『開かれた扉 ー前編ー』


 

 夕日が沈むか沈まないかの時刻――。
 めずらしいことに、寝坊なはずのポップは誰に起こされるまでもなく、予定していた時間に自然に目を覚ましていた。

 落ち着きなく胸が早い鼓動を打っているのに、頭はどこか冷めたように冷静に現状を見据えている。
 高揚感と冷静さが奇妙に融合して、迎える目覚め。

 空を赤く染め上げる太陽を見つめながら、ポップはわずかに身震いする。
 ――これは、ポップにとっては初めて感じる緊張感ではなかった。

(……あの時も、そうだったっけな)

 大魔王バーンに挑んだ日も、そうだった。
 朝早くから目を覚まして、今日という日の意味の大きさに圧倒されていた。
 今にも逃げ出してしまいたいような恐怖と、それに対して真っ向から立ち向かっているんだと自覚できる高揚感。

 懐かしい記憶に導かれるように、ポップはゆっくりと起き上がった。
 しばらくぶりに着慣れた旅人の服に着替えながら、予断を交えずに冷静に体調を自己判断してみる。

 ……どうやら、体調は悪くなさそうだ。
 半月かけてしっかりと休養を取ったおかげか、あるいは毎日死ぬ思いで飲んだマトリフ特製の滋養薬がよかったのか、体力、魔法力共にほぼ万全に近い。

 それを確認してから、ポップはクローゼットの奥の鍵のかかった引き出しを開け、厳重に納められた小箱を取り出した。
 華美な装飾が施され、複雑な鍵がかけられているそれは、本来なら宝石箱かなにかだったのだろう。

 王侯貴族ならば、男女問わずに身を飾る装飾品は持っていても当然だし、それをしまう場所を部屋に備えているのも当たり前だ。
 だが、ポップには装飾品で身を飾る趣味などないし、そんな値打ちのあるものなど最初から持っていない。

 よって、そこに納めているのは、ポップにとってしか価値のないものだった。
 大人の掌にのる程度の大きさの、どことなく呪術的な雰囲気を感じさせる木製の人形が三つ。

 そして小瓶に一つずつ、厳重に納められた小さな玉が二つ。よく見るとその中には、赤い滴が封じ込められているのが分かる。
 かなり風変わりだが、模様や大きさから見てビー玉と言われれば、それで納得してしまえる程度の代物だ。

 普通の人間が見たのなら、なぜこんな立派な宝石箱にガラクタじみたものが集められているのかと、不思議に思うだろう。
 だが、もし覗きこんだ人間が魔法に詳しいのなら、即座に分かる。

 一見、ガラクタとしか見えないこれらの品に、強力な魔法力が働いていることが。
 ポップは丁寧に、それを服のポケットやマントの隠しにしまい込み、それから仕上げにキュッとバンダナをしっかりと結ぶ。

「うっしゃ、行くか!」

 自分に自分で気合いを入れ、部屋を出る前に、ポップは一度だけ振り返る。
 本ばかりが山と積まれ、読み散らした本やら魔法道具やらが雑多に散らかした跡が残る部屋。

 だが、最初に来た時と違ってその散らかり方が、無個性だった部屋にポップらしい個性を感じさせる名残になっていた。
 正直、そう長い間暮らしたとは言えない上に、望んで手に入れた部屋ではない。だが、それでも、わずかとはいえ住み着いた場所には愛着じみた感慨が沸くものだ。

 もしかしたら、ここにはもう戻ってこれないかもしれない――そんな思いが込み上げてくるのを振り切るように、ポップは静かに部屋の扉を閉めた。

 

 

 

