのは、瓦礫の下敷きになった女性と、それを助けようとしているメルル達の姿だった。

 一目で状況を悟ったレオナは、みんなも手伝ってと叫び、真っ先に彼女達の元に駆け寄る。
 しかし、逃げる足は止めたものの、戻るほどの踏ん切りをつけられない男達がためらう中、見事な跳び蹴りを噛ましたのはメルルの連れの老婆だった。

 弱気な男達を叱咤し、手伝うようにまくし立てる老婆の迫力に押されたように、男達は渋々と手伝いに向かう。





 その間も、ダイはヒドラと戦っていた。
 5つの首を持つヒドラは、ダイにめがけて首を突進させてくる。地面にめり込むほどの口の一撃を、飛んで躱すダイ。

 が、次の首が壁へと飛んだダイを襲う。
 それもジャンプで躱したダイは屋根の上を駆けながら、冷静に考えていた。
 ドラゴンの皮膚は鋼鉄並みであり、狙うなら顔面しかない、と。

 ダイは屋根の橋まで走りきって、飛び降りる。店の看板を吊すポールの上に飛び降りたダイは、その反動を借りてこれまで以上に高く跳び上がった。
 気合いをこめ、大地斬を放つダイ。

 だが、物の見事にヒドラの顔面を捉えたダイの剣は、あっけなく砕けた。信じられない物を見るように、驚愕するダイ。
 そんなダイに、ヒドラは首を一度のけぞらせ、炎を吐き出す。
 炎を包まれ、悲鳴を上げるダイはそのまま落下していく。

 が、悲鳴を聞きつけたレオナは振り返る。
 瓦礫を取り除こうと、複数の人と一緒に頑張っていた彼女だが、一旦手を止めて手袋と一体化した指輪を光らせた。レオナはそのままヒャドを放ち、ダイの炎を消す。
 そのおかげか、なんとか体勢を立て直し着地するダイ。ダメージは軽くないのか膝をついてしまったが、それでも落下を免れた。

 それを見ていた男は、怪物の顔面までもが鋼鉄並みかと驚くが、レオナは剣の寿命だと言い切った。

 折れた剣を見つめ、それから顔を上げてヒドラを睨みつけるダイ。その顔には、諦めは微塵もない。
 ヒドラの攻撃を、ダイは折れた剣を握ったまま飛んで避けた――。






 同じ頃、ポップは空を飛びながらドラゴンを引きつけていた。四つ足で走りながら、炎を吐くドラゴン。それらの攻撃を器用に避けながら、ポップは空中高くへ飛び上がる。

 一匹ずつやり合っていたら勝負にならないと、ポップは一気に大呪文でカタをつけようとする。
 高々と掲げた杖からは、七色の光が輝く。

ポップ「大地に眠る力強き精霊たちよ、今こそ我が声に耳を傾けたまえ……!」 

 呪文を唱えるポップを、五体のドラゴンが同時にはなった炎が襲う。だが、その炎はポップが呪文を完成させた途端、霧散してしまった。
 杖を下へと振り下ろした途端、光の柱が地面を直撃し、五匹のドラゴンを巻き込んで地面が大きくへこむ。

 全身から淡い魔法力の光の余韻を放ちながら、ポップは呪文の成功に歓声を上げる。が、光がフッと消えた瞬間、浮力を失ったポップはそのまま地べたに落下していた。

 だが、クレーター状の地べたに五匹のドラゴンが倒れているのを見たポップは、痛がりつつもまんざらでもなさそうだ。
 さすがは大魔道士マトリフ直伝の呪文だと、満足そう。この呪文のせいで魔法力を使い果たしてしまったのだが。

 しかし、暢気に我っているポップの目の前で、ギロリとドラゴンの目が見開かれる。そして、二体のドラゴンが怒りの表情で立ち上がった。
 





 同じ頃、ダイは武器を捨てて、魔法で戦っていた。しかし、メラしか使えないのでヒドラには全く歯が立たない。
 ダイの振りを見て、老婆はゴッポルにドラゴンキラーを貸すように言うが、これは自分のだからと拒否するゴッポル。

