『宝箱にご用心♪ ー後編ー』

 

 それは、なんとも言えずにぎすぎすとした冒険だった。
 そう広いとは言えない洞窟の通路をやけに警戒に目を光らせつつ歩く三人の姿には、並々ならぬ緊張感に満ち溢れている。

 それは、ある意味で彼ららしくもない。
 仮にも、彼らは大魔王を倒した勇者一行のメンバー……しかも、最後の最後まで戦い抜いた主力メンバーだ。

 今や地上に残ったそんじょそこらの怪物や魔物など歯牙にもかけず、片手であしらえる程の実力の持ち主達である。並の人間ならば危険に怯えながらビクビクと進む様な洞窟でも、実力派の彼らにとっては近所の散歩と大差はない。

 が、今の三人は大魔王と戦った時と同じレベルの緊張感と警戒心を見せつつ、油断なく歩を進めている。
 しかし、普通と違うのは、その警戒心が洞窟やら洞窟にいる怪物に対して向けられているものではないという点だった。

 というか、彼らの警戒心はモロに仲間へと向けられている。互いに向かって鋭い視線をぶつけ合い、殺気とも闘争心ともつかぬ雰囲気を放っている彼らに恐れを成したのか、本来なら問答無用で襲ってくるはずの怪物達も彼らを見かけると慌てて逃げていく。
 ――実に賢明な判断というべきか。

 そんなわけで、彼らの先を阻むものなどいない。
 しかし、怪物以外の障害というか、邪魔ならばあった。
 たとえば、通路の真ん中にわざとらしくぽつんと置いてある宝箱などが。

「あー……またかよ」

 宝箱は目に入った途端、ヒムがさも嫌そうにぼやくが、その時にはすでにラーハルトは先に行動に出ていた。

 並外れた速度を身上としているラーハルトは、目を疑う程の早さで宝箱に突っ込んでいく。
 だが、自らの意思でそうしながらもラーハルトは内心舌打ちせずにはいられない。

(ったく、なんだってオレがこんな真似など!)

 宝箱を見つけて即座に突進などという愚かしい真似など、本来ラーハルトは決してやりはしない。
 ラーハルトはそこまで欲張りでもなければ好奇心も強くない上、軽はずみな性格ではない。

 が、今だけは急ぐ必要があった。
 そうでなければ、ポップの方が先に宝箱に辿り着いてしまう。

 普通に体力だけで駆け付ける速度でならラーハルトは決してポップに劣ったりするはずがない。だが、ポップは魔法力を微量に身体のあちこちから放出して一時的に筋力や脚力を底上げし、移動速度を早めるという裏技が使える。

 魔法使いという職業柄、体力では一行の中でもっとも劣るポップのこの特技は、大戦も終盤の頃になってから彼が身に付けた技の一つだ。
 その術を密かに使っていたからこそ、ポップは魔王軍の幹部達とも互角以上に戦えたと言える。

 ラーハルト的にはそんな方法は反則としか思えないのだが、まあ、それはどうでもよい。 ごく短い距離ならば、ポップの方がラーハルトよりも移動速度が速い場合もあり得る  それこそが問題なのだ。

 だからこそラーハルトは無謀と承知していながらポップを上回る速度で宝箱に駆け付け、不用心だと思いながらも速攻で開けるしかない。
 宝箱を見つけたポップが、ラーハルトより早くそこに駆け付け、ミミックかどうかを確かめるよりも早く開けるのを防ぐために。

(全く、なんでオレがここまでしなければならんのだ?)

 心のどこかでバカバカしいと思いながらも、ポップより一瞬早く宝箱に辿り着いたラーハルトは即座に蓋を開けようとした。
 ――が、その時、ラーハルトは敏感に背後の気配を感じ取る。

「ああっと、手が滑った!」

 その声と共にシュッと風を切る音が聞こえ、ラーハルトは咄嗟に身を引いた。その身体をかすめる様に棍棒が振り下ろされ、宝箱にあたってガコッと間抜けな音を立てる。
 しかし、もし、ラーハルトがよけていなければそれは確実に彼にあたっていただろう。


「貴様……!」

 さすがに怒りを交えて振り返った先には、けろっとした顔の魔法使いの少年がいた。

「だから、手が滑ったって言ってるじゃねえかー、悪かったよ、ごめんごめん」

 そう言ってのけるポップの口調は、ほぼ棒読みだ。
 両手でしっかりと棍棒を掴み、力任せにラーハルトの方に振ってきておいてこの言い分では、誠意も反省も全く感じられるわけがない。