「あ、ポップ君、もう起きたの。早いのね」

「よく眠れましたか、ポップさん」

「時間になったら起こしに行くつもりだったから、もっとゆっくり休んでいてもよかったのよ?」

 ポップを待ち受けていたのか、広間にいた女性達は笑顔で口々に挨拶をかけてくる。

「こっちはもう、支度は万全よ!」

 と、得意そうに胸を張るレオナは、白地に銀糸で刺繍を施した凝った装束を着ていた。それは、彼女だけでなく、メルルやフローラも同じだった。
 薄地で女性的なデザインは、ずっと前、破邪の洞窟に潜る時に着ていた衣装に似ている。
 

 だが、あの時よりももっと華美で凝った仕立てであり、宝石をあしらったアクセサリーを付けているせいか、位の高い僧侶か司祭が着るに相応しい荘厳な印象がある。

 それぞれタイプは違うがとびっきりの美少女や美女が身にまとうことで、ただ神聖なだけでなく華やいだな雰囲気を漂わせていた。
 常とは趣を大きく変えるその服装に、ポップは目をパチクリさせて問いかける。

「その服、どうしたんスか?」

「魔法儀式用の衣装よ。この服は、各国の王族達が聖なる儀式を行う際に着た、古式ゆかしい正装なの」

 少しでも成功率を上げた方がいいでしょうと、微笑むフローラの気遣いがポップには嬉しかった。
 ポップは、細かい説明などしなかった。
 ……というよりも、させてもらえなかったと言った方がいい。

『詳しい説明なんか聞いたら、きっと止めたくなっちゃうじゃない。だったら、いっそ聞かないでぶっつけ本番で挑んだ方がマシだわ。そんなムダなことをする暇があるなら、少しでも身体を休めていて!』

 豪胆にもそう言ってポップに休養を薦めておきながら、レオナを初めとした女性陣は儀式に臨むためにほぼ最高級の準備を整えてくれていた。その心遣いに、自然に頭が下がる。


「ありがとうございます、フローラ様……! 姫さん、それにメルルも、ありが――」

 ポップにしては珍しく、素直に述べた礼を述べようとしたが、それを止めたのはレオナだった。

「礼には及ばないわ。あたし達は、やりたくてやっているだけなんだから」

 口にしたのはレオナだけだが、残る二人の女性も同意しているのが、一目で見て取れる。 礼を拒絶することで、彼女達は言外に主張しているのだ。
 ポップの頼みを受けたのではなく、自分の意思でこの儀式に当たるのだと。ポップが彼女達に対して、負い目を感じる必要などないのだと。

 その気持ちを、ポップはありがたく受け入れた。この感謝の思いすら言葉に出来ないもどかしさはあったが、それでもポップは気持ちを切り替え、逞しく、頼りになる女性達に出発を促す。

「……じゃ、お言葉に甘えてそろそろ出発しようぜ。これからが、本番の大仕事なんだ!」

 

 


 ロロイの谷。
 その名で呼ばれる水の枯れた谷間は、暗闇に包まれていた。
 今宵は、冬の最後の新月。
 凍てつく様な寒さに包まれた、月の出ない夜だ。

 日が落ちてしまった後は、人家すらもないこんな辺鄙な場所には明り一つ見えやしない。 わずかに、白くぼうっと浮かんで見える部分が存在するぐらいだ。
 それは、かつての魔王軍が残した名残。

 大理石のように眩く白い石で築き上げられた、処刑台の跡だった。もっとも、その忌まわしい過去とは裏腹に、眩いまでの白さは少しも衰えてはいない。
 闇の中でも、わずかに明るく見える範囲として存在している。しかし、その仄明るさは、星の光よりも弱々しく、頼りないものにすぎない。

 闇ではない、ただその程度の白さ――だが、それが、いきなり劇的な変化を見せる。
 魔法陣の中に人影が入った途端、いきなり光が溢れだした。闇を切り裂くように、光が魔法陣を描きながら輝き、光の五芒星を形どる。