 その時、ダイの悲鳴が響き渡った。
 ヒドラの首を真正面から喰らった時、ヒドラは蛇のように器用に首でダイの身体に巻き付け、締め上げる。

 苦痛に悲鳴を上げるダイを、心配するレオナ。
 その時、男達の一人が一方向を指さした。地響きを立てて走ってくるのは、二体のドラゴン。

 そのドラゴンの尾にしがみついているポップは、レオナにすまないと謝り、逃げるようにと叫んでいた。
 
 だが、逃げろと言われても逃げられないと、瓦礫上げにさらに力を込めるレオナ。
 しかし、男達はもうダメだといきなり逃げ出してしまう。

 ゴッポルは逃げる際、ドラゴンキラーを落としてしまい、一瞬振り返る。だが、ドラゴンが迫っているのを見て、慌てて逃げ出す。
 だらしない男達を罵る老婆。

 そこに、ドラゴンがものすごい勢いで突っ込んでいく。
 さすがのレオナも息をのみ、離れた所で倒れているポップもダメだと目を瞑ってしまう。

 レオナの危機に、ダイは彼女の名を叫ぶ。
 襲い来るドラゴンに、レオナが息をのんだ、その時――!
 ダイの額の紋章が、青く輝く。

 吠え立てるような声を共に、ダイは力を込めてヒドラの首を引きちぎった。
 首が四散し、周囲に血と肉片を撒き散らす。

 それを見たメルルと老婆は、ハッと顔色を変えた。
 そんなことも知らぬまま、ダイは身体をきりもみ状に回転させながらドラゴンへと飛ぶ。レオナに遅いかかろうとしていたドラゴンを蹴飛ばした。
 小柄な身体から繰り出された蹴りは、信じられないことにドラゴンの巨体を軽々と吹き飛ばした。

 そんなダイの名を、驚いたように口にするレオナ。
 老婆は、ダイの紋章に心当たりがあるような言葉を呟く。
 険しい目で佇むダイの背後から、もう一体のドラゴンが襲いかかる。が、ダイは全く慌てずに、倒れたドラゴンの尻尾を掴み、遠心力フルに使ってそれをぶん投げた。
 
 投げたドラゴンは、もう一体のドラゴンがぶつかる。
 二体のドラゴンはもつれ合うようにすっ飛び、壁に激突する。
 が、ダイは攻撃の手を緩めない。手から魔法を生み出し、イオラをドラゴンへと叩き込む。

 腕を押さえながらそこに駆けつけてきたポップは、あの紋章の力が出たと大喜びだ。

 ダイは真剣な目で瓦礫に掌を向け、気合いだけで岩を吹き飛ばした。
 速く逃げろというダイに、戸惑いの表情を見せるレオナ。
 
 しかし、ダイの注意はヒドラへと向けられていた。首を一つ失ったとは言え、まだ戦う気満々のヒドラに対し、フェイントをかけながら駆けていくダイ。

 その勢いのままジャンプしたダイは、なんと頭突きでドラゴンの首の一つにダメージを与えた。
 ダイの戦い振りを、呆然とみているレオナ。
 そんな彼女の後ろで、メルルと老婆はダイの紋章について話していた。彼女達は、ダイを伝説の竜の騎士と呼ぶ。
 それを聞いてから、ダイの戦いに目をやるレオナ。

 素手のまま、ダイはヒドラと戦っていた。
 ヒドラの首へと駆け上がり、襲い来るヒドラの首達を殴ったり蹴ったりしながら躱していく。
 躱しきれずに地べたに叩きつけられるも、ダイは瞬時の間も置かず、落ちた以上の速さで跳び上がり、ヒドラの顔を殴り飛ばす。

 目を疑うような戦い方に、ポップでさえ今日のダイはいつもと違うと感じていた。
 呆然とするポップだが、レオナに手伝いを頼まれ、力を貸すためにそっちに行く。





 地面に降り立ったダイは、落ちていたドラゴンキラーを素早く拾い、手にはめた。ゴッポルが思わず声を上げるが、ダイはドラゴンキラーを身構えたまま、目を閉じて身構える。
 
 そんなダイに対して、炎を吐くヒドラ。
 が、目を見開いたダイは、炎を恐れずに飛ぶ。大地斬で炎を切り裂き、高々と跳び上がったダイは、5本の首の中央部にドラゴンキラーを打ち込んだ。血しぶきが上がり、ヒドラがのたうつ。

 が、ダイは全く怯まずに、反対側の手を掲げ、ライディンと叫ぶ。ドラゴンキラーで急所を穿たれ、さらに雷に打たれたヒドラは、ついに動きを止めた。
 上を向いた4本の首は、同時に煙を一つ吐き出して力を失い、倒れ込む。地響きを立てて、ヒドラの巨体が地べたに転がった。

 それを見届けたかのように、ダイの額の紋章が消える。
 ダイの見事な勝利に、見物していたレオナを初めとするみんなは、喜びなどよりも驚きの方が強かった。

 だが、その中で唯一、ポップがけは笑顔を浮かべ、すごかったなとダイに声をかける。
 しかし、戦いの余韻が残っているのか、ダイの反応はない。

 それでも、瓦礫の側にいた幼女に気づいたダイは、手を差し伸べ、大丈夫だったかと声をかける。
 が、女の子は息をのんで後ずさる。

 怯えてレオナの後ろに回り込む幼女に、どうしたのと声をかけるレオナ。
 お兄ちゃんが怖い、と怯える幼女。戸惑いながら周囲を見るダイだが、周りの人間達の表情にもはっきりとした怯えが浮かんでいた。
 今まで、一度も味わったことのない人間達の反応に、目を見張るダイ。

