『マァムの決意』(2021.2.27)

 

《粗筋》

 戦士や神官、三賢者のアポロやエイミが見守る中、椅子に座ったマリンに対してレオナが魔法を使っていた。


 

 それと同じ頃、応急手当を施した魔弾銃を試し打ちしたバダックだったが、球を放つと同時に魔弾銃は大破してしまう。
 作った人が天才過ぎて、修理できないとお手上げ状態だ。
 しょんぼりするマァム。

 その時、兵士や神官達が騒ぎながら一方向へと走っていく。マリンの名を口にしている彼らの後を、追いかけるバダックとマァム。
 行った先で見たものは、レオナがマリンの顔の傷を跡形もなく治す光景だった。
 
 ベホマを使いこなすレオナに、驚くマァム。
 バダックは自慢げに、レオナが賢者の卵だと説明する。それを聞いて、レオナはすごいと感心しながらも、顔を俯かせるマァム。

 マトリフの所へ行くといい、付け足しのように魔弾銃の修復を頼めるかもしれないと言って走り出すマァム。
 バダックが呼び止めるも、その足は止まらなかった。
 そして、マァムのその行動にレオナは気がついていた――。
 





 所変わって、パプニカの海岸。
 砂浜には、頭だけで倒立しているダイと、足の上に乗っているゴメちゃんが、そして海の上には魔法力で水上に立つポップとマトリフの姿があった。
 それを見たマァムは、声をかけずに岩陰に身を潜める。

 魔法力を放出し合うポップとマトリフ。
 ポップはかなり頑張っている様子だが、マトリフは余裕綽々で、ポップの魔法力上昇を褒めてさえいる。

 それぐらいで驚くなと、ポップはギラを放つ。自分に向かってきた魔法に対し、マトリフもまた同じ呪文を放出し、受け止める。
 火花を散らす魔法合戦に息をのむマァム。

 ダイはポップを応援しているが、ギラだけで手一杯のポップと違い、マトリフは指をちょいと動かしてヒャドの魔法を放つ。
 海を凍らせながら進む魔法は、あっと言う間にポップに到達し、その両足を凍らせてしまう。

 焦るポップに対し、マトリフはイオラの呪文を放つ。
 球状の魔法は、一直線にポップへと襲いかかった。
 ポップだけでなくダイも焦る中、イオラの呪文は大きな水飛沫と爆炎を上げる。

 それを見やったマトリフは、視線を上へと向けた。
 トベルーラ――まだヨロヨロと頼りないながらも、ポップはルーラの応用として覚えたようだ。
 得意がるポップに対し、マトリフもまたトベルーラを唱える。

 彼とは段違いの速度で跳び上がったマトリフの頭突きにより、浮力を失って海に落下するポップ。
 年を取っても、一分間の差しの勝負なら、魔法力でこの地上でダレニモ負けいないという自負が、マトリフにはある。

 かわいげが無いじじいとポップはむくれているが、ダイもまた、呪文を教えて欲しいと不満げに訴える。
 自分が基礎の瞑想ばかりやらされている間、ポップがどんどん上達しているのに焦りを感じているようだ。

 しかし、そんなダイに、マトリフはポップと同じ呪文を使える必要はないと諭す。
 勇者は万能型の力を持つが、魔法では魔法使いに劣り、力では戦士に劣る……なんでもできる反面、なんにもできないのが勇者だとマトリフは言う。
 それを、ダイだけなくマァムも物陰から真剣に聞いていた。
 
 少し落ち込むダイに、マトリフは勇者には勇者だけの武器がある、と教える。
 勇気こそが、勇者の武器。
 何者にも負けず立ち向かう勇気があれば、それでいい。魔法の力が欲しいのなら、こいつが勝手に強くなってくれるとポップの頭を小突くマトリフ。
 それがパーティー……それが仲間ってものだと、語り、去って行くマトリフ。

 取り残されたダイは、その説明に納得しきっていないのか、イマイチ不満そう。だが、ポップは、勇気は自分にはない物だと、しみじみと頷いていた。





 そして、マァムはマトリフの言葉に強い感銘を受けていた。
 自分だけの武器の大切さを痛感するマァム――が、ハッとしたマァムは自分の胸に手を伸ばしかけていたマトリフに、手ひどい肘鉄砲を食らわせる。
 だが、全く反省することなくまだ触ろうとするマトリフに、鋭いソバットを仕掛けるマァム。

