05 ジン

 

出身地:ランカークス村 年齢:18才
家族:両親、祖父母


 ランカークス村の村長の一人息子。
 生まれ年が同じラミーやポップとは小さな頃から仲がよく、一緒に遊んでいました。その中でリーダー格だったのが一番年上のジン。真面目で責任感が強く、面倒見のいい性格の男の子です。

 頭はかなり良い方で、ランカークス村の教会での教育テストではいつも村で1、2を争う成績をとっていました。

 まあ、厳密にいえばポップの方が成績や記憶力は上回っていたものの、なにぶんにも飽きっぽいのと好き嫌いの激しさから得意教科と苦手教科の差が激しかった上に、宿題などはサボリがち、なおかつ遅刻や無断欠席も多く悪戯もしょっちゅうと言う有様でしたので(笑)

 平均的に点を稼ぐ上にルールを守るタイプのジンの方が、優等生として評価されていました。

 真面目すぎるというか、大人の決めたルールや常識に従い過ぎるというちょっといい子すぎる面もありますが、それはルールからはみだして悪戯をしでかすポップを窘める立場で居続けることから発生したものです。腕白な弟を持つ兄が自然と優等生気味になる様に、互いに影響を与え、補完しあう関係と言えます。

 それだけに、そんなにも仲のよかった友達の突然の失踪は、ジンにとっては大きな意味がありました。
 ポップに拘り、再会を望んでいたのはラミーと同じですが、ラミーと違うのはジンはランカークスで待つよりも、村の外に出てなんらかの手掛かりを捜したいと望んだこと。

 16才の時、ジンがベンガーナ王国の学校に入る決意を固めたのも、元はといえば大きな町に行けばポップの手掛かりが見つかるのではないかと思ったからです。

 もっとも学校に入学して初めて分かるのですが、学校というのは村以上に閉鎖的で自由の効かない環境ですし、そもそも何年も前にいなくなったたった一人の人間を捜すのは難しいという現実を思い知ることになります。

 それにがっかりしつつも、ベンガーナでの学生生活はジンにとっては楽しくも新鮮なものではあります。
 学校は三年制であり、ジンは18才の時点で二年生です。ちなみに学校には共学もありますが、ジンの通う学校は全寮制の男子校です。

 ですが、ランカークス村では一番の秀才だったジンも、ベンガーナの学校ではせいぜい中の上ぐらいであり、飛び抜けて優秀とは言えません。でも、ジンにしてみれば学校で教育を受けること自体が夢の様なラッキーだと考えているので、今の境遇で十分に満足しています。

 元々夢や冒険に憧れるタイプでもなく、地味で穏やかな村の生活が気に入っているので、学校を卒業したら村に戻り高齢の神父に代わってジンが教師役として子供達に教えを授ける役目を請け負い、いずれは相応しい年齢になった頃、父から村長の後を継ぐのがジンの夢といえば夢。

 ポップと再会して以来、学校側からの就職の斡旋がますます強くなってきているのが悩みといえば悩みなぐらいです。
 ラミーの章でも触れましたが、ジンとラミーの両親は自分達の子供が結婚してくれるのを密かに期待し、お年頃になったらそうなるように話をもちかけてみようと考えています。


 しかし、これは許婚というほど強い約束でもないし、本人達の気持ちを最重視したいと考えています。
 親の想定する理想としては、変にお節介を焼かずとも成長したジンとラミーが自然とお互いにその気になり、親がそれを容認する形での結婚です。

 そのためにも男であるジンがかっこよくラミーに告白するなり、付き合いを申し出ないかな〜と、双方の親が期待していたりするのですが……ジンはそれはまったく知りません(笑)



出演作品:裏道場恋愛以前『村から消えた少年』が初登場。二次小説道場『勇気の源』にも、小さな頃の彼が登場しています。

 

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