 なんで、と力なく問いかけるダイに応じたのは、どこから聞こえてくるのかも分からない、不気味な声だった。
 ダイが人間ではないから人間達がビビっているのだと、からかい半分に告げる声の主を探し、キョロキョロと辺りを見回すダイ達。

 その中で、ダイは気配を感じてドラゴンキラーを壁に投げつける。
 壁に突き刺さったドラゴンキラー――そのすぐ横から、にょっきりと腕が出現する。壁の中から腕が出現するという異様な光景に、人々は思わずざわめく。

 黒ずくめのピエロじみた格好をした男は、死神・キルバーンと名乗る。
 超竜軍団の軍団長かと問い詰めるダイにたいし、キルバーンは自分はただの使い魔だという。

 ダイの正体について魔王軍で話題になり、それを確かめるために超竜軍団から竜を借りたのだという。キルバーンは、ダイの正体をすでに確信してるらしい。

 ドラゴンキラーを無造作に捨て、また壁にめり込んでいくキルバーン。
 自分の正体とは何だと、必死に問いかけるダイに、キルバーンは答えもせず、そのくせ近いうちに本物の超竜軍団長が現れるだろうと不吉な予告を残し、完全に消えてしまう。

 それと同時に、ドラゴンキラーが色を失い、灰となって散っていく。
 次々に起こった不可思議な現象に、その場にいた人達は驚くばかりで声も出ない。
 
 だが、その中でダイだけは、自分の正体を気にして肩をふるわせる。
 そんなダイを痛ましげに見つめた後、レオナは『竜の騎士』の名を口にした占い師二人組を振り返る。

 老婆は、ダイこそがテランに伝わる伝説の竜の騎士だと断言する。
 老婆の名は、ナバラ。
 彼女らは神秘の国と呼ばれる、テラン王国の出身だという。
 初めて聞く名前だが、そこにいけば自分のことが分かるとダイは表情を引き締める――。






 その頃――。
 一人、鬼岩城を追っていたヒュンケルは、足跡が途絶えている場所に佇んでいた。海の向こう側に見えるのは、死の大地……大魔王バーンのいる総本山はおそらくそこだろうと見当をつけるヒュンケル。

 その時、呻き声を聞き、ヒュンケルは誰何の声を上げる。
 振り返った先で、ボロボロに傷ついた兵士がバッタリと倒れる。駆け寄って、その兵士を助け起こすヒュンケル。

 傷ついた兵士は、母国カール王国が魔王軍にやられたと涙を流す。
 魔王軍側の立場として、カール王国の手強さの知識のあるヒュンケルは、それが容易いことではないと知っていた。
 一体どの軍団がやったのかと、ヒュンケルは思いを馳せる――。






 一方、ダイ達はテランへと移動していた。
 澄み切った湖に、一羽の鴨が静かに泳いでいる牧歌的な光景。初めて見るテランに、レオナは素直に綺麗だと感心し、ポップは王国と言うにはあまりにも寂しく見えることに戸惑ってるようだ。

 だが、ダイは思い詰めたような様子で、周囲の風景など目にも入っていないらしい。
 テランについて話し合う一同。
 自然を愛し、神を敬う故に王命により武器や道具の開発を禁止され、緩やかに衰退しつつある王国、テラン。
 
 しかし、メルルはそんな静かな故郷が好きだという。
 つと手を差し出したメルルに、可愛い鳴き声の小鳥が飛んできて、その指にとまる。優しく鳥を見つめるメルルを、じっと見ているポップ。

 そんな平和なひとときをぶち壊したのは、早く自分の正体を知る場所を教えてくれとせっつくダイだった。いつになく焦っているダイをなだめるようにポップが彼の肩に手を置くが、ダイはその手を強く振り払った。

 ダイの激しい反応に、ポップが戸惑ったような声を上げる。
 ごめんと謝りながらも、ダイは自分が何者なのか、早く知りたいと思う気持ちを止められないでいる。

 そんなダイを、ナバラは湖の中央にある小さな神殿へと誘う。
 竜の像を柱で囲んで屋根をつけただけの簡素な神殿だが、そこに描かれた紋章は竜を象った物……ダイの額に浮かぶ紋章とそっくりだった。

 額にその紋章を抱く者こそ、竜の騎士。
 しかし、その正体は人間かどうかも分からない。凄まじい力を誇り、魔法を使い、天と地を味方につけ、全てを滅ぼす者される神の使い――果たして、救世主なのか、破壊者なのか。

 説明を聞いて、顔色を変えるダイ。
 ショックのせいか、握りしめた手が震えている。そのことに、レオナやゴメちゃん、ポップは気がついていた。

 ナバラは湖の下に、竜の騎士以外近づくことの出来ない神殿があると教えてくれた。そこでなら手がかりが得られるかもしれないと聞き、行ってみると発言するダイ。

 ポップも当然のように付き合うつもりでいるが、ダイはそれを断って、一人で行くと言い切った。
 ポップは戸惑い、自分達も行った方がいいんじゃないのかと控え目に申し出るが、ダイの意志は固い。