 この魔法陣を作り上げたレオナの存在に反応して、長い間放置されていた魔法陣が力を取り戻したのだ。

「まずは……この魔法陣の効力をおれに譲り渡してくれない、姫さん?」

「そんなこと、できるの?」

 反対する意思からではなく、単なる疑問からレオナはそう問い返す。
 賢者とは言え、レオナは回復能力には長けていても魔法に関する知識に関してはさしたるものではない。

 今となっては、各国に留学してまで古代魔法の勉強を重ねたポップの方が、はるかに詳しいだろう。

「普通の魔法陣なら、難しいな。でも、これは特別だよ。複数の人間の力で同時にかけた古代の魔法を司る陣だから、術者の意思でその中の一人に主導権を譲渡できる」

 ポップの説明を聞いて、レオナはためらいもせずに望まれた通りの呪文を唱えだす。
 レオナのその呪文に応じて、魔法陣が光を失っていく。
 それを確認してから、ポップは自分が魔法陣の中に入り込んだ。その途端、魔法陣がさっきまで以上の光に満ちる。

「オーケー。これで、ここはおれの支配する魔法陣になった……!
 この土台が、欲しかったんだよ。古代の強い魔法力に満ちていて、なおかつ魔法を刻み込みやすい鉱物でできたこの魔法陣がさ」

 魔法陣は、現在では目的に応じて新しく書いて使用するのが普通だ。
 だが、古代から伝わる魔法陣は、持ち主や所有者を変えながら繰り返し使用されることが多かった。

 そうした方が、魔法力が蓄積され威力が底上げされるからだ。
 もっとも、術者の力が及ばない場合は制御が難しくなるという欠点を持つため、いつしか廃れて失われた伝説だった。

 二年をかけて、古代の魔法に付いての知識を深めた魔法使いの少年は、長所のみを説明した後、自分で自分の左手を握り締める。
 その際、一瞬だけ風が吹き抜けたのは、魔法の効力だ。

 ポップが使った魔法がなんだったのか彼女達が悟ったのは、しっかりと抑えた手の間から赤い液体が滴り落ちたのを見てからだった。
 バギ――ごく弱い真空呪文で、自分自身の左手を切り裂いたのだ。

「ポップさん……っ?!」

 思わず身を乗り出しかけたメルルを制する様に、ポップは手を抑えたまま笑って見せた。


「平気だよ、メルル。この魔法陣のための準備の一つなんだ。
 この魔法陣はさ、術者の血を必要とする……あ、でもよ、ほんのちょっぴりですむから心配はいらねえよ」

 そう言いながら、ポップは血の滴る左手を魔法陣の上に突き出した。
 その手についた傷は、確かに浅手だ。
 呪文の威力を自在にコントロールできるポップならば、ナイフを使って傷つけるよりも、弱いバギを使った方が浅い傷で済ませられるだろう。

 だが、どんなに巧く制御したところで、全く痛みがない訳ではないだろうし、見ていて痛々しいのには変わりがないが。
 だが、ポップは痛みなど気にもしていない様に、高く声を張り上げた。

「我が望みしは、全き血の盟約!
 血の盟約に従いて、魔法陣よ、姿を変えよ!」

 三人の女性達が見守る目の前で、ポップの手から落ちた鮮血は、魔法陣の上へと落ちる。 その途端、光の輝きが一変した。
 たった一滴の血が、まるで魔法陣全てに広がったかの様に、一瞬で真紅に染め上げる。
 

 暗闇の中、花が咲く様に魔法陣は色鮮やかに変化した。
 その変化に、レオナが驚いて目を見張っていたのはほんのわずかな間だった。
 魔法陣の準備を整えたポップが、怪我を治すために回復魔法を使おうとしているのに気が付いたからだ。

「じっとしていて。あたしがやるわ」

 スッと細い指を持つ手が、ポップの腕に当てられた。

「いいよ、こんなかすり傷ぐらい、すぐに治せるし」

「いいから! 君の魔法力は、少しでも温存しておくべきでしょ?」

 強くそう言うと、ポップはそれ以上は反対しなかった。黙って、されるがままにレオナの魔法を受ける。
 単に血を止めるだけではなく、完全に傷を消して完治するまで丁寧に回復魔法を施す王女の厚意を、ポップは最後までじっとして受け止めた。