 それを躱して空中に逃げたマトリフは、馬鹿力だけは父親のロカによく似ていると呟く。
 それを聞いて、マァムはハッとしたように自分の掌を見つめた――。






 夕暮れの中、パプニカ城下町は活気を取り戻していた。
 あちこちに足場がかけられ、人々は壊された建物を直すために一生懸命働いていた。
 その様子を、円卓についたレオナ達と三賢者はダイ達に伝えていた。
 国民達が戻り始め、神殿の修復ももうじき終わる。そうなれば、王宮の修復も始められると喜ぶ三賢者やレオナ。

 それに対し、ポップは真剣に地図を見ながら悩んでいた。
 ギルドメイン山脈に魔王軍の拠点があるらしいこと、それを探るためにクロコダインとヒュンケルが別行動を取っているというのが現状だ。

 オレ達はどうしようと、レオナに問いかけるダイ。
 今の自分達には武器も人手も足りないから、力を蓄えるべきだというレオナに賛成し、みんなで武器を探しに行こうと提案するダイ。
 ポップもすぐにそれに賛成するが、マァムの表情は浮かないまま。

 どうしたのかとポップに問われ、マァムはやっと決心がついたように話し出す。
 しばらく、みんなとお別れしようと思う、と――。

 驚き、思わず立ち上がるポップ。
 しかし、マァムは静かに話す。魔弾銃が壊れた今、攻撃魔法を使えず、回復魔法ではレオナに及ばない自分は、足手まといになる、と。
 そんなことはないと否定するダイだが、レオナはその否定を否定する。

 これから敵がもっと強くなるし、もっと強い攻撃方法がなければ足手まといになりかねない、と。
 きつい言い方にダイは怯むが、マァムはそんなレオナに微笑みかける。

マァム「はっきり言うのね。あなたのそんなところ、すっごく好きよ」

 マァムに応じるように、レオナもまた微笑む。
 打ち解け合った雰囲気を見せる二人の少女を、キョロキョロと見比べるダイ。

 レオナの言葉にかえって気が楽になったのか、マァムは笑顔のままで故郷のロモスに戻り、自分だけの特技を身につけるために修行したいと言う。
 武闘家になりたいというマァムに、誰よりも驚いたのはポップだった――。






 一方、不気味なカラスの鳴き声の中、暗闇に佇む鬼岩城。
 鬼岩城内では、ハドラーが魔王軍を象徴する魔法陣の内、三つの輝きが消えてしまったことに戦慄していた。
 クロコダイン、ヒュンケル、フレイザードが欠けたことで、魔王軍の威力が半減してしまったのだ。

 その時、どこからとなく不気味な笛の音が響き渡る。
 大きな鎌を手に、コツコツと歩いてくる人影。嘲笑う一つ目ピエロを連れて登場したのは、黒ずくめの道化師姿の男。
 人を食った態度で自己紹介したのは、キルバーン。その肩に乗った一つ目ピエロは、ピロロ。

 魔王軍の暗殺者であり、死神と噂される男の登場に動揺するハドラー。
 そんなハドラーを尻目に、キルバーンとミストバーンは会話を交わす。それは、明らかに知己としか思えない態度だった。

 キルバーンは最近のハドラーの戦績が悪いことを責め、このままでは処刑もあり得るとほのめかす。
 怯えつつも強がり、ダイをすぐに始末すると言い張るハドラーの前に現れたのは、バランだった。
 次にダイと戦うのは自分だと、バランは強く主張する。

 ハドラーは予定よりも早く戻ってきたバランに対して、あれこれ言い訳して行動を抑えようとするが、バランは彼の言い分など歯牙にもかけない。
 ダイが竜の騎士だと言い、自分でそれを確かめると主張する。
 すでに決意を固めているバランに、激昂するハドラー……やりとりになりきっていない言い争いを封じたのは、床に打ち付けられたキルバーンの大鎌だった。

 仲間割れよりも自分の用事が先だと、キルバーンはバーンの鍵を取り出す。
 クロコダインやヒュンケルが鬼岩城の居場所を知っているため、直ちに移動させるようにとバーンが命じたのだという。

 六芒星の魔法陣に鍵を差し込むと、城が揺れ始める。
 岩山に築かれた巨城と見えた鬼岩城……それが、岩を崩して動き出した。それに怯えたのか、夜にも拘わらずカラス達が跳び去って行った――。





 翌朝、手荷物を背負ったマァムは、みんなに別れを告げて一人、歩き出した。

 それを見送る、ダイ、ポップ、レオナ。
 ポップやダイはしょんぼりとしているが、レオナはマァムの意思を尊重している様子だ。
 それに、ロモスの山奥には武術の神様みたいな人がいうという話だ。