 レオナから剣を受けとったダイは、湖に飛び込む前に自分の気持ちを話す。
 自分が何者かなんて、今まで考えたことはなかった、と。
 デルムリン島で怪物に囲まれて育ったダイは、これまで差別を味わったことがなかった。

 だが、人間は人間でないと仲良くしてくれない――そう思ったからこそ、ダイは一人で行きたいのだという。
 ポップやレオナに、嫌われたくないから……そう言うなら、湖に飛び込むダイ。

 レオナが呼び止めるが、一歩遅かった。ポップも待てと叫ぶが、すでにダイは湖の中に潜ってしまった。
 波紋だけが残る水面に、ポップはダイの名を呼びかける。
 その場にがっくりと膝をついたポップは、泣きながら叫ぶ。

ポップ「バッカヤロー! くだらねえこと気にしやがって……おれとおまえは友達じゃねえか! 仲間じゃねえか」

 地べたを何度も殴りながら、訴えるように叫ぶポップ。
 ダイが怪物だって構わないと言い切るポップは、泣いていた。そんなポップを、後ろからじっと見つめているのはメルルだった。
 そして、ゴメちゃんを肩に載せたレオナも沈んだ表情で湖を見つめていた――。






 地上での言葉も届かない湖の底で、ダイは神殿を求めてあちこちを見回していた。
 魚の群れが泳ぐ豊かない湖は透明度が高く、見晴らしが良いが、それでも見つけられない。

 が、ダイの額の紋章が突然光った。
 その光に導かれるように振り向いたダイは、一際深い部分に見える光を追っていく。
 やがて湖の底についたダイは、竜の神殿見つける。

 大きな青い水晶玉がついているだけの扉を見て、どうやって入ったらいいのか悩むダイ。
 だが、入り口の竜の紋章が輝き、巨大な水晶が光り輝いた。

 戸惑いながら水晶に触れたダイは、その中に引きずり込まれる。引き込まれ駆けて抵抗するも、ダイはそのまま水晶に飲み込まれてしまった。


 気がついた時には、ダイは床の上に倒れていた。
 空気があることに驚きながら、廊下を歩くダイ。神殿内の天井は透明なガラス状の物で出来ており、上から光が差し込んでくる神秘的な場所だった。

 しばらく廊下を歩いた先に、大きな扉を見つけるダイ。
 覚悟を決めて中に入ったダイが見たものは、巨大な青い水晶玉だった。入る鳴り、扉は自動的に閉まってしまう。

 そんなダイに、男とも女ともつかない越が話しかけてくる。
 青白い光を放ちながら「何者だ」と問いかけてきたのは、竜水晶だった。
 驚くダイに、竜水晶は自分は神殿を守る番人だと話す。

 戸惑いながらも、竜水晶に自分は竜の騎士なのかと疑問をぶつけるダイ。
 動揺するダイに、竜水晶は淡々とダイが竜の騎士だと告げ、問われるままに竜の騎士が何者なのかを説明する。

 太古の時代、人間の神、魔族の神、竜の神、三つの神によって生み出された究極の生物……それが竜の騎士だと教えられ、戦慄くダイ。
 なんでそんな生物を産みだしたのか聞こうとした時、突如、竜水晶の放つ光が変わった。

 部屋全体が真っ赤に染まり、竜水晶は神殿にもう一人、立ち入った者がいると告げた。
 それが言い終わるか終わらないかの内に、扉の方から破壊音が聞こえだす。音と共に、ヒビが入る扉。

 感情のない声ながらも、竜水晶の輝きは動揺を示すかのように激しくその色合いを変える。

竜水晶「そんなはずはない……竜の騎士は――」

 ついに扉が破られ、ダイが誰何の声を上げる。
 堂々とした足取りで部屋に入ってきたのは、重厚な鎧姿の男だった。

バラン「超竜軍・軍団長……バラン」

 バランの名をオウム返しに呟いたダイは、数歩、後ずさる。
 超竜軍団長を只者でないと思ったダイだが、感じたのはそれだけではなかった。何か、不思議な感じがすると、バランを見上げるダイ。

 そして、バランもまた、ダイだけを見つめていた。

 竜水晶は激しく瞬きながら、同じ時代に二人の竜の騎士が現れるなど有り得ないと、述懐する。
 まるでその正体を見極めようとするかのように、フッと赤い警戒色を消し、元の青い色に戻る竜水晶。
 そこには、ダイとバランの姿がはっきりと映し出されていた。

 おれを倒しに来たのかと、警戒するダイ。
 だが、バランはそうではないと否定する。
 バランはダイが竜の騎士だと知った上で、その力が欲しいという。共に、人間共の世界を滅ぼすのだと言い放つバランを、ダイは呆然と見つめていた――。

  
 