「さて、もういいわよ。それで、あたし達は何をすればいいの?」

 そう言いながら、レオナは魔法陣に向き直る。
 それは、奇妙な魔法陣だった。
 レオナが作った、ミナカトールの魔法円より二回り以上大きくなった六芒星の魔法陣がそこにはあった。

 その魔法陣が特殊なのは、星の頂点と外円が合わさる場所に、丸い円が浮かんでいる点だった。

 ちょうど、人が一人立つのに丁度いいぐらいの大きさの円は、外周に沿った部分に6つ、それに魔法陣の中心に一つ、用意されてある。
 魔法陣の中央へと進み、中心の円に入ったポップは外周の円を指差した。

「姫さん達は、あの外側の円に入ってくれ。一人ずつ、間を開けて三角形を描く様に頼むよ」

 言われた通りにレオナ達が並ぶと、六芒星の半分が三角形の光となって輝いた。
 だが、残り半分の三角形を形取る線は、沈んだ色合いのままだ。

「この魔法は、ずっと昔……はるか古代に、竜の騎士に助力を求めるために作り出された魔法なんだよ。
 だけど竜の騎士は、救世主であると同時に世界の裁断者……うかつに呼び寄せれば、人間にとって不利にもなりかねない。
 だからこそこの術は秘伝として、王家の人間……しかも限られた者にしか伝えられない魔法になったんだ」

 ポップの説明に、レオナの表情が目に見えて変わる。

「竜の騎士は三界の守護者……人間界だけでなく、魔界や天界にいる可能性がある。
 だけど、どこにいようと関係ないさ……! こいつは、竜の騎士の元に一人の使者を送り届けるため、移送の扉を開くための儀式魔法だ。この儀式魔法を成功させれば、必ずダイの所へ辿り着く!」

 自信満々にポップは言い切ったが、この魔法がまだ不完全なのは誰の目にも明らかだった。
 色を変えた魔法陣も、まだ魔法陣として機能してはいない――問うような視線を向ける女性陣の目の前で、ポップは木で出来た人形を取り出した。

 その胸に、小瓶から出した玉を当てる。すると、まるで熱いナイフがバターを溶かしつつ食い込むように、玉は木の人形の胸へと吸い込まれた。

「血の盟約により、代理人を立てる。身代わり人形よ、血を礎にその姿を写し身へと変えよ!
 来たれ、ベンガーナ王国の正当なる王、クルマテッカZ世!」

 フローラとメルルの間の円に落ちた人形は見る見るうちに膨れ上がり、ゆっくりとその姿を変えていく。
 大きさだけでなく、木肌の色合いが滑らかに色づく。人間の肌の色となり、のっぺりとした顔に目鼻立ちが深く刻まれ、ふさふさとした髪が靡く。

 ものの一分と立たないうちに、変身は完了した。
 頑健な身体付きの、壮年の男性――ベンガーナ王国、国王クルマテッカZ世に生き写しの人形となった。
 続いて、ポップは二つ目の木の人形にも小瓶の玉を埋め込み、放り投げた。

「出でよ、森の王国……ロモスの正統なる王、シナナ王!」

 小柄な人影へと変貌した木の人形は、かの王の優しげな表情までも再現した等身大の人形へと変わる。
 それを見届けてからおもむろにバンダナを外し、ポップはそれを最後の身代わり人形へと巻きつけた。

「同じく、血の盟約によりて代理人を立てる。召喚するは、アルキード王女ソアラが一子、王子ディーノ!」

 ダイの本当の名を呼んでの召喚は、今までの二つの身代わり人形とはずいぶんと違って見えた。
 膨れ上がるところまでは二人の王と対してかわらなかったが、その精度はずいぶんと落ちる。