 やけに不機嫌にグチグチ文句を言うポップに、疑問の目を向けるレオナ。ダイがこっそりと、ポップがマァムのことが好きだから、さみしいんだと暴露する。

 事情を知ったレオナは、ポップにハッパをかけてマァムに告白するようにとけしかける。
 マァムにはもう好きな奴がいると逃げ腰なポップだが、レオナはもし、戦いの中でポップが死んだとしたら、これが最後の別れになると言い切る。

 それに危機感を覚えたのか、マァムを追いかけるポップ。
 それを、楽しそうに見物するレオナに、ダイは「面白半分で言ったろ……」と、ジト目を向けていた。





 ポップは息をきらしつつもマァムに追いつき、ロモスまで送っていくと提案する。それを遠くから見ているレオナは、まるで芝居見物でもしている下のようなはしゃぎっぷりだ。
 ダイはそんなレオナに批判気味だが、レオナはびくともしない。

 一方、遠慮するマァムに重ねて食い下がり、なんとか協力をもぎ取ったポップは、ちょっと緊張した様子でマァムの肩に手を回し、ルーラを唱える。
 それをはしゃいで見送るレオナに、マァムへの声援を思いながら見守るダイ。






 そして、光の飛んでいった先では、地べたに叩きつけられたポップとマァムの姿があった。着地がヘタでと謝るポップ。
 周囲を見たマァムは、ここがロモスの山奥ではないと気づいた。

 辺りを確認したポップも、ここが魔の森だと気がつく。
 なぜここにきたのかポップも疑問を感じるが、マァムと始めてあった場所だと気がつく。

 ポップにとって一番印象の強い場所だから、無意識に来てしまった……それに気がつき、顔を赤らめるポップ。
 会うなりケンカをしてしまった出会い――しばし、思い出に浸るポップとマァム。

 いい雰囲気だと、告白しようとしたポップだが、その時、マァムが先に語り出した。
 ポップの成長を褒めるマァム。
 最初の頃と比べて、見違えるように成長していくポップに負けたくないと思うからこそ、マァムも成長したいと考えたのだ。

 そんなマァムの言葉を聞いて、ポップは自分の気持ちを打ち明けはしなかった。
 彼女を、素晴らしい仲間だと思っていると告げ、握手をし、いつもの調子でふざけて、笑ったままあっさりと別れた。
 それに怒りはしても、マァムは彼の姿が見えなくなった頃、フッと笑みを見せてポップへの礼を呟く。






 一方のポップは、これでいいんだと自分に言い聞かせながら走っていた。
 今の自分では、まだ告白には早いと思いながら。
 マァムが思っているほど、自分が強くもなければ勇気が無いと分かっているだけに、もっと強くなろうと決心するポップ。





 そんな事も知らないレオナは、ダイを相手にお茶を楽しみつつ、ポップの恋の行方について話していた。
 7、8割方フラれちゃうと思っているレオナの言葉に、「やっぱり面白半分だったんだ」と呆れるダイ。






 それと同じ頃、鬼岩城へ偵察に来たクロコダインとヒュンケルが、城がなくなっているのを見て驚愕する。
 巨大な足跡を発見したヒュンケルは、それを追うことにし、クロコダインにはダイ達にそれを伝えてくれるように頼む。





 その夜。半端に欠けた月の下、死の大地付近の航路を進んでいた船が、突然の横波を喰らった。
 それには耐えたものの、巨大な拳のような岩が、船に向かって打ち下ろされる。

 たった一撃で船は壊れ、乗組員達は海に投げ出された。
 そして、彼らが見たものは、あまりにも巨大な岩の巨人の姿だった――。

 
 


《感想》

 最初っから無理だとは思っていましたが、原作のこの回の扉絵だった裸(と思われる)マァムのバストショットはでませんでしたね。
 隠すべき所はきっちりと隠しきっているだけに、挿入カットにワンチャンないかなーと思ったのですが、やっぱりチャンスはゼロでした(笑)

 マリンに回復魔法をかけながら、レオナが話しかけている演出は改変ですね。専門家っぽくて頼りがいがある感じ♪ うむむ、レオナの出番は地道に増やされていますな。

 バダックさんの修理シーン、こちらも改変が大きいですね! 銃を適当に修理して打つシーンなど、原作にはなかったのに。しかし、素人目に見ても銃の方針をつぎはぎに修復するなんて、事故る未来しか見えない怖さなんですが。

