『切れない鎖 ー中編ー』

 

 糸の通された針は、なめらかに動いていた。まるで踊るような一定のリズムで布を上下に行き来しながら、糸の道を作り上げていく。根気のいるその作業を、黒髪の少女は飽きることなく繰り返していた。

 一針一針ごとの縫い目はごく小さいが、地道に繰り返される作業は少しずつだが確実に進んでいく。綺麗に揃ったその縫い目を見て、スティーヌは感嘆の声を上げた。

「まあ、本当に縫い物が上手なのね。メルルさんが手伝ってくれて、助かるわ」

 母親ほどの年齢の女性からの素朴な賞賛に、メルルははにかんだ笑みを浮かべる。

「いえ、そんな……」

 それはただ謙遜しているだけの言葉ではなかった。常に一歩引いたところから周囲を見る癖を持つメルルは、自分自身の実力についても客観的な視線を持っている。

 祖母にしっかりと教えられたおかげで、メルルは女の子が一通りに身につけておくべき技術はそれなりに習得しているという自負はある。

 メルルは、幼い頃に母を亡くした。身の回りの世話をしてくれる母親がいなかった分、自分のことは自分でやる習慣を自然に身につけたメルルは、年齢の割には家事が得意な方だ。

 だが、それはあくまで年齢の割であり、自分の倍以上の年齢の女性の経験や技術に及ぶわけがない。手製の掛け布団や同じく手製のカーテンを見ただけで、スティーヌの裁縫の腕前は見当がつく。

 おそらくスティーヌ自身が自分で縫い物をした方がよほど手早く、また綺麗に仕上げるだろうと予測はできる。だが、それなのにもかかわらずメルルに縫い物仕事を任せてくれたのは、スティーヌの優しさの現れだ。

 メルルがポップの家に来てから、すでに三日が経つ。
 幸いにも、メルルの熱はすぐに下がったし体調の回復も早かった。そうなってくるとただ寝ているのも退屈で、何かをしたくなる。

 ここが他人の家であり、自分が迷惑な居候だという自覚があるだけに、メルルはスティーヌに手伝いを申し入れた。

 最初、その申し出に対してスティーヌだけでなくジャンクまで口をそろえて反対した。お客さんをこき使うわけにはいかないし、無理をしてぶりかえしたらと大変だからと断られた。

 その反対が自分を心配してくれているものだからこそ、メルルは無理にでも手伝うとは言えなかった。

 しかし、何もしないのは退屈な上に不安だった。
 もちろん、理屈では分かっている。ポップとマァムは純粋に自分を休ませてくれようという善意から、自分だけをポップの家に預けていったのだと。

 また、たとえ二人でパプニカに行くことになっても、別に二人っきりで過ごすわけではないだろう。

 パプニカにはレオナがいるし、そもそもノヴァも一緒だ。今までだってほとんど仲間から一歩踏み込んだ関係と言えるわけではない二人の仲が、わずか数日で一気に進展するとは思いにくい。

 だが、恋する乙女の不安は理屈では消しがたかった。
 なまじ、ポップがしたいと言っていた調べ物がどのぐらいの日数がかかるか分からないのが不安を増長させる。数日と言ってはいたが、それは場合によって2、3日から一週間前後までの時間を意味する曖昧な言葉だ。

 おかしなもので、大戦の最中はメルルはポップとそのぐらいの間離れていてもさして不安は感じなかった。もちろん戦いの中でポップが傷を負ったり、最悪の場合は死ぬのではないかという心配はあったが、それでも彼と離れている期間を嘆いたりはしなかった。

 一行の中心人物であり前線で戦っている魔法使いと、頼み込んでやっと後方支援として加えてもらった占い師が一緒にいられるはずがないと、自分でも分かっていたのだから。

 なのに、思いもかけないレオナの計らいからポップやマァムと旅をするようになってからというもの、欲が強くなってしまったような気がする。

 わがままな不安だと分かっていても、自分がいないところでポップとマァムは親密な時間を過ごしているかもしれないと思うと、どうしても落ち着かない。邪推だと分かっていても、心が揺れる。

 一人で何もしないでいると、特にそんなことばかりを考えてしまう。そんな風にメルルが物憂げに考えこんでいるのに気がついたのか、スティーヌは針仕事を依頼してきた。

 これならば暖かい場所で座って行うことができるので身体への負担も少ないし、実際的だ。しかも、気を紛らわすのにはもってこいである。それがポップのためになると思えば、なおさらだ。

 メルルが今作っているのは、ポップの部屋の窓を飾るためのカーテンだった。雨上がりの木の葉を思わせる鮮やかな緑色の生地は、彼のイメージにぴったりだった。

「本当に助かるわ、前のカーテンがずいぶん古くなったから、そろそろ新調したいと思っていたところだったのよ」

 母ならではのスティーヌのその気配りが、メルルには眩く見える。そして、ちょっぴり胸が痛まないでもなかった。
 なぜなら――ポップがそれに気づくのは、当分……もっとはっきり言うならば、ずいぶんと先になるだろうから。