《感想》

『バランパパン、存在感ありすぎだろっ』

 と、今回の感想はそれにつきます! バランさん、なんであんなに大物感に溢れているんだろ? ダイやポップたちも頑張っていたのに、メルルだってめっちゃ可愛かったのに、あの迫力が最後に来ると全部イメージを持って行かれる気分です(笑)

 ヒドラ戦、ダイが「来いっ」と叫んでいるのが、原作との差ですね。後、原作では、ダイはヒドラの首の動きを素早い動きで回避していましたが、アニメでは剣を使って首の軌道をずらしていたのが面白かったです。
 ……でも、んなことするから剣が痛むんだと思うけど。

 レオナの避難誘導、落ち着いているのがいい感じ。
 そして、避難誘導するだけでなく自分もちゃんと逃げることを忘れていないのは、もっとよかったです♪ 
 
 メルル達の危険を知らせるゴメちゃんの張り切った顔が、可愛い〜。原作では慌てているだけなので、アニメ版の方のゴメちゃんには人を助けたいと思う強い意志を感じますね。

 逆に、アニメのレオナは「みんなも手伝って」と言うだけだったのは、マイナスポイント。
 人に助けを求める時は、相手の目をしっかりと見て呼びかけた方が効果的なので、急ぐ気持ちがあったとしても周囲の説得に力を入れた方がよかったと思います。

 レオナの場合は回復魔法が使えるので、駆けつける気持ちが強かったのかも知れませんが、それでも周囲の助けは必須ですよ。

 そして、ナバラさんっ、なんて見事な跳び蹴りっ。
 原作で相手の尻を蹴っ飛ばしているのもすごいと思いましたが、アニメの彼女はもっとアクティブ!
 ダイよりも背が低いのに、自分の身長ぐらい跳び上がって男を二人ばかり一緒に蹴飛ばしておりますが!?
 う、占い師よりも武闘家になった方がよかったのでは?(笑)

 ダイのアクション、迫力があってよし!
 ドラゴンの皮膚の硬さや、狙い目を顔面と考える辺り、アバン先生との授業がしっかりと生きているんだなぁと嬉しくなりました。

 レオナの魔法シーン、ちゃんとワイズ・パームの設定が活かされていたのは嬉しい限り。
 で、ちょっと面白かったのが、レオナのセリフの改変。
 原作ではレオナは、ダイの剣が折れたのはヒドラの強度もあるけど、剣の寿命でもある、と判断しているんですよね。公平で冷静な判断です。

 でもアニメでは、剣の寿命だと言い切っています。
 アニメのレオナの方が、ダイをひたすら信じている乙女な感じがしますね。

 折れた刃を見つめるダイのシーンで、刃にダイの顔が映っているのはいい演出ですね。今回のアニメ、刃に映り込む表現の巧さが突出している気がします。

 ポップとドラゴンの追いかけっこ、ポップの炎の避け方がユニークすぎて笑っちゃいました。紙一重で避けているのに、ちょっとおどけたようなポーズになっている辺り、余裕があるように見えますね。
 
 また、飛ぶポップのマントの翻り方がいい感じ♪
 作品中、ポップはマントを着てもすぐに破いちゃっていたので、貴重なマントアクションです。

 輝きの杖、魔法力を込めるとシャキンと伸びて宝玉が光る仕様、ちゃんと再現されているのが嬉しい!

 ベタンの描写、魔法の綺麗さと地面がめり込むエグさの落差がすごい! でも、もっと時間がかかる魔法かと思ったけど、思ったよりもあっさりしていた印象。
 後、炎は逆流するかと思ったけれど、蹴散らされた印象になりましたね。

 ポップの魔法力切れの表現が、全身からの光の途切れで表現されていたのでいいです♪ 
 よくみたら、気絶したドラゴンがちゃんと原作通り目がぐるぐるになっていましたし、なんといってもみどころはドラゴン復活時のポップの表情。

 最初、状況が理解できないとばかりに、きょとんと可愛い顔で驚いていたかと思ったら、理解した途端原作寄りの鼻水垂らしなボーゼン顔になったのに爆笑しました。うん、ポップはやっぱりこの顔芸があってからこそですね♪
 
 ドラゴンがデパートに戻ってくる時、ポップが尻尾に必死にしがみついているの、いい改変でした。跳ね飛ばされるところまであって、サービス満点。
 原作ではポップは這いずって戻ってくるんだけど、確かにあの速度ではドラゴンに追いつけないでしょうしねえ(笑)

 原作のレオナは、逃げろと言われて戸惑っている感じでしたが、アニメのレオナは逃げないとはっきり決めている感じでしたね。幼女もメルルもしっかりと瓦礫を持っているし、女の子達、度胸が据わっていますねえ。

 しかし、男達とナバラさん、瓦礫を持ち上げるのになぜ、女性の近くを持ち上げようとしない!? みんなで力を合わせて、一片を持ち上げた方が効率がいいでしょうに〜。

 特にナバラさんは女の子達とは反対側の、地面に接した方の端っこを持っていましたが、そこじゃダメだから! 万一持ち上がったとしても、逆に女性に重みがかかって潰れちゃうだけだから!

