H.8.5.20(月)No25『閉じない瞳!!』

 

 バーンの光弾がレオナを貫く――!!
 だが、忽然と彼女の姿が消え、代わりに手のひら大の玉が現れる。戸惑うダイを尻目に、バーンはその弾に向かって『レオナ』と呼び掛けた。

 よくよく玉を覗きこむと、その中には確かにレオナの姿が……思わずその玉を掴もうとするダイを蹴り飛ばし、バーンは玉を拾い上げた。
 レオナ自身にも分からない状況――それはバーンの残酷な報復だった。

 自分の身体を傷つけた罰として、死以上の苦しみを味遭わせるためにバーンは彼の魔力でレオナを、『瞳』と呼ばれる宝玉へと変えたのだ。
 もはや彼女は、『見る』『聞く』『考える』……この三つの行動しかできない。

 身動きもできず、声も届けられず、それどころか何が起ころうと目を逸らすこともかなわないのだ……!
 バーンはダイに向かっても同じ光弾を放ったが、ダイは宝玉とはならなかった。それは、激しく傷ついたとはいえ、ダイにはまだバーンとやり合う資格があるということ。

 バーンが無造作に投げ捨てたレオナの宝玉が、コロコロと遠くに転がっていく。その中で必死にダイの名を叫ぶレオナだが、その声は外には一切聞こえない。
 だが、ダイはレオナを助けるために剣を掴んで立ち上がった!!

 そんなダイを、バーンは問題にもしていない。レオナへの罰として、勇者を徹底的に打ちのめすつもりなのだ。
 ボロボロの身体で、それでもバーンを倒さなければと考えるダイは、ハッとあることに気付くが、それを試みるのは諦める。

 ダイの様子を訝しがりながらも、バーンは手刀のみでダイに攻撃をしかけだした。遊び半分のバーンの攻撃を、ダイは避けるだけで手一杯だ。
 そんなダイを見ていることしかできないことに、苦悩するレオナ。健気な彼女の苦しみを、バーンは面白がっていた。

 ついに動けなくなったダイに、バーンは二度目のカラミティエンドを叩き込む――!!
 だが、バーンの手は、床を砕いたにとどまった。
 ぎりぎりでダイを救い出したのは、ポップ――そして、ずらりとそろった勇者一行がバーンの前に立ちはだかった。

 喜ぶダイやレオナ……だが、バーンは再び額から光を放った。
 ダイの注意も間に合わず、みんなはその光を浴びてしまった。そして、いくつかの玉が地に転がった――!!

 


《タイムスリップな感想》

 あやや、レオナが死にかけるような話になるのかと思ったら……バーンよ、長〜い間積極的に動かなかったくせに、おまえって実は陰険サディストだったのか(笑)
 すでに目的が、ダイを倒すことではなく、レオナを苦しめることに化けとるし。

 それにしても勇者一行10人の勢揃いは、なかなかに壮観――しかし、彼らが全く活躍しないまま石になったら、悲しいなぁ。
 最低でも4人は石になったぽいけど――まあ絶対一人はチウ!(確定っ)

 戦闘不能状態のヒュンケルや、マァム、クロコダインあたりも危なそう……。ああ、どうか全員が石になりませんように……!!
 
 

次へ続く
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