『ロモス武術大会』(2021.5.29) |
《粗筋》 木槌で鐘が打ち鳴らされ、兵士達が一斉に動き出す。バダックの気球船が戻ってきたという知らせに、パプニカ城の屋上には三賢者や主立った神官などが集まっていた。 ダイとレオナだけで旅立ったはずの気球船は、ポップ、ヒュンケルやクロコダイン、マトリフと人数も大幅に増えて満員状態だった。 だが、それを遮ってレオナは国の主要メンバーをすぐに集めるように勅命を下した。 すでに心を決めているレオナが歩き出す中、まだ気球船に乗ったままのダイが自分達はどうすればいいのかと問う。 ダイ達も戸惑いがちだが、何が何だか分からないとばかりに、バダックが「誰でもいいから説明しとくれ」とぼやく。
まだ体力が回復しきっていないのだから、休養しろと命じるマトリフ。反論しようとするヒュンケルにも、マトリフは一喝した。 マトリフ「黙って従え! ……オレも寝る」 その頃、夕闇迫るロモスの山奥では、一人の女武闘家が修業を行っていた。 老師と喚ばれた老人は、山を下りて修行の成果を試す時が来たと言い、ロモス武術大会のチラシを彼女に見せる。 天気のいい、パプニカの浜辺。 マトリフ「そう言えば、服もきれいだな」 テランのメルルが直してくれたと自慢そうに言うポップは、彼女の乙女心には全く気づいていない様子。修行しようと熱心に言うポップの背後で、光と爆風が広がる。 少し離れた砂浜では、クロコダインとバダックが見守る中、ダイが浜辺に大穴を作ったところだった。 紋章の力が無くてもライディンを使えるようになったと、ダイはまたも呪文を唱える。強くなったダイに喜ぶ仲間達。 竜の騎士の力に耐えるべく、パプニカの特別な法術で作られた布で用意した装備一式が宝箱の中にあった。 バランとの戦いで壊れたはずなのにと不思議がるが、バダックは元々パプニカのナイフは太陽、風、海を象徴する宝玉がついてあり、三刀あったことを教えてくれる。 そして、今、ダイに風のナイフが渡される。残る海のナイフが行方不明であり、大事に使うように忠告するバダック。 直接ダイの力になれない分、レオナはダイのために装備を用意してくれた。それを聞き、レオナに感謝の言葉を呟くダイ。 そして、腕試しが始まった。 トベルーラで岩石を追い、容易く岩をたたき割るダイ。 一瞬、驚いたものの、紋章の宿る拳で竜闘気を発動させて耐えるダイ。あっさりと自分の技に耐えて見せたダイを見て、クロコダインはフッと笑う。 クロコダイン「まいったな……オレの最強の技を……」 得意そうに笑い返すダイだが、突然力を失い、真っ逆さまに落下する。 城へと戻ったダイ達。 無敵と思えた紋章の力だが、力配分が難しい。部屋の隅で熱心に読書していたヒュンケルも、紋章の弱点として使える武器が無いことを指摘する。 ロモスの武術大会の優勝賞品が覇者の剣だと聞き、ダイとポップは声をそろえて驚き、彼に詰め寄る。 パプニカの屋上にいたエイミからロモス武術大会のチラシをもらったダイ達は、大会が今日の昼に行われると聞く。 さっそく門番に武術大会の会場を問い詰めるダイとポップ。 一方、パプニカ城ではエイミが、ヒュンケル達にダイとポップがルーラでロモスに向かったことを伝えていた。 クロコダインが武器の修理をバダックに頼むつもりだと確認した後、ヒュンケルは修行の旅に出たい旨を告げる。 せめてアバンの書を持っていくようにと勧めるクロコダインだが、ヒュンケルは自分が持つのは相応しくないと考えている。 バダックは、ダイ達が覇者の剣を手に入れてくるかと気にしている。
ガッカリして、闘技場外の芝生でへたり込んでしまうポップ。 ダイ「優勝したヤツに挑戦して、やっつけちゃうってのはどうかな? いいかな? ダメかな?」 すっかりやる気をなくして寝転ぶポップは帰る気満々だが、ダイはせっかくだから武術大会を見たいと誘う。 が、可愛い子が出ていると聞いた途端、ポップは途端に目に色を変えてその気になった。それに苦笑するダイ。 満員御礼の武術会場では、特設コロシアムで大男と少女の戦いが行われているところだった。 どんな可愛い子なのかと、期待しながら闘技場までやってきたポップだが、武闘家の少女の見事な体捌きで払いのけられた大斧が彼のすぐ近くの柱に突き刺さる。 自分の倍以上はあろうかという巨漢の男をタコ殴りにする少女を見て、ダイはすごいと無邪気に喜ぶが、ポップは及び腰だ。 ポップ「や、やっぱ帰ろうか。こんな化け物みたいな力の持ち主、お近づきになりたくねえよ」 そのセリフが聞こえたのか、キッと目を見開く少女。 