06 ジャック

 

出身地:パプニカ王国 年齢:21才
家族:両親と兄がいたが、現在は行方不明


 パプニカ王国に仕える、勤続三年目の近衛兵。
 バーン戦後、パプニカ王国では失った人材を補充するために、例年にない規模の人員募集を行いました。ジャックはその中で、一般兵士募集に応募してきた一人です。

 正直、剣の腕は素人以下だったのですが、初級の回復呪文が使えるジャックは戦火の傷跡の残る辺境警備には向くだろうとすぐに採用され、二年間、辺境の兵士勤務を実直にこなしました。その後、本人の強い希望で近衛兵の訓練を積み、三年目にして念願の近衛兵となりました。

 兵士としての能力はほぼ一般的ですが真面目で素直な性格であり、上からの評判はなかなかよいです。また若い兵士にしては珍しく、侍女や町娘にほとんど関心を持たずにせっせと貯金に励んでいる辺り、故郷に恋人がいるんだろうと同僚に冷やかされています。

 パプニカ辺境の孤児院出身の彼は、多くの孤児達と同様に二度の魔王との戦いにより被害を受けた犠牲者の一人です。

 前回、魔王ハドラーが攻めてきた際辛うじて生き延びたものの、その騒動で両親や兄とはぐれてしまい、家は焼けてしまいました。はっきり死亡したかどうかは分からない状態ですが状況からみて絶望的なものであり、また、戦いが済んでからもいつまで経っても戻ってこないため、彼らは死亡したと考えられています。

 被害を受けたのは、ジャック一家だけではありません。一斉に複数の子供が孤児となりましたが、村の半分が壊滅的な被害を受けたために気の毒な子供らを育てる余裕もなく、また親戚とも連絡が付かない状態でした。

 行く当てもなく、村の厄介者になりかけていた幼いジャックやその他の孤児を引取ってくれたのが、たまたまその村にボランティアで訪れていた神父です。
 もっとも、当時ジャックはせいぜい3、4才だったため、その頃のことはほとんど記憶に残っていません。

 成長後、自分が生まれた村の名や場所、両親や兄の話を聞きはしましたが、ジャックにとっての故郷とは孤児院の方です。
 優しく、おっとりとした神父や同じ境遇の孤児達との孤児院の暮らしは、ジャックにとっては楽しい物であり幸せな毎日でした。

 特に、しっかりもので勝ち気なレナとは仲が良く、彼は彼女に好意を抱くようになります。
 彼女との結婚を夢に見ているジャックは、とにかく生活力をつけようと17才になると同時に孤児院を出て王都近くで働き始めます。

 ですがこの時は孤児という身寄りのなさが災いして正規雇用が見つからず、臨時のバイトで働くのがやっとであり、都心での生活費や出費の多さのせいでほとんどお金をためられないようなかつかつの生活を送っていました。

 そんなジャックの人生の転機が訪れたのは、クリスマスの日に里帰りした日のこと。行き倒れていた謎の少年……実は二代目大魔道士ポップを助けたのをきっかけに兵士になろうと決めてから、順調に夢に叶えています。


出演作品:二次小説道場『とある兵士の物語』が初登場。同じく二次小説道場の『緑の服のサンタクロース』、『特別な聖夜』にも登場。実は『空っぽの腕』でも名前は出ていませんが一言だけ彼のセリフがあります(笑)
 さらに、裏道場『イシスの鏡』にもちょい役で登場しているのは秘密です♪

 

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