 二体のドラゴンが襲いかかってくる時、2本足で立ち上がったのが迫力ありました! 逆光風に背後を白く、ドラゴンに影を駆けた演出が、より迫力を増していましたね。

 怯えるレオナがアップになり、目を大きく映すカメラワークもいい感じ。ホラーでよくある手法ですが、音楽と相まって恐怖感を煽ります。

 ダイの覚醒シーン、ヒドラの首と引きちぎるの、まさかホントにやるとは。血の色が青だったからよかったのかもしれませんが、モロに首がちょんぱしちゃってますよ!? ニチアサの基準って、ホントに分からない……っ。

 また、ダイがレオナを庇うために飛ぶシーン、原作では普通に飛んでいましたが、アニメではライフルのようにきりもみして突進していました。
 物理的に、直進するよりも回転しつつ進んだ方が直進力は強くなるので、理に適っていると思います。……目は回りそうだけど(笑)

 後、目立った改変が、ドラゴンを蹴っ飛ばした後のレオナの反応。
 原作のレオナは、ダイに助けられたことが嬉しいとばかりに、笑顔を見せて名を呼んでいます。
 が、アニメのレオナは、驚きと言うか、信じられない物を見たとばかりの表情でダイの名を呟いています。

 下がり眉な浮かない表情で、喜び以上に人外の力を見た驚きや畏怖が強い感じですね。原作では、レオナがダイの力に怯えた表情を見せるのはこの後のコマなんですが、助けられた喜び以上に戸惑いを強く見せる演出、いいと思います!

 レオナにとって、ダイの戦いを見るのはこれが初めてだし、おびえが先に立つのも無理はないですね。紋章の力を見て、勝ち確定だとばかりはしゃいでいるポップとの対比になっているのも、いい感じです。っていうか、この状況でダイの活躍を喜んでいるのって、ポップだけなんですが。

 ポップがレオナに力を貸してと言われるシーン。原作と構図が違って背中だけしか見えないけど、手をぐっと握りしめてガッツポーズを取る辺り、リアクションが細かくていいですねえ。
 しかも、駆け寄っていましたし。

 原作ではフラフラしていて、ポップの方が助けてもらった方がいいんじゃないか、というシーンでしたが(笑)

 ヒドラの戦いは、迫力満点でした!
 素手で戦うダイの動きも良かったですが、ドラゴンキラーを手に取ってからの動きは、実に洗練された感じでした。戦う前、ダイが少し時間を取って目をつぶっているシーン、最適な戦いをシミュレーションしている風に見えていいですね。

 原作では、ライディンの直後に額の紋章が消えているんですが、アニメではヒドラが倒れた後で消えていますね。
 アニメの紋章の方が、判断が慎重なのかも(笑)

 ただ、残念なのがポップがレオナと力を合わせて女性に肩を貸すシーンがカットされていたこと。まあ、重要なシーンではないし、仕方が無いのですが。

 女の子がダイに怯えるシーン、ダイが友好的に手を差し出しているのが、泣けてきます。出した手をどうしていいのか分からないのか、ずっと前に出したままなのが悲しい……。

 そして、原作では怯える女の子に「どうしたの?」と声をかけるのはダイなんですが、アニメではレオナに改変されていました。
 原作のレオナは、なぜ女の子がダイに怯えているのか理解しているからこそ、何も言わない雰囲気でしたが、アニメのレオナはその辺りの洞察力が甘いのか、あるいは分かっていても敢えて聞いているのか。

 怯えられていることに気づいたダイの表情が、いいですね。人間達もダイに目を合わせないようにしている辺りが、リアルですし。
 原作では、ダイは「なんでみんな、おれのことをそんな目で見るんだよ……?」としっかりと聞いていましたが、アニメでは「なんで、みんな……」としか聞けない辺り、ショックの大きさが感じられますね。

 キルバーンの登場は、実に良かったです!
 壁をまるで水面のように通り抜ける動きと不気味さが、実に素敵。顔だけをぬっと出したり、逆に最後まで顔を残したりと、通り抜け演出に磨きをかけている印象です。

 また、キルバーンの胸に刺さったドラゴンキラーが、原作では服に破けた跡が残っていたのに対し、アニメでは登場時にしっかりと胸にドラゴンキラーが刺さっていて、それを抜いたらぽっかりと穴が開いているが、平然としたまま、という演出に変わっていました。

 ダイの正体が分かったというシーンで、ドラゴンキラーを真横に構え、刃にダイの顔を映すという演出も入っていて、行動がいちいち芝居がかっている感じがいいですね。

 ドラゴンキラーの消滅、原作では溶けていく感じかと思っていたのですが、アニメではサラサラと崩れていきました。
 キルバーンの演出の見事さには、思わず見とれました。だけど、ポップのセリフがカットされていたのが残念。

