『ロモス武術大会』(2021.5.29)

 

《粗筋》

 木槌で鐘が打ち鳴らされ、兵士達が一斉に動き出す。バダックの気球船が戻ってきたという知らせに、パプニカ城の屋上には三賢者や主立った神官などが集まっていた。

 ダイとレオナだけで旅立ったはずの気球船は、ポップ、ヒュンケルやクロコダイン、マトリフと人数も大幅に増えて満員状態だった。
 明るく帰還を告げるレオナに、エイミやマリンもホッとした様子だった。しかし、いち早く前に進み出たアポロは、レオナに軽く説教をしようとする。

 だが、それを遮ってレオナは国の主要メンバーをすぐに集めるように勅命を下した。
 一瞬戸惑ったアポロだが、王族としての立場からの命令と理解するやいなや、即座にそれに従った。

 すでに心を決めているレオナが歩き出す中、まだ気球船に乗ったままのダイが自分達はどうすればいいのかと問う。
 レオナがダイ達に望むのは、待機だ。
 休養でも修行でも、しばらく備えていてと頼むレオナ。

 ダイ達も戸惑いがちだが、何が何だか分からないとばかりに、バダックが「誰でもいいから説明しとくれ」とぼやく。

 






 エイミは複数の神官と共に、戻ってきたばかりの気球船に乗ってロモスへと向かった。
 それを城の中庭から見送るダイ達。
 ヒュンケルは、レオナが国を率いての行動を起こしたようだと考えている。
 
ポップ「おれ達はどうする?」
ダイ「どうしよう?」

 まだ体力が回復しきっていないのだから、休養しろと命じるマトリフ。反論しようとするヒュンケルにも、マトリフは一喝した。

マトリフ「黙って従え! ……オレも寝る」





 その頃、夕闇迫るロモスの山奥では、一人の女武闘家が修業を行っていた。
 息吹と共に、時に蹴りを、時に拳を打ち込む演武を繰り返す彼女の動きは鋭かった。
 そして、山を登ってくる小柄な老人が「そこまで」と声をかける。

 老師と喚ばれた老人は、山を下りて修行の成果を試す時が来たと言い、ロモス武術大会のチラシを彼女に見せる。
 





 天気のいい、パプニカの浜辺。
 マトリフの洞窟付近で、ポップは頭にバンダナを結んでいた。

マトリフ「そう言えば、服もきれいだな」

 テランのメルルが直してくれたと自慢そうに言うポップは、彼女の乙女心には全く気づいていない様子。修行しようと熱心に言うポップの背後で、光と爆風が広がる。
 それを見ただけで、マトリフは誰の仕業か悟ったらしい。
 修行は今度だと言い、ポップに向こうを見に行くように促した。





 少し離れた砂浜では、クロコダインとバダックが見守る中、ダイが浜辺に大穴を作ったところだった。
 ライディンの余波で、雷気がまだ色濃く残っている。
 それを見て、ポップはダイがライディンを使えるようになったと悟る。

 紋章の力が無くてもライディンを使えるようになったと、ダイはまたも呪文を唱える。強くなったダイに喜ぶ仲間達。
 今度は紋章の力を使えというクロコダインの指示の前に、バダックはダイに新装備を渡す。

 竜の騎士の力に耐えるべく、パプニカの特別な法術で作られた布で用意した装備一式が宝箱の中にあった。
 その中にパプニカのナイフが混じっていることに気づき、驚くダイ。

 バランとの戦いで壊れたはずなのにと不思議がるが、バダックは元々パプニカのナイフは太陽、風、海を象徴する宝玉がついてあり、三刀あったことを教えてくれる。
 ダイが持っていたのは、赤い石……太陽のナイフだった。

 そして、今、ダイに風のナイフが渡される。残る海のナイフが行方不明であり、大事に使うように忠告するバダック。
 新装備を身につけたダイを褒めたバダックは、今、レオナが大きな事をしていることを教えてくれる。