 戦いが終わってからずっとダイを探し続けているポップは、ろくすっぽ実家に帰ろうとしない。ダイの捜索に夢中になっているポップは、両親が彼の部屋を常に整え、いつ帰ってきても良いように待っている事実に気がついてさえいないかもしれない。

 時々マァムやメルルが家族を気にしてネイルやテランへ一時帰宅の時間をとるのとは正反対に、ポップは自分の家に帰りたいとは決して言わない。まるで糸の切れた凧のように、ふらふらとまだ見たこともない土地へとばかり行きたがるのだ。

 それを思うと、ポップの両親に対して申し訳ないような気分にさえなる。本来なら家族で味わうべき団らんの時間を、ポップは自分やマァムとの旅のために費やしている。それを思うと、自分達が家族の邪魔をしているようでなんだか心苦しかった。

 だが、スティーヌは優しい笑顔でメルルの縫い物を褒めてから、一休みをしないかと誘ってくれた。

「もうそろそろケーキが焼ける時間なの。ここらで一息入れて、お茶でもいかがかしら?」

 言われてみれば、二階のポップの部屋にまで漂っている甘い香りは焼き菓子特有の匂いだ。わざわざ手作りのお菓子を作ってまで自分をもてなしてくれようとする心遣いに、メルルは恐縮しつつも頷いた。

「ありがとうございます、ごちそうになります」

 

 

「お」

 と、メルルの顔を見てわずかに驚いた表情を見せたのは、ポップの父親であるジャンクだった。食堂と居間を兼ねた部屋のテーブルに座っている彼は、妻と一緒に降りてきた少女と目が合うと、挨拶とも単に感嘆符ともつかない言葉を口にして、不器用に会釈をする。

 その向かいに座っているのは、青い肌の顔に大きな傷を負った男だった。彼の方は無言のままだが、ジャンクなどよりはよほど器用に会釈をしてくれた。

 彼は魔界一の名工と呼ばれる武器職人であるロン・ベルク――メルルも以前に会ったことはあるが、ずいぶんと風変わりで気まぐれな人だという印象を受けた。

 ポップの父とは親交があるとは聞いていたが、変人とレオナに言い切られたロン・ベルクがジャンクの家にやってきているなんて、正直意外だった。だが、スティーヌは別に驚いた様子もなく、ごく普通の客人に対するように彼に向かってメルルを紹介する。

「ロンさん、ご存じかしら? こちらのお嬢さんはメルルさんとおっしゃるの。ポップのお友達ですわ」

「ああ、覚えているよ。前にも会ったことがある……確か、占い師のお嬢さんだったな」

 ロン・ベルクの言葉が、メルルには意外だった。確かに以前、ダイの剣を探す際はメルルも協力して彼の家を訪ねた覚えがある。だが、内気で控えめなメルルはロン・ベルクとはほとんど会話も交わさなかったし、みんなの後ろにいただけに過ぎない。

 最後の砦での戦いの時もメルルは一応はその場にはいたが、主戦力として扱われていたロン・ベルクと関わることはなかった。せいぜい食事や雑事しかできない後方支援の一人に過ぎなかった少女の存在など覚えていないだろうと思ったのだが、ロン・ベルクはしっかりとメルルを覚えていたようだ。

「ああ、それなら問題ないわね。じゃあ、メルルさんはここに座っていてね、これからお茶の支度をするから。でもごめんなさい、ケーキに添えるクリームを作り忘れていたの、今から用意するから少しだけ待っていて。
 あなた、その間、ロンさんとメルルさんのお持て成しをお願いね」

「え。お、おれがか!?」

 素っ頓狂な驚きの声を上げるジャンクのおかげで、メルルがつい漏らしてしまった、驚きのあまり息をのんだ音は目立たずにすんだ。だが、驚きという意味ではメルルもジャンクと同じような心境だった。

 だが、スティーヌは全く動じる様子もなくごく当たり前のように言ってのける。

「当たり前でしょう? それとも、あなたが私の代わりにお茶を用意してくださるの?」

「い、いや、それは御免被るが……でもよ、ロンはともかくとして、オレに客を持て成せっていわれてもなぁ」
 
「別に難しいことでもないでしょう、ただ待っている間にお客様が退屈しないように、世間話でもしていればいいだけの話じゃない。いつも、お店でやっていることじゃないの」

「け、けどよ〜、オレんとこの店にゃ来るのは野郎ばかりで、若い娘なんざとんと来ねえし……」

 困り果てたような顔で、ボリボリと頭を掻くジャンクの仕草がメルルの目には奇妙なぐらいある少年に重なって見える。

 初めてジャンクに会った時から、どちらかと言えば女顔で細身のポップとごつい顔や体格が目立つこの父親は、髪質以外は全然似ていないと思っていたが、仕草や口の悪さは不思議なくらいに似ている。