 表情までも生き生きと写し取った二人の王とはちがい、ダイの姿はそんなにははっきりとは本人を象らなかった。
 顔もはっきりとは見定められないし、12才の頃のダイの背丈のままだ。

 不鮮明さを残しつつも、それでも木の人形はなんとかダイの面影を宿す少年を形作る。 その途端、魔法陣の光が爆発的に高まった。
 ちょうど、ミナカトールが完成したする直前のような眩い光が空に向かって立ち昇る。


 真昼のような明るさが周囲を照らしだす中、その死神は現れた。
 漆黒の道化師装束に身を包み、踊るような足取りで魔法陣の方へと近ついてくる。

「ククク……ッ、どうやら、ものの見事に古代の魔法を復活させたみたいだね。さすがは魔法使いクンと言うべきかねえ?」

 魔王軍との戦いに参加した者で、この死神に好印象を持つ者などいない。
 人を食ったような口調で笑うキルバーンを、その場にいる全員が険しい目付きで睨みつける。
 ことに、ポップの目付きは親の仇を見るそれだった。

「……来やがったのかよ。別に、おれはおまえを呼んだ覚えなんかねーよっ。邪魔だっ、どっかに行きやがれっ」

「おやおや、ツレないねえ、魔法使いクンは。それに、邪魔だなんて言われるだなんて心外だなぁ。
 ボクはこれっぽちも儀式の邪魔をする気なんかないさ、ただ見物にきてあげただけだよ。 キミがやろうとしている、この血の契約の魔法陣の結末をね」

 ポップがそれを望むはずがないということは百も承知の上で、ぬけぬけとそう言ったキルバーンは面白がるような視線を女性陣に向ける。

「ご存じですかな、ご婦人方? 血の契約には、少なからぬ代償が付き物だってことを」
 

 貴婦人に向かって、一礼するしぐさ。
 普通ならば礼儀正しく、好印象を与えるしぐさなのだが、この死神がやると人を小馬鹿にしているようにしか見えない。

 ポップにしろ、女性陣にしろ、自由に動くのが許されるのならば、間違いなく彼に攻撃魔法を放っただろう。

 だが、魔法陣を立ち上げる最中に、迂闊な行動や魔法を放てば、その魔法陣の効力が無効になる可能性が高い。
 だからこそ歯がみするような表情でただ、キルバーンを睨みつけるしかできなかった。
 

「血の契約を行った場合は、必ず施行者が選んだ代償を支払される……莫大な魔法力か、それでなければ血の代償をね。
 おっと、ただの魔法力じゃ済まないよ。魔族でさえ用意するのが難しいほどの、莫大な魔法力を要求される。人間には到底無理さ、たとえ魔法使いクンでさえね」

 キルバーンのその言葉に、ポップは沈黙したまま答えなかった。
 それは、婉曲な肯定に他ならない。
 その賛同に力を得たように、キルバーンの含み笑いはなお、大きなものになる。

「ならば、代償は血――血の源……すなわち、心臓を捧げなければこの契約は完遂しない。クククッ、ぶっそうだよね」

 命を刈り取ることを職業とした黒の道化師は、手にした大鎌を指揮棒のように軽く振り回して見せる。

「だが、この術式の魔法陣では施行者は生け贄にはなれない。もちろん、人形などには生け贄の価値はない。つまりだヨ……生け贄となるのは、キミ達の中の誰かか  でなければ、他の犠牲者を召喚するか、だネ」

 踊るように空を舞う大鎌は、順番に、フローラ、レオナ、メルルを一人ずつ指し示す。そして、未だ見ぬ生け贄を指すつもりなのか、高々と天に向かって掲げて見せた。

「クククッ、魔法使いのボウヤは誰を生け贄に捧げるつもりでいるのかねえ?」
                                    《続く》
 

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