 直接ダイの力になれない分、レオナはダイのために装備を用意してくれた。それを聞き、レオナに感謝の言葉を呟くダイ。

 そして、腕試しが始まった。
 紋章の力を発動させ、ダイの拳が輝く。クロコダインに声をかけると、彼は手近にあった岩を続けざまに二つ、空高く放り投げた。

 トベルーラで岩石を追い、容易く岩をたたき割るダイ。
 動きやすさにはしゃぐダイに、クロコダインは己の最大の必殺技である獣王会心撃を放った。

 一瞬、驚いたものの、紋章の宿る拳で竜闘気を発動させて耐えるダイ。あっさりと自分の技に耐えて見せたダイを見て、クロコダインはフッと笑う。

クロコダイン「まいったな……オレの最強の技を……」

 得意そうに笑い返すダイだが、突然力を失い、真っ逆さまに落下する。





 城へと戻ったダイ達。
 落ち込んで部屋の隅で膝を抱え込むダイの周囲で、ポップ達はダイの力を分析していた。

 無敵と思えた紋章の力だが、力配分が難しい。部屋の隅で熱心に読書していたヒュンケルも、紋章の弱点として使える武器が無いことを指摘する。
 強敵相手では、素手では戦えない……竜の騎士が使える武器はないのかと考えるダイ達に、バダックは覇者の剣のことを教えてくれる。

 ロモスの武術大会の優勝賞品が覇者の剣だと聞き、ダイとポップは声をそろえて驚き、彼に詰め寄る。
 エイミから聞いたと聞き出したダイとポップは、さっそくエイミの元へと向かう。

 パプニカの屋上にいたエイミからロモス武術大会のチラシをもらったダイ達は、大会が今日の昼に行われると聞く。
 場所が城の近くの特設競技場と知り、ロモス城まではルーラでいけるとポップはすぐさまダイの手を取り、空へ飛び上がった。
 エイミの呼び止めも一瞬、遅く、ダイ達はロモス城門へと飛ぶ。

 さっそく門番に武術大会の会場を問い詰めるダイとポップ。
 場所を聞き、勢い込んで走って行くダイとポップ。





 一方、パプニカ城ではエイミが、ヒュンケル達にダイとポップがルーラでロモスに向かったことを伝えていた。
 ヒュンケルはエイミにレオナの考えを問うが、エイミはまだそれを話せないという。

 クロコダインが武器の修理をバダックに頼むつもりだと確認した後、ヒュンケルは修行の旅に出たい旨を告げる。
 バランとの戦いで力押しの戦いの不足を悟ったヒュンケルは、ラーハルトの想いも背負って修行をやり直す決意を固めていた。

 せめてアバンの書を持っていくようにと勧めるクロコダインだが、ヒュンケルは自分が持つのは相応しくないと考えている。
 自分に厳しいヒュンケルの姿に、クロコダインは彼がアバンの使徒の長兄としての自覚が芽生えたことを感じ取っていた。

 バダックは、ダイ達が覇者の剣を手に入れてくるかと気にしている。
 が、エイミはチラシを見て、あることに気がついた――。






 その頃、ロモスの武術大会場で、ダイとポップは驚きまくっていた。
 大会に申し込んだ物の、すでに時間切れ……粘って頼み込むも、規則だからと断られてしまう。

 ガッカリして、闘技場外の芝生でへたり込んでしまうポップ。

ダイ「優勝したヤツに挑戦して、やっつけちゃうってのはどうかな? いいかな? ダメかな?」
ポップ「それが正義の勇者のすることか?」

 すっかりやる気をなくして寝転ぶポップは帰る気満々だが、ダイはせっかくだから武術大会を見たいと誘う。
 しかし、興味が無いとポップがすげなく断るのに、しょんぼりするダイ。

 が、可愛い子が出ていると聞いた途端、ポップは途端に目に色を変えてその気になった。それに苦笑するダイ。





 満員御礼の武術会場では、特設コロシアムで大男と少女の戦いが行われているところだった。
 武闘家の少女が蹴り技で、斧を持った大男を圧倒している。

 どんな可愛い子なのかと、期待しながら闘技場までやってきたポップだが、武闘家の少女の見事な体捌きで払いのけられた大斧が彼のすぐ近くの柱に突き刺さる。

 自分の倍以上はあろうかという巨漢の男をタコ殴りにする少女を見て、ダイはすごいと無邪気に喜ぶが、ポップは及び腰だ。

ポップ「や、やっぱ帰ろうか。こんな化け物みたいな力の持ち主、お近づきになりたくねえよ」

 そのセリフが聞こえたのか、キッと目を見開く少女。
 足を踏ん張り、狙い定めたアッパーカットで大男をポップの方へとぶっ飛ばす。ダイはとりあえずサッと躱したが、ポップは見事に巻き添えを食らって男の下敷きに。

