『もう一つの出会い 後編』

 



「なんでえ、ちんけな店だなぁ。狭いし、置いている品だって地味だし、どうもパッとしねえよなぁ」

「まったくだぜ、このあいだのベンガーナの店とは比べものにならねえぜ」

「伝説の武器とまでは言わないが、もうちょっと派手な武器とかねえのかな?」

 ポップが何か言うよりも早く、ズカズカと入ってきた男達は口々に勝手なことを言い合いながら、店の中を眺め回す。その無遠慮な言動に、ポップはムカッとするのを押さえきれなかった。

 確かにこの店にはそう広いとは言えない。
 この村から外に出たことがないポップだが、それでもこの店が同じ村の道具屋や宿屋に比べても狭く、品数も多くないのは分かっている。それに、珍しい武器や防具が置いていないのも事実だ。

 だが、この店に置いてある品はジャンクが厳選して仕入れた物や、彼自身が作った物ばかりだ。見た目が地味だが頑丈で使いやすい物ばかりだと、ランカークス村の者ならば誰もが認めている。

 ベンガーナで買った武器や防具よりも、この店の方が質がいいと褒めてくれた旅人も複数いたぐらいだ。なのに、こうまでも悪し様に言われるのは腹立たしかった。

 まあ、ポップ自身もジャンクに田舎のちんけな店だと悪口を言うことはあるのだが、それはそれとして他人に言われると無性に腹が立つ。

(さっさと用を済ませて出て行かないかな、こいつら)

 客商売にあるまじきことを思いつつ、それでもポップは店番の義務として声をかけた。

「なにを探してんスか、お客さん」

 ……不機嫌さが隠しきれずに、だいぶ投げやりな口調になってしまったことは否めないが。
 それに気づいているのかいないのか、男の一人が乱暴にその辺を物色しつつ聞いてきた。

「しっかし、この店じゃ値札すらないのかよ? おい、この店で一番高い武器はどいつだ?」

(あ、ダメだ、こいつら)

 その質問に、ポップは呆れずにはいられない。
 この店に値札を提示しないのは、ジャンクの方針だ。武器や防具を扱う者なら、見ただけでだいたいの価値が分かって当然だというのが彼の主張だ。

 そもそも、ジャンクは値段で装備を選ぶ者自体を嫌っている。
 武器や防具は値段ではなく、本人に合っているかどうかで選ぶのが正しいのだという。

 そのため、ジャンクの店には一切の値札がない。
 おまけに、客を試すかのように置いてある武器や防具には規則性がない。例えば、いかにも高そうに壁に飾られている剣よりも、その辺に無造作に立てかけられた剣の方が上質だったりすることも度々ある。

 ジャンクに言わせれば、客にある程度の目があれば簡単に見抜けると言うのだが、今回の客は目利きどころが節穴揃いのようだ。棚やら壁飾りに掛けられた武器ばかりを熱心に見ていて、本当に高い武器が混じっていることに全然気づいちゃいないのだから。

 それでも武器屋の息子として、ポップは投げやりながらも一応、答えてやった。

「そーですねー……そこの、壁に掛棚の左から三番目の品なんかはどうっすか?」
 
 他にもっと値段の張る武器もあるのだが、ポップはその男が腰に剣を下げているのを見て、それとほぼ同じ長さ、重さの武器の中でもっとも手頃そうな鋼鉄の剣を選んだ。
 しかし、男は感心しないとばかりに顎に手を当ててさすっている。

「んー、地味な形だし平凡なんだよなぁ。で、これ、いくらなんだよ?」

「1500Gだけど」

 値段を告げた途端、男がギョッとしたような顔になる。

「たっか! ……あ、いや、そうだ!」

 男は腰に下げた剣を取り外し、カウンターの上に乗せる。その置き方がかなり乱暴で、ポップはつい顔をしかめた。ポップ自身も武器の扱いは雑な方で、父親にしょっしゅうもっと丁寧に扱えと怒鳴られているのだが。

