H.7.7.17(月)No33 『勝利への誓い…!!』

 

『すべての戦いを、勇者のためにせよ…!!』

 この先の戦いのポイントは、いかに勇者であるダイを無傷に近い状態でバーンの前までだどり付かせるかに、かかっている。
 仲間のすべきことは、そのために全力を尽くすことなのだ。

 15年前、対ハドラー戦の時に、アバンのためにマトリフ達が身を挺してくれたように。
 アバンは自分の弟子達の心の優しさを知っているし、誇りにも思っている。――だが、それは非常な戦いにおいては不利に働くこともある。

 勝利のためには、涙を払って進まねばならない時もある。そんな時にみんなを引っ張ることのできる者は、レオナしかいない。

 フェザーは形見としてではなく、レオナを見込んだ証しとして渡すのだと、アバン宛森の羽を半数渡した。
 彼女に、自分の代わりを託す証しとして――。

 武器としてではなく、正義の使徒の行く道を示すシンボルとして羽を受け取ったレオナは、アバンの意図をみんなに呼び掛ける。
 それに聞き入るダイ達……だが、焦れたミストバーンがダイに攻撃を仕掛けた!!

 しかし、それを受け止めたのは、伸縮自在のポップの武器、ブラックロッドだった。
 レオナの話を理解したポップは、ミストバーンを一人で食い止めると言い出した。それはただの使命感だけではなく、ヒュンケルがやれていたことぐらいしたい、という意地もある。

 だが、マァムはポップのブラックロッドを掴み、彼を軽く叩く。
 マァムは、ポップの意地が何のためなのか分かっていた。だが、マァムはヒュンケルとの比較でポップを好きになる気はない。
 真似などしないで、自分らしいところを見せなさいとマァムはポップを叱咤する。

 冷静な部分で、ポップはマァムのサポートを認めているし嬉しいとも思っているが、口から出るのは憎まれ口だ。
 それでもタッグを組んだ二人は、ダイ達に先に進む様にと言う点では意見が一致する。
 ダイもまた、その気持ちを汲んで前進を決意した。
 だが、ミストバーンは確信に満ちた口調で、ダイの仲間――ポップとマァムの死を予言する。

 不安を感じながらもポップ達に促され、ダイとレオナは駆け出していった。
 それを、余裕の態度で見送るミストバーン  彼は、仲間の断末魔の叫びが、ダイを引き止めると確信していた。
 しかし、当事者であるポップはこんな状況でも持ち前のお調子者さを失ってはいない。
 

「…さぁ〜て!! 未来の恋人タッグの、強えところを見せてやろうぜえ!」

「勝手なこといってないでよ…!! 前見て! 前っ!!」


《タイムスリップな感想》

 おーっ、久々にポップの見せ場だけど、こんな時にふざけている場合なんだろうか(笑)
 ポップマァムコンビの活躍は、実はめったにないから見るのは楽しみなんだけど、ミストバーン相手じゃ余りにもデンジャラス……ッ!

 つい、ラーハルトが早く助っ人に追いついてこないかと思ってしまったのは、ポップの実力に不安を感じている証拠なんだろうか、実際(笑)
 

次へ続く
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