 ミスならば別に見過ごしてもいいのだが、ポップときたら先に『手が滑った』と発言してから棍棒を振るっているのだ、どう聞いたって意図的以外のなにものでもないだろう。


「どういうつもりだ、貴様?」

 不機嫌さをはっきりと現しながら、ラーハルトはポップに詰問する。
 だいたいポップの攻撃が本気ではないことぐらい、ラーハルトには分かっている。一番得意な魔法を使わず、わざわざ不慣れな棍棒などを使っているぐらいだ、本気のはずがない。

 正直な話、ラーハルトにしてみればポップがたとえ全力で棍棒で殴り掛かってきたところで、怖くもない。それが手加減を含んだものならばなおさらだ。
 ポップの攻撃などよけるのは簡単だし、もし万が一あたったとしても急所でさえなければたいしたダメージにもなるまい。

 が、そこまで読めていても、本気とは程遠いふざけ半分の態度でも、こんな風に味方から攻撃されるのは面白いものではない。
 何より、全く悪びれる様子もないポップの態度が癪に障りまくりである。

「あれ? 気にさわっちまった? なんせおれは貧弱な魔法使いだからさ、棍棒の重さで手が滑ったんだよ」

 謝罪どころか、逆に挑発しているとして思えない態度で皮肉をかましてくるポップもまた、ご機嫌をひどくそこねている。
 ラーハルトにどこまでも張り合ってやるぞと言わんばかりに、負けん気の強い光の宿した目で睨みつけてくる。

「それより、その宝箱はおれが開けるんだから、邪魔すんなよ」

 ひどく不機嫌にそう言うポップは、どうしても宝箱にこだわるつもりらしい。しかも宝箱そのものだけでなく、自分で開けるということにまでこだわりだしたようだ。

(まったく、迷惑な話だ)

 苛立ちが、ラーハルトの中で揺れる。
 宝箱など無視して先に進めとラーハルトが何度言っても、そんなのはおれの勝手だと反発する。

 というか、注意されたことでかえってムキになっている様子だ。
 揚げ句、ラーハルトやヒムの制止を無視して勝手に横道に逸れ、一人で宝箱を開けようとするのだから質が悪い。

 だから仕方がなく、ラーハルトも協力しようと思った。
 ポップの自由にさせるよりも、まだポップをサポートする形で自分やヒムが宝箱を開けた方がましだと思ったからだ。
 が、その気遣いや庇われること自体が、ポップにはお気に召さなかったらしい。

 ヒュンケルみたいな真似をするなとひどくご立腹しまくったポップは、それ以来意地を張って自力で宝箱を開けると言い張ってきかない。

 やわな魔法使いがそんな真似をするなぞ、自分から命を投げ出したいと言っているのも同然の、無茶な上に無謀な行動である。ラーハルトの感覚で言えば、そんな馬鹿で無謀な行動を取る冒険者など関わりたくもない。

 人間にさして親しみを感じていないラーハルトは、見知らぬ他人の命など正直どうでもいい。いや、その相手が仲間だとしても扱いに大差はないだろう。
 仲間の忠告を無視してまで自滅したいのなら勝手に自滅しろと、放置するのが関の山だ。今回だって、ポップ以外の誰かがこんな馬鹿げたことをしているなら気にも止めない。

 もし、ヒム辺りがこんなことをしたいと言い出したのなら、ラーハルトは達者でなと一言残してさっさと一人で洞窟脱出を試みている。
 しかし、ポップの存在はラーハルトには無視しきれない。

 ポップは結構な迂闊者だ。
 恐ろしいぐらいに頭が働く割に、時として初心者並みのうっかりミスをやらかしかねないドジさが抜けきらない。

 放っておけば、本当に罠にはまりかねない危うさがポップにはある。もし放っておいたせいでポップが致命的な罠に引っ掛かるかもしれないと思うと、どんなに腹が立っても勝手にしろと突き放す気にはならない。