「どうだ、こいつを下取りしてくれよ! 見ろよ、この装飾を! これ、高かったんだぜー、2000Gもしたんだ、こいつなら下取りすればこの剣とどっこいだろ?」

 基本的に、武器や防具の買値は4分の3が相場だ。
 男の言葉が正しければ、確かに交換しても構いはしない。が、ポップは目の前に置かれた剣をじっくりと見定めた。

 柄や鞘に宝石っぽいキラキラした石がついていたり、金縁の模様が彫り込まれたりと、やけに派手な作りになっていたが、見るべきは鞘ではない。

『いいか、ポップ。剣ってのは刃が命だ。ちょっとばかり凝った装飾がされたって、刃の値段は変わらねえよ』

 さんざん叩き込まれた父親の言葉を思い出しながら、ポップは剣を手に取って鞘からゆっくりと引き抜く。
 だが、その手は途中で止まった。

「なんだよ、これ……これ、ただの銅の剣じゃねえか」

 立派な鞘とは裏腹に、中から引き出された刃の色は赤銅色――どう見たって銅だった。剣を全部抜き放つまでもなく、研ぎがほとんどされていない粗雑な作りなのが一目で見て取れる。

 安物の剣は斬って攻撃するためではなく、その重みで相手にダメージを与えるような作りになっている。剣とは名ばかりの、棍棒じみた安価な武器だ。

「これじゃ、75Gがいいところだよ」

「なんだとぉ!? てめえ、なめてんのか!?」

 ポップの言葉に、男が顔を真っ赤にして怒鳴りつける。その勢いに、ポップは思わずビビってしまう。

「だ、だって、これ、中身はただの銅の剣なんだし、それ以上は出せないよ……っ」

「ふざけんな、ガキじゃ話にならねえ! おい、小僧、他の大人と代わ……いやっ、店主だ、店主を呼んでこいっ!!」

「呼べっつっても、親父も母さんも今日は夕方まで帰ってこねえし……」

 それに、たとえジャンクが見立てたとしても同じ値段をつけるだろうと言いかけたポップだが、男の顔を見て息をのんだ。

「へぇーえ……?」

 その顔を見た途端、ポップは自分の失言に気づいた。
 なにか、猛烈な嫌な予感がした。

 元々目つきがいいとは言い難かった男の目に、粘り着くような嫌な光が浮かぶ。いいことを聞いたと言わんばかりに目をぎらつかせたリーダーは、したり顔で仲間達を振り返る。

「おう、おまえら! この店は、今日は特別サービスをしてくれるらしいぜぇ〜? 今、手持ちの装備を下取りに出せば、どれでも交換し放題だとよ!」

 その言葉にポップはギョッとするが、男共は野卑な口調ではやし立てた。
 
「おおっ、太っ腹ぁ〜」

「そんなこと言ってな……っ」

 ポップの抗議をぶった切って、男達は勝手にはしゃぎ出す。

「いいね、いいね、じゃあ、オレはこいつを貰おうかな」

「オレはこいつとこいつと、あっ、あれもいいよなぁ〜」

 我が物顔で商品をあさりだした男達を見て、ポップはカウンターから飛び出して止めようとした。

「な、なにすんだよっ、やめろよっ!?」

 必死になって男を止めようとするが、文字通り大人と子供の体格差は大きい。

「うるせえな、邪魔するんじゃねえよ、ガキが!」

 乱暴に突き飛ばされ、ポップは後ろへと吹き飛ばされる。完全にバランスを崩し、転倒寸前のヒヤッとした感覚を覚える。

「ぅわあっ!?」

 痛みを予測して思わず目を閉じた瞬間、柔らかみのある、だがしっかりとしたものにぶつかった。というよりは、受け止められたと言うべきか。
 痛みがなかったことに驚き、目を開けたポップは、自分が長身の男――ヒュンケルに抱きかかえられているのだと初めて気づいた。

「下がってろ」

 短くそう言うと、ヒュンケルはポップを後ろに追いやってずいっと前に進み出る。それを見て、リーダーの男がまくし立てただした。

「な、なんだっ、てめえは!? どっから出てきた!?」

 それは、ポップも感じた疑問だった。
 あの窮屈な狭い場所にいたはずなのに、一体、いつ、ここまで出てきたのか見当もつかなかった。あの場所はカウンターからは丸見えで、少しでも動けばすぐに分かるのはしょっちゅう座らされているポップが一番よく知っている。