マァム「聞こえたわよ、ポップ」

 そこにいたのは、誇らしげに武闘着を着たマァムだった。
 マァムの勝利が確定し、アナウンスが流れる中、喜んだダイとゴメちゃんは彼女に駆け寄る。

 マァムもまた、ダイ達の名を呼びながらコロシアムから飛び降り、二人はお互いの手をガッチリと握り合う。
 意外な再会を喜び合うダイとマァムのすぐ側で、ポップは目ん玉をかっぴらいてマァムをガン見していた。

 様子が変なポップに、ダイとマァムは戸惑う。
 が、ザボエラに騙されたせいで疑心暗鬼になっているポップは、マァムを信じ切れない。彼女が本物かどうか見定めようと、マァムに詰め寄り、目の輝きから本物かどうか見極めようとする。
 
 しかし、無遠慮に顔を近づけすぎたせいでマァムを怒らせ、痛烈な平手打ちを食らってしまうが、それでかえって本物だと確信できて、安堵するポップ。
 だが、そのポップの頭を思いっきり踏んづける足が。

 なんと、そこにいたのは武闘着をきた大ネズミ……どこから見ても、モンスターだった。
 なのに、喋り始めた大ネズミにダイもポップも仰天する。

 大ネズミはいきなりポップにマウントを取り、ボコスコに殴り始める。どうやら、彼はポップがマァムに失礼な真似をしたと怒っているらしい。

マァム「やめなさい、チウ!」

 その一言で、チウはピタッと殴るのを止めてポップから離れ、気をつけの姿勢を取る。
 マァムがダイとポップを紹介するが、チウはポップが勇者一行だと信じられないのか、露骨に疑う始末。

 その態度にポップが怒り出した途端、チウはササッとマァムの後ろに隠れるちゃっかりさを見せる。
 そんなチウを、マァムは兄弟子だから許してやって欲しいと頼む。

 マァムの師匠である拳聖ブロキーナの弟子である、空手ネズミ・チウ。
 チウは勇者ダイの側に寄ってジロジロ見て、意外と小さいなと言ってのける。……そいう言うチウは、ダイよりもはるかに小柄なのだが。

 その時、レスラー・ゴメスと空手ネズミ・チウの試合の呼び出しがかかる。
 ダイやマァムには自信満々に自分の強さを誇り、ポップには後で話があるから逃げるなと言い切る尊大な態度に、ポップがかなりご立腹の様子。

マァム「ごめんね。でも、あれで結構いいところもあるのよ」

 マァムは、チウが以前は悪いモンスターだったのに、ブロキーナ老師に鍛えられて改心したことを話す。魔王の思念派も跳ね返し、言葉もしゃべれるようになったのだという。

ポップ「す、すげー先生だな」

 マァムから、ダイ達がどうしてここに来たのかと問われたダイは、超竜軍団と戦った事を話す。
 バランとの戦いはマァムにとってはショックが大きかろうと、上手くごまかそうと、ダイに釘を刺すつもりで肘でつつくポップ。

 しかし、ダイはその合図に全く気づかず、ポップが一度死んだという、もっともショックの大きい話をバラしてしまった。
 焦るポップだが、マァムは聞き捨てならないことを聞いたとばかりに、怒りに満ちた目をポップへ向ける。






 一方、コロシアムの上に立ったチウは、自信満々に対戦相手を睨みつけていた。巨漢のレスラーを前にしても、チウは全く怯むことはない。
 むしろ、自分の実力が分からないのかと大言壮語を吐く始末だ。
 彼はすでに、相手を格好良くやっつけ、マァムのハートを奪う気満々だった――。






 同じ頃、ダイ達はコロシアムに通じる通路の奥、人気の無い階段で話し合っていた。
 事情を聞いたマァムは俯き、優勝しても覇者の剣を受けとらないと宣言する。
 驚くダイやポップに、マァムは真顔で訴えかける。

