6 寡黙な男が出世する?! 影の実力者、ミストバーン |
ミストバーンは魔影参謀。 バーンの代理人とも呼ばれているが、その真偽のほどは定かではない。 しかし、登場を重ねるごとに少しずつ喋るようになってきている。 その喋り方から察するに、どうもミストバーンはもともと無口な性格とは思えない。ロン・ベルクが察したように、ミストバーンはなんらかの理由があって沈黙を保っているらしい。 理由は長い間不明だったが、誰が命じたのか歴然としている。 彼の行動には、まずバーンへの絶対的な忠誠がある。 暗黒闘気と闇の衣で真の姿を覆い隠し、正体不明の怪物を装っているミストバーン。仮の姿の時でさえも、その実力はダイ達にとっては驚異だ。 暗黒闘気の使い手であり、ヒュンケルが得意とした闘魔傀儡掌、それのパワーアップ版である闘魔滅砕陣を使いこなす。 また、手から長い爪をだしそれを剣がわりにつかうことによって、肉弾戦でもなかなかのパワーと技を誇り、ヒュンケルやロン・ベルクとも互角に渡り合うだけに力を持っている。 攻撃魔法を使うシーンは無いが瞬間移動呪文を使うところや、かけられた閃熱呪文を極大閃熱呪文に増幅して打ち返すという術を見せるところを見れば、魔法力がないとも思えない。 仮の姿の実力でさえ無敵に近い上にとらえどころのない……つくづく不思議な男だ。 どちらかといえば傍観者的存在で、ひっそりとダイ達の戦いぶりを見詰めている時が多い。 じわじわと見えない迫力で相手を威圧する圧迫感と、底知れぬ実力を感じさせる風格に、みんな早くから危険なものを感じ取っていたが、彼の教え子だったヒュンケルでさえミストバーンのことは何も知らないも同然。 また、ストーリー中盤で、ミストバーンは闇の衣を脱ぎ捨て真の姿を見せたことが一度だけある。 仮の姿をしているのがもったいないほどのいい男で、その時ミストバーンは作り主であるバーンにしか起爆させられないはずの黒の結晶を、彼の魔法力で爆発させている。 ミストバーンの正体の正体がなんであれ、バーンと密接な関わりがあることは確かなようだ。 ハドラーとは全くタイプの違う魔軍司令がこの先どう動くのか――興味津々である。 |