9 役に立ってるのか、いないのか?! 怪力娘、マァムのパワー

  

 マァムは、――女の子の特技としてはあまり褒められたもんじゃないが、とにかく力が強いっ!

 村の子供から『マァムねえちゃんは怪物みたいに強いんだから!』と褒められ(?)怪力を持って知られる獣王クロコダインにさえ目を見張らせ、ポップにいたっては『も…もうあの足に見とれるのは止めよう…アレは凶器だ…』と言わしめたマァムの力っ!

 マトリフに言わせれば父親譲りのバカ力――その力があったからこそ、マァムはそれを活かすために武闘家に転職したのだが、果たしてそのパワーはちゃんと役立てられているのだろうか?

 連載当時、某雑誌でマァムの怪力は味方を殴るときだけに使われている、などという発言が乗っていたこともあり、その真偽を確かめてみたくなった!

 さて、今までマァムがその力を振るって、効果を発揮したのは後述のリストの通り。他にも、戦闘時には当然その力を振るったわけだが、特に相手にダメージを与えた描写が見られない場合ははぶくことにした。例えば対ヒュンケル戦や対ハドラー戦、ミストバーン戦等ではマァムは敵に殴りかかってはいるものの、あっさり躱されて逆に一撃で大きなダメージを受けていたし。

 僧侶戦士の頃のマァムは、腕力よりもむしろ魔弾銃を使っての活躍とリーダー判断を持つ僧侶の役割の方で仲間に貢献していたので、確かに転職前はマァムの力はほとんど仲間に対して振るわれていたわけだ。

 転職後、戦闘に使うようになっても、やっぱり仲間に対して力を振るう率は高い。
 武闘家になって素手で戦うようになったせいか僧侶戦士時代よりもはるかにパワーアップし、ポップに言わせれば『日増しに殺人的になってきやがるな、あいつの力は…』とのこと。

 マァムの力の最大の被害者は、リストを見て分かると思うが紛れもなくポップだ。
 しかし、同じくリストを見れば分かると思うが、スケベなことをして彼女を怒らせているのはポップの方なのだ。

 いかに気が強く手の早いコとはいえ、マァムは理由もなしに暴力を振るうような乱暴者じゃない。
 ポップの自業自得と言ってしまえばそれまでだが、ちょっと問題なのはマァムが自分の力の強さを把握しきっていないこと。

 普段はちゃんと手加減しているが、一度、ダイ達の安否を気遣う余りポップの襟首を締め上げた時はジタバタもがくポップに少しも気付かず、窒息寸前までに追い込んでしまったこともある。

 いくら勢いあまったとはいえ、大魔王との決戦前に仲間にしめ殺されたんじゃシャレにもならない!

 しかし、何度痛い目にあおうとも、ちっとも懲りずにマァムをからかっては怒らせてしまうポップも困り者だ。親愛の情から出る一種のコミュニケーションとはいえ、あまりにも危険が大きすぎる気が……。

 でも、マァムの力は魔物を倒すためや、仲間を守るために使われることも多い。
 マァムの怪力に救われた率が最も高いのも、ポップ。なんだかんだいって、彼はマァムの力に救われている。しかしまあマァムの根本的な性格が直らない限り、マァムの力はどうやら仲間に対して振るわれそうな気配は否めない。

 レオナの言った通り『…誰だかしんないけど、マァムの旦那さんになる人って大変よね〜』という意見には、もろ手をあげて賛成してしまうっ! しかし、結局最後まで誰がそうなるかははっきりしてはいないが……。
 でも最後に一言、クロコダイン説を。


『…フフッ…おまえたち(ポップとマァム)が夫婦になったら、間違いなくカカァ天下だなァ!!』
 
 

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