マァム「親子が殺し合うための手助けなんか、出来ない!」

 ショックを受けたように、マァムを見つめるダイとポップ。






 一方、コロシアムではロモス王が観覧席に着席したところだった。
 盛況ぶりを喜び、後方にいたザムザという人物と親しげに話すロモス王。この武術大会を企画したザムザは、どこか油断のならない目をコロシアムへと向けていた。

 
 


《感想》

 『武闘家マァム・ついに登場!』
 満を持してのマァムの再登場に、テンションが上がります! ……でも、やっぱり、黒ストッキングなマァムには違和感を覚えますねえ。どこか妖艶さをました黒ストよりも、素足の方が健康美に溢れていて好みなのですが。ミニスカな僧侶戦士の服はよくて、なぜに武闘家は許さないのやら。

 やっぱり、あの魅惑のスリット? スリットが悪いのかな? でも、その割にはソアラ姫の御御足を丸出しにしたスリットはそのまんまだったような気が(笑)

 まあ、冗談抜きで言えば、マァムはアクションシーンが多いので、ヒラヒラした武闘着の前垂れの動きを優先すればパンチラが免れないため、苦肉の策となったんでしょうね。

 ミニスカは意外と身体に密着しているので布の吸着力を理由にごまかしがかけやすいですが、柔らかな素材の服だとそうはいきませんし。

 って言うか、マァムの武闘着、思っていたよりも柔らか素材ですね!?
 身体の動きから一歩遅れて風に舞う動きが見事で、見栄えがして嬉しいことは嬉しいのですが、基本的な武闘着は大抵は布地が分厚く、固めな印象があったので、あそこまで普通の布っぽいとは思いませんでした。

 普通、と言うより、オーガンジーのような柔らかさと張りのある素材なのかなと思いました。……これはダンスなど身体を動かす際になびきやすいので、ドレスなどには好まれやすいですが、何分にも薄く耐久力に難度がある生地なのでバトルに向く素材じゃ無いんですが。

 ま、まあ、ダイの服にも布なのに強度があると言う設定がくわえられているし、多分、うまいことファンタジー処理されているということなんでしょう、きっと。

 とりあえず、オープニングのアバンと五人の使徒達の姿では、まだマァムもダイも旧衣装のままでした。来週から変わるかな?

 にしても、パプニカに帰る話、こんな感じになったとは(汗) ……まずい、二次創作で色々と妄想していたのと全然違うっ。超今更な気がしますが、小説道場の注意書きのどっかに、アニメとの差があることは明記しときましょう。

 緊急を知らせるための鐘、木槌で打つタイプなのは少し意外でした。
 紐で引いて慣らすタイプの鐘楼の方が、音も大きい上に鳴り響くような気もしますが……手で連打するタイプだと、江戸時代の半鐘を思い出しましたね。

 パプニカへの気球船での帰還、思いっきり賑やかですね。クロコダインが乗っていて、よく平気だなと感心。
 でも、気になるのが気球船の着陸光景。え……よく見ると気球船、屋上の床についていない!? 空中にちょっと浮かんだ状態のまま、定飛しとりますが!?
 ファ、ファンタジー(笑)

 レオナに説教をしようとしたアポロが、命令を受けて配下として動くシーン、いいですね。年齢的にはアポロが上であり、レオナのわがままをたしなめるという理が彼にあったとしても、決して覆せない身分的には差があるのがよく現れています。

 また、エイミとマリンの様子から、パプニカではテランやベンガーナの出来事は一切把握していなかったことが判明。……メルルやルーラ要員を確保してるテランの方が、情報収集力がありそうな感じです。

 ベンガーナもテランも、自国の異変を他国に通告していないみたいですね。
 普通なら隣国とは仮初めでも平和協定を結び、第三勢力の敵国が現れた場合は共闘、もしくは協力し合うなどの条約を結んでおくものですが、ダイ大ワールドではどうやら国家間条約は軽視されている模様。
 
 それ以前に、国内問題についても問題が。
 いくら勇者が一緒だったとは言え、パプニカにたった一基しかない気球船で出かけてしまったからとは言え、お忍びを完全放置していたとは。

 普通の一般家庭でさえ、嫁入り前の娘さんが無断外出の上に数日も外泊なんてことがおきたら、親御さんは大騒動ですよっ。もうちょっと心配してあげてください、三賢者さんっ。
 ここは王族の護衛として影から見守る部下なり、非常事態の連絡員を手配しておくとか、早急な警備態勢の見直しを提案したいところです。

