『我ら獣王遊撃隊』(2021.9.25) |
ポップの渾身のメドローアが炸裂し、極大消滅魔法の生み出す白い光に飲まれた親衛騎団達。 ポップ「勝った」 勝利を確信して呟いたポップの頭を、クロコダインは豪快に掻き撫でて褒める。上機嫌のポップもクロコダインの新必殺技にサポートを褒め返し、先程までの緊迫感が嘘のように和気藹々とした雰囲気になる。 ヒュンケルもポップの新呪文の効果に満足そうだったが、彼は突然血相を変え、槍を手に前に進み出て身構えた。 ヒュンケルの警戒を見て、マァムは心配そうに何があったのかと尋ねる。クロコダインも事情が分からず戸惑い気味だが、それでもヒュンケルに習って斧を持ち直した。 と、その時、地響きに似た音が響き渡った。 煙越しとは言え、消滅したはずのハドラー親衛騎団らのシルエットがはっきりと映しだされる。 極大消滅呪文の効力を誰よりも知っているからこそ、ポップは彼らが無傷だったことに驚き、動揺を隠せなかった。 危なかったと言いながらも、どこかクールな様子のヒム。 ブロックの身体は、無残にも背中側の半分が削り取られていた。心配し、彼の名を呼ぶヒム。 メドローアが迫る中、ブロックは仲間四人を抱き寄せて地面へ倒れ込んだ。巨体からの重みを利用して仲間を地中に埋め、避難させた……ブロックの機転が無ければ自分達は全滅していたと静かに呟くアルビナス。 自分の身の危険を顧みず仲間を助けたブロックに、ヒムは感謝の言葉を投げかける。倒れたまま動けないながらも、それに返事をするブロック。 それを見て、ポップはショックを受けつつも敵のチームワークの良さを理解する。ヒュンケルもマァムも、それは同じだった。 マァム「……ああして、互いの長所を合わせ、短所を補いながら戦った時の強さは、私達自身が誰よりも知っているもの……!」 だが、ダイは強敵と戦うことは覚悟の上だと断言し、仲間達を鼓舞する。その言葉のおかげで、みんなが気を取り直しす。 しかし、そこに『そうはいかぬ』との言葉がかけられる。 シグマの腕が爆破して跡形もなく吹き飛んだが、シャハルの鏡だけは無傷でそこに残っていた。それを丁寧に拾い上げながら、シャハルの鏡はハドラーから授かった伝説のアイテムだと語るシグマ。 軽くシャハルの鏡を放り上げ、自分の腕に見事に装着するシグマ。 シグマは一飛びで仲間達のところに戻り、ヒムは第二ラウンド開始と息巻く。 しかし、どこからか聞こえる声に、ヒムはピタリと動きを止めた。 黒い球体は溶けるように消え、マントを羽織ったハドラーが出現した。 弧を描いてハドラーへと跳んだブーメランは、彼の肉体をすり抜けた。それに驚くダイやポップだが、ヒュンケルは驚く素振りも見せない。予想していたとばかりに落ち着き払った表情で、戻ってきたブーメランを受け止める。 今のハドラーの姿が幻影だと看破するヒュンケル。 自分の手を汚さず部下に襲わせたことについて、ヒュンケルは激昂して文句をつける。 ハドラーには奇襲の意志もなく、死の大地でダイ達を待つつもりだった。 自分達の役目は腕試しだと言い切る親衛騎団。 ダイ達に早く死の大地に来るように誘いをかけ、ハドラーはダイが呼び止めるのも無視して再び不思議な球体に身体を覆われ、消え去ってしまう。 残る親衛騎団も、もはや戦う気は無いらしい。 それを一瞬見送ってから、ヒュンケルは地上を見据えて槍を身構える。 一人とどまったヒムは、ヒュンケルへの敵愾心を隠しもしなかった。額の傷のお返しをする気満々だが、ヒムにとってハドラーの命令は絶対だ。 それに腹を立てたポップが追いかけようとするが、ダイが両手でポップのマントを掴み、引き留める。 ダイ「ポップ! それじゃこの前と同じだろ!」 ポップ「あ……そっか」 ダイに引き留められて気が抜けたのか、落ち着きを取り戻すポップ。 マァム「まず、みんなの手当てをしないと。手が足りないわ。ダイとポップでレオナ達を呼んできて!」 ポップ「分かった!」
