Q3『「勇者行方不明編」「レストア8」にて冥竜王封印解除の生贄条件が提示されていますが、この設定がどこかに使われる予定はあるのでしょうか?』

 

キルバーン「おや、……フッフッフッ、お目が高い!
 ずいぶんと前に張った伏線を見逃さずに気にしていただけるとは、光栄の至りだねぇ♪ 結論から言うと、この質問の答えは『YES』だよ」

ポップ「(嫌な顔で)どーしてこーゆー質問だと、おまえがしゃしゃり出てくるんだろうな?」

キルバーン「つれないことを言ってくれるね、魔法使いクン。
 だいたい、この生贄の条件ってのは気がついている人は実は少ないんだよ。魔族ならともかく、人間には知られていない話だしね。
 ボクはそれを知っている数少ない存在なんだし、答えたっていいだろう?」

ポップ「って、おまえもこの話を知ってるのかよっ?!」

キルバーン「そりゃそうさ。ロン・ベルクも言った通り、この生贄の話は魔界では有名な話なんだ。ましてやボクはウェルザー様の部下だし、キミと直接会ったこともあるんだ、気がつかないわけがないじゃないか。
 あ、でも、感謝してくれていいよ、ヴェルザー様には今のところまだ報告していないから」

ポップ「そんなんで感謝するわけねえだろっ! それに『今のところまだ』ってのは、なんなんだよっ、いざとなったら言う気満々じゃないかよっ」

キルバーン「それは誤解だよ、魔法使いクン♪
 言う気満々なんてとんでもない、別に話したからってヴェルザー様が喜ぶだけでボクに得するわけじゃないもの、話さなくてすむならわざわざ話したりなんかないさ」

ラーハルト「…………最低だな」

ヒム「まったくだ。忠誠心のかけらもない奴だぜ、呆れたもんだ」

キルバーン「フッフッフ、なんとでも言うがいいさ。ボクは武人じゃなくて暗殺者だし、ヴェルザー様の部下ではあるけど、忠誠を誓ったわけでもないんだし。
 まあ、それはそれとして、物語の中では『魔法使いクンが冥竜王封印解除の生贄条件に相応しい』と気がついているのは、今のところ3名だけだね。
 ロン・ベルクに、ヒュンケル君、それにこのボク、さ」

ポップ「そういや、物語の中ではおれはまだ知らないんだよな、その話。
 ……にしても、知っている奴が揃いも揃って曲者揃いな気がするのはおれの気のせいなのかっ?!」

ロン・ベルク「おいおい、ひどい言われようだな。オレはヒュンケルに頼まれた通り、ちゃんと口止めされているのに」

ヒュンケル「オレも誰にも言ってないし、言う気もない」

ポップ「それって、安心できる要素なのかっ?!」

キルバーン「ところで、この『生け贄の条件の話』はそこそこの年齢の魔族なら誰もが知っているよ。
 つまり、ヴェルザー様や竜の騎士の記憶もこの話は知っている。

 ただ、ヴェルザー様は魔法使いクンに直接会ったことがないから、まだ気がついていないし、勇者クンも実際の戦闘に関わらない限り竜の騎士の記憶は蘇らないから、『生け贄=魔法使いクン』の事実に気がついてないんだ。
 今は、ね――」


 

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