14 じーちゃんがんばれ! バダックさん、奮戦記 |
レオナ姫のお付きの兵士の一人だったバダックは、自称『パプニカ一の剣豪』 昔からのレオナのお目つけ役で、彼女の性格をよく飲み込んでいる。活発で奔放なレオナには手を焼いていたらしい。 実際、バダックさんご自慢の『パプニカ一刀流』はリビングアーマー相手にからぶりするわ剣を折るわと、な〜んの役にも立たなかった。しかし、体質なのか根性があるのか、ザボエラのかけたザラキに耐えきるなど、なかなか踏ん張ったところを見せてくれる。 バダックが役に立つのは、戦闘よりもむしろその合間――息抜きをしているような時に、さまざまな活躍を演じてくれるところが楽しい。 発明が趣味で、武器や防具の修理などはお手の物。 しかし、剣豪の方が限りなく疑わしいように、発明王の方にも疑問点は尽きない。 まあ、この世界には銃は普及しておらず、魔弾銃を作ったアバンにしても噂と書物だけで作ったオリジナルだからそれは直せなくてもしょうがないとしよう。 対フレイザード戦の時は爆弾を作ったのだが、デザインが致命的にダサく、元来素直なダイやマァムでさえその威力に不安を抱いていた代物だった。でも、この爆弾は結局は本来の目的には使われなかったので、どのくらい威力があったのかは闇に包まれたまま終わってしまったが……。どなたかご存じの方がいたら、真相を伺いたいところだ。 問題なのは、彼がチウのために作ってやったオリジナルの武器『ズタズタヌンチャク』名前もセンスがないが、外見もそれに輪をかけてセンスがないっ。 それを手にとったチウはそのトゲトゲで怪我をしてしまっている。実戦でも使ったが、やはり使用者にもダメージが……。 しかし、要は気持ち。 頼まれなくても世話を焼くお節介なところも、口ばっかりは達者で威勢のいいところもなんとなく憎めなくて、みんなの緊張を緩和し雰囲気を和らげてくれる。 また、アポロ達と一緒にロン・ベルクに地に頭をこすりつけて頼み込み、ポップ、マァム、ヒュンケル、クロコダインの武器を作ってもらったお陰で、一行の戦力はぐんとランクアップした。 あの頑固なロン・ベルクをどうやってその気にさせたのかは定かじゃないが、間違いなくこれが彼一番の大手柄だ。 |