マァム「聞こえたわよ、ポップ」 そこにいたのは、誇らしげに武闘着を着たマァムだった。 マァムもまた、ダイ達の名を呼びながらコロシアムから飛び降り、二人はお互いの手をガッチリと握り合う。 様子が変なポップに、ダイとマァムは戸惑う。 なんと、そこにいたのは武闘着をきた大ネズミ……どこから見ても、モンスターだった。 大ネズミはいきなりポップにマウントを取り、ボコスコに殴り始める。どうやら、彼はポップがマァムに失礼な真似をしたと怒っているらしい。 マァム「やめなさい、チウ!」 その一言で、チウはピタッと殴るのを止めてポップから離れ、気をつけの姿勢を取る。 その態度にポップが怒り出した途端、チウはササッとマァムの後ろに隠れるちゃっかりさを見せる。 マァムの師匠である拳聖ブロキーナの弟子である、空手ネズミ・チウ。 その時、レスラー・ゴメスと空手ネズミ・チウの試合の呼び出しがかかる。 マァム「ごめんね。でも、あれで結構いいところもあるのよ」 マァムは、チウが以前は悪いモンスターだったのに、ブロキーナ老師に鍛えられて改心したことを話す。魔王の思念派も跳ね返し、言葉もしゃべれるようになったのだという。 ポップ「す、すげー先生だな」 マァムから、ダイ達がどうしてここに来たのかと問われたダイは、超竜軍団と戦った事を話す。 しかし、ダイはその合図に全く気づかず、ポップが一度死んだという、もっともショックの大きい話をバラしてしまった。
マァム「親子が殺し合うための手助けなんか、出来ない!」 ショックを受けたように、マァムを見つめるダイとポップ。
《感想》 『武闘家マァム・ついに登場!』 やっぱり、あの魅惑のスリット? スリットが悪いのかな? でも、その割にはソアラ姫の御御足を丸出しにしたスリットはそのまんまだったような気が(笑) まあ、冗談抜きで言えば、マァムはアクションシーンが多いので、ヒラヒラした武闘着の前垂れの動きを優先すればパンチラが免れないため、苦肉の策となったんでしょうね。 ミニスカは意外と身体に密着しているので布の吸着力を理由にごまかしがかけやすいですが、柔らかな素材の服だとそうはいきませんし。 って言うか、マァムの武闘着、思っていたよりも柔らか素材ですね!? 普通、と言うより、オーガンジーのような柔らかさと張りのある素材なのかなと思いました。……これはダンスなど身体を動かす際になびきやすいので、ドレスなどには好まれやすいですが、何分にも薄く耐久力に難度がある生地なのでバトルに向く素材じゃ無いんですが。 ま、まあ、ダイの服にも布なのに強度があると言う設定がくわえられているし、多分、うまいことファンタジー処理されているということなんでしょう、きっと。 とりあえず、オープニングのアバンと五人の使徒達の姿では、まだマァムもダイも旧衣装のままでした。来週から変わるかな? にしても、パプニカに帰る話、こんな感じになったとは(汗) ……まずい、二次創作で色々と妄想していたのと全然違うっ。超今更な気がしますが、小説道場の注意書きのどっかに、アニメとの差があることは明記しときましょう。 緊急を知らせるための鐘、木槌で打つタイプなのは少し意外でした。 パプニカへの気球船での帰還、思いっきり賑やかですね。クロコダインが乗っていて、よく平気だなと感心。 レオナに説教をしようとしたアポロが、命令を受けて配下として動くシーン、いいですね。年齢的にはアポロが上であり、レオナのわがままをたしなめるという理が彼にあったとしても、決して覆せない身分的には差があるのがよく現れています。 また、エイミとマリンの様子から、パプニカではテランやベンガーナの出来事は一切把握していなかったことが判明。……メルルやルーラ要員を確保してるテランの方が、情報収集力がありそうな感じです。 ベンガーナもテランも、自国の異変を他国に通告していないみたいですね。 普通の一般家庭でさえ、嫁入り前の娘さんが無断外出の上に数日も外泊なんてことがおきたら、親御さんは大騒動ですよっ。もうちょっと心配してあげてください、三賢者さんっ。 バダックさんは、無理矢理ボケを割り振られている感じが(笑) エイミがロモスに向かう行動が早いのにはビックリ。 ついでにいうなら、マトリフの言葉にヒュンケルが反論しかけたのは事実ですが、ダイやポップはどうしようかと迷っていただけだったし、あそこまで頭ごなしに休めと言い切るのがマトリフらしくないと思いましたね。 マトリフは手も早いし、口も悪い人物ですが、原作でダイやポップへ説教する時には、きちんと理由は説明しています。感情以上に、理屈を大事にする人だと思うんですけど。 