H.6.12.12 (月)No2  『なるか?! 奇跡の脱出』

 
 
 ポップはダイに、ルーラを唱えられるかと尋ねる。
 ポップのメドローアで炎を散らし、ダイのルーラで脱出する……ポップの考えた作戦はそれだった。

 多分、メドローアで自分の魔法力は空になるから、すぐダイにしがみつくというポップにダイは頷き――ハドラーに気付く。
 ハドラーを気にして黙り込む二人だが、ハドラーは急げと叱責する。

 ダイ達さえ助ければいいというハドラーに、ポップはまともに目を合わせられなかった。それでもポップは、外にいる仲間達にこれから脱出すると呼び掛ける。
 だが、炎の勢いが激しく、バランスの取れないポップはなかなかメドローアを作り出せない。

 苦戦するポップ……その瞬間、瀕死のハドラーが立ち上がって、ポップに代わって炎を抑えにかかった。
 驚くポップに、ハドラーは急げ、と告げる。身体に無数のひびを入れながら炎を支えるハドラーに気を取られながらも、ポップは見事メドローアを打ち出し罠の上部に大穴をあけた!

 上を見上げたダイの目に、空が映る。
 今だと叫んだ時が、ハドラーの限界だった。目が光を失い、左手が、右足が砕け散っていく。
 ポップはそれに目を取られた――。

「ルーラ!!」

 ダイのルーラは真上高くに飛び上がり、そして、外にいるマァム達の近くに落ちた。だが、着地したのはダイ一人だ。
 ヒュンケルに問われ、ダイは始めてポップが一緒でないことに気づく。恐ろしい事実を予感して振り返ったマァムの目に、炎の罠に取り残されたポップの影が映っていた。

「ポ、ポップ?!」

「…マ…マァムか? ドジっちまったぜ…すまねえ…未来…見れなくなっちまった……」


 いったんは薄まった炎は再び中央のダイヤのマーク目掛けて膨れ上がり、炎の勢いが増した。
 涙ながらに叫ぶマァムの声が悲痛に響く中、キルバーンは自分の罠の完成にほくそ笑む。
 

「サヨナラの時間だよ、ボウヤ……!!」


《タイムスリップな感想》


 う、うわぁあああんっ、ポップが死んじゃいそうだっ!!
 うっ、うっ、ポップが死んでしまったら、もうジ○ンプを買う意味もないよ〜っ、どんな無茶でもなんでもいいから、生き延びて欲しいよーーっ!!

 ハドラー自身から構うなとしつこく念を押され、ハドラーの手助けにも「なんてことしやがるんだ、てめえ!!」と強気に叫んでいたのに、ハドラーに気を取られて逃げ損なうとは……『ドジ』にも程があるっ!

 アバン先生の仇で敵だと分かっていても、死にかけた者を平気で見捨てられない『甘さ』がポップの魅力だけど、それで死ぬのは悲しすぎる〜っ。
 ぐすんぐすん、もう魔法力が尽きたポップに、助かる道なんてあるんだろーか?

 予告では、一筋の光明云々と書いてあったけど……今の状況じゃどこにも希望が見出だせないんだけどっ?!
 死にかけのハドラーの潜在能力とか、じゃなきゃマトリフ師匠にずーーっと前にもらった変なベルト……都合よくこの危機を脱するきっかけって、それぐらいしか思い付かない〜っ。

 どうか、どうか……っ、一度死んで蘇ったポップに、再び死が訪れませんように……っ! ――つーか、感想というか、祈りになってしまった(笑)

 

次へ続く
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