『勇者だけど少年』 |
1話『魔法の才能』
暗い洞窟内。 ポップ「さてと、今日の修行はなにをやるかなぁ」 ダイ「ポップはいつも魔法の練習だろ」 ダイ、満面の笑顔。が、何かに気づいたような表情に。 ダイ「あ……」 主人公「どうしたの?」 主人公「なにか思いついた?」 ポップ「思い出したって、なにをだよ?」 ダイ「ほら、じいちゃんはおれを魔法使いにしたがってたけど……おれは魔法はぜんぜんだったじゃん。いっつも怒られてばっかりでさ……」 ポップ「そういやそうだったな」 ポップ、満面の笑顔。 ダイ「魔法がもっとうまかったら、じいちゃん、もっと喜んだかなぁって」 ダイ、目を閉じている。 ポップ「ふぅん……」 ポップ、笑顔になる。 ポップ「まぁ、ダイはダイだからな。今日もしっかり修行しようぜ」 ダイ「うん」 ダイ、笑顔。 2話『じいちゃんの想い』
ダイ「……ポップだったら、じいちゃんも鼻が高かっただろうなぁ」 ダイ、目を閉じている。 ポップ「はあ? なに言ってんだよ」 ダイ「だって、ポップは立派な魔法使いじゃないか」 ポップ「うへぇ、なんだよ急に。まあ、立派かどうかはわかんねぇけどな。なんだよ、あんなに勇者になりたいって言ってたのにどうしたんだい?」 ダイ「じいちゃんのこと思い出したら、なんかちょっとさ……」 ポップ「でもよ、じいさんはアバン先生におまえを託したじゃん」 ダイ「うん……」 ポップ「それってやっぱり、ダイのことを認めてくれたってことだろ」 ポップ「魔法の使えないヘッポコより、勇者になるほうがいいって思ってくれたから、先生に託したんだと思うぜ」 ダイ「そっか……」 3話『みんなの力』 マァム「そうよ、ダイ。ダイにはみんなの力が備わってるの」 ダイ「みんなの力?」 マァム「お父さん、お母さん、ブラスさん、それに……アバン先生」 マァム「お父さんとお母さんが出会って、ダイとなにかで別れてしまって。でも、ブラスさんが育てて、アバン先生が鍛えてくれた。 マァム「誰一人欠けても、いまのダイはいないってこと。それはもうちょっと理解して、そして誇ってもいいんじゃない?」 ダイ「みんなの力……そうか……」 マァム「さ、ぼんやりしてないで、修行どんどん行くわよ!」 ダイ「あ、うん!」 4話『兄弟弟子』
ポップ「それで言うとさ、おれたちだってそうだぜ?」 ダイ「え?」 意外そうな表情。 ポップ「おれたちは兄弟弟子じゃねぇか!」 ポップ、満面の笑顔。 マァム「そうね、私も。そして、この世界で出会った主人公も」 ポップ「おまえの出会ったみんなが、おまえの力になってるってことよ」 ポップ「おまえが魔法が下手くそでも、おれがなんとかしてやるって!」 マァム「そうそう、怪我したら私が回復してあげるわ」 ポップ「たまにゲンコツも来るけどな!」 ポップ、ジト目。 マァム「ポップの軽口はおいといて……でも、そういうことよ」 マァム、一旦目を瞑ってから開ける。 マァム「ダイがいまのダイだからみんなと出会って、こうやって補いあってうまくやれてるのよ!」 5話『これが絆の力!』(イベントシーン)
ダイ「そっか、両親やじいちゃんだけでなく、みんなとも……繋がってるんだね」 ダイ、驚いた表情。 ダイ「あ! これが絆の力ってことか!」(!マーク) ピラ「ええー!」 ポップ「うお、急になんだよ!」 ポップ、驚いた表情。 ピラ「今ごろわかったの!?」 ピラちゃん、ちょっとご立腹。 ダイ「あ、あはは……」(汗マーク) 驚き表情のまま、焦っている。 ピラ「あたしがこんなに説明してきたのに、ダイってば……もう!!」 ピラちゃん、白目。 主人公「まぁまぁ……」 ピラ「もっとピラっとひらめいて欲しいものね!」(怒りマーク) ダイ「ごめん、ピラちゃん」 ダイ、目を閉じてから開ける。 ダイ「でも、やっと絆の力の凄さがわかったよ。いろんな繋がりがあって、いまのおれがいるんだって実感できた」 ダイ、満面の笑顔。 ダイ「主人公とも、もっともっと繋がっていくんだね!」 ピラ「そうよ! そうなのよ! さすがダイね!!」(♪マーク) ピラちゃん、満面の笑顔。 ピラ「どっかの誰かさんと違って、物わかりがいいわ〜!!」 ポップ「まったく、このピンクドラキーはうるせぇなあ!」 ピラ「ちょっと! あんた! いまなんて!?」 ポップ「あー、うるさいうるさい。さ、今日の修行終わり、終わり!」 ポップ、目を閉じて涼しい顔。 ピラ「ちょっと! 待ちなさいよ! ポップ!! ねぇ……っ!」 《感想》 ダイのほのぼのお悩み、第二段。 ポップがそんなダイを、全面肯定しているのが嬉しいところ! ……口は悪いですがね(笑) ポップは即座にダイを全肯定しているのに対し、マァムのやんわりとした理屈からの肯定は、女性教師のようだなと感じました。 そういえば最後にダイが主人公とも絆を深めると言った時、ポップやマァムの名前を出さなかったのは、わざわざ口に出すまでもなく絆を感じているからだと勝手に確信しています♪ |