ハドラー「ウム……おまえもだ」 アルビナス「ほんの掠り傷です」 部下達のところへ足を運び、ハドラーはダイ達に対する感想を求める。士気も高く気に入ったと発現するヒムに対して、ハドラーは満足げに笑う。 ハドラー「この死の大地にネズミが入り込んでいるようなのでな。無傷のあやつを派遣した」 その頃、荒涼とした死の大地ではチウが隊員三号のマリンスライムに胸を張って指示を与えていた。真剣な表情でそれに応じ、ぴょんぴょん弾んで海へと飛び込むマリンスライム。 それを見送ってから、チウは用心深く周囲を見回してから移動しはじめる――と本人は思っているだろうが、その動きはどうにもコソコソとしたものだった。岩陰に隠れながら(ただし、丸見え)、さささっ(本人が口にしている)と死の大地を探索するチウ。 その最中、彼は前方に光り輝く何かを発見する。 そこに、ゴメちゃんとパピラスが飛んでくる。 いくら探しても岩山しか無く、山を越えようとすると不思議な力で押し戻されてしまう。海が怪しいと踏んだチウは、マリンスライムを仲間にした自分の先見の明を褒める。 事情を知らないゴメちゃんに、先程マリンスライムを仲間にしたことを得意そうに告げるチウ。 それに対し、どこか焦った様子ながらもたいしたことが無かったと見栄を張るチウ。……が、その後ろ姿はコブだの絆創膏だのが目立っていたことは秘密である。 海を眺めやり、入り口の場所についての確信をますます強めるチウ。 チウ「おいっ、魔王軍っ!? オリハルコンの奴か!?」 突然の敵の乱入に、毛を逆立てて驚く獣王遊撃隊。それに対し、フェンブレンは堂々と名乗る。 フェンブレン「いかにも。ハドラー親衛騎団の僧正(ビショップ)、フェンブレンだ」 同じ頃、光も届かない海の底ではマリンスライムが泳ぎながら、何かを探していた。 怯えたマリンスライムだが、一転して決意の表情を浮かべ、急いで引き返す。勢いよく地上へ飛び出し、石のように水面を跳ねて飛んで死の大地に戻った。 一方、チウ達は険しい表情でフェンブレンと対峙していた。 チウ「やっぱり、海底にあったんだ……!」 自分達が重要な場所を探し当てたことを、フェンブレンに誇らしげに語るチウ。 思わず聞き返したチウに、フェンブレンはその門が大魔王バーンの居城・バーンパレスへの入り口だと暴露した。 次の瞬間、チウ、ゴメちゃん、マリンスライムは一斉にパピラスに飛び乗った。すかさず、翼を広げて飛び上がるパピラス。 だが、それを落ち着き払って見送りながら、フェンブレンはそれは三つの意味で無理だと宣言する。 一つ目の理由は、チウ達がこの島から出られないこと。 地面に叩きつけられたチウ達は、一瞬、気絶していた。 真空系呪文を極めているフェンブレンは、周囲のものをいつでも切り刻めるのを自慢にしている。 大魔宮が不可侵の場所であり、魔宮の門は大魔王バーンの超魔法で封印された、伝説の開かずの扉だということ。 親衛騎団は特別な呪法により、出入りを許されているのだとフェンブレンは説明する。 しかし、チウはそれを嘘だと否定し、信じようとしない。 彼は三つ目にして最後の無理な理由を、告げる。 フェンブレン「なぜなら、おまえはこの場で死ぬ! ダイ達が目にするのは、おまえ達の死骸だ!」 目を赤く光らせ、剣と化した腕を大きく振り上げてフェンブレンは襲いかかってきた。 その物音に、ゴメちゃんとパピラスが目覚める。 岩にぶつかって動けないチウに、ゆっくりと近づいていくフェンブレン。再び、彼が刃の腕を構えるが、フェンブレンは攻撃寸前に足下に目を落とす。 思わぬ部下の奮闘を見て、『マリべえ』と名を叫ぶチウ。 それは単に止めさせるための動作では無く、攻撃のための予備動作だった。刃を思わせるフェンブレンのつま先が、鋭く光る。 その瞬間、チウが弾丸のように急回転して突っ込んでくる。 次の瞬間、血を撒き散らしながら吹っ飛ばされたのはチウの方だった。またも岩山に叩きつけられるチウを、パピラスもマリンスライムも目を見開いて見つめる。 血まみれで岩にもたれかかるチウを見て、フェンブレンは呆れた様子を隠しもしなかった。 だが、チウは岩を手で強く叩供養にして掴み、フェンブレンの言葉を遮った。 チウ「みんな……我が隊の立派な隊員達だ!」 自分が隊長と自負するチウは、隊長は部下を必死で守るものだという強い信念がある。 だが、彼らの感動もフェンブレンの胸には響かない。 