6 世捨て人の占い師ナバラ |
メルルの祖母で、高名な占い師であるナバラ。 彼女は何と、72歳。相当な高齢だが、その年齢にも拘らず孫娘メルルをつれて、各国を渡り歩いていたなかなか気丈な女性だ。出身国はテラン王国で、彼女は王様とも面識のあるほどの有名な占い師だ。 しかし、ナバラはやけに諦めが早く、世捨て人的な性格が強い。もし人間が滅ぼされるならそれは仕方がないことだと妙に達観し、自分自身が逃げることだけを考え、保身に努めている。 公式プロフィールによると、家族はメルルただ一人――つまり、メルルの両親はすでにいない状態なのだ。ナバラにとってメルルは最後の身寄りらしい。どんな事情でかは知らないが、身内を無くしたことが今のナバラの悟った心境に影響を与えたのかもしれない。 ナバラの話によると、その力は彼女の一族代々受け継がれて物のようだ。対バラン戦の頃から、メルルの感知能力が高まってきたため、ちょっとずつ出番を孫娘に取られてはいるが、ナバラはそれを気にする様子もない。 ポップに恋をし、積極的に世界を救う戦いの手助けをする孫娘を、危険だからと一応止めはするものの、さほど積極的に止めはしないし、自身はあまり協力もしない。 そういえば、ナバラはメルルの想いがポップに向けられていることを悟っているはずだが、そちらの方面でも後押しするつもりはいっさいないようだ。 孫娘のことだろうと、世界の運命についてだろうと、なるようにしかならないとばかりに達観して見守っている公平さは、ある意味では立派かもしれない(いささか冷たいような気もするが……) 世界首脳会議で、テラン王についてダイ達と再会したものの、占いはメルルに任せるわ、その後メルルがダイ達と行動を共にするのを止めないわと、すでに自分の仕事ごと孫娘の世話まで投げ出している観がある。 ダイ達にかかわった人間は、多かれ少なかれ前向きな方向に影響が出ている者ばかりだというのに、ただ一人進歩も変化もなく世捨て人を気取っているナバラは、ある意味では凄いキャラかも知れない。 孫娘の最大の危機にも関与せず、テランにいるはずの彼女は結局、最後まで登場することなく終わった。出だしではメルルよりもインパクトのあるキャラクターだっただけに、少々残念である。
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