 キルバーンの恐ろしさにいち早く気づいたようなポップのセリフが、後にポップの重要性に目をつけるキルバーンのセリフと対比になっている感じで、気に入っていたのですが。

 後、ダイがテランや竜の騎士の話を聞いて、驚いた表情を見せるのまでは原作と同じですが、アニメで「そこに行けば……」と、決意したような表情を見せている改変はいいですね。

 原作でもダイの希望でテランに向かったというのが分かる展開でしたが、しっかりと本人の意志を見せてくれた方が分かりやすいです。

 そして、ヒュンケルのシーンが挿入されますが、原作ではダイとバランの出会いの後に挟まれるシーンなので、大分早めになっています。
 ヒュンケルがカール王国の生き残りと会うシーン、アニメでは見知らぬ男に対して最初、警戒心を見せるのがいいですね。
 原作では即助けている感じですが、アニメでは誰かと強く聞いた後で、どうやら的ではなさそうだと判断し、助けている印象です。

 でも……っ、カールの生き残りの男、思っていたよりも声が老けているというか、しぶすぎっ。
 兄を慕う弟君な印象が強かったので、もっと若造かと思っていたのに〜。

 テランの風景、鴨が泳ぐ湖がめっちゃ美しいです!
 そして、驚いたことにテランの家が高床式になっているっ。原作では特に、そんな描写はないのですが。

 日本でもかつて、ネズミを防ぐために高床式の倉庫などを作っていましたが、住居の場合は高温多湿な地域向けなので、テランはちょっと違うような。
 それとも、水害が多くて床を上げているのでしょうかね?
 竜の騎士が湖で大暴れしたら、その度に水害が起こりそうな気もするし(笑)

 テランを小さな村呼ばわりしたポップに対して、原作ではナバラさんがギロッと睨んでいたし、レオナの客観的なテラン王国の評価に対して、ガッカリして見せていましたが、アニメではその辺は飄々とした感じでしたね。
 ポップに向けた目も、怒りと言うよりは単に見ただな感じでしたし、取り繕うようなポップの言葉にも小さく笑っていましたし。

 自国に対する非難も評価も、淡々と受け止める辺り、世捨て人な雰囲気が強く出ていると思いました。

 そして、メルルの指に小鳥が止まる演出が、すっっごく可愛いっ。
 原作にはない改変ですが、なに、このヒロインチックな演出は!? 聖女とか、そんな感じの演出じゃないですか! やはり、メルル比粋なスタッフさんがいらっしゃるとしか思えません。

 ことあるごとに、ポップがメルルに見とれるシーンを挟んでくるけど、もしやアニメはポプメル推しっ!?
 まだメルルの方はポップに注目していない感じだけど、この後、メルルの視線がポップに集まるかと期待中!

 ダイが焦りのあまり、ポップの手を振り払うシーン。ここも、台詞の改変がありますね

原作ダイ「焦っちゃ悪いのか!?」
アニメダイ「焦ってなんかない!」

 原作では、ダイは自分が焦っていると自覚した上で、それでも自分の気持ちを止めらないことに苛立っている感じで、アニメではダイは無自覚な感じっぽいですね。

 また、ポップの反応も微妙な差が。
 原作のポップはダイに手を弾かれて驚いているだけですが、アニメのダイは弾かれた手を押さえています。
 無自覚な分、力加減が出来なかったと見ました!

 竜の騎士の伝説を語る時のメルル、頭を微妙に動かしている辺りが拘っています。アニメ創世記の頃の作品で、ヒロインの頭を微妙に動かし続けることでリアル感を増すという試みがあった作品がありましたが、それを思い出しました。

 ちなみに、首を微妙に動かし続けることで実在感を出すのは、3Dモデルなキャラクターにもよく使われている技法ですね。

 竜の騎士の説明時に、シルエットのみの戦士が登場して戦い、竜魔人化して飛ぶシーンがかっこよかったですが……先の展開、思いっきりネタバレしとりませんかっ!?

 竜の神殿の話を聞いた後、ダイが湖に映る自分の顔を見下ろし、一度、目を閉じる。そして、背後からのカットで「おれ……行ってみる」と言うシーン、いいですね!

