H.7.7.10(月)No32 『正義の後継者!!』

 

 ジャッジを使った魔界の決闘は、誰にも邪魔をすることはできない……! 敗北が決まった時点でジャッジが敗者の首を撥ねて自爆し、勝者のみが現実に戻れる。
 それを助ける方法はないのかと問うダイに、ミストバーンは思わせぶりに笑う。

 答えを仄めかすミストバーンに対してダイ達は戦いを挑もうとするが、それを止めたのはレオナだった。
 客観性に優れたレオナは、ミストバーンがダイ達をこの場に引き止めるためにわざと思わせぶりなことを言っているのを、見抜いていた。

 事実上ジャッジに手出しできないのであれば、この場は先に進むべきだと主張するレオナ。
 ――が。

「……レオナ……。冷たいね……!」

 マァムもポップも、そしてダイも、レオナの言うことが正しいとは分かっている。だが、師を慕う三人には、せっかく再会したアバンを見捨てて先に行くことなどできやしない。 ダイは剣を抜き払って、ミストバーンに切りかかった。

 だが、そのダイとミストバーンの間に、輝く羽が打ち込まれた! アバンの羽に目を見張る一同の視線が、それを放ったレオナに集まる――。

 一方、異空間にいるキルバーンは、うずくまったアバンにとどめを刺そうとしていた。しかし、その瞬間アバンが反撃に転じる。
 最初にやり合った時とは段違いの威力の剣に、キルバーンはアバンがわざと力を抑えていたことを悟る。

 アバンはキルバーンの怒りの矛先を自分に向けさせるため、あえて彼の仮面を割るだけにとどめたのだ。
 ダイやポップには、余計な手出しをさせない様に……。

 ダイ達がバーンを倒してくれるのならば、アバンは未来永劫この場でキルバーンと戦い続けていても、構わないと考えている。
 そして、その意思はすでに自分の後継者に伝えてある。アバンに変わって、みんなをまとめ、正義を貫くことのできる使徒とは、レオナ姫――。

 場面変わって、白い宮庭でレオナは驚くみんなに向かって、静かに呼び掛ける。
 アバンがこうなることを予測した上で、レオナに羽を託したことを。そして、彼女の役目は、アバンの使徒を勝利に導くこと――。
 レオナは高々と羽を掲げる。

「地上の正義と…! 偉大なる勇者アバンの名の下に…!!
 今こそみんなに、この王女レオナが命じます!! 『全ての戦いを勇者のためにせよ…!!』」


 


《タイムスリップな感想》

 ひょぇええ、レオナってばかっこいい〜っ!!
 昔はお姫様なんていったら、さらわれて人質になるぐらいしか役に立たない(というか、足を引っ張る)ぐらいしか芸がなかったものだが、時代は変わった。

 冷静に考えてみると、どう見てもダイよりもレオナの方がリーダー的に優れているしな(笑)
 戦闘力こそは一番低いけど、王女として人を導くことに慣れているレオナには、マァムとはまた違った意味での気丈さと、スケールの大きさを感じてしまう。この先の活躍が楽しみだ♪

 しかし、ダイ達が戦いを収めたとしても、ミストバーンが黙って彼らを見逃してくれるかどうか……。ミストバーンと戦い、彼の足止めをするのってやっぱりラーハルトの役割だろうか?

 そして、アバンを罠にかけたつもりで、逆に足止めされているキルバーンはどうでるかな? なぜかピロロが異空間にいないのも、気になるし……。
 あのキルバーンが、ダイやポップを放っておくとも思えない。
 ああ、来週が待ちきれないっ!
 
 

次へ続く
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