 それに、マァムの台詞にも改編が。

原作「修理できないの? ……バダックさん」
アニメ「バダックさんでも?」

 なんだか、アニメではバダックさんが評価されているっぽい! っていうか、ほんの少し前にバダックさんが爆弾を作った時に心配していたのに、いつの間にか評価が上がっていますね(笑)

 そして、顔抜きバストショットで走るマァムとバダックのシーン……なんか、マァムの胸が揺れているような気が(笑) え、それを描きたくて原作と構図を変更したとか? お色気シーンを削っているはずが、ところどころでアニメーターさん達の拘りを感じるのは邪推でしょうか?(笑)

 マリンの回復。顔にひどい火傷を負ったという描写はなかったことになっているのが残念。魔法の力で怪我を跡形もなく治すという描写が見たかったのに。

 それに、顔は女の命という台詞も削られていましたね。
 この辺も女性差別に通じるのかなー、いつの間にか厳しい時代になったものです。

 マリンの台詞も『私などのために……』から『ここまでしていただいて……』と微妙な改編がありますし、原作ではうっすらと感じられた身分差が薄くなっている気がします。

 ドラクエの王様や兵士達が、さりげなく身分を意識した発言をしているのが好きだったので、ダイ大でも身分を意識した言動があちこちにあったのがゲームっぽいなと思っていたのですが……アニメでは、レオナがものすごくフランクなトモダチ王族になっている気がします。

 『お互い様』って、王族が配下に言う言葉じゃないと思いますけどね〜。
 身分差、というのは確かに現代ではあまり意識されないことかもしれないし、差別撤廃方向に世の中が動いているのは分かりますが、王族が権力を持っているからこそ力をふるえる世界なのに、あまりにも王族らしからぬただの女の子だと、いざという時の威厳に欠けるんじゃないかと心配になります。

 それはそうとして……なぜかアニメでは、マリンさんが可愛く見える気がしてなりませんっ。なんだか、エイミさんよりもマリンさんの方が妹っぽく見えてしまうのは、庇われるシーンが多いせい? それとも、アップの表情が増えたせい?

 原作ではエイミさんとマリンさんのマントの色の差はあまり気にしていなかったんですが、アニメだと配色があるせいか目立ちますね。
 色的には青マント、白い服のエイミさんの方がゲームの賢者に近いのですが、アニメのマリンさんは白いマントのせいか青い服に目が行きがち。

 つまり、何が言いたいかというと……マリンさんの方が服に色がついている分、影が強調されて胸がおっきく見えてしまうと言う罠(笑)
 そのせいかいままでになく、マリンさんに注目しつつあります。アニメ効果ってすごい!

 海辺でのポップ達の特訓は、期待以上でしたっ。
 地味な特訓しているダイとゴメちゃんが可愛いっ。特に最初、目を点にして見守っているゴメちゃんがめちゃくちゃ可愛い〜っ! 原作の表情と同じですね、凝っているなぁ。

 そして、マァムが岩陰に身を隠すのが意外でした。
 原作ではないシーンですね。てっきり、この時のマァムはポップ達があまりにも熱心なので声をかけそびれていたのだと思っていたのですが、アニメでは築かれないようにわざわざ身を隠しています。

 微妙な差ですが、原作のマァムよりもアニメのマァムの方が、この時に感じたショックが大きくて、人と話したくない気持ちが強かったのかなと思いました。原作ではダイやポップの所へ行くと言っていたのに、アニメではその台詞も削られていましたしね。

 ポップとマトリフの修行、見ていていいなぁ。
 水の使い方がすごく上手い! 魔法力に煽られて、水飛沫が上がっている描写に感動しました!

 特に、マトリフのヒャドやイオラの追撃、いかにも軽くはなっているのに威力はすごい、という見せ方がいいですね!
 まあ、欲を言えば、爆炎の後にマトリフが視線を動かす前に、ポップの姿がいつの間にか消えていた、というシーンが欲しかったですが。

 ポップの飛び方の頼りなさは、イメージ通り♪
 この後、どんどん飛ぶのがうまくなっていくのを見るのが楽しみです。 
 しかし、原作では驚きがあったように見えたマトリフが、アニメでは終始冷静なイメージでしたね。

 ここはポップの成長に驚いて欲しかったところですが、驚いていたとしてもそれをおくびにも見せない大魔道士というのもカッコイイので、不満はないです。

 でも、マトリフさんの台詞から年齢が削られていましたね。なぜ、そこがNG? んでもって、ポップの「かわいげのないじじい」発言は許す辺り、年配者に配慮しているのかしていないのか、分かんないんですけど!