 バダックさんは、無理矢理ボケを割り振られている感じが(笑)
 いや、個人的にバダックさんは好きなので、彼の出番が増えたのは嬉しいですけどね。

 エイミがロモスに向かう行動が早いのにはビックリ。
 ですが、ダイ達に休養を勧めたのがマトリフなのはちょっと意外でした。ここは、レオナが仕切るかと思っていましたよ。
 勇者一行の体調管理をするのなら、どう考えてもレオナが一番熱心にやるべき立場だし、手配もしやすいでしょう。

 ついでにいうなら、マトリフの言葉にヒュンケルが反論しかけたのは事実ですが、ダイやポップはどうしようかと迷っていただけだったし、あそこまで頭ごなしに休めと言い切るのがマトリフらしくないと思いましたね。

 マトリフは手も早いし、口も悪い人物ですが、原作でダイやポップへ説教する時には、きちんと理由は説明しています。感情以上に、理屈を大事にする人だと思うんですけど。

 そもそも、マトリフがダイ達と一緒に戻ってくること自体が意外でした。馬車の時も見当たりませんでしたし、てっきり一人で先に帰ったかと思っていましたよ(笑) 

 意外というのなら、ダイ達が目一杯元気な感じでの帰還だったのも、意外でしたね。
 バラン戦での傷跡も生々しい姿で戻ってきたからこそ、魔王軍への戦いに本腰を入れようとするレオナの意見にパプニカ側も賛成したのかと思っていたので。

 なぜか、このタイミングでクロコダインの鎧まで、完全復帰していましたし!(笑) 正直、パプニカの帰還時にクロコダイン達の重傷に驚いたバダックさんとの会話を期待していたのにーっ。

クロコダイン「なに、たいしたことはないさ。それより……武具や鎧を直す方が骨が折れそうだ」
バダック「よ、よしっ、それならワシに任せておけい! パプニカ一の発明王と喚ばれたこのワシじゃ、武器の修復ならお手の物じゃ!」

 って、感じの会話を聞いてみたかったです!
 ついでに言うのなら、満身創痍の姿で戻ってきたヒュンケルを見て、エイミさんが傷に驚き、手当てをしようと彼に寄り添うシーンはどこにっ!? っていうか、ヒュンケルがちゃっかりと新衣装を纏っていましたが、あれは密かにエイミさんが見立てたのかなと予想していたのにーーっ(←妄想度200%)

 うっ、ううっ、いくら回復魔法がある世界だからと言っても、一つの戦いが終わった後に装備も含めての完全復帰が早過ぎません?

 また、完全復帰したというのなら、少なくともポップはルーラで移動出来るのだから、パプニカに戻るのに気球船に乗る必要はないのに……なんだかレオナが仕切る形で団体行動をさせようとするあまり、細かな部分がチグハグな感じです。

 レオナが指揮権を発揮しつつ、仲間達を休養させるように手配するのは同時進行できる案件なので、是非やって欲しかったです〜。

 と、久々に不満が爆発しましたが、マァムの武闘シーンには満足しました!
 ロモスの山奥が、まるで仙人郷のよう……! 気分は、カンフー映画の冒頭ですね♪

 竹林(多分)の奥で、シルエットだけ見える演武を行う女武闘家、いいですねえ。マァムの動きがなんとなくスト?の春麗っぽく見えてしまうのは気のせいでしょうか。

 そして、ブロキーナ老師が思ったよりも早く登場!
 シルエットのみの描写ですが、あかね色に染まった山の中でのシルエットが目立って、美しいです。

 でも、マァムの目のアップ、姿を見せないように気を遣ってか、大きすぎる上に影を強調しすぎて、誰の目か分からなくなってしまっているのですが。……これならいっそ、シルエットで押し通しても良かったんじゃ。
 どうせ、声でバレバレなんだし。

 ポップがバンダナを結ぶシーンは嬉しかったですが、ポップの服が綺麗に治っているのを指摘するマトリフさんの台詞、なぜここで持ってくるかな!? 気球船で気がつかなかったのか(笑)

 気球船のくだりがオリジナルなのに、ポップとマトリフの会話は原作のままなので、どうにも違和感が。
 そして……そして……どうせオリジナル要素を出すのなら、なぜっ、ポップの世話を焼くメルルのシーンをいれてくれなかったんですかぁああああああっ(絶叫!)