「そうはいかん。オレが開ける」

「って、何をえらそーにっ?! てめえ、さっき罠付の宝箱をそのまま開けただろうがっ」


 おかげでひどい目に遭ったとわめくだけなら、無視するのはたやすかった。ラーハルトにしてみれば、罠を発動させるなど覚悟の上だ。ポップがミミックに初撃を食らう危険を考えれば、先んじて宝箱をあけた自分が罠に引っ掛かる可能性ぐらい当然考えている。
 が、その後の台詞ばかりは聞き捨てならなかった。

「あんな罠にひっかかるだなんて、おまえも所詮ダイ並みだなっ」

「なんだと?!」

 終始冷静さを崩さないラーハルトも、主君に関してはその限りではない。途端に表情を険しくして、ポップに向き直り――そして、冒頭のやり取りに繋がるのである。

 

 


「……あー、いつまでやってる気かねぇ、あいつら」

 退屈そうにあくびをしながら、ヒムは口喧嘩に夢中になっているポップとラーハルトをほっといて、宝箱を軽くつついてみる。

「……キュ?」

 そっと宝箱の蓋が少しだけ開き、意外にも可愛らしい鳴き声が響く。普通、ミミックや人食い箱はというものは蓋を開ければ即座に攻撃をしてくるものだが、そんな低知能の彼らにも自分の目の前で騒いでいる人間と魔族らに対して、いつもと何かが違うと感じる程度の知性はあったらしい。

 襲いかかろうか逃げ出そうか迷っているのか、蓋をパクパクさせているミミックに対し、取りあえずヒムはひょいと掴まえておく。
 そして、いまだにケンカしまくっているポップとラーハルトに向かって、どこか疲れた声を投げかけた。

「おーい、またミミックが一匹いたけど、どうするんだよ、これ」

 その呼び掛けに反応したのは、ポップの方だった。

「あ、そいつらはまとめて後でふっとばすつもりなんだから、それまで掴まえといてくれよ」

 言う方は気楽なものだが、全身あちこちミミックに噛みつかれている方はそうもいかない。


「掴まえるって、こりゃ逆だろ。つーか、いったいいつまでオレはこのままでいりゃいいんだよ?」

 痛くはなくても、非常にうっとおしいのに飽き飽きしたのと、ケンカの仲裁とまではいかなくともせめて気を変えさせられないか思い、ヒムは口を挟む。
 返事はあまり期待してなかったのだが、意外にもポップがのってきた。

「ああ、そういや結構たまってきたっけ。なら、そろそろ試してみてもいいかな」

 興味津々の様子でヒムに食いついている宝箱らを眺めだしたポップは、たった今まで口喧嘩していたラーハルトのことなどけろりと忘れたかの様に振る舞っている。
 ムッとした顔をしたものの、ラーハルトはとりあえずポップがつっ掛かるのさえやめればそれ以上文句をつける気はないのか、無言のままだ。

 なんとか喧嘩が無事にすんだことにホッとしたヒムだが、安心するのは少しばかり早かった。

「ミミックや人食い箱ってのは、小さなメダルが好きだって前にアバン先生から聞いたことがあるんだ。
 だから、魔法でふっとばせばメダルを落とすかもしんないと思って」

 そう言いながら、ポップが手から魔法の光を放ちだしたからシャレにならない。

「おっ、おい待てよっ、おまえ、こんなところでなんの魔法を使う気だっ?!」

「心配するなよ、メドローアは使わないって、メダルも消えちまうしさ。せいぜいベギラゴン当たりにまけておくからよ♪
 それだったら、おまえは平気だろ?」

「いや、平気じゃねーよっ?! おまえ、おっそろしいことを平気な顔して言ってるんじゃねえよっ!」

「何言っているんだよ、オリハルコンには魔法なんか効かないじゃねえか」

「アホかっ、効かなくったって熱いものは熱いんだよっ?!」

 声の限りにヒムは絶叫しないではいられない。
 確かにオリハルコン製のヒムには魔法を受け付けないという性質が生まれつき備わっているし、並の魔法程度ならどうということはない。が、だからといって全く暑さや寒さを感じないわけでもないのだ。

 人間が火傷をしなくても熱めのお湯を飲んだら舌を焼いて熱い思いをするように、ヒムだって魔法をぶつけられればそれなりのダメージは味わう。

 ましてやポップの魔法は、特別だ。
 並の魔法使いなど遥かに引き離す腕を持つポップの火系魔法は、ヒムにとってだって熱く感じる。

 人間が火傷しない程度の熱いお湯を浴びるのを好まない様に、ヒムだって別にダメージにはならなくても魔法を浴びせられるのは遠慮願いたい。
 そう思ったのはヒムだけではなかったらしく、ポップの両手に炎が宿ったのを見た途端にミミックや人食い箱達はパッと口を開けてヒムから離れる。

