Q1『ポップがどのようにして精霊にあそこまで好かれるようになったか』 |
ポップ「……って言われてもなぁ。おれには精霊って見えないし、あんまり意識したことねえんだけど」 ダイ「おれも見えないけどさ。でも、精霊が近くにいると分かるし、ポップのこと大好きなのも分かるよ。 ポップ「おまえはまたそれかよ? そんなの、なんの証拠にもならないだろ」 ダイ「だって、なんとなくだけど分かるんだもん! ポップ「だから、おれには見えないし分からないっつーの!」
なにやら揉めているダイとポップには内緒で、アバンとマトリフがこっそりと回答してくれます。
マトリフ「(しみじみと)あいつはホントに、てめえのこたぁ分かっちゃいねえな」 アバン「まあ、こういうことは本人には分かりにくいものですからね。 マトリフ「ふん、そんなのはただのおとぎ話だろうが」 アバン「そうかもしれませんが、肝心なのはここからですよ。 マトリフ「そりゃ、手を放せば幸運が逃げちまうからだろ」 アバン「ザッツライト、その通りですよ! マトリフ「つくづく理不尽な伝説だよな。要するに、人助けをしようとする奴が馬鹿を見るってだけの話じゃねえかよ」 アバン「でも、そんな人間の愚かさを精霊は愛しみ、好むのかもしれませんね。 マトリフ「ケッ、知ってはいるけどよ、知っているのと信じているってのは別モンだぜ」
と、くすくす笑いつつ、アバンは意味ありげにマトリフに視線をやりますが、老魔道士はわざとらしく外方を向いてしまっています(笑)
アバン「幸運を握りしめているだけでは、人は不幸にはならなくても幸せにはなれない。 だけど、他人に手を差し延べることで本来よりももっと幸運に恵まれ、幸せになることができる……いい話だと思いませんか?」
|