 ポップの回想シーンのメルルが可愛かっただけに、ポップとの別れを意識しつつ、服を繕う彼女の健気な姿が心底見たかったです!

 ポップが「もしかしてメルルは自分に気があるかも」と言うシーンで、マトリフが「うん」と頷くシーンが改変されていました。マトリフさんの動きを一つでも増やす余裕があるのなら、メルルにふって欲しかったのに〜。

 ポップが爆風に吹っ飛ばされてひっくり返ったシーン、カニさんが彼の上を横切って逃げていました。
 なぜ、いきなりカニが存在感を? と、思って原作を確かめたら、原作で通りすがりのカニの親子が爆音にビックリするシーンがあったんですね。なるほど、出世しましたね、カニさん!

 そう言えば、ポップの腰のナイフが今回も消えていました。
 原作でも唐突に消えていましたが、アニメではずっとつけているのかなと思った矢先に消えたみたいですね。ポップの設定資料が変わったんでしょうか?

 ダイやマァム、ヒュンケルは衣装の変化が多いので設定資料の枚数が多そうだと思っていましたが、ポップの場合は初期の服を延々着ているので、設定資料はそのまんまかと思っていましたよ。

 マトリフが「疲れているから」と修行を断るシーン、後に体調を崩していることへの伏線となると思っていたので、カットされたのは残念でした。

 ダイのライディン、進歩しているっ♪
 両手を交差して構え、勢いよく降る感じがヒュンケル戦の時よりよくなっていますね。ただ、なぜか指先を完全に振り下ろすのではなく、指先点検とばかりに水平段階でぴたりと止まっていますが(笑)

 地面に向かって落雷させるなら、水平指定じゃなくてもいいと思うんですけど。

 パプニカのナイフ、原作では海のナイフはパプニカ王が持ったまま行方不明になっているという説明がありましたが、そこはカットされていましたね。
 原作でこの説明を見た時、いつかパプニカのナイフが側に転がる白骨だとか、王冠とパプニカのナイフを装備した骸骨剣士が登場するんじゃないかと思い、ヒヤヒヤしていました。

 死霊騎士としてパプニカ王が復活したら最悪だな〜と思っていましたが……でも、これってキルバーンやミストバーンとかがいかにもやりそうな気がします(笑)

 新衣装のダイ、額のダイアデムが思っていた以上にキラキラしくて、豪華な印象。
 みんなの持つ武器のテカリや、装備のツヤが後半になればなるほど、良くなっていくようです。……で、ポップだけ変化無く据え置き(笑)

 ダイがトベルーラで岩をたたき割るシーン、よく見たら最初の岩は左手、次の岩を右手で砕いていますね。……紋章のある方の手じゃなくても、できるみたいです。

 獣王会心撃をあっさり無効化されたクロコダイン、セリフの前に一瞬、笑みを浮かべているのが実にいいですねえ。
 ダイの成長を心から喜ぶ懐の広さが、彼の魅力だと思います。

 真っ逆さまに落下したダイ、まるで犬神家のような(笑)
 珍しく、すねたように膝を抱えている姿もいいですね。落ち込むダイに付き合ってあげているゴメちゃん、実にプリティー♪ 原作ではこの回は実はゴメちゃんの出番は一切なかったので、なんだか安心しました。

 バダックさんにダイとポップが詰め寄り、揺さぶるシーン。
 見ていてなんか違和感があるな、と思って見返してから気づいたのですが、ダイとポップがほぼ同身長に描かれているから変に感じたみたいです。
 身長差があるので、ポップの方が上、ダイが下から揺さぶらないと不自然なんですよね。

 原作を見返すと、原作では揺さぶっているのはダイだけなので、土台となるカットがなかったせいで身長差をつけ損ねたのかなと思いました。

 チラシを出すところではエイミさんのセクシーショット、カットされていました! 
 い、いや、画面で見せないだけで、チラシを出した位置から考えると、やっぱり『魅惑の不二子ちゃんゾーン』から出したとしか思えないので、視聴者の想像にお任せするシーン?(泣)

