H.6.11.29 (月)No52  『死神!! 殺しの罠』

 

 炎の罠の中へ、間際ん飛び込んだポップ――。
 ハドラーや親衛隊達は信用出来ても、バーンは信用出来ないと言い切るポップの台詞を、ハドラーは黙って聞いたいた。
 本来なら獲物を即死させる罠を邪魔され、キルバーンは舌打ちをする。

「……チッ……。いつもいつも……あのボウヤはっ……」

 しかし、そう言いながらも余裕の表情を見せたまま、キルバーンは姿を消した。その態度に不信を抱くヒュンケル。
 だが、それもポップの苦しそうな声にかき消されてしまう。
 ポップのヒャダルコで抑えてはいるものの、いつまでも続きそうもない。

 レオナが援護のため外側からヒャダルコを使うが、彼女の魔法は炎にあたった瞬間に消えてしまった。
 レオナとポップでは、攻撃魔法の威力がまるで違っている。そのポップが中にいる以上、炎を消すのは不可能と彼女は悟る。

 ――一方、キルバーンはバーンの元に戻っていた。
 わずかな間に、次々と新たな力に目覚め強くなっていくダイ。もう、ただの竜の騎士ではなく、進化する小さな魔神に等しい。
 だからこそ、キルバーンはダイの暗殺を図った。

 その行為を肯定しながらも、バーンは手を緩めて戻ってきたキルバーンにその真意を問い質す。
 しかし、キルバーンに言わせれば、手を抜いたわけではない。

 自分の罠に絶対の自信を持っているからこそ、戻ってきたのだ。
 ダイの死と……予想しなかったとはいえ、ポップも罠にかかったことに満足し、バーンと共にダイ達の絶望を見物することを楽しみにして――。

 今の一行の苦境を、バーン達が楽しんで見物しているとは知らず、ポップは必死に炎を防いでいた。しかし、もう膝がガクガクと震えてしまっている有様だ。
 悲痛に二人の名を呼ぶマァム。

 罠の強力さを悟ったヒュンケルは、中にいる二人へのダメージも覚悟した上で必殺技のグランドクルスを使う決意を固める。
 繰り出された凄まじい技は床を削り、バーンパレスの鳥の頭部分を吹き飛ばした!
 だが、死の罠には何の変化もなかった……!

 絶望するヒュンケル達――。
 その表情を見つめるキルバーンは、ひどく満足げだった。バーンすらも及ばぬ残虐さを持つ、魔界の殺し屋は不気味な微笑みを浮かべていた……!


 


《タイプスリップな感想》

 これで1994年分のジ○ンプは最後だけど、なっ…なんてとんでもないところで、終わりなわけ〜っ?!
 前回ものすごく大口を叩いてたのに、いきなり力尽きそうになっているポップには、是非とも頑張って脱出してほしいものだっ。

 しかし、レオナってば攻撃魔法ではポップに適わないみたいな発言してたけど、もしかすると今では、回復魔法でもポップには適わないのでは……?(<-追及すると気の毒な発言)

 ヒュンケルのグランドクロスも役に立たなくてただ体力消耗しただけだし、マァムに至っては何もしていないっ!(笑)
 あの罠、どうやったら破れるんだろ?

 ポップのメドローアなら炎を消してしまえる気がするけど、でも、いかんせんあれには溜めの時間が必要だし〜。……なんとなく、ハドラーの存在が鍵になる気がする……。
 

 

次へ続く
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