 ついでにいうなら、ポップを海に落とし、ちゃんと引きずって海から引き上げているアニメのマトリフさんは、原作より優しいです(笑)
 原作では、ポップは砂浜に落ちていますしねー。

 ダイが呪文を教えてと頼むシーンも、改変が。
 原作ダイは、ポップばっかりずるいと言っていましたが、アニメではその辺がぼやかされていましたね。

 マトリフの説得も、実にいい感じ♪
 でも、ダイの心には響いていない(笑) そこは原作通りですね、ダイって理屈っぽい説明には弱い……っ。感性で勝負している感じです。
 うまくごまかされちゃった感じ、という台詞も削られている辺り、本気で賢そうな台詞が全消しな気がしてきました。

 マトリフのセクハラ未遂、ギリギリを責めている感じっ。触ろうとした手つきがいやらしかったのは同意しますが、触れられる前の反応としては過剰防衛になるのでは……?

 原作では鼻水を垂らしていたマトリフが、鼻血をだしてましたよっ。
 しかも原作では肘鉄砲一発が、アニメではソバットで追加攻撃しようとしていましたし。…えー、女性へのセクハラや暴力はダメ絶対で、男性への暴力は年齢不問でOK? これ、逆男女差別なんじゃ……?

 とりあえずマァムのソバット、カッコいい! 後ろ回し蹴り、いいですねえ♪ それを避けたマトリフが空中に跳び上がるのも、アニメならではなの演出でした。
 まあ、確かに飛んでいれば、もうマァムには攻撃できないだろうけど……なぜだろう、動きがザボエラっぽく感じてしまう(笑)

 それにしてもマトリフの台詞が旧アニメと同じじゃなくって、ホッとしました♪

 旧アニメでは、マトリフがあそこでロカがマァムを武闘家にしたかったと言っていたと語っているので、マァムが自分で悩んで答えを出した感が薄かったのが不満だったので。

 原作ではナレーションだったパプニカの復興、町を直すの人達の姿と三賢者の報告で説明したのは、いい演出ですね!
 神殿を真っ先に修復し、城の修復をその後に、というのも初めて聞きました。

 まあ、パプニカが神官国家だというのなら、その順番なのは当然ですね。最終的にレオナがいた場所も、城ではなく神殿だったみたいですし。
 パプニカ城が危険なり、レオナと三賢者と神殿に逃がし、レオナの父のパプニカ王は城で討ち死にした……って感じだったのでしょうか。

 ダイ達+レオナと三賢者の会議で地図を見ながらの相談、地図がダイではなくポップの前に置いてあったのに爆笑。
 原作ではテーブルが小さめだったし、三人の前に置かれている感じだったのに、アニメでははっきりとポップの前! レオナ、ダイ、マァム、ポップ、エイミ、アポロ、マリンの並びで座っているので、ダイからはめっちゃ離れていますよっ。
 
 ……ダイ君、リーダーの役割とか頭脳面での活躍は、本当に求められていないっぽいですね(笑) ま、まあ、勇者の武器は勇気ですよねっ。
 ついでに、アポロさん、さりげなく両手に花っ。

 マァムの転職決意発言、原作では魔王軍との動きや回想を交えながらの流れになっていましたが、アニメではまとめての流れになっているのがいい感じ!
 レオナのきつい一言に、マァムが一瞬、眉を寄せた表情から笑顔になるシーンはよかったです〜。

 レオナの方も、きつい表情からニコッと微笑むシーンが追加されていて、よりきめ細かい演出が嬉しくてたまりませんっ。
 原作の連載時には「え、これでホントに仲良くなれるのかな?」と心配しちゃったシーンでしたから(笑)

 ダイがまったく理解できず、キョロキョロしているのはそのまんまでしたね。
 
 鬼岩城のシーン、カラスの鳴き声と姿が追加されていました。不気味な感じがして、いいです♪
 魔王軍の魔法陣も、デザイン、改変されていましたね。

 新装コミックスを見て気がつきましたが……文庫版とも改変されているっ。新装コミックスではただの六角形の星になっていますが、文庫版では三角形を二つ組みあせた六角形……所謂ヘキサグラムだったのに、変えられているーっ。
 まあ、この手の紋章は実際に外国で使われていたし、その辺にも配慮してんのでしょうかね?