 スティーヌに反論できないでいるジャンクの姿は、ポップがレオナにやり込められている光景におかしいぐらいにそっくりだった。

「あ、こんなことしてられないわ、急がないとケーキが焦げちゃう。じゃあなた、後はお願いね」

「あの、私もお手伝いを……」

「いいのいいの、いつも手伝ってもらっているんですもの、たまにはゆっくり休んでいてね。じゃ、少し時間がかかるけれどよろしくね」

 メルルの申し出や夫の困惑など気にとめず、スティーヌはぱたぱたと急ぎ足で台所へと駆け込んでいく。

 そうなってしまうと、居間には三人だけが取り残された。急にしんと静まりかえった食卓につきながら、メルルは居心地の悪さを感じずにはいられない。思えばポップの家に来て以来、こんな風にジャンクと相対する形になったのは初めてだった。

 具合が悪い間も縫い物をする間も、メルルはたいていポップの部屋にいたし、女の子相手というので気を遣っているのか、ジャンクはあまりメルルの側に近づいてこなかった。そもそも一日の大半を店番に費やすジャンクは、二階でほぼ一日を過ごすメルルと接点が持ちようがない。

 調子が良くなってきて階下で食事をとるようになってからは、一緒の食卓を囲むようになったものの、ジャンクとメルルがほとんど話さないのは変わりがなかった。

 内気なメルルは、たとえ相手が友達の父親であろうと自分から気安く男性に話しかけるタイプではないし、一見豪快で気さくに見えるジャンクも、若い女の子が相手だと調子が狂うというのか、話しにくいらしかった。ただ、これまではスティーヌがいつもジャンクやメルルに話しかけ、場を明るくもり立ててくれていた。

 外見からは物静かでしおらしげな女性に見えるが、どうやらポップの社交性や話し上手は母親譲りだったようだ。今思えば食事の最中は、スティーヌの取りなしで食卓はいつも和やかな雰囲気を保っていた。

 食事の支度や後片付けなどにはメルルは率先して手伝ってきたし、ジャンクと二人っきりになることはなかった。
 おかげで今まで気まずさは感じずにすんだのだが、ろくに話さずにいたツケが今になってから回ってきたらしい。

 台所の方からカシャカシャと規則正しい泡立て器の音が聞こえる中、どこか気まずい沈黙が部屋を支配する。

(ど、どうしよう……何か、お話をした方がいいのかしら?)

 そうは思うものの、引っ込み思案のメルルにはこんな時に何を話せばいいのか思い浮かばない。元々、幼い頃から祖母と共に旅をする機会の多かったメルルは、友達は少ない方だ。ましてや、その友達の親と会う機会などこれが初めてかもしれない。

 それだけに何をどう話せばいいかなど、まるっきり分からなかった。
 こんな時に、ポップやマァムが心底羨ましくなる。明るくて誰とでもすぐ親しめるポップは、相手が誰だろうと気にせずにあっさりと打ち解けることのできる人だ。

 また、マァムは物怖じを知らない行動的な少女だ。相手が誰だろうと言うべきことはきちんと言うし、真面目で礼儀正しいだけにポップ以上に大人受けのいい少女だ。

 彼らならばこんな時でも特に困ることもなく、如才なくこなせるだろうと思うと、余計に自分の情けなさが身にしみてしまう。

 悩みすぎて結局黙り込んでしまったメルルに対して、会話の口火を切ったのはジャンクの方だった。
 彼は困ったような顔のまま、それでもなんとか苦労して言葉をひねり出す。

「あー、まあ、そのー、なんだ。げ、元気か?」

 その途端、遠慮なしにプッと笑ったのは、ロン・ベルクだった。

「あ、おいっ、てめえ、何を笑っていやがるんだっ!?」

 メルルに向かってかちかちに緊張していたのとは対照的に、ロン・ベルクには遠慮なしにかみつくジャンクだが、魔族の男はその怒りをものともしていなかった。

「そりゃあ、笑うに決まっているだろう。まったく見合いでもあるまいし、何を緊張してるんだ」

「お、おまえなっ、言うにことをかいて何を言ってるんだっ、見合いも何もこの娘は息子の友達だっつーの!」

 ひとしきりロン・ベルクに文句を言うジャンクだったが、それでも彼のから会のおかげでようやく落ち着きを取り戻したらしい。ゴホンと一つ咳払いをしてメルルに話しかけてきた言葉は、さっきまでと違って自然な雰囲気のものだった。