 ロモス城にルーラで辿り着いた時、ポップが身体をひねって一回転させているのが面白かったです。
 しかし、武術会場に向かうポップの足が、妙に速いですね(笑)
 原作ではほぼ並んで走っているように見えるのですが、アニメでは明らかにポップが先を走っています。
 すっごくはしゃいでいるダイが可愛いですね。

 原作とは流れを微妙に変えていますが、ダイとポップのドタバタシーンがまとまって見られるのは嬉しいです。
 子供っぽくはしゃぐダイとポップが、かわいい!
 ここのところ、ずーっとダイにとっては辛い話が続いていたから、明るく、楽しい話になって嬉しい限り。

 ところで、ダイ達がロモスに行ったのを報告するシーンのエイミさん、髪の毛が長すぎません!? 
 って言うか、今回の絵柄全般的に丸顔で目が大きめなカットが多く、可愛さが強調されている分、作画に不安定さを感じてしまいます。特に、チウの作画などは安定していない気が……。

 ヒュンケルの決意表明、言葉がやや削られたり、前後している部分がありますね。それはいいのですが、クロコダインがアバンの書を見つめながら、アバンに思いを馳せるセリフがオールカットになったのが、なんとも悲しすぎます〜。
 好きなセリフだったのにー。

 兵士やエイミさん、クロコダインらが武術大会の締め切りを知ってこけるシーンもカットされているのも、寂しいですね。
 
 まあ、ショックでへたり込むダイや、「うんうん」と期待するポップ、こけた拍子にダイとぶつかってしまうポップなど一連のギャグシーンが可愛くて、そこはおおいに気にいりましたが♪

 ダイの横取り大作戦、原作よりも熱意が籠もっているのに笑っちゃいました(笑) やっぱり、アニメダイの方がわんぱく度が強い気がします。
 けど、そんなにわんぱくなのに、ポップがダメと言ったことには従っているのが素直ですね。

 剣の横取りがダメだというのもそうですが、武術大会を見たがっていたのに、ポップが興味が無いと断ったらしょんぼりしているのに注目しました! つまり、自分は見たくても、ポップが嫌だというなら我慢しようと思っているんですよ!

 可愛い子が出ていると聞き、目をカッと見開き跳ね起きるポップの生き生きした表情もいいですね。しかし、あそこまで元気に跳ね起きるとは、ポップって思っていたよりも腹筋が強いのかも(笑)

 予選落ちしたハ……いえいえ、スキンヘッドの大斧男、ジャンプして襲いかかるシーンにビックリ。えっ、こんなにジャンプ力があっただなんて、おもいもしませんでしたよー。

 マァムが手を床につき、バック転も駆使して足で斧を払いのける動きも目を奪われました。原作ではただのキックでしたが、アニメでのマァムの動きは円を基本とした動きが増えそうですね。

 原作の直線的な攻撃を見せたマァムも好きですが、中華拳法風の円型の動きを主体とした動きにこれから期待しています。

 ポップのセリフも、改変されてましたね。原作では「こんな化け物みたいな力の持ち主が、可愛い顔しているわけがね〜よ」と思いっきり貶しているのですが、アニメではソフトに。
 
 ……って、ソフトな割には、いきなりナンパ前提のセリフに聞こえますが、それはいいんでしょうかね?(笑)
 
 闘技場のアナウンスで「次の試合は10分後に開催いたします」と言う言葉を発見! おおっ、原作には無かった改変! 思っていたより、休憩時間が長いんですね、知らなかった……。

 ポップがマァムを疑ってガン見する横顔のカット……いくらなんでも、アゴがですぎた上に頭が大きく掻かれすぎてバランスが悪く、青年向け四コママンガかと言いたくなるぐらい、別人っぷりな崩れ方になってませんか!? 