 足もない箱だけの存在である彼らは、そのまま箱を滑らせるような勢いで逃げ出した。――見た目の割には、なかなかの賢さがある様である。

「あっ、待てよっ、てめえらっ?!」

 慌ててポップが追いかけるが、いかに彼に裏技があったとしても四方八方に逃げる怪物達を追うには無理がある。
 おまけに動きが早すぎて、魔法を放とうにも狙いを絞りにくい様だ。

「おい、おまえらも手伝えよっ!」

 ポップからの呼び掛けに、ラーハルトはここぞとばかりに嫌味に「自分でやれ」と素っ気なく応じるだけだ。
 ヒムにしたって、到底手伝いたい気分になぞならない。誰がわざわざ、後で自分ごと魔法を打ち込む気だと分かっていて怪物の生け捕りに協力する気になるだろうか。

「あーっ、なにしてんだよっ、逃げるっ、逃げちまうだろうが、あーっ、せっかくの小さなメダルがっ!」

 まだメダルが入っていると決まったわけでもないのにそう叫ぶポップの目の前で、ミミック達が完全に逃げ去る――誰もがそう思った時のことだった。

 ――ッ!!

 空を切り裂く鋭い音が鳴り響き、斬撃がミミック達を襲う。その途端、数匹のミミック達が一斉にコロンとひっくり返る。

 いったい、何が起こったのか――それが分からずにきょとんとしているポップに、突然飛び付いてきた影があった。
 反射的に動きかけたヒムを、ラーハルトは槍でこづいて止める。

「いてえっ、なにするんだよ、てめえは?!」

 オリハルコン製で痛みなどさほど感じるはずもないヒムの抗議など、ラーハルトはもちろん聞く耳持たなかった。

「それはこちらの台詞だ。おまえの目は節穴か」

 ミミック達に浴びせられた独特の斬撃は、まぎれもなく空裂斬だった。
 その証拠に器物系怪物であるミミック達は、ものの見事に核になる部分にダメージを受けた。だが、手加減された一撃だったのか、身体には傷らしい傷もなく単に目を回しているだけだ。

 空裂斬――アバン流刀殺法の奥義でもあるこの技をここまで使いこなせる者は、そうはいない。ラーハルトに言わせれば、その段階で誰の仕業か分かって当然なのである。

「な、なんだよ、なんだっ?!」

 いきなり抱きつかれたことに驚いているポップだけはまだ気がついていない様だが、その時にはすでにヒムも気付いていた。

「ポップっ! よかった、無事で。心配したんだよ!」

 と、ポップにしっかりと抱きついているのはダイだった。飼い主をさんざん探してからようやく見つけた犬のごとく、ダイはやたらと嬉しそうである。

「でも、ひどいや、ポップ、おれを置いていっちゃうなんて! おまけに起きたらパプニカにいたし、ホントにびっくりしちゃったよ」

 どうやらダイにとっては、ラリホーマをかけられたことやバシルーラをかけられたことより、置き去りにされたことの方に不満があるらしい。

「って、おまえパプニカに行ってたのかよー。道理で早く戻ってくるわけだよな」

 驚いていたポップの顔に、何やら納得した様な表情が浮かぶ。それは、ラーハルトやヒムも同様だった。

 ダイにとって、本拠地と解釈しているのは故郷ではなくてすでにパプニカということなのだろう。デルムリン島ならば魔法の効き目がきれるまで眠っているしかないが、パプニカにはレオナや三賢者がいる。

 彼らにとっては覚醒魔法はお手の物だ。目が覚めた途端、ダイはポップを追いかけるため早速この洞窟に戻ってきた……大方、そんな事情に違いない。

「あ、ラーハルトやヒムも一緒だったんだね。でも、なんでミミックなんかを追いかけてたの?」

 ダイのその素朴な疑問に、ポップははたと本来の目的を思い出したらしい。

「あっ、そうだ! ダイ、おまえ、ちょっとそこどけよ」

 と、ダイを押しやってポップがミミックの方へと駆け寄る。その気配に気がついたのか、気絶していたはずのミミック達はパタコンっと飛び起きて再び逃げ出しにかかる。その際、ちゃりんちゃちんと何枚かのコインが転がる音が続いた。
 それを見て、ポップが歓声を上がる。