そもそも、マトリフがダイ達と一緒に戻ってくること自体が意外でした。馬車の時も見当たりませんでしたし、てっきり一人で先に帰ったかと思っていましたよ(笑) 意外というのなら、ダイ達が目一杯元気な感じでの帰還だったのも、意外でしたね。 なぜか、このタイミングでクロコダインの鎧まで、完全復帰していましたし!(笑) 正直、パプニカの帰還時にクロコダイン達の重傷に驚いたバダックさんとの会話を期待していたのにーっ。 クロコダイン「なに、たいしたことはないさ。それより……武具や鎧を直す方が骨が折れそうだ」 って、感じの会話を聞いてみたかったです! うっ、ううっ、いくら回復魔法がある世界だからと言っても、一つの戦いが終わった後に装備も含めての完全復帰が早過ぎません? また、完全復帰したというのなら、少なくともポップはルーラで移動出来るのだから、パプニカに戻るのに気球船に乗る必要はないのに……なんだかレオナが仕切る形で団体行動をさせようとするあまり、細かな部分がチグハグな感じです。 レオナが指揮権を発揮しつつ、仲間達を休養させるように手配するのは同時進行できる案件なので、是非やって欲しかったです〜。 と、久々に不満が爆発しましたが、マァムの武闘シーンには満足しました! 竹林(多分)の奥で、シルエットだけ見える演武を行う女武闘家、いいですねえ。マァムの動きがなんとなくスト?の春麗っぽく見えてしまうのは気のせいでしょうか。 そして、ブロキーナ老師が思ったよりも早く登場! でも、マァムの目のアップ、姿を見せないように気を遣ってか、大きすぎる上に影を強調しすぎて、誰の目か分からなくなってしまっているのですが。……これならいっそ、シルエットで押し通しても良かったんじゃ。 ポップがバンダナを結ぶシーンは嬉しかったですが、ポップの服が綺麗に治っているのを指摘するマトリフさんの台詞、なぜここで持ってくるかな!? 気球船で気がつかなかったのか(笑) 気球船のくだりがオリジナルなのに、ポップとマトリフの会話は原作のままなので、どうにも違和感が。 ポップの回想シーンのメルルが可愛かっただけに、ポップとの別れを意識しつつ、服を繕う彼女の健気な姿が心底見たかったです! ポップが「もしかしてメルルは自分に気があるかも」と言うシーンで、マトリフが「うん」と頷くシーンが改変されていました。マトリフさんの動きを一つでも増やす余裕があるのなら、メルルにふって欲しかったのに〜。 ポップが爆風に吹っ飛ばされてひっくり返ったシーン、カニさんが彼の上を横切って逃げていました。 そう言えば、ポップの腰のナイフが今回も消えていました。 ダイやマァム、ヒュンケルは衣装の変化が多いので設定資料の枚数が多そうだと思っていましたが、ポップの場合は初期の服を延々着ているので、設定資料はそのまんまかと思っていましたよ。 マトリフが「疲れているから」と修行を断るシーン、後に体調を崩していることへの伏線となると思っていたので、カットされたのは残念でした。 ダイのライディン、進歩しているっ♪ 地面に向かって落雷させるなら、水平指定じゃなくてもいいと思うんですけど。 パプニカのナイフ、原作では海のナイフはパプニカ王が持ったまま行方不明になっているという説明がありましたが、そこはカットされていましたね。 死霊騎士としてパプニカ王が復活したら最悪だな〜と思っていましたが……でも、これってキルバーンやミストバーンとかがいかにもやりそうな気がします(笑) 新衣装のダイ、額のダイアデムが思っていた以上にキラキラしくて、豪華な印象。 ダイがトベルーラで岩をたたき割るシーン、よく見たら最初の岩は左手、次の岩を右手で砕いていますね。……紋章のある方の手じゃなくても、できるみたいです。 獣王会心撃をあっさり無効化されたクロコダイン、セリフの前に一瞬、笑みを浮かべているのが実にいいですねえ。 真っ逆さまに落下したダイ、まるで犬神家のような(笑) バダックさんにダイとポップが詰め寄り、揺さぶるシーン。 原作を見返すと、原作では揺さぶっているのはダイだけなので、土台となるカットがなかったせいで身長差をつけ損ねたのかなと思いました。 チラシを出すところではエイミさんのセクシーショット、カットされていました! ロモス城にルーラで辿り着いた時、ポップが身体をひねって一回転させているのが面白かったです。 原作とは流れを微妙に変えていますが、ダイとポップのドタバタシーンがまとまって見られるのは嬉しいです。 