 ポップがマァムを見極めようとするシーン、ポップが接近する勢いに押されたように彼女が後ずさっているのが、ちょっと残念。
 異性に不必要に近づかれるをの嫌う警戒心が、マァムっぽくない気がします。

 マァムにしてみれば、ポップに怯える必要も警戒する必要もないんだし、もっときょとんとして立っているだけでもいいと思うんですけどね。
 それに、ポップに止めてともなんとも言う前に、いきなり怒って平手打ちってのも、ちょっと。
 
 原作のようにポップがマァムの胸をつついて殴られるのはいいとして、顔を接近させられたのを嫌ってあそこまで過剰反応するってのも……基本的にセクハラが軽度化されているので、マァムの反撃が正当防衛と言うよりも、異性を意識しすぎるあまりの過剰防衛に見えてしまうんですよねー。

 最初にポップから後ずさるシーンも合わせて、マァムの位置づけが恋愛に鈍感な天然娘から、異性との接触に潔癖すぎる女の子にずれかけているような気が。
 救いは、ポップの反応が軽いので、マァムの暴力がたいしたことがないと思わせてくれる点ですね。

 ついでに、ポップにもツッコミたい!
 「本物のマァムなら、ザボエラとは目の輝きが違うはず」って、おまえ、ザボエラの化けたマァムとはまともに目も合わせられなかったでしょーがっ(爆笑)

 チウ登場時の音楽が、脳天気でいいですね。
 そして、原作では「兄弟弟子」と紹介されていたのが「兄弟子」になっています。おおっ、チウ、原作よりもある意味で出世していますね。

 チウ、声がやたら可愛いな! 足音まで可愛いし! 正直、もっとダミ声かと思っていました(笑) これから自称二代目獣王としての台詞も増えていくので、今は軽いだけの彼の声にどんな凄みが生まれていくのか、今から楽しみです。

 チウがポップを殴るシーン、ものすごい手抜きな印象を受けました〜。
 チウが腕力が無く、ペシペシとポップを叩いているだけなのは分かりますが、ポップが痛がって首を動かす動きや、風を捲くような勢いのある効果とイマイチ合っていないのがちょっと……。

 基本的にバトルシーンでは殴る動きと、それによって反動で飛ばされるシーンにこだわり抜いているというのに、こんな場外乱闘では手を抜くみたいですね。

 チウとダイの身長差、原作よりもずっと大きくなっていました!
 と言うより、アニメのダイが原作のダイよりも大きめに描かれている感じが強いです。

 ポップのブロキーナ老師への評価、原作では「ムチャクチャな人だなぁ……その先生」と呆れていたので、アニメと原作で評価が逆転していますね。

 ダイの説明も、覇者の武器が欲しいことではなく、超竜軍団のことからいきなりばらすスタイルはちょっと残念。
 まあ、説明を極力省くためにはいい手なんですが、ダイとマァムの説明や推理に関わる部分ってカットされる傾向が本当に多いですね。

 ダイが「ね!」と、嬉しそうにポップに相づちを求めるシーンもカットされたのが、実に残念ですっ。

 マァムとの相談で、ポップのセリフはカットされていた物の、ポップが真面目な顔をしている辺り、彼が説明したと暗示しているみたいですね。ダイが驚いたようにマァムを見ていますが……張本人なのに説明以前に、マァムの反応に驚いているだけに見えます。

 そして、ちょっぴり文句を言いたいのがゴメちゃん。
 えー、なんで、このシーンのゴメちゃん、妙に小さく描かれているの!? それとも、意味も無く遠くにいるとでも?

 原作でもゴメちゃんはこの時、空を飛んでいましたけど、ここは傷心のマァムを気遣って彼女の肩に乗るとか、でなければいつものようにダイの頭の上に乗っていてもいい気がするのですが。

 しかし、原作では棄権だったマァムの台詞が、優勝確定に改変されていますね(笑) ダイも、すでにマァムに優勝してもらって剣をもらう気、満々ですし。

 ザムザ……声にイケメン要素というか、知的かつどことなく色気すら感じられる声なのに、顔は思いっきりザボエラ似のままだとは(笑)
 ロモス王の王座にスッと指が添えられる仕草が妙に目を引いただけに、ご本人の顔が見えた瞬間、ものすごいガッカリ感を感じました。

 アニメではザムザが美化していることを、無意識に期待していた自分に気がつきましたよ!

 次回予告、ザムザの裏切りがネタバレしまくりっすが(笑)
 いやいや、ここはマァムの大会での活躍を見せて、無事に剣が手に入るかな!? と思わせといて、来週になってから意表を突くのが常道でしょ!?
 あー、相変わらず予告が思いっきりネタバレしていくスタイルですね。

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