 続いて、ポップが当然のように行く気になってガッツポーズを取ったのに、「おれ一人で行ってくる」とダイが言うシーンになっているのは、素晴らしい改変だと思います♪

 原作では、ダイが神殿に行く決意をしたことや、一人で行くと言う決意を周囲に話すシーンはないので、コマとコマの間の隙間で行われたことになっていましたが、リアルタイムでのやり取りが入ったおかげで臨場感が増した感じです。

 レオナがダイに対して剣を渡すシーンも、アニメと原作では微妙な改変がありますね。

原作レオナ「……ベンガーナで買っておいた新しい剣よ。念のため持っていって」
アニメレオナ「分かった。せめてこれを……ベンガーナで買っておいたの」

 理性的な原作レオナに、健気さを感じるアニメレオナ。どっちも捨てがたくいいです。

 湖に飛び込むダイの台詞も、やや改変されていますね。
 原作ダイが「ブラスじいちゃんは怒ってばっかりだったけど、たまにすごく優しくしてくれたし」が、アニメでは単に「優しくしてくれたし」になっています。

 それに、怪物が差別せずに友達になってくれた話をする時、ゴメちゃんがその通りだと言わんばかりに鳴いていたのが、印象的でした。原作ではこの時のゴメちゃんはほぼ空気なので、出番があって良かったです。

 湖に飛び込んだダイが、泣きながら潜るシーンがカットされていますが、代わりにポップの嘆きのシーンが強く描写されている気がします。
 原作ではポップは、神殿の柱を一度殴っているのですが、アニメでは地べたに座り込んで、何度も地面を叩いています。

 声優さんの演技も素晴らしくて、いいシーンですね。
 ついでに言うのなら、この時のメルルがめっちゃ可愛いのなんの!
 原作では、メルルは普通に立っているのですが、アニメのメルルは両手を胸の前に持ってくるようなポーズで、より女の子らしく見えます♪
 切なげにポップの名前を呼びかける声が、また可憐。

 竜の神殿の入り口も、原作とアニメでは差が。
 原作ではダイが水晶玉に触れたことで、門の竜の紋章が輝き、中に吸い込まれています。この際、ダイは得に抵抗している様子がありません。

 アニメでは、ダイが触れる前に門の竜の紋章が輝き、水晶玉も光っています。それにダイから触れていますが、一度は逃げようとしていますね(笑)
 特に改変しなくても問題がなさそうな微妙な差ですが、ダイのリアクションが面白くて好きです。

 竜の神殿、天井がガラスっぽくて水面を下から見られるような構造になっているなんて、夢にも思いませんでした! なんだか、水族館みたいです。上から光が差し込んでいて実に美しいですが、深さを考えると太陽光とも思いにくいので、魔法で擬似的な光を照らしているのかなと解釈。

 原作では普通の天井に見えていたのに、ものすごい拘りを持って神秘的な水中神殿を描いていますね。廊下も、緩やかな曲面になっていましたし。中央に竜水晶のある円型の間があることを考えれば、周囲の廊下も円型なのは納得です。
 あれ? でも、外部からは長方形の形に見えたのですが(笑)

 ダイが竜水晶の間に入る前、一拍おいて、覚悟を決めるような顔を見せているのがいい感じです。
 原作では普通に開けている感じでしたが、アニメではこの先に自分の知りたかったことがあると知りながら、覚悟して進んでいるんですね。
 ついでに、アニメでは自動的にしまった扉に驚いています。

 そして、竜水晶が見事なまでの青い石だったのにびっくり。
 え、ええー、赤じゃなかったのぉお!? 二色カラーでは赤かったから、てっきり赤だと思っていたのに……っ。

 でも、光り方もすごく綺麗だし、いい感じです。バランが登場した際には、エマージェンシーとばかりに部屋が真っ赤に染まっていましたし(笑)
 動揺しているときは色の変化が激しくなるなど、小技が効いていて実に個性的でした。

 竜水晶、中性的かつ無機質でありながら、落ち着いていていい感じ。どこかで聞き覚えのある声だなぁと思っていたら……戸田恵子さんだったんかいっ(笑)

 ほぼ一、二回っきりの脇役に超ベテランさんをもってきたなっ。って言うか、リメイク版は魔王軍側に実力と実績のある声優さんを集め、主人公側に若手ながらしっかりと演技できる人達をそろえたキャスティングというイメージで好印象です。

 ダイとバランの出会い、ダイを見やるバランの目が、心なしか優しげに見えるのは気のせいでしょうか?
 原作と比べてみると、アニメの方が優しく見えるような気が。

 まあ、話し始めたらそんなのが吹っ飛ぶほどに非情でしたけどね!
 最後のバランの迫力溢れるアップの目は、圧巻でした。
 その目に映るダイと、さらにそのダイの目を大きく移し込む技巧に惚れ惚れしましたよ。

 本当に、今回のアニメは剣や湖、目などに相手の姿を移し込んで間接亭な心理描写を行う手法が多くて見応えがあります♪

 来週の予告、バランパパンの無双っぷりがすごいですね〜。ネタバレ以前に、パパンしか目につかないぐらい暴れまくっていますよ。

 ところで、エンディングでゴッポルさんが出てきたのはいいのですが、ゼシンとダラタってのは誰っ!? デパートにいたヘタレ男ども? それとも、カールの生き残り兵士? うわー、誰か教えて欲しーーい!

 ここ数年、カールの生き残り兵士の話を書きたいと思いつつ、名前を思いつけないまま放置している筆者としては、是非とも知りたいですっ。

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