Q13『ラーハルトとクロコダインって、魔界に居たことありましたっけ?』

 

ラーハルト「ない」

クロコダイン「オレもだ」

ポップ「って、それだけかよっ?! 愛想がないなっ!」

ラーハルト「ないものはないとしか、言えないだろう」

ポップ「そーじゃなくて、もうちょっと色々と補足できねえのかよっ? それじゃ、せっかく質問してくれた人に悪いじゃんかよー」

クロコダイン「うむ……だが、オレは地上の生まれで育ちも地上だからな。言おうにも、覚えがないからなぁ」

キルバーン「まあ、設定的に補足すると、クロコダイン君は孵化したのは確かに地上だけど、生まれたのは魔界だよ」

一同「「えぇっ?!」」

キルバーン「おや、驚くこともないと思うけど? 怪物達は基になる動物に極めて近い性質を持っているのは、知っているだろう?
 ワニが卵で生まれる以上、リザードマンも卵から生まれるさ♪」

レオナ「そ、そう言われればワニってそうだったよね。あれは卵生だったわ」

ポップ「しかし、クロコダインのおっさんが入っていた卵って、どんだけでかかったんだよ?」

クロコダイン「おいおい、オレも生まれた時からこのサイズだったわけじゃないぞ」

キルバーン「まあ、リザードマンの卵はワニよりはずっと大きいけどね(笑)
 それはさておき、怪物は生まれ落ちた場所により強さが変動する……魔界の瘴気の中で生まれた卵から孵化した怪物は、地上で生まれた怪物よりも強靭な資質が備わるんだ。
 だから、魔界で産んだ卵がなんらかの事情で人間界に移動してそちらで産まれた場合、魔界の怪物並みの力が発揮できるってわけ」

ダイ「事情って? おれみたいに、遭難するとか?」

ポップ「あのな、ダイ。人間界と魔界の間に海がある訳でもあるまいし、遭難するわきゃないだろーが」

キルバーン「いやいや、そうでもないよ。魔界と人間界の間には、時折、『穴』が発生して偶然的に生き物が移動することはあるしね。卵がそうなる可能性は低いけど、ないわけじゃない」

ポップ「でもそれって天文学的確率だろー? ダイを探して魔界に行こうとした時なんか、『穴』にはほとんどでっくわさなかったぞ」

キルバーン「だから可能性は低いって言ったじゃないか。
 まあ、後は魔族が人間界に行く時に、おまけで怪物の卵とか幼体を運んでリリースする時も結構あったよ♪」

ポップ「待ていっ?! なんなんだよっ、その傍迷惑なリリースはっ?! つーか、それってホントにリリースなのかっ!」

キルバーン「そう言われても、これって上司の命令だったしねえ。ん〜、一言で言えば、……領土拡大政策の一環かな。
 知っての通り大魔王バーンは地上を消滅させて、魔界に太陽を与えるのが目的だった。だけど、魔界の怪物達はほとんど一生太陽を浴びる事なく生き、死んでいく。
 そんな彼らが太陽を浴びたらどうなるか、実験したかったんじゃない?」

ポップ「な、なんて傍迷惑な実験……!(はたと気が付いて)っていうかまさか、おまえやおまえの仲間がおっさんの入った卵を地上に持ってきた、なんて言わねえだろうな?」


キルバーン「さあ? いちいち、そんなこと覚えてなんかないしね〜。
 まあ卵の時の事情はともかくとして、魔界生まれだからクロコダイン君は魔界に行ってこそ実力も発揮できるし、瘴気に対して耐性があるだろうね」

ヒュンケル「そうだったのか。……では、ラーハルトは?」

キルバーン「ラーハルト君は、生まれたのは地上だね。でも父親がかなり力の強い魔族ではあるし、魔界の瘴気には耐性はあるだろうよ」

 

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