 その上、カウンターに誰かがいる間は、その人物が邪魔になって移動もままならない。

 ポップがカウンターを飛び出してから動いたとしか思えないが、それにしては早過ぎる。男達と会話していた時は存在を忘れるぐらいじっとしていたはずのヒュンケルがいつ動き出したのか、ポップにさえ見当もつかなかった。
 ポップは口をあんぐりと開けて、彼の背中を見つめる。

「な、なんだ、おまえ、この店の用心棒かなにかかよっ!?」

 手に取った武器を手放すかどうか迷っているように半端に動かしながら、男の一人が怒鳴る。威嚇混じりの恫喝に対し、ヒュンケルはあまりにも正直だった。

「いいや。ただの通りすがりだ」

(いや、その通りだけどっ!)

 心の中で、ポップは全力でツッコむ。
 確かにその通りではあるのだが、ここは嘘でもそうだと言って欲しかった。用心棒とまで言わなくても、大人が一人でもいればこのチンピラ達も警戒して引き下がるかもしれないのだ。

 だが、ヒュンケルが店と無関係だと知った途端、男達は再びニヤついた顔と余裕を取り戻したようだ。

「なぁーんだ、驚かすなよなぁ。なら、関係ない奴は黙ってろよ」

「そうそう、正義感ぶって変な口出しをする奴ぁ、長生きできねえぜ〜?」 

 わざとらしく、手にした武器を振ってみせるのは威嚇を兼ねているのだろう。

「それとも、たった一人で四人を相手にやろうってのか?」

 嘲笑うようなその台詞に、ポップは内心、悔しさを感じる。自分が全く数に入れられていない屈辱を感じるが、だからといって自分が加わって二人対四人になったって勝てる気などしない。
 なのに、ヒュンケルはあっさりと言ってのけた。

「そのつもりだ」

「へ?」

 奇しくも、ポップとリーダー格の男の声が重なった。意外すぎるヒュンケルの返答に目を丸くする一同の中で、彼は淡々と告げる。

「だが、その装備を元の場所に戻すか、きちんと金を払うなら、見逃してやる」

 口調は淡々としているが、言っている内容はこの上なく尊大だった。後ろで聞いているポップでさえ、相手を挑発しているとか思えない台詞だ。案の定、男達は感嘆に激昂した。

「若造が、なめやがって!」

 斧を手にした男が、カッとなって襲いかかる。やや脂肪過多ではあるが、身長はやや低めだが体重ではヒュンケルの倍もありそうな巨漢だ。勢いよく振り下ろされる斧に、息をのんだのはポップだけだった。
 ヒュンケルは全く動じた様子もなく、斧をサッと避けて男の手首を掴む。

「げっ!? ……ぐ、ぐぁああっ!?」

 驚きの声は、すぐに苦痛の呻きへと変わり、ポロリと斧が男の腕から落ちる。だが、ヒュンケルはそれさえ見切っていたように、器用に落下した斧を受け止めた。

「敵を前にして、武器を落とすとはな」

 呆れたように言ったかと思うと、ヒュンケルはその斧をいきなりぶんなげた。それはナイフを投げようとしていた男の頬を掠め、入り口へとすっ飛んでいった。

「ヒッ!?」

 頬から血をわずかに滴らせた男は、顔色を青ざめさせる。今の一投は、ほんの少しでもズレていれば男の頭をたたき割っていたことだろう。それに思い至ったのか、ナイフ男はガタガタと震える。
 その間も、手首を掴まれた男は騒ぎ続けていた。

「は、離……うぎゃああああ、いてえ、いてええええっ、骨が、骨がぁああっ!? たっ、助け……てっ、助け……っ!!」

 やたらと大げさに騒ぐ男の手首は、色が不気味なほどに変わっていた。飄々とした表情をしているヒュンケルを見ていると少しも力を込めているようには見えないのだが、標準以上にぷっくりした手首に食い込むヒュンケルの指を見れば、恐ろしいまでの力が込められているのは一目瞭然だ。

 段々と切迫してくる悲鳴からも、力が強められているのがよく分かる。斧男が必死になって、リーダーに助けを求めていた。

 が、リーダーはどうすればいいのか迷うように周囲を見回すばかりだった。その時には、彼らは三人しかいなかった。あと一人、男がいたはずだが、武器っぽいものを持っていなかった男はいち早く逃げ出したようだ。すでに、姿も形も見えなかった。