怪訝な表情を見せるチウに、フェンブレンは自分の性癖を暴露する。 フェンブレン「ワシは……残酷なのだ」 そう言い切るフェンブレンの細められた目は、妖しい光に満たされていた。その目を、チウは臆すること無く真っ向から睨み返した――。 一方、その頃のサババの港では倒された人々の救助活動が始まっていた。 レオナ「早く! こっちの人にも手当てを!」 戦いの前に奮戦したガルーダも、疲れ切っているのが壁に寄っかかって座り込み休んでいる。 そこに、焦ったように駆けつけてきたのはアキームだった。 ゴメスが彼らが真っ先にやられたこと、まだドックにいることを話した途端、アキームは絶叫しつつものすごい勢いでそちらへと走っていく。 怪我人を壁にもたれかけさせたダイは、同じく壁にもたれているノヴァに声をかける。 もう自分を放っておいてくれとグダグダと話すノヴァを、ダイは驚いたように聞くばかりだったが、少し離れたところでそれを耳にしたマァムの表情には、わずかな怒りが浮かんでいる。 ノヴァの泣き言が我慢できないとばかりにマァムはムッとした顔になり、ノヴァの方に向き直った。 ノヴァを励まそうとするダイの目の前で、マァムはいきなりノヴァの手首を握ったかと思うと、そのまま捻り上げる。 そんなノヴァに、マァムは辛辣だった。 痛めた手首を押さえつつも、それに反論できないでいるノヴァ。 マァム「それとも……私が運んであげましょうか?」 怒った顔で告げたその言葉が、止めだった。 いつからその光景を見ていたのか、ススッとダイの側に近寄ってきたレオナは楽しそうに、小声で囁く。 レオナ「誰だか知んないけど、マァムと結婚する人って大変よねえ〜」 それを聞いたダイは瞬きを繰り返し、レオナも自分のことを棚に上げていると呆れるのだった。 ポップ「おーい」 ダイ、レオナ、マァムの三人が声の方向に顔を向けると、ポップを中心にヒュンケルとクロコダインが並んで歩いてきた。 マァムは彼らが死の大地へ行ったのかと心配する。 クロコダイン「オレとヒュンケルが用心棒だ」 ポップ「頼もしいねえ」 ダイも行くつもりだったが、戦力を分断することを用心するヒュンケルに止められる。 ヒュンケル「おまえとマァムは、みんなを守っているんだ」 ダイ「分かったよ」 レオナはポップに、チウを連れたらすぐに戻るように念を押す。戦力の立て直しを優先すべきだというレオナに対して、ポップは少しおどけた様子で承知し、二度と同じミスはしないと明るく請け負う。 それを聞いて笑顔を見せるレオナに、そんな彼女を嬉しそうに見つめるダイ。
両手でなんとか急所をかばってはいるものの、チウは肩で息をしていて苦しそうだった。 が、そんなチウの強がりを鼻で笑ったフェンブレンは、一足飛びに距離を詰めてチウの胸に刃の指を打ち込んだ。それも、わざと急所を外して、だ。 そんな状況でありながら、チウはみんなに心配するなと声をかける。 苦痛にうめくちうを見ていたゴメちゃんは、悲しそうに俯き……やがて、泣きながらも決意したような表情を見せる。 楽しげにチウをいたぶるフェンブレンや、苦痛に耐えるだけで手一杯のチウは気づかなかったが、ゴメちゃんは全身から凄まじい金色の光を放った。 だが、その時にはゴメちゃんは閃光を放ってフェンブレンに体当たりを仕掛けていた。その一撃はフェンブレンをよろめかせ、倒す。 すぐに起き上がったフェンブレンだが、予想外の攻撃に動揺を隠せなかった。磨き抜かれた自分の腕に映り込んでいた顔を見て、彼は驚く。 驚愕し、フェンブレンは有り得ないとばかりに喚き散らす。 感情的にゴメちゃんを殺そうと刃の腕を振りかざすフェンブレン。 隊員二号に手出しはさせないと叫ぶチウだが、フェンブレンはマリンスライムを蹴飛ばし、ハピラスも蹴散らして、チウに向かって刃を振るう。だが、背中を何度も切り裂かれても、チウはゴメちゃんをしっかりと抱きしめて庇い続けた。 それに業を煮やしたフェンブレンは、チウごとゴメちゃんを串刺しにしようとする。 その時、謎の人物がマントを翻してその場に現れる。 何者かと問うフェンブレンの問いに、その男は答えない。 激昂するフェンブレンに、刃がさらに深く突き立てられる。 自由になったフェンブレンは、覚えておけと捨て台詞を残してルーラで去って行った。 謎の男は竜を象った剣を鞘に納め、振り返る。その顔は紛れもなく竜騎将バランだった。
