02 封印の入れ墨設定2 嘘判定について(地下道場設定)

 

 ポップの入れ墨は、一見、現実世界の嘘発見器に似ていますが、原理は大きく違います。 現在使用されている嘘発見器は、心拍数など肉体の数値が精神的動揺により上下する幅を見抜いて、それが嘘か真実かを判定する仕組みです。

 もし、本人が嘘の自覚がなければ、現行の嘘発見器なら知覚はまずできません。逆に、精神的に非常に脆く、自分が犯罪を犯したわけでもないのに動揺しやすい人には不利に働く確率が高いです。

 さらに強烈な抑制能力、もしくは自己暗示力を持つ人間には、嘘発見器は効力が薄いと聞いたことがあります。極端な妄想癖や虚言癖のある人にも、実は嘘発見器は効きにくいんだそうで(笑)

 決定的な証拠にはならないと聞きましたが、さもありなん。……まあ、日本の法律ではいかなる犯罪者も、自白のみを証拠とすることはできないとされていますし、嘘発見器を頼れるわけはないですが。

 江戸川乱歩先生の初期の名作で、嘘発見器対策を織り込んでの尋問対策を練って、自分自身を精神的に訓練してから犯罪に挑むインテリ犯罪者が登場してきます。古い話だし、筆者が読んだのも随分と前ですが、すごく勉強になりました! 嘘発見器についての知識や心構えはいまでも通用すると思います。……多分(笑)

 ……が、舞台はファンタジーなので、封印の入れ墨は嘘発見器より質が悪いです(笑) 封印の入れ墨は彫られた者が口にした言葉と、無意識下の意識が一致しない場合にだけ変色反応を起こします。

 はっきりと嘘と認識して語る言葉には、赤く。
 嘘の認識や自覚がなく、しかし無意識下の意識と矛盾する言葉の場合は、紫っぽい色合いで反応しちゃいます。

 その場合、嘘に近い意見なら赤紫っぽく、逆に真実に近い意見なら青紫っぽい色になります。

 たとえばバーンとの××シーンで、ポップの意識は敵であるバーンの手に触れられるのを嫌い、嫌だと考えています。ですが、無意識下では本能的にそれが気持ちがいいと考えているので、「いや」や「やめろ」という言葉と矛盾が生じているため、紫反応がでちゃっています。
 催眠術や自己暗示などは、無意識下に暗示を与えることで本人の表層意識や反応を操るものですが、自覚はなくとも人間の自意識というのは相当に強くて、無意識下であっても自分を見失うことはないそうです。

 たとえば、催眠術では本人が望まない限り、自分を傷つけるような暗示は与えられません。ついでにいうと、本人が望まない暗示は与えるのはまず不可能と思った方がいいそうです。

 普段は忘れていて、一定の条件を与えた場合だけ発動する後催眠という催眠効果もありますが、本人は忘れていても無意識下は当然、その事実をちゃんと覚えているので……ポップの場合だとやっぱり嘘と判断されて反応するでしょうね。

 自己暗示や催眠術や、それに魔法を問わず、ポップの意識を利用してそれが真実を思い込ませても、封印の入れ墨は無意識下のポップの本音と、ポップの言葉が違えば暴き立てます。

 かといって、ポップの意識を完全に塗りつぶすような効果を与えれば、そもそも魔法陣自体が光らなくなります。あれは、ポップの意識が目覚めている時だけ光る効果を持っていますから。

 ポップが嘘をついても魔法陣が赤くならないのは、本人がそれを真実と思い込んでいる時だけです。
 たとえば、アバン先生が死んだと思いこんでいた時にアバンの生死を聞かれたとして、「先生は死んだ」と答えたとしても、それはポップの無意識下と矛盾しないので、嘘とは判定されません。

 ポップ自身が騙された状態なら、嘘をついてもバレないといえばバレないんですが……なんせ本人がそれを真実と思い込んでいるのですから、本人が使用する策略としては無理があり過ぎてほとんど使えない作戦です(笑)

 

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