「おっ、覚えていろよっ!!」

 威勢良くそう言い放ったかと思うと、リーダーの男は身を翻して入り口へとダッシュした。ナイフ男も慌てたようにそれに続く。
 ヒュンケルはそれを止めはしなかったが、巨漢の男を入り口に向かって突き飛ばした。

「忘れ物だ」

「うごぉっ!?」

「うわっち!?」

 ちょうど、入り口を出た二人の男とぶつかり、もつれあって団子状に転ぶ。が、すぐさま跳ね起きて逃げ出す足の速さは見事だった。その際、さっきヒュンケルの投げた斧をちゃっかり拾っていく抜け目のなさも侮れない。

 メタルスライムも顔負けの逃げ足で退散した彼らを、ポップはあっけにとられて見ているばかりだった。

 そして、ヒュンケルもまた、彼らを見ている様子だった。
 ポップよりも一回り背の高い彼の背中は、格段に広く見える。自分を庇ってくれたその背中は、この上なく頼もしく見える。
 と、そこでヒュンケルがポップを振り返る。

「怪我はないか?」

 その尋ね方があまりにも素っ気なかったせいで、ポップは気遣われているのだと気づくまで一拍かかった。

「あ……ああ」

 そう答えたものの、ヒュンケルは眉をひそめる。

「……立てないのか?」

「え?」

 言われてから、ポップは初めて自分が床に座り込んでいるのに気がついた。どこかの段階で腰が抜けて、へたり込んでしまったらしい。意識してみれば、足に力が入らなくてちょっと立ち上がれそうもない。

 だが、ポップは座り込んだままヒュンケルを見上げ、詰問するように聞いた。

「そんなことより! あんた……あいつらが来ることが、分かってたのかよ!?」

 思い返せば、ヒュンケルの行動はいくらなんでも不自然すぎた。
 アバンのすすめに逆らってこの店に居たがったことや、彼らが来る直前に入り口のように険しい目を向けたこと――それらは、あのチンピラ達が来ると分かった上での行動だとしたら。
 ポップのその予想に、ヒュンケルは無言で頷く。

「いったい、なんで……?」

 なぜ、それが分かったのか――そう聞いたつもりのポップの質問に、ヒュンケルは少し黙り込んでから、ぼそりと言った。

「オレは、以前、罪を犯した」

「……!?」

 短い、だが、予想外の角度で返ってきた告白にポップは目を見開く。

「アバンは……許してくれた。だが、オレはオレが許せない。その償いをしようと考えた末に、決めた。この世の悪党を、ぶちのめしてやろうとな」

 自嘲気味に伏せられたヒュンケルの口元に、凄みのある笑みが浮かぶ。
 どんな罪を犯したのか知らないが、あまりにも物騒すぎる償いの意思ではないかとちらりと思ったが、とりあえずポップは無言のまま相手の話を聞くことにした。

「……ここ数日、あいつらと街道で何度かすれ違ったんだ」

 会話の唐突さはともかくとして、それは納得できる話だった。旅人はほとんどが、街道沿いに移動する。同じ方角に向かうのなら、顔を合わせるのはよくあることだ。

「連中の方は覚えてなかったようだがな。特に話したわけでもないが……あいつらはなんというか……、なんだか嫌な予感がしてな、警戒していた」

 ヒュンケルのその言い分は、ポップも同意できる。
 ポップ自身、初対面だったにも関わらずあの連中を見て嫌な予感を覚えた。漂う悪党臭というか、いかにもなチンピラ面というべきか、まあ、見るからに怪しい連中だったのは間違いない。

 それは偏見とは言えないだろう。
 実際に彼らは、ポップが留守番と聞いた瞬間に欲望を剥き出しにして、悪事を働こうとしたのだから。

「あいつらがオレ達より先に、この村に入ったのを見かけて……もしかしたら、とは思っていた。外れてくれるなら、それでもいいと思っていたんだがな」

 少し考えてから、ポップはその言葉の意味をゆっくりと理解する。
 強盗をやらかすような悪党が狙うとすれば、少しでも金持ちそうな家や、宿屋や道具屋など金を扱う店屋だが、武器屋もその対象になる。なのに、ポップは無警戒にも見知らぬ旅人に今日は親はいないと言ってしまった。