「おっ、やった! 小さなメダル、ゲットだぜっ!!」

「あっ、ホントだ! いち、にい、さん……わぁ、三枚もあるよっ! こんなにいっぱい小さなメダルを見つけたの、初めてだねっ」

 ポップに負けず劣らずに喜びながら、ダイも嬉しそうにメダルを集める。

「ああ、ホントだな。こりゃあ宝箱を探すよりも最初っからミミックを探した方が手っ取り早いかもな。よしっ、せっかくだからもう少しミミックを探しにいこうぜ!」

 思い付くとすぐに動かないと気がすまないポップが駆け出すと、ダイもまたその後を追っていく。

「あっ、ポップ、待ってよ!」

 一回動きだすと目的しか見えなくなるのは、ダイも同じことだ。さっきまでの連れとか、久しぶりにあった仲間への挨拶なんてものは、冒険に夢中になった少年達の頭からはコロリと転げ落ちてしまったらしい。

 競う様に元気よく駆け出していったダイとポップが去った後には、ヒムとラーハルトがぽつんと取り残される。
 しばらく経ってから、ヒムがぽつりと呟いた。

「…………なぁ。今思い出したんだが、あいつらって最初、喧嘩してたとか言ってなかったっけ?」

「言っていたな」

 それは事実なので、ラーハルトは頷く。


「ま、いいんだけどよ。あいつらが仲直りしたってんならそれはそれでいいんだが、ただ……なんかだかよ、……なんか、オレら、すっげえ無駄な時間を過ごしていた様な気がするんだけど、気のせいなのかねえ?」

 ぼやく様なヒムのその言葉に、主君に極めて忠実なラーハルトは敢えて無言を貫き、何の感想も漏らさなかった――。

 

 

 勇者とその魔法使いは、今日も今日とてマイペースに旅を楽しんでいるらしい。
 とりあえず――世界は今日も平和だった。
                                      END


《後書き》

 500002hit 記念リクエスト、『ポップ君、ヒムちゃん、ラーハルトのどつき漫才』ですv
 しかし、ヒムとラーハルトはいくらどつき漫才をしても死にそうもないのでいいのですが、ポップが加わったら軽い突っ込みでも致命傷を負いそうな気がして、どうどつきあわせようかと悩みました。で、結局振り回すだけ振り回す話になったりして(笑)

 しかし、いつもいつもこの手の話ではヒムちゃんが貧乏くじを引いているような気がします。ごめんなさい、ヒムちゃん。

 ついでに、ミミックについても一言謝罪などを。ゲーム中、ミミックの筆者は鳴き声は確認してないので、あれはまったくの空想ですv というか、他のゲームや本などの媒体でも、ミミックの鳴き声なんて聞いた覚えはないんですけどね。

 ところで、洞窟に入ると宝箱がいくつもあり、開けてみるとなにやらすごくセコくて細やかな品が入っているばかり。
 でも、目に見える範囲にぽつんぽつんとおかれているので、嬉しくなって次々とあけていると、いきなり宝箱にパックリと食いつかれてしまう!

   という古典的にして衝撃的な罠をDQ3で味わったことのある方は多かったのではないかと思いますが、筆者も実はその一人です(笑)
 ダイ大ではミミックに引っ掛かっていたのはレオナ一人でしたが、単純なダイやお調子者のポップも引っ掛かりそうだとずっと思っていました。

 しかし、ミミックの魔力の恐ろしさは、たとえ危ないと分かっていてもやっぱり開けたくなる辺りですね(笑)

 DQには宝箱が安心かどうかを調べるための呪文がちゃんと存在していますが、筆者はその呪文を活用したためしがありません。目に見える範囲の宝箱は、空けておかないとなんだか気分的に落ち着かないので、罠だろうとそうじゃなかろうと全部開ける主義なんです。
 破邪の洞窟のレオナを笑えないですね(笑)

 それはそうと、レミーラは本来ならばかけた途端に洞窟全体が明るくなる呪文のはずですが、うちのサイトではDQ1の松明の特徴に習って術者の周囲を明るくする呪文として使っています。

 


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