ところで、ダイ達がロモスに行ったのを報告するシーンのエイミさん、髪の毛が長すぎません!? ヒュンケルの決意表明、言葉がやや削られたり、前後している部分がありますね。それはいいのですが、クロコダインがアバンの書を見つめながら、アバンに思いを馳せるセリフがオールカットになったのが、なんとも悲しすぎます〜。 兵士やエイミさん、クロコダインらが武術大会の締め切りを知ってこけるシーンもカットされているのも、寂しいですね。 ダイの横取り大作戦、原作よりも熱意が籠もっているのに笑っちゃいました(笑) やっぱり、アニメダイの方がわんぱく度が強い気がします。 剣の横取りがダメだというのもそうですが、武術大会を見たがっていたのに、ポップが興味が無いと断ったらしょんぼりしているのに注目しました! つまり、自分は見たくても、ポップが嫌だというなら我慢しようと思っているんですよ! 可愛い子が出ていると聞き、目をカッと見開き跳ね起きるポップの生き生きした表情もいいですね。しかし、あそこまで元気に跳ね起きるとは、ポップって思っていたよりも腹筋が強いのかも(笑) 予選落ちしたハ……いえいえ、スキンヘッドの大斧男、ジャンプして襲いかかるシーンにビックリ。えっ、こんなにジャンプ力があっただなんて、おもいもしませんでしたよー。 マァムが手を床につき、バック転も駆使して足で斧を払いのける動きも目を奪われました。原作ではただのキックでしたが、アニメでのマァムの動きは円を基本とした動きが増えそうですね。 原作の直線的な攻撃を見せたマァムも好きですが、中華拳法風の円型の動きを主体とした動きにこれから期待しています。 ポップのセリフも、改変されてましたね。原作では「こんな化け物みたいな力の持ち主が、可愛い顔しているわけがね〜よ」と思いっきり貶しているのですが、アニメではソフトに。 ポップがマァムを疑ってガン見する横顔のカット……いくらなんでも、アゴがですぎた上に頭が大きく掻かれすぎてバランスが悪く、青年向け四コママンガかと言いたくなるぐらい、別人っぷりな崩れ方になってませんか!? ポップがマァムを見極めようとするシーン、ポップが接近する勢いに押されたように彼女が後ずさっているのが、ちょっと残念。 マァムにしてみれば、ポップに怯える必要も警戒する必要もないんだし、もっときょとんとして立っているだけでもいいと思うんですけどね。 最初にポップから後ずさるシーンも合わせて、マァムの位置づけが恋愛に鈍感な天然娘から、異性との接触に潔癖すぎる女の子にずれかけているような気が。 ついでに、ポップにもツッコミたい! チウ登場時の音楽が、脳天気でいいですね。 チウ、声がやたら可愛いな! 足音まで可愛いし! 正直、もっとダミ声かと思っていました(笑) これから自称二代目獣王としての台詞も増えていくので、今は軽いだけの彼の声にどんな凄みが生まれていくのか、今から楽しみです。 チウがポップを殴るシーン、ものすごい手抜きな印象を受けました〜。 基本的にバトルシーンでは殴る動きと、それによって反動で飛ばされるシーンにこだわり抜いているというのに、こんな場外乱闘では手を抜くみたいですね。 チウとダイの身長差、原作よりもずっと大きくなっていました! ポップのブロキーナ老師への評価、原作では「ムチャクチャな人だなぁ……その先生」と呆れていたので、アニメと原作で評価が逆転していますね。 ダイの説明も、覇者の武器が欲しいことではなく、超竜軍団のことからいきなりばらすスタイルはちょっと残念。 ダイが「ね!」と、嬉しそうにポップに相づちを求めるシーンもカットされたのが、実に残念ですっ。 マァムとの相談で、ポップのセリフはカットされていた物の、ポップが真面目な顔をしている辺り、彼が説明したと暗示しているみたいですね。ダイが驚いたようにマァムを見ていますが……張本人なのに説明以前に、マァムの反応に驚いているだけに見えます。 そして、ちょっぴり文句を言いたいのがゴメちゃん。 原作でもゴメちゃんはこの時、空を飛んでいましたけど、ここは傷心のマァムを気遣って彼女の肩に乗るとか、でなければいつものようにダイの頭の上に乗っていてもいい気がするのですが。 しかし、原作では棄権だったマァムの台詞が、優勝確定に改変されていますね(笑) ダイも、すでにマァムに優勝してもらって剣をもらう気、満々ですし。 ザムザ……声にイケメン要素というか、知的かつどことなく色気すら感じられる声なのに、顔は思いっきりザボエラ似のままだとは(笑) アニメではザムザが美化していることを、無意識に期待していた自分に気がつきましたよ! 次回予告、ザムザの裏切りがネタバレしまくりっすが(笑) |