《感想》 クロコダインがポップの頭を撫でるシーンというか、手が大きすぎて頭を鷲掴んでいるようにしか見えません(笑) アニメではポップの頭に手を置くシーンも追加されていて、最初はすごく驚いている感じがしていいですね。 最初はポップは痛そうな顔をしているので、クロコダインも手加減に苦労しているみたいに見えます。でも、手を横に軽く動かして揺らす感じでなでなでしているシーンではポップは全然痛がっていないので、クロコダインの学習能力の高さを感じます。 ヒュンケルが気配に気づいて警戒するシーン、原作ではその場で身構えていましたが、アニメでは数歩進み出ていますね。自分が前に出ることで、後衛を守る強い意志が感じられます。 それを追ってマァムも数歩動いていますが、彼女はごく普通に動いていて、単にヒュンケルを心配している感じで、クロコダインは「なんだ?」と尋ねながらも斧をしっかりと身構えています。 原作では、ヒュンケル以外は無警戒なんですよねー。ダイとポップに至っては、アニメでも何が起こっているのか分からずにきょとんとしたままでしたが(笑) ハドラー親衛騎団の出現シーン、アニメの方が動きが派手。最初、爆弾かと思いましたよ(笑) 最初は黒いシルエットだったのが、光と共に白銀の輝きに取って代わるのが美しかったです。そして、原作通りの構図ではありますが、巨体のブロックが両手を広げているのが、仲間達を腕の中に抱き込んで庇っているように見えるのもいいです。 ヒムがブロックに関するシーンで、台詞の改変が。 原作ヒム「ありがとよ、ブロック。デカいくせに冴えてるな、おまえさんは」 えーと『デカい』も差別用語になるんですかね? でも、アニメの台詞だと見た目を全否定しているも同然なのですが、それはいいんでしょうか?(笑) ポップがショックを受けるシーン、背景の青空に黒い靄がかかって暗くする演出がいい感じです。完全に黒にするのではなく、青空がうっすらと残っているのが尚更暗さを際立たせています。 マァムの台詞、前半部分と『よく知っている』の『よく』がカットされていました。ダイの台詞からも「構うもんか!」がカットされていますね。 ポップが次は決めると気合いを入れるシーン、原作ではポップが普通に胸を張るシーンのカットでしたが、アニメでは腕を握りしめたポップを斜め上から見下ろすという構図に改変されていました。 原作のちょっと子供っぽいポップのえっへんポーズを見てみたかったのですが、アニメ版の気合いシーンもシリアスでいい雰囲気で、甲乙つけがたいです〜。 シグマの台詞から『この私が意地でもそのまま君にお返しするからな』の部分がカットされていました。気に入っていた台詞だっただけに、残念! ところで、シグマの足のカットがはっきりと見えました! この細かなギミックにより、足の甲部分が格段に馬の蹄感が増しています。うわー、細かいところまでよく作り込んでいるなと、あらためてアニメスタッフの拘りに感動しました♪ ハドラーの出現シーンも、妙に凝っていますね。原作では昭和期の壊れたテレビのごとく、ノイズと共にいつの間にか来ていた感が強かったのに(笑) ハドラーの声、最初からエコーをかけてここにはいない感を出していますね。 ハドラーを前にして、ポップはやや気負いすぎ、ヒュンケルは冷静なのが面白いですね。 原作ではそこまで怒っている風でもなく、相手の反応を見るための挑発的な台詞かと思っていましたが、アニメだと武人としての生き方に拘るヒュンケルの若さというか、熱さを感じますね。 親衛騎団が立ち去る際、シグマがブロックを背負う改変がありました。シグマも片手がないんだから、ここは無傷のフェンブレンが持てばいいんじゃ無いのかと思いましたが……よく考えたら、彼の腕では助けるどころか仲間の身体を傷つけちゃいそうですね(笑) アルビナスの別れの挨拶で、『思わぬ力の入ったバトルになってしまいましたが……』『続きは死の大地で……』の部分がカットされたのは残念。 