01 封印の入れ墨設定(地下道場設定)

 

 地下道場の『終わりなきダークネス』で登場する、封印の入れ墨は言うまでもないですが、オリジナル設定です(<-んな鬼畜設定が、原作にあるはずがない!)

 相手の魔法力を一生封印、もしくは限定した効果でしか発揮できないように制御する封印の入れ墨は、魔界で一般的に流通している物ではありません。バーンやヴェルザーの前の世代に存在した魔王が、己の配下や愛人を掌握するために編み出した技法です。

 しかし、制御できるのが魔法力に関する事柄だけですし、基本的に『〜を禁じる』効果しか織り込めないので、強制力には欠けています。入れ墨の主の感情の変化により光を増減させる効果もありますが、これも基本的に単純な事柄しか表現できません。

 例えば、殺意を持った場合にだけ光る、という設定をした場合は、どんなに軽い考えでも相手に怒りを覚えただけで光りますが、その他の感情の揺れには反応しません。ポップが入れられた嘘に反応する魔法陣は、感情変化察知の入れ墨としては最高峰の高等技術です。

 また、この入れ墨は彫るのが難しくて特殊な技術がいるだけでなく、彫られる側にも条件が発生します。

 魔族の標準以上の魔法力を持った者でないと、封印はできても光が明滅する効果は得られません。魔法陣の輝きは実は彫られた者の魔法力によって光っているので、高い魔法力がなければただの入れ墨となるだけです。

 ついでに、青い血が流れている関係か、あるいは種族的問題か、魔族の場合は光の色合いがあまり綺麗に出ない場合が多いので、人間、もしくは人間の血の混じった魔族が彫られた場合が一番見事に反応しますが……人間は総じて魔法力が低い場合が多いので、やはりあまり綺麗な入れ墨にはなりにくいです。

 そもそも魔界では人間はほとんどいないので、最大効果を発揮される入れ墨を彫られた者は、そう多くはいません。
 実用的なものではなくどちらかというと趣味的な物であり、信頼のおける配下達に実験的に研究させていた技法でした。

 実用を求めないからこそ、入れ墨の色の変化を追及するような芸術的効果を狙った技法が高められ、秘伝の入れ墨として洗練されてきました。
 その魔王はバーンの手によって滅ぼされたのですが、その際、バーンは入れ墨の技法を実際に管理していた一族を皆殺しにしてしまっています。

 特殊な封印術に誇りを持ち、先代魔王に忠誠を誓った一族の者が抵抗したためもありますが、封印術が魔界に広がるのをバーンが快く思わなかったのが最大の理由です。

 自分の身体を保存するためとはいえ、普段は魔法力が最大の武器である年老いた身体でいるバーンにとっては、魔法力の封印技術が向上されるのはあまり愉快なことではないですから。

 しかし、秘伝の技法に興味を持ったバーンは、一族の中でもっとも腕の立つ若手のニードルを選び、彼一人だけは生き残らせて配下に納めています。ただし、ニードルはお世辞にもバーンに従順とは言えないので、囚人として扱われていますが。

 基本的に戦士系の配下を好み、自身のカリスマによって部下を掌握しているバーンにとっては、魔法力を封印してまで配下に納めたい部下や愛人など存在しないので、魔法封印の技法は風変わりなコレクション感覚で保持していたにすぎません。

 が、ポップを小姓することを思いついた時、彼ならば封印の入れ墨の条件に叶うと気がついたので、遊び半分で実験してみることにしたのです。
 
 

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