 そのせいか、アニメでの魔王軍の六芒星がどことなく丸みを帯びたデザインに変更されています。おしゃれっすね。

 ピロロの声、可愛くない……っ、でも、そこがいいっ。
 外見は子供っぽいし、もっと甲高くて可愛い系の声かと思ったら、むしろキルバーンの声の方が高く聞こえますね(笑)

 原作ではハドラーの台詞だったキルバーンの説明が、ピロロのものになっているのが妙に楽しかったです。まあ、この方が自然でいいですねえ。
 ダイの活躍を背景に、ハドラーを貶すピロロのリアクションも気に入りました! 旧アニメではほぼ動きがなかったマスコットキャラが、急に生き生きしてきた感じがします。

 キルバーンの口調の軽さや動きは、実にいい感じ♪
 クッドイブニング、イメージ通りの軽さがたまりませんっ。また、キルバーンは仮面のため口パクしないまま喋っているのが、腹話術っぽくていいですね。
 そしてミストバーン、実はしゃべりたくてたまらなかったとばかりにチョイチョイ口を挟んでくるのが、なんか楽しいです。

 魔王軍の仲間割れ、いいなぁ。静かながら迫力を感じさせるバランに比べて、言い訳三昧なハドラーの小物っぷりや必死さが微笑ましい。

 ポップの見せ場、マァムへの告白未遂……実にいい雰囲気!
 ダイがレオナに告げるシーンで、原作だとポップは「つまんねえことチクるんじゃねえ」と怒鳴っていたのが、「つまんねえこと言うんじゃねえ」になっていたのは、微妙な改変ですね。
 まあ、その時代風の言い回しを標準に直したって感じですかね。

 海のきらめきを背負ったマァムの後ろ姿、いい雰囲気でした♪ 全く後ろを振り向かないマァムと、マァムの文句を言いつつ彼女から目を離せないポップのとりあわせが、実に良かったです。

 ポップとマァムの様子をはしゃいでみているレオナが、実に可愛い〜っ。ダイの方はポップをけしかけてひどいと言っているし、冷めている感じなのと好対照ですね。

 ポップとマァムが対話しているシーン、足下に花が咲いている描写が印象的でした。
 よーくみたら原作でもあったのですが、アニメでは構図を変えた上でピンクという色をつけたせいで、花の印象が際立ちましたね。

 マァムの肩を抱くだけで、めっちゃくちゃ照れているポップも可愛くて好きですが……ヒュンケルが顔色一つ変えずにマァムを抱きかかえていたことを思えば……そんなとこだぞ、ポップ(笑)
 やっぱり、この時点では男性として全く意識されちゃいない!

 そして、ルーラのシーンでレオナはポップがなかなかやるとはしゃいでいましたが、この時のダイはマァムに頑張れと応援しているだけで、レオナの話を微塵も聞いていないのが判明(笑) ……あー、こんなんだから最後の最後まで恋愛話が進まなかったんだっけなぁと、いまさらながら実感しました。

 魔の森でのポップとマァム……漫画では、BGMに小鳥の声が聞こえそうなのどかな雰囲気でしたが、アニメでは怪物の声らしきものが聞こえていました。
 ……うん、『魔の森』だものね、無理もない。

 でも、ポップの成長を認めるマァムの回想シーンはいい雰囲気だったし、告白をやめると決めたのか俯くポップのシーンも実に良かったですよ〜。
 鼻水を垂らしながらの『仲間』としての告白や、握手シーンもしっかりと時間を取ってくれて嬉しいです!

 貶し文句も、一部がNGに。大女はダメで、筋肉もりもりのゴリラは良しとは(笑) 

 そして、レオナとダイの会話の時、パプニカ城が夕日に染まって実に美しかったです! 原作では昼だったのに、アニメではポップが帰ってくるまでに時間がかかっている、という設定になったみたいですね。
 ……で、そんなに時間がかかっているのに『カップル成立したから、帰りが遅くなっている』と微塵も思われていないポップって(笑)

 なのにっ、最後の最後で登場した鬼岩城のせいで甘酸っぱい初恋風味など微塵もなく消し飛ばされた気分です(笑)
 ナレーションなしで船と鬼岩城の出会いを表現したのが見事ですが、恋愛要素も消し飛ばしていくスタイル……っ。

 次回予告は、色々と楽しみなシーンが満載。
 レオナ、天使なレオタードを試着しているっ!? 原作の踊り子の服はどうなるのか!? しかも、タピオカドリンクを飲んでいたような。
 どうせなら危ないビスチェがよかった……(ぼそっ)
 

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