ポップが飛び出しかけるシーン、原作ではダイはポップの腕を掴んで止めていますが、アニメではマントの裾を掴んでいますね。 原作ではダイが「みんなの手当てが先だろ」と止めているのですが、アニメではそれをマァムが回復の指示を出しているように改変していますね。 傷ついた親衛騎団のシーン、シグマがやや身をかがめて倒れそうなブロックを支えているせいで、原作と比較するとブロックがやや大きめに見えます。 このシーンだけでなく、なんとなくですがブロックが原作よりも大きめなキャラ設定がされているんじゃないかと、前から思っていたのですが。 ハドラーがアルビナスの些細な掠り傷にも配慮しているのが、萌えっ。表面上はクールを装っていても、アルビナスは内心では嬉しく思っていたに違いないですっ! ええ、異議は認めませんっ(←超独断) 筆者はハドラー×アルビナス派ですので! 死の大地の陰鬱な風の音の直後、チウ君の元気なテーマソングがあまりにも似合わなすぎて、つい笑っちゃいました。 なお、命令を下すチウ君の後ろ姿にでっかい絆創膏が貼ってあるのは、後のシーンへの伏線であり、ご愛敬です(笑) ハピラス、立ち姿ががに股ですっごくみっともない感じ。まあ、身体の大きさに比べて足が極端に短いので仕方が無いのですが……空が飛べる有能君なのは間違いないですが、かわいげのなさが非常に残念! いや、これでも原作に比べればアニメ版のパピラスの方がまだ可愛いのですけどね。 マリべえを自慢をするチウと、隊長の活躍に目を輝かせるゴメちゃんがめっちゃ可愛いですよっ。ゴメちゃんもスライムの一種なだけに、お仲間が増えるのが嬉しいのかもしれません♪ チウの後ろ姿を見る度に思うのですが、チウって体格の割には肩甲骨の辺りが発達していて、背筋が強そうな感じがします。正面から見ると、ずんぐりむっくりな幼児体型なのに。 一度、服を脱いだ時の体つきを見てみたい気もします。 チウがフェンブレンを見て、オリハルコンの奴という台詞やフェンブレンの名乗りはアニメでの改変です。 ただ、アニメのチウもフェンブレンの名乗りを聞いたにもかからわず、魔王軍と呼んでいますけど。 CM開けの海のシーン、海の浅瀬が光が差し込んでとても綺麗な画面から、下へとパンしていって、暗い海へと変化していく演出はお見事。 かと思えば、勢いよく海面に飛び出したり、水面を跳ねて移動したりも出来るなど、アクティブな動きに感動。 チウ達の脱出シーン、仲間達の有能さに感服! また、原作では可愛くまん丸目を見せて威張っていたチウが、アニメでは得意げな表情をしていたのがまた、ぶさ可愛くてよいです♪ 原作以上に、顔芸が豊かになった印象ですね。 獣王遊撃隊が落下するシーン、原作ではちゃんと描かれていますが、アニメでは音だけになっていました。 貝殻から身体がでろんと半分はみだし、ポカンと口を開け、白目をむいて伸びていました! げ、原作にもない貴重なマリンスライムの気絶シーンです! 後、原作ではこちらに顔を向けて目を回していたゴメちゃんが、アニメではうつ伏せに倒れていました。 フェンブレンの話を聞くチウが、立ち上がろうとして失敗し、それでも諦めずにもう一度立とうとする動きがいいですね。 後、フェンブレンが自分達がバーンパレスに出入り出来る説明が改編されていました。 アニメフェンブレン「我々は特別な呪法をかけられた魔王軍の戦士だ。よって、ルーラで出入り出来る」 細かい部分ですが、原作とアニメの差を感じます。 フェンブレンの「おまえ達は死ぬ」の台詞の後半が改変されています。原作では『死人は口がきけない』でしたが、アニメではそこを気遣って……えー、えーと、死骸と言っちゃうのって気を遣ったって言えるんですかね?(当惑) フェンブレンの目が赤く光る演出にビックリ! 原作ではチウに対してフェンブレンが一方的に切りつけている演出でしたが、アニメではチウが最初の一撃の後、自らフェンブレンへ向かっているのがいいと思います! 無謀ですが、勇気がありますよね。 血の色が赤じゃないからと言って、傷口が原作よりも大きく、出血も派手になっているんですが、それは……一度、制作スタッフ様の血の色を問いたいものです。 