12 三賢者について

 

注:原作では三賢者について『常に姫の側にはパプニカ最強の賢者三人がついている』ことと、『パプニカを象徴する太陽、海、風のシンボルが与えられている』こと以外は特に公式説明はされていませんので、ここでの説明はほぼ筆者の捏造設定によるものです、悪しからず♪


 三賢者の役割は、王の護衛と補佐が主な役割です。
 常に王の側に仕え、身を挺しても王を守り、王が望めば政治補佐を行うのが三賢者の役目です。

 優れた賢者であることが最大条件であり、王への忠誠心が高く、家柄もよい者が選出されます。ただし世襲制ではなく能力重視の役職なので、才能のある者ならば生まれにかかわらず見込まれ、高官の養子となることも珍しくありません(現三賢者のアポロもその一人です)

 賢者は成長が遅いため、三賢者の候補となる者は早い時期から王宮に招かれる傾向があります。まあ、若いといっても賢者になるのには時間が掛かりますから、まず30代近くなってから抜擢されるのがほとんどです。

 普通は複数の三賢者の候補となる者達を王宮に招聘してゆっくりと成長を待ち、最も優れた才能を持つ者を最終的に三賢者として決定します。言わば見習い三賢者とでもいうべき期間を、王宮で過ごしながら身に付けていくのです。

 大体30〜40代ぐらいで才能を見出だされ、40〜70代ぐらいで活躍することが多いです。
 また、三賢者の人事異動は一度に行われるのではなく、一人ずつ行うのが慣例です。

 年齢や健康上の理由などなんらかの理由で働けなくなった者が引退し、それを補う形で三賢者候補の中で最も腕が立つ者が後を継ぎます。
 パプニカ前王の補佐を勤めていたのも経験豊富な三賢者で、ポップが想像していた様な年寄り三人組でした。

 ですが、レオナの現在の三賢者アポロ、マリン、エイミの選出は異例なものになりました。

 魔王ハドラー戦の後、マトリフの活躍で賢者や魔法使いの才能がある少年少女が早い時期から発見されたため、彼らは賢者の教育のためにすぐさま王宮に呼び寄せられました。本来はバロンが最も優秀で三賢者候補とされていたのですが、彼の裏切りが発覚したために王宮では大胆な人事を取ることにしました。

 レオナの身の安全を守るために忠誠心の高いアポロをリーダーにした若手三人を新たな三賢者として決定し、国の内外に発表しました。
 この時点で、この三人が三賢者となりました。

 これは、前王のレオナへの配慮によるものです。
 前パプニカ王はただ一人の王位後継者である愛娘のレオナが、この先、女王として苦労することを見越していました。そのため、レオナが心を許せるであろう同性の補佐官を用意してやろうと考え、女性賢者を優先して選出しました。

 女性賢者としてはトップクラスの腕でも、能力的にはマリンもエイミも政治にも関わる三賢者としてはいささか力不足であり不向きと考えられていましたが、時間をかけて修行を積めばその欠点も埋められると期待されての大抜擢です。

 前王がアポロ達に求めたのは自分の補佐をする三賢者としての活躍ではなく、王位継承者であるレオナの護衛であり、政務補佐官としての適性までは求めていませんでした。
 三賢者の名称はアポロ達に譲り渡した後も前三賢者は王の相談役として城にとどまって政治に関わり、三賢者の先輩としてアポロ達を教育し、ゆっくりと成長を待つ計画でした。


 十数年後〜数十年後――つまり、前王が崩御して実際にレオナが即位する頃には、アポロ達も経験を積み名実ともに有能な補佐官として王をサポートできる実績を持つだろうと期待されたのです。

 しかし、突然の魔王軍侵攻が計算外でした。
 前三賢者達はレオナのことは新しい三賢者に任せ、全員が前王と運命を共にしたため、三賢者としてはまだまだ未熟な(なにせ着任わずか3ヵ月!)アポロ達にずっしりと重い責任がのしかかります。

 賢者の修行に熱を注いでいたため、政治には疎かったアポロ達は大戦中も大戦後もずいぶんと苦労することになります……お気の毒様です(笑)

 

 

 

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