「そうじゃなくってよ、あんた、もう起きていて大丈夫なのかい? ポップの野郎があんたを連れてきた時は、ひどく具合が悪そうだったからよ」

「あ……はい、もう大丈夫です。ご心配をおかけして、申し訳ありません」

 生真面目に席を立って一礼するメルルに、ジャンクは慌てたように手をわたわたと振る。

「いや、迷惑とかそんなのは気にしなくていい。どうせ、あれだろ。うちのバカ息子の方が、普段からずっとあんたらに迷惑をかけまくっているんだろうからな。まったくあいつときたら、本当にどうしようもない野郎だぜ、連れの女の子に無理をさせやがってよ」

 早口にそう言うジャンクの言葉は、息子を持つ父親ならではの言葉だった。少しでも『父親』という存在を知っていれば、それはある意味で当然の口調だ。

 ある程度年配の男性には、身内を褒めるのはみっともないという思考が心のどこかにある。妻を愚妻と呼んでみせるように、自分の子を素直に褒めることができずにわざと貶して見せる男の意地っ張りさや見栄をというものは、あるものなのだ。

 だが、メルルは父と過ごした記憶などない。
 物心がつく前に亡くなった母よりもさらに、父親に関する記憶はメルルには皆無だ。なにしろ祖母であるナバラでさえ、メルルの父については知らないのだから。

 家出した娘が、膨らんだ腹を抱えて一人で実家に戻ってくる――世間ではむしろありふれた話である。結局、母は決して父親については口を割らず、ナバラやメルルが占っても父親の正体も行方も未だに分からないままだ。

 そのせいで、メルルは自分の父親を知らない。また、旅を続けてきた代償として一カ所で細やかな近所付き合いを重ねた経験のないメルルは、世間一般的な意味合いでの父親との縁が薄かった。

 もし、メルルがもう少し世慣れていたのなら、でなければポップに思いを寄せすぎていなければ、ジャンクの乱暴な言葉とは裏腹な真意など簡単に悟れただろう。息子に対する文句が言葉通りのものではなく、愛情の込められた悪態
にすぎないと簡単に気づけたはずだ。

 だがいくら凄腕の占い師の資質に恵まれているとはいえ、メルルは祖母と違って市井の占い師として働いた経験はない。客に当たる大勢の人間と接した経験がほとんどないメルルは他人の心を洞察する力は未熟だったし、なにより恋する瞳は盲目だ。

 ポップの長所ばかりが目に映るメルルにとっては、彼を容赦なしに貶す言葉など受け入れられるはずもない。

「いいえ、ポップさんのせいじゃありません! それどころか、ポップさんはいつも私達を庇っていてくれます」

 これだけは主張しなければ気が済まないとばかりに熱を込めて、メルルははっきりと主張する。
 それは、メルルの贔屓目なしの事実でもあった。

 三人の中でただ一人前衛向けの職業であるマァムが常に仲間達の先頭に立つことが多いため目立ちにくいが、この三人パーティの要はやはりポップだ。魔法を制限されているため、ポップは持ち前の頭脳を使うことだけに専念していた。

 戦いにはまるっきり不向きなメルルはもちろん、前に出て戦おうとする分無茶をするマァムのフォローにまで、常に気を配っている。持ち前の正義感故か、真っ向から相手と戦おうとして常に先陣を切ろうとするマァムは気がついていないかもしれないが、ポップのフォローや機転で戦いの前にその場を離れることも多い。

 それをマァムはポップの悪い癖だと思っているらしく、逃げ腰過ぎると時に非難もするが、メルルはそうは思わない。

 魔王軍と戦っている時ならいざ知らず、今は勇者捜索のために旅をしているのだ。ましてや、メルルのような足手まといの普通の女の子の混じった旅なのだ、避けれるものなら戦いは避けるにこしたことはない。

 戦いやもめ事を極力避けようとする方向性なだけに目立ちにくいが、それも勇気のあり方の一つだ。
 メルルにしてみれば、ポップほど勇敢な少年などほかに知らない。だが、父親は息子をそうは評価していない様子だった。

「は、あのバカ息子がねえ? あんな根性なしでふらふらした奴が、女の子を庇うだなんてできるのかねえ。だいたい、オレは未だにあいつが勇者の手助けをしたってだけでも信じられねえよ」

 それはジャンクの本音とは、言えなかっただろう。身内ならではの、照れ隠しが多大に混じったただの腐し文句にすぎなかったかもしれない。
 だが、メルルはそれをまともに受け止めてしまった。だからこそ、彼女はいつになく声を張り上げずにはいられなかった。

「いいえ、そんなことはありません! ポップさんはいつだって仲間のために、ダイさんのために、本当に勇敢に戦ってきたんです!!
 私は、それをずっと見てきたんです……!」

 そう訴えるメルルの声は、本人が思っている以上の熱のこもった強い叫びとなって、そう広いとは言えない居間に響き渡った――。
                                                                                                                             《続く》
 

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