07 ドライ |
出身地:テラン王国 年齢:19才 テラン王国第三王子で、王位継承権第四位。正式名はドライアード=リーフ=ド=テラン。 飄々とした性格であまり人と関わることを好みません。少々持って回した言い方が特徴的で一見他人を拒絶しているように見えますが、話してみると案外とっつきやすくて気さくな人物です。 元々は、先の魔王ハドラー戦で両親を亡くした孤児でした。 形式的には侍女や下働きの名目で雇う形式になりますが、成人するまでは仕事をさせられるどころか侍女や下働きの侍従が面倒をみてくれます。成長に合わせてお手伝いレベルから仕事は教わりますが、普通の子供と同じように学校にも通えますので、王宮の片隅で暮らしていることを除けば普通の孤児と変わりはありません。 普通、そんな孤児は成長後はそれまでの経験を活かしてそのままテラン王家に使える侍女や侍従、もしくは兵士になることが多いのですが、ドライには幼い頃から占い師としての優れた才能がありました。 その才能を見込まれて養子にならないかとの誘いを、貴族階級から何度も受けていました。 しかし、ドライの占いは二者択一の未来が見えるという特殊なものです。常に二つの未来が見え、そこに至るための分岐のポイントも二つ見えますが、どちらを選択したらどちらの未来が訪れるかという点に関しては全く分かりません。 例えば、大きなつづらと小さなつづらを手に入れるとの未来を予知した場合、ドライはその両方の中身を正確に言えます。しかし、二つのつづらのどちらを選択すればどちらの中身が手に入るのかは、さっぱりと分からないのです。 そのため、占いをした結果、かえって相手が選択に迷うことになります。人によっては、自分の選択の結果であっても、思わせぶりな占いを提示したドライの責任のように思い不満を言うのも珍しくはないため、ドライは他人を占うのをあまり好みません。 よほど気に入った相手でないと自主的に占うことはありませんし、また、彼には依頼人の望みに従った占いというのも、実はできません。対象とするものの前で目を閉じると、ドライはその対象の未来(生物でも、無生物でも可)を深く知ることができますが、その時期はドライの意志では選択できません。 依頼人が結婚時期について知りたいと望んでいても、ドライの目には相手の死期が見えるなんてことは珍しくないのです。 幸いにもと言うべきか、ドライの能力は成長と共に落ちてきているため、いずれは普通の人間になるのではないかと考えられていますし、本人もそれを希望しています。 二人の血の繋がらない王子を持ち、そのどちらに国を継がせればいいのか分からないまま苦悩している国王と国王の兄は、ドライの噂を聞いて彼の占いを望みました。 その時はドライにはテランの未来は見えませんでしたが、占いそのものよりもその時のやり取りでドライ本人が気に入った国王の強い希望で、王子にならないかとの誘いを受けました。 王子という地位には全く興味はなかったドライですが、二人の王子と二人の王への好奇心から彼らの行く末を見届けたいと考えて、王族へと加わりました。 ただし、傍観者でありたいと考えているドライは、基本的に別荘で暮らしています。テランの外れにある別荘が彼の定住所であり、王宮や世間ではその別荘の主として優雅に暮らしていると考えられがちですが、実は彼は庭師として活躍中しています(笑) 元々は孤児だったドライは将来的には庭師として生計を立てるつもりで仕事を習っていましたし、本人も木々の剪定を得意としています。未来を予知しても、勝手に二者択一の未来を選択されても、木々逹は文句を言わない点が気に入っているようです。 王子が庭師として働いているとさすがに問題があるだろうと思い、一番使われていない別荘……即ち、一番庭の荒れている別荘を選択して自分が王子ということは隠して住み着いています。別荘には定期的に訪れて家の手入れをする使用人が複数いますが、なにしろ王族がめったにこない別荘なので彼らはドライの正体を知りません。 なので、無人の別荘に住み込みたがる物好きな若い庭師と考えられています。普段は使用人用の小さな小屋で一人暮らしを満喫し、実に気楽な毎日を送っていたりします(笑) 出演作品:二次小説道場『三人の王子と、お姫様』が初登場。同じく二次小説道場の『地に埋める想い』、『芽吹く想い』にも登場しています。
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