 村人やアバンのように善良な旅人になら、それは何の問題もなかった。だが、悪党がきた時に同じ事を言ったらどうなるのか……思い返すとゾッとする。
 そして、ポップはヒュンケルが口には出さなかったことまで悟った。

(……結局、こいつはおれを助けてくれたんだな……)

 悪党を倒したいと言うのも、確かにヒュンケルの本心なのだろう。それはチンピラ達に対する容赦のない扱いからも見て取れる。

 だが、悪党が現れるのが武器屋だと決まっていたわけではなかった。なのに、理由も説明せずに居座り続けてくれたのは、ポップも救ってくれるつもりだったからに違いない。
 それに、ポップはもう一つ気づいたことがあった。

(不器用な奴……)

 研ぎ澄ました剣の鋭さのような印象を持つこの青年は、呆れるほどに不器用だ。

 子供相手だからと適当にごまかすこともせず、聞かれたことには真摯に答えてくれた。言わなくてもいいような自分の罪を、わざわざ懺悔した。通りすがりの村の子供など気に掛ける義理はなかっただろうに、わざわざ助け手を差し伸べてくれた。

 一見するだけでは気づかないその優しさが、ゆっくりと恐怖に強ばった身体をほぐしてくれる。

「……立てるか?」

 ポップのすぐ前に、手が差し伸べられる。
 掌に幾つもの肉刺が見える手は、剣の修行を続けた者だけが持つ剣士の手だ。硬い掌を、ポップはしっかりと握りしめた。

「ああ、ありがとな。おかげで助かったよ」

 不器用だけど信頼できる男の手を借りて、ポップはゆっくりと立ち上がった――。     END

 
 


《後書き》

 730000hit その2の記念リクエスト、『ヒュンケルがアバンの養子兼兄弟子として、ポップと出会うIFストーリー』です♪
 本当に出会っただけですが(笑)

 この話はポップとアバンの出会い捏造話である『武器屋の息子』の話とも対になっていますが、旧アニメ版の回想シーンでのみ登場する、ポップとアバンの初めての出会いを元にしています。

 お店番をしているちょっと幼い感じのポップが、急にやってきた乱暴な客が店の品を勝手に持ち出されるのを見て、慌てて止めようとしている姿が妙に可愛くて、好きなシーンなんですよね♪

 が、奮闘虚しく男達に突き飛ばされ、ポップが泣きそうになっているところにアバンが颯爽とやってきて助け出し、お姫様抱っこ(笑)するというシーンが実に良かったです。

 旧アニメのオリジナル演出だったのでリメイク版ではなかったのが、残念だったものです。

 その無念を込めて、ヒュンケルに旧アニメのアバン役を振ってみました。
 原作ではヒュンケルが助け手を差し伸べたら、ポップがむくれまくって払いのけそうですが、兄弟子に対して悪印象のないポップを書くのはすっごく楽しかったです。

 筆者はアバンの方が策略家だと思っていますが、ヒュンケルの方が疑い深いと思っています(笑) だから、悪党やチンピラを嗅ぎつける嗅覚はヒュンケルの方が上なんじゃないかと予想したお話です。蛇の道は蛇と言いますし(笑)

 『はがねのつるぎ』や『どうのつるぎ』のお値段は、ダイ大のリアル連載時に合わせてファミコン版DQ3のお値段です。ゲーム時はこの武器が売り出された時はお金が足りなくなる時期で、なかなか買えない代物でしたっけ。

 ついでに、装備の売値が75%なのも当時のゲームに合わせています。
 ゲームの種類によってはこれが変動するのですけどね。特にトルネコ系のゲームだと、ぼったくりまくったりも買いたたくのも自由でした(笑)

 よく50%で買い取って、150%の売値をつけていましたよ。怒らせることもありますが、割と引っかかってくれるお客様もいました。

 というか、最初は真面目に定価で買い取って定価で売っていたのですが、客の反応が値段以上にランダム要素が強かった感じがしたので、最終的には開き直ってもうけ主義に走りましたとも(笑)


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