後、チウが腕を切られた後で後ろの岩に叩きつけられるシーン、勢いよく転がっていますが、これってフェンブレンの攻撃と向きが合っていないので、的の打撃力で飛ばされたとは言いがたい気がしてなりません。 腕を切られた痛みのせいで、チウがとっさに後ろに逃げようとしたせいで自ら岩に激突し、大惨事になっているような……。 マリべえがフェンブレンの足に噛みつくシーンも可愛いですが、そこでフェンブレンの足が原作と改変されているのを発見! フェンブレンがチウや遊撃隊をバカにしている台詞の時、マリべえがひょこんひょこんと小さく跳ねながらチウへ近づこうとしている姿が、すごく可愛くていじらしかったです。 チウの台詞で「我が隊の立派な隊員達だ」が追加されているのは嬉しい改変でした。原作ではこの時、ただ隊員と言っているだけですが、チウが部下を誇りに思っているのは他の話からもよく分かるので、ここで立派な隊員と言ってくれて本当に良かったと思います。 しかし、その直後にフェンブレンの残酷発言って(笑) フェンブレンの台詞を聞いて戸惑うチウ君や怪物達の表情が、理解しきれない者を見る目に見えてしまいます。 浜辺での野戦病院、原作では小さめだったカットをしっかりと丁寧に描写して入れ嬉しい限り。 ダイが兵士を背負っている図、兵士さんがものすごく窮屈そうでお気の毒。 原作ゴメス「ま……真っ先にやられちまったから、多分、まだドックのほうで生き埋めに……」 アニメゴメス「ドックが襲われた時に……真っ先にやられちまったよ。多分、まだドックの……(アキームが騒ぎ出したので、聞き取れない)」 アキームさんがコケるシーンや、「うーーっ」と唸るシーン、戦車隊員が怒鳴られるシーンもカットされていますね。ちょっと残念。 激おこマァムが実に可愛いです♪ ポップに対して怒った時は、失望感が強い怒りだったのに対し、ノヴァに対しては甘えた態度が気に入らないとばかりの叱責という印象でした。 マァムから見れば、村にいる自分より小さな子達のダダと変わらない感覚なのかもと思いました。 そう言えばマァムの台詞で、原作では「城へ帰る」がアニメでは「基地に帰 原作レオナ「誰だか知んないけど、マァムの旦那さんになる人って大変よねえ〜」 この台詞の直後にポップの出番を持ってきたことで、ポップがそうなる可能性が高いと示唆しているような密かな演出が、実に憎いですねえ! ええ、筆者はポプマ派です! ……まあ、ポップと一緒にヒュンケルとクロコダインも来ましたけど(笑) ポップがチウ達を連れ戻すことをみんなと話し合うやり取りでは、細かい改変がいくつもありました。 逆に残念なのが、ダイがポップと一緒に行くと食い下がるシーンがカットされていたこと。ダイにしては珍しく、ヒュンケル達が一緒に行くからと断られても、それでも食い下がっていたところが好きなシーンだったので、アニメではあっさりと引き下がっていてがっかりです。 そう言えば、レオナの『リターンバック』も単に連れ帰るに変わっていましたね(笑) ここはそれほど残念でも無かったのですが、ポップとのやり取りの後でレオナが笑うシーンで、ダイがそんなレオナを嬉しそうに見ているシーンが加わっているのは嬉しい改変でした。 ポップのルーラが死の大地を目指すシーンから、死の大地へいるチウ達への変換演出はお見事でした。 チウ君がいたぶられているシーン、原作寄りも傷や背後の岩の傷がソフトになっていましたね。 ゴメちゃんが決意するシーンで、原作ではチウとの回想シーンが入っていましたが、アニメではカットされていました。 ゴメちゃんをチウ達が必死に庇うシーンもいいですね。原作ではフェンブレンは腕で切り裂く攻撃でマリンスライムを払いのけているんですが、アニメでは蹴飛ばしていました。 フェンブレンが去る時、ルーラで移動していますね。原作ではフッと消えるような描写だったのですが、アニメでは親衛騎団の移動手段はルーラで統一しているみたいです。 それにしても、バランパパン、シルエットだけでも特徴的な髪型や剣のせいでバレバレですね(笑) まあ、チウはバランとは会ったことはないので、最後に顔が見えても分からないと思いますが。 次週予告、ヒュンケルとバラン戦の予告にワクワクっ。 |