H.7.3.20(月)No16 『もうひとりの勇者』

 

 『生命』を武器にする、と言い切ったノヴァ。
 彼は父親の剣を砕き、刃の部分を直に手で掴んだ。自分の生気を闘気と化して剣を作り上げたノヴァだが、急速にやつれ、消耗していく。

 ロン・ベルクはそんなノヴァの前に立ち、やめろと諭す。確かに生命の剣は折れることもないし、ザボエラに傷を負わせることもできる  が、致命傷を与える程の力は無い。 しかし、ノヴァもそれは承知していた。

 倒せないまでも生命を賭けて戦い、みんなに何かを残す……それが『勇者』の勤めだと思っているのだ。
 最後の戦いの前に、ダイの稽古に付き合ったノヴァは、自分とダイの力の差をはっきりと思い知った。

 自分が勇者と思い込んでダイに迷惑をかけたことを詫びたノヴァだが、ダイは気にしていなかったし、力の差で『勇者』が決まるとは思わない、という。
 では、どんな人物が勇者なのかと聞くと、難しいことを考えるのが苦手なダイはザンザン悩んでしまう。

 ダイ自身にも、よくは分かっていない。
 ただ、力や勇気が強い者だけが、勇者ではない――みんながダイを勇者と認め、ノヴァもそう呼ばれていたのなら、それなら二人とも勇者でいいと屈託なく笑うダイを見て、ノヴァは初めて知った。

 真の勇者とは、その勇気を持ってみんなに勇気を与えられる存在なのだと――。
 今、ノヴァが戦うことでザボエラにわずかでも傷を負わせることができれば、回りにいるみんなに攻める勇気を与えられるかもしれない。

 ノヴァは、その可能性に生命を賭けるつもりでいる。フローラに後を巻かせ、突っ込んでいくノヴァ。
 だが、そのノヴァの前に、不意にロン・ベルクが立ちはだかった!

 咄嗟のことでよけられず、ノヴァの剣はロン・ベルクの肩を貫いていた。ショックを受けて呆然とするノヴァに、ロン・ベルクは言う。

「……もういい……。力をぬくんんだ……ノヴァ……!」

 言われるままに剣から手を離し、なぜと問うノヴァ。
 ずっとノヴァを坊やと見下していたロン・ベルクは、今こそノヴァを認めた。そして、どうあっても無駄死にさせたくないと思った。

 同じ生命を削るのであれば、ノヴァの10倍は生きた自分の役目だと、ロン・ベルクは懐から小さな球を取り出し、究極の兵器を召喚した!
 おどろおどろしい岩の塊の出現に、敵も味方も目を見張る中、ロン・ベルクは不敵に言い放つ。

「みんな、どけっ……。…危ないぞ……!!」


《タイムスリップな感想》


 おぉおお〜っ、ロン・ベルクがかっこいいーっ。
 でも、どうせなら死なないで欲しいものである。戦いが終わってから、ジャンクと一緒に一杯やる姿を拝見したいものだし。

 ロン・ベルクがノヴァを、坊やから名で呼ぶようになったところや、ダイのお間抜けな回想シーンなど見所はおおいんだけど、今回印象的だったのはクロコダインやチウ達のコマの隅での頑張りっ。 見ていて微笑ましかった。

 ところで、今回のパラメーターはマァム!
 途中で転職したためレベル39と低めな上に、MPがまったく伸びてない! その上……ううっ、マァムって賢さがたったの68……ダイよりも低いのか(笑)

 一番高いのがHP288。仲間うちでは一番素早いかと思っていたのだが、すばやさも183……たいした数値とは言えない。
 意外なくらい低めのパラメーターだった。
 

次へ続く
29巻に戻る
タイムスリップ日記部屋に戻る
トップに戻る

inserted by FC2 system